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For Employers
立ち上げから上場後まで。マネーフォワードが語る「新卒採用の軌跡」
株式会社マネーフォワード
創業年度 2012年
採用職種 総合職,エンジニア
雇用形態 Newgrad/Internship
従業員規模 101-1000 people
業界 Internet
地域 Kanto
導入前の課題

学生からの認知度が低かった

利用プラン・期間

スタンダードプラン(旧プラン)

導入後の実績

18卒で26名の採用に成功。また、19卒では35名、20卒は49名の採用にも成功

「採用イベントに参加してもマネーフォワードのことを知っている人は100名中2名ほどでした」

 

そう語るのは、新卒採用立ち上げ当時の担当者、土江様です。

今では誰もが知る同社ですが、新卒採用を開始した頃は、学生への認知がなく採用に苦しんでいたとのこと。

 

しかし、現在はコンスタントに年間30~40名の新卒採用に成功しています。

新卒立ち上げから今まで、どのような採用戦略を行ってきたのでしょうか。

 

ビジネス職担当の森田様、クリエイティブ職担当の村田様を加えた3名に話をお伺いしました。

Challenge
はじめての新卒採用。マネーフォワードを知っている学生は100名中2名だった
Challenge

 

ーーさっそくですが、新卒採用開始のきっかけを教えてください。

 

土江様:弊社の代表である辻が新卒採用に想いを持っており、創業して5年目のタイミングで新卒採用を開始しました。きっかけの1つは弊社のミッション、ビジョンに価値を感じ、それを体現してくれる人材がほしいタイミングだったからです。

まだ働いた経験がない学生は、会社の文化を形成するうえでキーになると考えていました。創業して4年目までは、中途入社のメンバーが中心となり、良いメンバーが集まり、文化も作れていました。そんなタイミングだからこそ、ここからの成長を加速させるためには新卒採用が重要になると思っていました。

また、優秀な人材を早期に獲得するという観点でも新卒採用は欠かせないと感じ、はじめることにしました。日本の採用における比重は新卒採用が大きな部分を占めています。そのため、優秀な人材に来ていただくためには、新卒で採用することが非常に重要で。優秀な学生は、ロイヤリティが高くて責任感も強い。そういう意味で、今の労働市場において新卒採用を実施することで、優秀かつ長年働いてもらえる人材に来てもらえると思っていました。

 

 

ーーかなり想いをこめて新卒採用を開始されたんですね。新卒採用をはじめることは苦労しませんでしたか?

 

土江様:そうなんです。当時はまだ専任の担当もいなくて。どのようにはじめればよいのか、どのような採用媒体を使えば良いのか、どのように選考フローを組んで採用活動を行えばよいのかなど、何もわからない状態でした。

私自身、前職が人材系の会社で100名規模の採用を行っていたのですが、大量採用するときの方法と、10名ほどを採用するときの方法は全然違います。肌感がない状態だったため、本当に何をすればいいのか途方に暮れていましたね(笑)当時は手探りで進めていくしかありませんでした。

 

 

ーーその中でも、初年度からかなりの学生を採用できたとお聞きしました。

 

土江様:はい。本格的に新卒採用をはじめたのが18新卒からなのですが、18新卒では春、秋入社で26名、19卒は35名に入社いただけました。

 

 

ーー初年度から新卒採用で26名も採用されているんですね!!とくに課題もなく新卒採用を進められたんでしょうか?

 

土江様:いえ、当時は新卒採用において弊社の認知度はまったくありませんでした。学生に向けての発信は一切行っていなかったため、採用イベントに参加して「マネーフォワードのことを知っている人」と質問しても100名中2名しか手が挙がりませんでしたね(笑)

 

 

ーー今はほとんどの方が知っていると思いますが、貴社でも認知度がまったくない時期があったんですね。

 

土江様:はい。誰も知らない状況だったので、弊社がどのようなことをしている会社なのかを発信するところから始まりました。そこに採用担当としての価値はあると思いつつ、認知度はコストをかければ広げられるわけではないので、認知度の課題に関してはかなり試行錯誤しましたね。

 

 

ーーその中でWantedlyを利用いただいた経緯を教えてください。

 

土江様:中途採用での経験から、コストを抑えてベンチャーマインドのある人材にアプローチできる点が魅力だったため、新卒採用でも利用することにしました。

実は当時社員20名の時代から中途採用でWantedlyを利用しており、ベンチャーマインドを持った優秀な人材を採用できていたので、採用手法としての効果は実感できていました。 また、Wantedlyの場合だと中途採用と新卒採用を1つのコストで両方利用できるのも魅力でしたね。

 

 

ーー中途採用と新卒採用両方に使えることもメリットに感じていただけたんですね。

 

土江様:はい。中途採用でもそうだったのですが、採用コストをかけられない状況にあったため、1つの採用コストで新卒、中途採用両方利用できるのはかなり魅力的でしたね。

また、作成した募集やストーリー記事など、1つのコンテンツを新卒と中途で共有し合えることもメリットだと感じています。たとえば、弊社の中途採用の募集に開発経験のある学生エンジニアが応募してきてくれたり、中途採用のために書いたストーリーを学生が閲覧して興味を持ってくれたりなど、新卒と中途の境がないことで得たメリットも多く経験しています。

 

 

ーーいわゆる大手就活ナビの利用は考えていなかったのでしょうか。

 

土江様:大手の就活ナビ媒体も検討しましたが、コストが非常に高いですし、当時の認知度では掲載している大手企業に負けると考えて利用しませんでした。

基本的な戦略として、Webで大きくマスに打つよりも「対面」での魅力づけを強めていきたいと考えていました。そのため、1対nで学生に直接会えるイベントを軸に採用することを決めていました。

 

ただ、それだけだと認知度を広げる施策に限界があると思い、情報発信ができ、イベントの集客にも利用できることでWantedlyを選びました。

 

 

Solution
認知度がないからこそ「対面」での魅力づけがカギとなる。ミートアップを利用した採用戦略
Solution

 

ーー当時、認知度をあげるためにどのような採用戦略をとったのでしょうか。

 

土江様:認知度がなかったため、会社単体でアピールをすることは難しいと判断し「FinTech」に興味のある人がマネーフォワードを認知する仕組みを作りに行きました。当時、「FinTech」がバズワードになっている時期でして。情報感度が高い学生は「テクノロジー×金融」に興味を持ってくれやすいと考えたんです。

 

具体的な手法としてはWantedlyのミートアップイベントをメインに利用しました。はじめから1to1の選考にこだわらず、1対nのイベントを頻繁に行い、それも会社説明会ではなく、「FinTech勉強会」といった業界の勉強会として、あくまで業界や市場などに興味関心のある方向けのイベントを開催しました。

たとえば、FinTech勉強会は、FinTechの概要、歴史的背景、今世界での市場感、日本における活用事例を取締役が登壇して話していました。他では、「ブロックチェーン勉強会」や「インターンLT会」など、さまざまな切り口でイベントを開催しましたね。

 

勉強会の後、学生と弊社社員との座談会を行い、イベント参加後にアンケートを取って応募するかどうかを検討してもらっていました。イベントからの応募率は、平均80%ほどあり、多くの学生に対して魅力付けができました。

 

 

ーー会社説明会ではなく、業界イベントの誘致にこだわったのはなぜですか?

 

土江様:やはり認知度がなかったからですね。説明会や個別面談だと、知らない会社にいきなり応募するのは二の足を踏むと思うんです。だからこそ、イベントに参加してもらい、応募のハードルを下げたいという思いがありました。

実際に、大手広告代理店や外資企業から内定をもらっているような、普通に募集しているだけでは出会えなかった優秀な学生層も多く参加してくれたため、新しい概念、技術、市場における魅力を感じてもらえたと思っています。

 

ただ、それだけだと認知度を広めきれないと感じ、Wantedlyを使ってコンテンツの発信も定期的に行っていました。

 

 

ーー新卒立ち上げ期だからこそ、あえて発信したコンテンツはありますか?

 

土江様:自社がなぜ新卒採用をしたいと考えているのか、どのような学生に来てもらいたいかを人事から語るのではなく、経営陣から発信してもらうコンテンツを注力して作成しました。

 

 

ーーお話を聞いていると、新卒に対して協力的な経営陣が多い印象を受けました。

 

森田様:そうですね、今も昔も新卒採用は経営陣からの期待が高いため、面談では経営メンバーと最低でも5名ほど会ってもらっています。

また、母集団形成として企画していたイベントでも役員に協力してもらっていました。当時のFinTech勉強会も、取締役の瀧が毎回登壇しており、経営陣のコミット力は当時から変わらず強く、協力的でしたね。

 

土江様:経営陣は、以前からいつも「何か手伝えることはないか?」と積極的に関わってくれています。新卒中途関わらず、「採用」を非常に大切にしていると感じています。

 

 

ーー立ち上げ当時の採用の成果はいかがでしたか?

 

土江様:想定は20名の採用目標を持っていまして。少しだけ裏話をすると、私が入社する前は10名程度の採用だと聞いていたのですが、実際は倍の20名が目標でした。ですが、無事目標の人数を採用できました。

目標を達成できた要因としては、2点あると思っています。 1つ目は、選考という概念にとらわれず、相互理解の場を作ることに強い想いをもって選考フローを考えられたことだと思います。実際に、説明会ではないイベントで応募率が8割を超えていますし、選考の方法としても、1対1の面接を複数回設けて、多くのメンバーと深い話ができるように設計しました。

 

2つ目は、早期から全社を巻き込めたことです。会社説明会ではないイベントを多く実施していたため、経営陣はもちろん、現場のメンバーも含めて非常に多くの社員に携わってもらいました。なぜ新卒採用をするのか、若手育成がなぜ大事なのかという点に社員が共感し、人事と同じ熱量で採用活動に協力してくれたからこそ、大きな採用目標を達成できました。

 

 

ーー他の媒体と比べて、Wantedlyで出会う学生はどのような印象がありますか?

 

土江様:Wantedlyで出会った学生は、弊社のことをよく理解してくれている学生が多い印象です。Wantedlyのストーリー記事で会社の魅力を発信しているので、それを見て共感してエントリーしてくれる学生が実は多くて。やはり自分を語れる、ベンチャーマインドを持った学生が多い印象です。

Wantedlyの給与条件ではなく、事業内容、ビジョンを打ち出す仕様だからこそ、こういった学生が多いと感じています。

実際に、Wantedly経由で採用したインターン生が新規事業の立ち上げに携わっていたり、新卒入社をして、チームリーダーとして事業を牽引してくれていたりします。

 

 

Result
上場後の採用に迫る。優秀な学生を採用する、Wantedly×長期インターン採用の取り組み
Result

 

ーー2018年の上場後、新卒採用に変化はありましたか?

 

森田様:上場後、認知度が広がったことによりエントリー数はかなり伸びました。ただ、認知度が広がり、エントリーが増えたものの、弊社の求めているような学生が多くなったわけではありませんでした。FinTechやSaaSなど、とりあえず伸びている業界だからという理由でエントリーする学生が増えたんです。弊社としては、弊社のプロダクトを通じて、社会のどのような課題を解決していきたいか、自分の力をどのように発揮していきたいかという下地が具体的に描けている学生と出会いたい。そういう想いから、21卒あたりから選考体制を変え、採用に取り組んでいます。

 

 

ーーその中でも、ターゲット層の採用に向けて、長期インターン採用を活用いただいているとお聞きしました。

 

森田様:はい。ここ数年、内定は出すものの、「マネーフォワードで働くイメージが持てない」という理由で他社へ内定承諾を決められることもありました。

今期はその課題を解決していきたいと考え、一緒に働きたいと思うビジネス感度が高い学生においては、弊社プロダクトのデータを活用して戦略を立てるポジションや、ユーザー理解を深めてもらうポジションで長期インターンを実施しています。

 

22卒採用では、ビジネス職で既に5名ほどインターンで入社してもらっており、カスタマーサクセスやセールスのポジションに就いて、実際の商談やお客様のサポート、データ分析などを担当してくれています。

 

村田様:エンジニア職でも数名インターンから採用をしています。現場のエンジニアメンバーが中心となり、弊社プロダクトである『マネーフォワード クラウドシリーズ』のバックエンド開発の長期インターン生を積極的に採用しています。長期インターンへの応募も好調で、インターン経由で21卒は2名ほど採用に成功していますね。

 

 

ーー長期インターンを利用した新卒採用にも成功していますね。昔からWantedlyでインターン経由の採用もされていたのですか?

 

土江様:はい。Wantedlyとインターンとの相性は当時から良かったため、うまく使っていきたいという想いは常にありました。ただ、社内の受け入れ体制の状況次第で実施できるかどうかが変わるため、注力できる時とそうでない時がありましたね。

新卒採用の立ち上げ直後はまったく余裕がなく。社内も新卒受け入れについて何もわからない状態だったため、インターンの受け入れ体制が整っていませんでした。

しかし、19卒から20卒にかけて、徐々に新卒が入社し、現場も新卒社員の扱い方やインターンの受け入れ方のイメージが湧くようになったため、それ以降で受け入れ体制が整ってきましたね。

 

 

ーー長期インターン採用におけるWantedlyのメリットを教えてください。

 

村田様:長期インターンから新卒に繋がる人はより相性が良い印象です。Wantedlyを利用しはじめた初期もインターン生の採用に成功していることもあり、長期インターンから新卒として入社してもらえれば、弊社のカルチャーも理解してくれますし、仕事のイメージが持てない学生に対して魅力づけができる。かなりのメリットがあると感じています。

 

 

ーーさいごに、これから新卒採用でWantedlyを検討している企業にひとことお願いします。

 

森田様:Wantedlyは他のチャネルに比べてベンチャーマインドの高い学生が多くエントリーしてくれており、採用したい学生と会える期待度も実績とともに非常に高い印象です。 これまでも、FinTechの勉強会やSaaS勉強会といった、最先端のマーケットの勉強会をWantedlyで公開すると反響が大きいため、今後もビジネス感度の高い学生と出会えるメディアかと思います。

 

村田様:インターンにおいても優秀な方に会える確率が非常に高いという感触があります。今後の使い方としては長期インターンからぐっとマネーフォワードの理解を深めてもらい、そのまま新卒で入社してもらう王道パターンをより増やしていきたいと思っています。

 

土江:初期から使用していた私からお伝えできることとして、Wantedlyは会社の成長フェーズに合わせてさまざまな使い方ができるなと思っています。実際に、認知度が全然なかった時期から、上場後、以前に比べて認知してもらえるようになってからも、担当者の使い方次第でさまざまな打ち出し方ができるサービスだと実感しました。

これからも弊社のミッション、ビジョンに共感をしてくれる学生にお会いしたいと思っています。

 

 

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