ー貴社についてご紹介ください。
弊社は数多くの課題を抱える現在の医療現場において、医療情報のIT化を通じて課題を解決しようと2002年に香川県で設立した会社です。 現在は産婦人科向けの周産期管理システムといわれる、妊婦や胎児の診療情報を管理するシステムを開発、販売をしています。 妊婦の血圧、胎児の身長、体重等の診察や検査のデータを一元管理して瞬時にグラフ表示することにより、妊婦と胎児の状態を見ながら出産計画を立てることができます。 2018年からはヘルスケアのIoT事業にも参入し、服の上から呼吸心拍を計測できるセンサーを使ったウェアラブルIoTデバイスの開発も行っています。
ー香川県が本社ですが現在は岡山大学の中に事業所があるとお聞きしました。
はい。現在は岡山大学の津島キャンパスの敷地内にある、経産省の外部団体の中小機構が管理しているインキュベータ施設に入居しています。 2018年のIoT事業をきっかけに、AI・IoTの人材募集を香川県で行っていたのですが中々人が集まらず。香川県だと若手が県外に出ていってしまうため、採用活動を成功させるために別拠点を作り、そこで募集をかけてみようとなったことがきっかけです。 本社との距離と交通の要所で人が集まりやすい立地を考えると、岡山県がベストだと考え、ちょうどインターン生の採用も考えていた時にこの場所を知ったため、ここに決めました。
ーなぜインターン採用を始めようと思ったのですか?
理由としては2つあり、1つは若手の方が弊社が求めるスキルに対応しやすいからです。弊社が求めていた人材は、クラウド技術やAI技術などに明るい人材です。香川県や岡山県のIT企業はSE派遣のIT会社や銀行のシステムの保守運用などが多く、中途で即戦力となる人材も市場に多くありませんでした。この領域は学生など若い人材の方が詳しい場合も多いため、それであれば、学生を狙って採用したほうが人材確保しやすいと考えました。
2つ目は、条件面から中途採用の方が難しいと判断したからです。中途採用になると給与などの条件面も採用に大きく関わってきます。そうなると首都圏の企業や大企業に条件で競り負けてしまいます。そのため、若手の採用に注力したほうが採用の確率が高いというのも理由の1つでした。
ーWantedlyを導入したきっかけは何だったのですか?
前職では元々大手の就活ナビ媒体を利用していましたが、現職に採用で携わる事になった際、私がWantedlyの利用を打診したことがきっかけです。 Wantedlyは前職で採用担当を兼務していた時に偶然知りました。社長の話もネットで見ていましたし、前々から関心がありチェックしていました。 企業の「色」を出すことこそ中小企業が採用で戦える方法だと考えていた私にとって「共感採用」というのは非常に興味深いサービスでした。
ーなぜ、大手の採用媒体から変更しようと?
前職での経験が大きいですね。私が前職で就活ナビ媒体を利用していた時は、媒体も掲載していましたし、合同説明会にも参加していました。 初めは応募も集まっていたのですが、次第に大手企業がどんどん利用してくるようになり、中小企業に学生が集まらなくなってきたんです。中小企業が戦える場ではなくなってきていると当時は感じていました。
ある日、そこで気づかせられる経験があって。 合同説明会に出展した際、いつも通り普通に会社の説明をするとやはり大手企業とかには敵わないんです。規模も福利厚生も圧倒的に違うので。 その中で、思い切って今までの表面上の会社説明ではなく、世の中の仕組みや、会社のしくみ、自分たちのやっているビジネスがどういう影響を与えるかなどを話してみると、思いの外学生が集まり、その時だけで60名程度の応募があったんです。今までと比較すると非常に多くの応募をいただきました。
ここで、会社のビジネスにかける想いや、等身大で話すことが大事だと気付いたんです。 そして、そこを全面に押し出せるのは「共感採用」を謳っているWantedlyしかない思い、利用を決めました。
ー岡山県では応募が集まらないのではという懸念はありませんでしたか?
ありませんでした。地元の企業の利用が少ないことも狙い目ではあったんです。 岡山県はアパレルや、化学系の会社が多いため、IT系で求人を探すと弊社が目立ちます。WantedlyはIT系の人材も多く登録していると聞いたため、これはチャンスだと思いました。先程お話したように中小企業ならではの「色」を伝えることが重要だと思っています。 元々そういったスタンスがあったため、Wantedlyを使うことに違和感はありませんでした。また、弊社のような中小企業は人材紹介や大手採用媒体だと大手企業に比べて不利になることも多いため、自分たちの色、特徴をフラットに出せる媒体のような、逆にこういったサービスではないと勝負できないとも思っていました。