タイトルにあるように、気づかぬうちに『できない理由』を探してしまうことは誰にでもあります。でも、その瞬間に“本当にできないのか?”と立ち止まって考え直すことで、新しい可能性が見えてくるかもしれません。
弊社は「ロジカル」と「挑戦」をキーワードに、働く人たちが「どうすればできるか」という思考を習得し体現できる研修プログラムを提供しています。本記事では、弊社が独自に体系化した『エモーショナルマネジメント』の重要性と、それを実践する6つの思考とスタンスを解説します。
■エモーショナルマネジメントとは
自分自身の心の状態、感情を自分でマネジメントすることです。行動を決めるのは感情です。その感情をコントロールできれば、自分の行動もコントロールしやすくなります。また、起こる事柄の捉え方も自分自身で決めることができます。自ら目的・意義を見出し、諦めずに挑戦し続ける人材になるために必要な行動量をセルフマネジメントする6つの思考とスタンスに分けています。まずは、それぞれの定義と具体例を説明いたします。
(1)行動を最大化する3つの思考
①限界突破思考:どうすればできるのか?と可能性を見出す思考
仕事で「予算が足りない」「時間がない」といった制約があるとき、そこで諦めずに「どうすればできるか?」を考える。例えば、広告費が少なくても、SNSを活用したり、無料で使えるツールを探したりして工夫する。社内のリソースを見直し、他部署と協力する方法を考えるのも一つの手となる。「できない理由」ではなく「できる方法」を見つける姿勢が限界突破思考。
②主体的思考:相手の期待を満たす(超える)べく、自分から行動(報連相しながら)しようとする思考
上司やお客様から頼まれたことを「言われた通りにやる」のではなく、「もっと良くするには?」と考えて動く。例えば、プレゼン資料を作成する際に「そういえば相手は文章より図解が好きだと言っていたな」と思い出し、要点を図でまとめる。伝わりやすさを意識し、補足情報を加える工夫をすることで、期待を超える仕事につながる。ただ頑張るのではなく、相手のことを考えて行動することが主体的思考。
③自己責任思考:条件や環境のせいにせず、自分がやるべきことを見出す思考
仕事でミスや問題が発生したとき「環境が悪かった」「他の人がやるべきだった」と責任を外に向けるのではなく「自分にできたことはなかったか?」と考える。例えば、会議で議論がかみ合わなかったとき、ただ「相手の理解が足りない」と思うのではなく「自分の説明がわかりにくかったのでは?」と振返り、改善策を考える。状況を変える主体は自分であると捉え、責任をもって行動することが自己責任思考。
(2)行動を維持する2つの思考
④ポジティブ管理思考:問題に対して、肯定的部分にフォーカスする思考
トラブルや困難に直面したとき、問題ばかりに目を向けるのではなく「別の角度から見たらどうだろう?」 とリフレーミングする。例えば、大事な商談で契約が取れなかったとしても「次回につながるヒントが得られた」「提案の改善点が見つかった」と捉え直すことで、次のアクションにつなげられる。視点を変えて意味づけを見直すことで、状況をより良く活かす考え方がポジティブ管理思考。
⑤モチベーション管理思考:目的・目標を見出し、モチベーションを維持し、高める思考
仕事をしていると思うように成果が出ない時期や、やる気が湧かない瞬間がある。そんなときは無理にモチベーションを上げようとするのではなく「下げすぎない」ことを意識する。例えば「今の自分にできることは何か」「何のためにやるのか」に目を向け、下げ止める工夫をする。変えられないことに振り回されるのではなく、自分がコントロールできる部分にフォーカスすることがモチベーション管理思考。
(3)上記5つを強化する思考
⑥感謝思考:当たり前の基準を下げ、有り難いと感じる思考
日々の仕事の中で「これくらいやってもらって当然」と思うのではなく、「周囲のサポートがあるからこそ、今の自分がいる」と考える。例えば、忙しいときに助けてくれた同僚に「ありがとう」と伝えるだけで、良い関係が生まれ、チーム全体の雰囲気も良くなる。感謝の気持ちをもつことで、些細なことにも価値を見出し、ポジティブなエネルギーを生み出せる。日常の中に「ありがたい」と思える瞬間を増やすことが感謝思考。
⑦プロフェッショナルスタンス:評価は成果のみでされて、成果は相手目線で決まる世の中で、相手目線意識・追求継続意識・当事者意識を持ち続けるスタンス
プロとして成果を出すには「自分が頑張った」ではなく「相手にとって価値があるか」を考えることが大切。例えば、資料を作成する際「自分が伝えたいこと」ではなく「相手が求めている情報は何か」を意識する。さらに、一度成果を出して終わりではなく、継続的に改善し続けることが成長につながる。成果は相手が決めるものと理解し、価値を提供し続ける意識を持つことがプロフェッショナルスタンス。
■まとめ
社会人として働く中で、思い通りにいかない場面に直面することは少なくありません。そんなとき、皆さんはどのように感情をコントロールしてきましたか。 感情と思考のバランスが取れていると、行動の量が増え、結果的に成長につながります。弊社の研修では、このバランスを整える方法を学び、実践できるようになります。しかし、それだけではありません。私たちは、より本質的な成長を促すために次の3つの考え方を大切にしています。
➊感情をマネジメントすることの重要性
一般的なビジネス研修では、スキルや知識の習得が中心になりがちですが、それらを活かすには「行動し続ける力」 が不可欠です。その行動を支えるのが感情であり、感情をコントロールできるかどうかで成長の速度が変わります。
➋実践的で再現性のあるメソッド
挑戦を続けるうえで、本当に役立つのは「根性論」ではなく、実践可能な思考の型を学ぶこと です。弊社の研修では、誰でも再現できるフレームワークを提供し、一時的な成功ではなく、継続的な成長につなげることを目指しています。
❸主体性を重視した人材育成
「相手の期待を満たすために自分から行動する」「環境のせいにせず、自分にできることを考える」「相手目線で成果を生み出す」といった考え方は、主体性のあるプロフェッショナルを育てる ために欠かせません。このマインドセットが若手社員だけでなく、管理職や経営層にも根付くことで、組織全体の成長スピードが加速すると考えています。
起こる事柄の捉え方を次に繋がるようにリフレームし、自ら目的・意義を見出し、諦めずに挑戦し続けられるようにエモーショナルマネジメントを身につけていきましょう。そして、自分の成長を組織の成長へ繋げていきましょう。