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【役員インタビュー】執行役員CCO(Chief Culture Officer)磐井が語る”VSらしさ”とは
2011年に設立し、2025年3月に14周年を迎えたバニッシュ・スタンダード(以下、VS)。主力事業である「STAFF START」を軸に着実に事業成長をしてきました。
今回は、執行役員CCO(Chief Culture Officer、以下CCO)として企業文化の醸成という大きなミッションに向き合っている磐井 友幸(以下、TOMO)に、CCOという立場からみた「VSらしさ」や会社としての強み、今後の組織づくりの展望などを語っていただきました。
執行役員CCO 磐井 友幸(いわい ともゆき)
中央大学理工学部卒業。2004年に大学時代には中学・高校の同級生と起業し、2006年に株式会社ネバーセイネバーを設立。2023年に株式会社バニッシュ・スタンダードの執行役員CCOに就任。現在もスニーカーを収集し、約1,000足を所有する。通称「TOMOさん」。
(聞き手:Corporate Design・大熊 彩乃)
独自のキャリアを築くCCO TOMOさんに迫る
ーー本日はどうぞよろしくお願いいたします!改めて、TOMOさんがVSにジョインするまでのキャリアについてお伺いできますでしょうか?
TOMO:僕のキャリアは、大学在学中にレディースアパレルEC事業を展開する株式会社ネバーセイネバーを設立したことから始まりました。起業以来、現在に至るまでネバーセイネバーの代表を務めています。
その後も、映像制作事業やITサービス、ブランディング事業の展開も経験しました。その他にもコインパーキング事業を展開する会社の取締役を務めたり、経営者としてスタートアップ投資を手がけたりと、携わってきた業界は多岐に渡っていると自負しています。
ーー本当に幅広い業界での事業展開を経験されてきたんですね。そんなご自身のキャリアで大きな分岐点となった挑戦はありますか?
TOMO:何か一つ大きな挑戦をするというよりは、「とにかく自分の知らない世界に飛び込み続ける」ということを意識して行動してきました。同じことをし続けることに耐えられない、飽きっぽい性格ということもあるのですが(笑)。
さまざまな人と出会い、多様な経験をしながら、多角的な視点で物事を見たい。こうした意識を持ち続けることで、幅広いものの見方や考え方ができるようになると考えています。
ーーありがとうございます!それでは、今までのキャリアを通じてTOMOさんがずっと大切にしている”仕事の軸”があれば、ぜひ教えてください。
TOMO:ずっと大切にしている軸は「人」ですね。やはり、一緒に働きたいと思える人と出会い、働けることが僕にとってはとても大切です。たとえ同じ仕事であっても、誰とやるかで満足度やワクワクは大きく変化すると思うんです。どうせ仕事をするなら、楽しくないと!
「一緒に働きたいと思える人と働く」という軸を置いている以上、「積極的に人の輪を広げること」「出会った人に真摯に向き合い、敬意を払うこと」は特に意識するようにしています。自分にない経験や知識を持っている方との出会いは、僕自身の世界をどんどん豊かにしてくれますし、人との縁が思いもよらないところに繋がっていくこともある。そうして出会った人たちを大切にしたいと思っています。
ーー人、というお話しが出てきましたが、ぜひTOMOさんのお人柄についても教えてください!周りの方からよく言われる”TOMOさんらしさ”とはどんなところでしょうか?
TOMO:自分のことを話すのは少し恥ずかしいですが、「接する相手がどんな人でも変わらない」「フラット」とはよく言われます。相手がどんな立場の人でも態度が変わらない、ということだと思いますが、言われてみると自分でも納得する部分はありますね。
ーー確かに!私自身、TOMOさんとは同じユニット内でお仕事をさせてもらっていますが、実際やりとりをしている中で感じる部分はたくさんありますね。
TOMO:目上の方はもちろんですが、自分よりも若い方にもちゃんと敬意を払うというのは自分なりに気をつけているところなので、周りの方から見てもそのように思っていただけているなら嬉しいですね。
VSにジョインした理由と新たな挑戦
ーー大学生時代に起業されてから経営者として走り続けてきたと思いますが、ご自身の会社もあるなかで、なぜVSへのジョインを考えられたのでしょうか?
TOMO:VSの代表である小野里との出会いがきっかけでした。「STAFF START」のサービスリリース直後のタイミングで、年齢の近い経営者層が集まるコミュニティで出会ったんです。確か、年末年始のイベントか何かでたくさんの人が集まったときだったかな。
同い年ですし、共通の話題もたくさんあったのですが、何より成長フェーズにおける経営者の悩みは、自分自身の経験からもすごく共感できました。経営者って、社内においてはすごく孤独な存在で、気軽に誰かに相談することもなかなか難しかったりするんですよね。
何度か小野里から相談を受けるうちに、自分の経験を活かして何か手伝えることがあるなら、と徐々に意向が固まっていきました。そして、僕の会社が少し落ち着いたタイミングだった2023年9月に正式にVSのCCOとしてジョインすることになったんです。
ここでもやはり「人」との出会いが契機になったわけですが、ジョインを決めたもう一つの理由は、VSが「好きを、諦めなくていい世の中を。」という素晴らしいプロダクトビジョンを持ち、努力して成果を上げている人間が正しく評価される仕組みをつくることに本気で取り組んでいる会社だと思ったからです。
「STAFF START」はアパレル業界と非常に相性のいいサービスではありますが、アパレルに限らず小売・サービス業界を中心に幅広い業界で働く人々に対して手を差し伸べられる事業だと思います。そこにジョインすることで、意義のある仕事ができると思ったんです。
ーーお話しのなかでTOMOさんのバックグラウンドについて少し触れましたが、TOMOさん自身にとって「VSでしかできない新しい挑戦や経験」があれば教えてください!
TOMO:言葉を選ばずにいうなら「業界の悪しき風習にメスを入れる」ことへの挑戦ですね。先ほども少し触れた通り、僕自身アパレル業界に長く身を置いている人間です。今でこそ徐々に改善されていますが、どんなに優れた接客技術を持っていても、どんなに豊富な商品知識を持っていても、なかなか給与が上がらずに苦しんでいる人たちをたくさん見てきました。
ある意味、それが業界における「当たり前」だったんです。 実際、非常に有名なブランドで10年以上のキャリアを持つベテランのスタッフでも、他業種の企業の新卒社員と同等か、もしくはそれよりも給与が低いという事例もたくさんみてきました。それほど業種格差というものが大きかったんです。
業界に通底する課題解決に向けて本気で立ち向かうことは並大抵の覚悟ではできませんし、こんな事業ができる会社なんて、そうそうありません。多くの会社を見てきましたが、本当にチャレンジングな取り組みをしている会社だと思いますね。
CCOが語るミッションと「VSらしさ」とは
ーーTOMOさんが担われているCCO(Chief Culture Officer)は、なかなか耳馴染みのない珍しい役職だと思います。改めて、具体的な役割を教えてください!
TOMO:端的にいうと「企業文化をつくっていくこと」が僕の役割であり、ミッションです。なぜこのような役割が求められているかというと、会社の色をつくることによって、よりVSにマッチする人材を集めるためです。
飲食店を選ぶときなんかが分かりやすいんじゃないでしょうか。どこも「食事ができる店」という意味では同じですが、そのお店が専門にしている料理も異なるし、立地や価格帯もバラバラです。お店側は「この店といえばこれ!」という店舗の色をWebサイトやSNS等でアピールし、お客さんも店舗が発信する情報をもとに好みや要望に合うお店を探しますよね。そうして自分に合っているお店と出会い、通うようになる。
会社も同じだと思うんです。会社の特徴や強み、カルチャーを社内の人間がしっかりと把握し、外部にアピールすることで、「この会社が好きだ!」「自分に合っている!」と思ってくれる人材が集まりやすくなる、というのが僕の考え方です。そのためにも、「これが会社の色なんだ」という意識を社内で醸成させるCCOという役割が非常に大切だと思いますし、責任重大だと感じています。
労働人口の減少が叫ばれている現代において、世の中の限られた人材の奪い合いをするのが企業の宿命ですが、そんなご時世であっても、「誰でもいい」ではなく、しっかりと自社にマッチする人材を集めることが大切です。一見、採用のハードルを上げているようでもありますが、結果としてそれが社員の満足度を高め、早期離職の防止にもつながっていきます。
「VSこそが自分にマッチする会社であり、自分の頑張りを認めてくれる会社だ」と感じてもらい、しっかりとバリューを発揮していただく。会社はその頑張りと成果を正当に評価する。会社と社員、それぞれがハッピーでwin-winの形になることがベストだと思っています。
ーー「企業文化」というお話しがありましたが、TOMOさんからみて「この人はVSっぽい!」と思える人はどんな人でしょうか?
TOMO:「人を輝かせること、応援することに興味がある人」でしょうか。逆にいうと、人に興味がない人はVSの事業には面白みを感じないと思いますし、企業文化には合わないかもしれませんね。
職種やポジションを問わず、サービスを使ってくれる店舗スタッフに目を向けている社員が多いです。みんながサービスに愛情と共感を持っている会社だと思います。だからこそ、「どうしたらより多くの店舗スタッフに使っていただけるだろうか」「現場で働く店舗スタッフのために私たちに何ができるだろうか」と悩むことも多いと思います。
ですが、個人的にはそうして悩んだりすることはとても大切だと思いますし、社員のみんながそうしてサービスに向き合っていること自体がすごいと思うんですよね。それって、サービスに対する愛がないとできないことじゃないですか。
「誰かを輝かせる、誰かの人生がよりよいものになるように応援する」ということに全力で向き合って、行動できる人こそが「VSらしい人」だと僕は思います。
VSの強みと「世の中の常識を革める」ために乗り越えるべき課題とは
ーーご自身の会社を持ちながらCCOとしてVSを支えてくださっていますが、様々な会社を知るTOMOさんから見た「VSの強み」とはどんなところでしょうか?
TOMO:VSの強みは、優れたビジネスビジョンとマーケットのトップランナーとして走り続ける力だと考えています。
まず、VSが掲げるビジネスビジョンは、とてもユニークであると同時に、これからも社会から求められ続けるものだと感じています。僕たちが展開するビジネスは、IT業界においてデジタル技術を用いながらも「人」にフォーカスしているんです。
たとえば、僕らが世の中に提供している「STAFF START」というサービスは、確かに接客という仕事をオンライン上で可能にするものです。「ECやSNSに商品の写真を投稿できるサービスでしょ?」と言われることもありますが、サービスの本質は、接客を行う店舗スタッフがその仕事をより長く、より誇りを持って続けられるために必要な仕組みを提供することにあります。
将来的にも、こうした「人」にフォーカスするビジネスは社会から求められ続けるでしょうし、これからも消えることはないと思っています。 単に業務をデジタル化するのではなく、「人」に寄り添ったビジネスだからこそ、多くの人の心に響いたのだと思います。だからこそ、年間2000億円を超える「STAFF START市場」という大きなマーケットを作り出すことができたのでしょう。
そして、僕たちが作り出した新たなマーケットは現在も拡大を続けており、競合となるサービスも生まれてきています。それでもなお、僕たちがトップランナーとして走り続けられていることは誇るべきだと思いますし、それだけのパワーがあることは大きな強みですね。
ーー逆に、「ここはもっと成長していかなければならない」と感じる部分はどのようなところでしょうか?
TOMO:「STAFF START」は確かに素晴らしいサービスですが、小売・サービス業界以外にも、需要の高さと労働環境・給与水準のバランスが釣り合っていない業界はたくさんあります。
僕たちは、そうした現場で働いている人たちに対して手を差し伸べられる事業やプロダクトをもっと生み出していかなければならないし、マーケットのトップランナーとして貪欲に挑戦していかなければならないと考えていますが、現状、まだそこに到達できていません。
「世の中の常識を革める」という使命を社名に冠している僕たちだからこそ、ここは妥協せずに成長していかなければならないと思っています。
挑戦と成長を通じて「世の中の常識を革める」組織へ
ーー最後に、過去のご経験を踏まえて今後VSをどのような組織にしていきたいと考えているか、教えてください!
TOMO:今後、僕たちは事業を展開していく上で、世の中の常識を変えていくようなプロダクトをどんどん生み出していきたいと考えています。
今までになかったものを作り出していくからこそ、超えていかなければならない壁もたくさんあるでしょう。その壁を超えるためには、知恵を絞り、多くの時間や労力を費やす必要がありますし、苦労もするでしょう。
ですが、VSは悩み苦しみながら成長を求める人や、貢献することに対して強い意欲と覚悟のある人、もっと自由な環境でチャレンジをしていきたいという人にはぴったりの環境だと思います。
一緒に、世の中の常識を革めていきましょう!
ーー本日はありがとうございました!