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今期の出前館はどう進化する?プロダクト本部・IT本部トップが語る事業ビジョン

この記事は2023年9月29日に弊社エンジニアブログに掲載した内容を転載しております。


左:神保 宏和 右:米山 輝一

コロナ禍におけるデリバリーの需要が拡大を経て、企業として急成長した出前館。2023年9月より、出前館は第25期の新しい年度がスタートします。今年度は事業や組織、システムが抱えていた課題を解決し、さらなる挑戦を目指しています。今回はプロダクト本部 本部長の神保宏和と、IT本部 本部長の米山輝一に、前期の振り返りや今期の目標などを聞きました。



目次

  • プロダクト本部・IT本部の役割とは
  • 前期に実現できたこと、改善の余地があること
  • 2023年9月からの第25期の目標についてお聞かせください。

プロダクト本部・IT本部の役割とは

出前館におけるプロダクト本部とIT本部の役割について教えてください。

神保:プロダクト本部は、デリバリーサービス「出前館」の運営が主な業務です。部署内には、プロダクトの企画を考えるメンバーやアプリケーションの開発・運用を担うメンバー、プロダクトのデザインを作るメンバーなどが所属しています。

米山:IT本部は、プロダクト関連以外のシステムの開発・運用を担う部署です。社内の情報システムや情報セキュリティ、さらにユーザーの不正管理などを担当しています。大枠で言うと、攻めの施策のプロダクト本部、守りの施策のIT本部というすみ分けになっています。

かつては、プロダクト本部に情報システム部(現在のIT本部とほぼ同じ役割の組織)が所属していましたが、2023年5月15日付で組織改編を行い、IT本部として独立しました。

神保さんと米山さんがそれぞれの部署で担当している業務は何ですか?



神保:私はプロダクト本部の本部長として、実施すべき案件の全体的なロードマップを策定し、技術戦略をCPOとすり合わせたうえで、部長陣と連携して推進する役割を担っています。それに関連して、部署の予算管理や各プロジェクトの進行管理も行っていますね。マーチャント部の部長も兼務しています。他には、障害発生時の対応方針の決定や影響範囲の調査なども行っています。

米山:情報システム関連としては、業務効率化のためのツールを導入したり業務フローを改善したりと、社内オペレーションのDXを担っています。情報セキュリティ関連としては、出前館のプライバシーポリシーを管掌し、ISMS監査の情報セキュリティ責任者を担当しています。

部署の予算管理や各プロジェクトの進行管理をしているのは神保と同じです。私は開発組織のVPoEの役割も担っているため、プロダクト本部・IT本部のエンジニアやプロダクトマネージャーといった、ものづくり人材の採用や組織作りなども担当しています。

前期に実現できたこと、改善の余地があること

前期の振り返りを聞かせてください。まずはプロダクト開発やシステム改善について。



神保:機能開発はたくさん実施できました。そのなかで、不正対策などシステムの安全性を高めるための開発はかなりの成果を出せました。一方で、売上高などビジネスインパクトを向上させられたかという観点で見れば、まだまだ改善の余地があると思います。

米山:神保と同じ認識で、前期は不正利用の検知にかなり力を入れてやってきました。通常のECサイトの場合、商品の発送開始までに数時間ほど時間があるため、怪しい注文があればその間にチェックできます。ですが「出前館」のようなクイックコマースでは商品がすぐに発送されるので、不正を検知したときには商品がすでに届いているケースがあるのです。対策として本人認証サービスの3Dセキュア2.0の導入などを進め、不正がかなり減ってきています。

神保:他にアーキテクチャ改善という観点では、数年前までは「出前館」のシステムがかなりレガシーで、高負荷に耐えられない状態でした。コロナ禍の影響でフードデリバリーの需要が急増しユーザーも加盟店も増えたのですが、その影響でシステム負荷が上がり、障害が頻発したのです。そこから、Exadataの導入による負荷対策やアプリケーションレイヤーのマイクロサービス化などを推進し、システムの可用性が向上しました。これが昨年くらいまでの話です。

ただ、マイクロサービスにおけるデータベースの分離がまだ実現できていません。現在はそうした技術課題を実現するための、システムリプレイスのプロジェクトを進めています。技術的な負債を抜本的に解消したうえで、新しい機能をスピーディに開発できる体制にしていきたいです。

米山:他の課題としては、データガバナンスに改善の余地があることです。出前館は歴史の長い企業であるため、各種のデータが社内のあちこちに点在しており、統合的に管理しきれていません。それを整備していきたいです。


組織面ではいかがでしょうか?



神保:社内の事業サイドのメンバーと加盟店などのカウンターパートナーのコミュニケーションが円滑になっています。加盟店からの声を聞いて、プロダクト本部側とも情報連携する事例が増えてきました。事業サイドのメンバーとプロダクト本部のメンバーとが一緒に案件の振り返りをするようになり、新規案件を取り扱う部署横断のチームができ、プロダクト本部のKPIを定めていく動きがあるなど、いくつも良い点があります。

一方で改善したい点として、カウンターパートナーの声を拾い上げることはできているものの、事業を全体最適化する視点が弱いという課題があります。また、企画側やプロダクト本部側からプロジェクトを立ち上げる事例をもっと増やさなければなりません。

米山:組織を改善できた点として、2022年9月の段階では開発グループのマネージャーは全員LINE側からの出向者でした。ですが、現在は出前館の社員がマネージャーを務めるグループが出てきています。これは大きな変化です。社内でマネージャーを担える社員が出てきたり、優秀な人を採用できたりといったことが、この成果につながっていると考えています。

また、出前館では以前まで「新卒採用において、どのような要素を持った人を採りたいか」というビジョンを明確化できていませんでした。それ以外にもいくつかの懸念があり、一時期は新卒採用をストップしていました。その後、新卒採用の指針を定め、採用を再開して良い人を採ることができました。これも採用関連では大きな変化ですね。


今期に達成したい目標

2023年9月からの第25期の目標についてお聞かせください。



神保:今期のプロダクト本部の軸は、「出前館」のオーダー増加を実現するための案件やシステム基盤の刷新を推進することです。それからプロダクト本部の企画職に関して「どんなスキルやマインドの人が出前館の企画職として活躍できるか」という情報を整理したので、それに基づいてメンバーの育成を進めたいです。エンドユーザーを見て仮説を立てて、そのうえで案件化して進めていくスキルを、企画職のメンバーには磨いてもらいたいですね。もちろん、"積極的な育成"という方針は企画職以外のメンバーについても同様です。

それから部署全体の挑戦として、メンバーやチームの異動も実施していきたいです。案件の状況に応じて必要なところにメンバーを異動させるという意味合いだけではなく、部署やチームが持つナレッジを新しく参画したメンバーが吸収していくためにも重要だと捉えています。また、案件の定量的な数値情報を追うことで、目標達成度の把握や振り返りなどに活かしたいです。

米山:オーダーに関連した話をすると、今後はオーダーの量だけではなく"質"も変わっていくはずなんですよね。これまでの「出前館」では食事のデリバリーが中心でしたが、現在は食料品・日用品をデリバリーするリテール事業も開始しています。これに伴って、過去に蓄積してきたナレッジが必ずしも通用しない場面も出てきます。そうした状況で、人海戦術でなんとかするのではなく、システムの導入・利用による仕組み化・効率化によって課題を解決していきたいです。

IT本部関連の話としては2022年にISMSを取得して、審査官からもセキュリティ意識向上についてお褒めの言葉をいただきました。しかし、ISMSは手段であって目的ではないので、これをきっかけにさらなる全社的なセキュリティ意識の向上を実現したいです。

また、IT本部には情報システムと情報セキュリティという、毛色の違う業務が存在していますが、それらを私がすべて管理しているので、こうした管理業務を担えるマネージャー候補を採用していきたいです。

神保:プロダクト本部の組織のビジョンとしては、優秀な方を厳選して採用する方針で、LINEからの出向者も迎え入れながら人を増やしていきたいです。かつ、業務委託の適切な活用をし、人材配置の最適化も視野に入れて、チームの人員や人的コストの最適化をしていきたいです。また、プロダクト本部の部やチーム構成なども今後さらに改善していきます。

それらの目標を実現するために、どのようなスキルやマインドの人を採用したいですか?



米山:たとえばIT本部で活躍している人のイメージとしては、前職は規模の小さな会社で働き、1人で社内ITやセキュリティのことをなんでもやってきたようなスキルフルな人。そのスキルを活かして、より成長著しい業界や難易度の高い業務で、自分の力を発揮したいというマインドの人が活躍しています。

いわゆる「ひとり情シス」として事業会社でご活躍されてきた方はぜひ来ていただきたいですし、セキュリティの専門家も求めています。専門知識を活かして事業に貢献したいと思っていただける方は、ぜひ来ていただきたいです。

今期、IT本部では社内システムのリプレイスやセキュリティの強化などを予定しており、一定以上の金額を投資していきます。出前館くらいの規模の会社でこうしたプロジェクトに携われるのは、良い経験になるはずです。新しい挑戦がたくさんできると思います。

神保:プロダクト本部に関していえば、まず企画職では専門性プラス熱意のある人がほしいと思っています。言われたことをただやるだけではなく、出前館の事業や加盟店、エンドユーザーに興味を持って、こういうことを実現するんだという目標を立てて推進できる人。社内のメンバーにも良い刺激になると思いますから、熱意とスキルを持っていれば若い人でも積極的に採用したいです。

開発職としては、プログラマーとして手を動かすだけではなく、ビジネス視点やマネジメント志向を持っているような人に来てほしい。将来的に出前館のマネージャーや部長、本部長を担えるような人たちが、エンジニアから出てくるといいなと思っています。「出前館」というプロダクトは、今期はこれまで以上の大きな刷新が待っています。この環境のなかで、前向きに業務と向き合える方にぜひ来てほしいです。


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