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おいしいごはんが、会社の空気を変える?
クリエイティブテックエージェンシーTAMでは、不定期にランチの時間に“部署も年齢もバラバラ”なスタッフが自然と集まり、笑い声が響きます。
そんな場をつくっているのが、スタッフの手で開催される「TAMの給食」。その裏側には、単なるランチイベントを超えた、カルチャーづくりの意図が込められていました。
今回は、TAMの給食の運営を担う瀧本佳穂さん、鈴木佑季さん、吉田翠さんの3人に、きっかけや工夫、そしてこの活動がもたらした気づきについて伺いました。
はじまりは社長の一言と、食好きスタッフの熱意
──みなさんの普段のお仕事とTAMの給食のきっかけは?
吉田(写真左): 普段は、UXテクニカルエンジニアとしてWebアプリケーション開発やアーキテクチャーの設計や提案をしています。最近はAI駆動開発にも取り組んでいます。また、Web技術やAIやアクセシブルデザインなどの技術共有のコミュニティ「TAM Growth Circle」の運営も担当していて、社内外の知識交流の場づくりに関心があります。
瀧本(写真中央): 私はECやメディアサイトの制作、デジタル戦略の立案などをしています。スタッフが楽しく働ける環境づくりにも興味があり、モーニング会の企画なども行っています。
鈴木(写真右): 私は総務チームのリーダーとして、出社率向上施策、モーニング会のような社内イベント企画など、幅広く会社全体を支える業務をしています。
瀧本: TAMの給食が始まったのは、社長の爲廣さんが「楽しく働く会社じゃないと生き残れない」と思ったことがきっかけなんです。爲廣さんの経営者仲間である飲食店を経営をするフードゲートの村上さんと「こんなことやったら面白いんじゃない?」というアイデアを出し合って、スタッフが主体でやるべきだという話になって、私と吉田さんに声がかかりました。
吉田: ちょうど私たちは「食」や「場づくり」が好きだったので、面白そうと思って引き受けました。面白かったのは、第一回の開催日が鈴木さんの入社日だったんですよ。
鈴木: そう、ほんとにびっくりしました(笑)。初日からいきなり給食イベントに放り込まれて。でも、逆にそのおかげでいろんな方と一気に仲良くなれましたね。
瀧本: それから一年後の第二回では、今度は私たちから鈴木さんに運営メンバーとして声をかけたんですよね。まさにご縁でつながったチームです。
「同僚」から「仲間」へ──つながりが生まれるランチの力
──給食を通じてどんな交流が生まれているのでしょうか?
吉田: TAMの給食は、食堂で30人分のランチを振る舞うイベントなんですが、無料で提供されていて、費用はすべて会社持ちなんです。
テーマが毎回あって、たとえば「九州」がテーマだったときは、チキン南蛮、だご汁、地元食材を使った副菜などを並べました。
村上さんが白米を土鍋で炊いてくれたり、食器の配置や提供のタイミングまで考えているんですよ。
瀧本: 実は、温かいものと冷たいものが同時に出ないようにしたり、「この器にはこの色の料理が映える」みたいな工夫もしていて。プロのホスピタリティに学ぶ部分がすごく多いんです。
鈴木: そして、片付けがもう大変(笑)。拭いても拭いてもお皿が出てきて、イベントの後は全員ヘトヘトです。でも、だからこそ楽しい。
吉田: 特に一回目は「ポークチョップ」がメインで、その油汚れがなかなか落ちなくて(笑)。でも、それも今ではいい思い出です。
瀧本: 普段接点のないスタッフ同士が並んで「いただきます」する場って、会社にはなかなかないですよね。2回目の開催では、告知した途端に約6割の席が埋まり、反響の大きさを実感しました。次回はもっと早く満席になるかもしれない、という手応えも。給食は自然な形で“ヨコの関係”をつくれる貴重な時間なんです。
給食は“文化の鏡”——心理的安全性は、食卓から始まる
──TAMの企業文化において給食はどんな意味を持っていますか?
吉田: TAMはそもそも縦社会じゃなくて「ヨコ」の文化を大事にしている会社です。上下関係がなくて、年齢も部署も関係なくフラットに会話できる。給食はその文化を体験できるイベントだと思っています。
瀧本: 「心理的安全性」って、制度としてランチを設けるとかではなかなか作れないけど、こういう自発的で誰でも入っていける場を用意することで、自然に生まれるものだなと感じています。TAMの給食には、そういう力があります。
鈴木: コロナ以降、リモートで人と関わる時間が減って、なんとなく孤独を感じることもあるじゃないですか。そんなときに、「誰かと食事をする」って本当に温かいし、安心しますよね。
吉田: 特に若い人や、終業後は家族のケアで忙しい方も、ランチタイムにちょっと人とつながれる場所があるというのは、すごく大きな意味を持っていると思います。
TAMの給食の様子は後日「TAM新聞」にも掲載
ホスピタリティがカルチャーを育てる——食で職場の景色が変わっていく
——この活動を通じて得た学びや今後の展望は?
瀧本: 個人的には、人が喜ぶ顔を見るのが本当に好きで。プロと一緒に料理を考えるなかで、ホスピタリティってこういうことか、って日々学びがあります。
吉田: 私は、人が自然と会話している様子を見るのが好き。「あ、この二人、話すの久しぶりだな」とか、「初めて話してるな」とか。そういう瞬間を見ると、「うまくつながった」「何か生まれそう」ってワクワクして、また頑張ろうって思えるんです。
鈴木: 私はスタバのホスピタリティが大好きで、ちょっとした声かけとかカップの一言とか、そういう気配りに救われたことがあって。給食だけでなく日々のなかでも、会社のみなさんがほっこりできる時間や何かを作られたらなと思っています。一瞬でもいいので(笑)。
瀧本さんはハンドドリップのコーヒーも提供
吉田: 給食を通して、「仕事って人と一緒にやるものなんだな」と実感しますね。TAMは一人ひとりが自分の考えで動く会社だけど、それを支えるのは“人と人とのヨコのつながり”。
瀧本: だからこそ、こういう文化があると強い。仕事の枠を超えて「この人と一緒にやりたい」って思える瞬間が増えるんですよね。
吉田: クライアントも呼んで一緒に食事を楽しむような機会も、今後できたらいいなと思っています。外の方にもTAMの空気を感じてもらえるイベントになったら面白いですよね。
瀧本: TAMの給食が、そんなふうに“会社の居心地”を少しよくしてくれる存在になっていたら嬉しいです。
[取材] 岡徳之 [構成] ウルセム幸子 [撮影] 藤山誠