ーーさっそくですが、新卒採用開始のきっかけを教えてください。
土江様:弊社の代表である辻が新卒採用に想いを持っており、創業して5年目のタイミングで新卒採用を開始しました。きっかけの1つは弊社のミッション、ビジョンに価値を感じ、それを体現してくれる人材がほしいタイミングだったからです。
まだ働いた経験がない学生は、会社の文化を形成するうえでキーになると考えていました。創業して4年目までは、中途入社のメンバーが中心となり、良いメンバーが集まり、文化も作れていました。そんなタイミングだからこそ、ここからの成長を加速させるためには新卒採用が重要になると思っていました。
また、優秀な人材を早期に獲得するという観点でも新卒採用は欠かせないと感じ、はじめることにしました。日本の採用における比重は新卒採用が大きな部分を占めています。そのため、優秀な人材に来ていただくためには、新卒で採用することが非常に重要で。優秀な学生は、ロイヤリティが高くて責任感も強い。そういう意味で、今の労働市場において新卒採用を実施することで、優秀かつ長年働いてもらえる人材に来てもらえると思っていました。
ーーかなり想いをこめて新卒採用を開始されたんですね。新卒採用をはじめることは苦労しませんでしたか?
土江様:そうなんです。当時はまだ専任の担当もいなくて。どのようにはじめればよいのか、どのような採用媒体を使えば良いのか、どのように選考フローを組んで採用活動を行えばよいのかなど、何もわからない状態でした。
私自身、前職が人材系の会社で100名規模の採用を行っていたのですが、大量採用するときの方法と、10名ほどを採用するときの方法は全然違います。肌感がない状態だったため、本当に何をすればいいのか途方に暮れていましたね(笑)当時は手探りで進めていくしかありませんでした。
ーーその中でも、初年度からかなりの学生を採用できたとお聞きしました。
土江様:はい。本格的に新卒採用をはじめたのが18新卒からなのですが、18新卒では春、秋入社で26名、19卒は35名に入社いただけました。
ーー初年度から新卒採用で26名も採用されているんですね!!とくに課題もなく新卒採用を進められたんでしょうか?
土江様:いえ、当時は新卒採用において弊社の認知度はまったくありませんでした。学生に向けての発信は一切行っていなかったため、採用イベントに参加して「マネーフォワードのことを知っている人」と質問しても100名中2名しか手が挙がりませんでしたね(笑)
ーー今はほとんどの方が知っていると思いますが、貴社でも認知度がまったくない時期があったんですね。
土江様:はい。誰も知らない状況だったので、弊社がどのようなことをしている会社なのかを発信するところから始まりました。そこに採用担当としての価値はあると思いつつ、認知度はコストをかければ広げられるわけではないので、認知度の課題に関してはかなり試行錯誤しましたね。
ーーその中でWantedlyを利用いただいた経緯を教えてください。
土江様:中途採用での経験から、コストを抑えてベンチャーマインドのある人材にアプローチできる点が魅力だったため、新卒採用でも利用することにしました。
実は当時社員20名の時代から中途採用でWantedlyを利用しており、ベンチャーマインドを持った優秀な人材を採用できていたので、採用手法としての効果は実感できていました。 また、Wantedlyの場合だと中途採用と新卒採用を1つのコストで両方利用できるのも魅力でしたね。
ーー中途採用と新卒採用両方に使えることもメリットに感じていただけたんですね。
土江様:はい。中途採用でもそうだったのですが、採用コストをかけられない状況にあったため、1つの採用コストで新卒、中途採用両方利用できるのはかなり魅力的でしたね。
また、作成した募集やストーリー記事など、1つのコンテンツを新卒と中途で共有し合えることもメリットだと感じています。たとえば、弊社の中途採用の募集に開発経験のある学生エンジニアが応募してきてくれたり、中途採用のために書いたストーリーを学生が閲覧して興味を持ってくれたりなど、新卒と中途の境がないことで得たメリットも多く経験しています。
ーーいわゆる大手就活ナビの利用は考えていなかったのでしょうか。
土江様:大手の就活ナビ媒体も検討しましたが、コストが非常に高いですし、当時の認知度では掲載している大手企業に負けると考えて利用しませんでした。
基本的な戦略として、Webで大きくマスに打つよりも「対面」での魅力づけを強めていきたいと考えていました。そのため、1対nで学生に直接会えるイベントを軸に採用することを決めていました。
ただ、それだけだと認知度を広げる施策に限界があると思い、情報発信ができ、イベントの集客にも利用できることでWantedlyを選びました。