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こんにちは、記事を開いてくださりありがとうございます。
スパイスファクトリー(以下、スパイス)でマーケターとして働いている大久保と申します。
私はスパイスに入社する前は、いわゆる「日系大手企業」と呼ばれるような企業に勤めていました。そこからスタートアップ企業であるスパイスに転職をして今に至ります。
大企業とスタートアップの両方を経験していますので、この記事では世間でよく聞く「大企業とスタートアップはどっちが成長できるの?問題」について個人的に考えてみたいと思います。
いきなり記事のオチをお伝えしてしまうと、「どっちの環境もそれぞれ良さがあるけれど、成長するには環境の良さ以上に必要な要素がある」というのが私が出した答えです。
大手企業での経験とスパイスでの経験、それぞれの特徴を振り返りながら考えていきますので、ぜひお読みいただけると嬉しいです。
大手企業の成長環境は「大手だからこその基盤と仕組み」でできている
冒頭でも述べた通り、私は前職で日系の大手企業と呼ばれるような企業に勤めていました。新卒で入社をして、転職をするまで私のことを育ててくれた会社です。今でもとても感謝しています。
「社員が成長できる環境」という視点で振り返ってみると、「社会的に影響力が大きな仕事を経験できる」こと、そして「社員を育てる制度が充実していた」ことが思い出されます。大手企業の成長環境は「大手だからこその基盤と仕組み」でできている
冒頭でも述べた通り、私は前職で日系の大手企業と呼ばれるような企業に勤めていました。新卒で入社をして、転職をするまで私のことを育ててくれた会社です。今でもとても感謝しています。
「社員が成長できる環境」という視点で振り返ってみると、「社会的に影響力が大きな仕事を経験できる」こと、そして「社員を育てる制度が充実していた」ことが思い出されます。
「大手の看板」があるからできる経験
大手企業に所属していることで、必然的に社会に比較的大きなインパクトを与えられるような仕事に携われる機会が多かったと考えています。
私の前職はどちらかといえばBtoCの企業でしたが、たとえば全国規模の販促施策であったり、数百万人規模の会員に向けたメールマーケティングだったりと、企業が長い時間をかけて培ってきた大きな基盤があるからこその経験ができました。
BtoBでいえば「誰でも名前の知っている大手企業がクライアント」といったことがあるかもしれませんね。
影響力が大きければいい仕事というわけではないと思いますが、自分の携わった仕事が多くの人に届いているという認識は、間違いなくやりがいに繋がっていました。
このような経験は、規模も経歴も小さなスタートアップではなかなかできないのではないかと思います。
社員でも全ては把握しきれない!?充実の制度
大手企業に入るメリットは福利厚生が充実していること、なんて話はよく聞く話なのだと思うのですが、これはその通りで、社員の成長のための制度も非常に充実していました。
- 会社独自の資格取得制度
- eラーニング
- エクセル・ワード・パワポなどのスクール受講補助
- 海外研修
- 本業とは別に希望者が参加できる部署横断プロジェクト
- ビジネススクールの受講補助
- 2年目研修・3年目研修等の定期的な研修
- ライフプラン研修
- 有名講師を招いての講演会
- 経営についての社内勉強会
- 昇格試験対策
- …
思い出せる範囲で挙げてみましたが、制度の数がまず多かったです。基本的にはどれも費用の大部分は会社が負担してくれるため、無料か超格安で受けられたのでとても恵まれた環境だったと思います。多すぎて正直私が把握していないような制度もあるはずです。
もちろん、制度はあるが使わないといった場合もあるので、上手く活用できるかは本人次第ですが…。
上記のように、大手企業は、既に確立された基盤や信用があるからこそ得られる経験と、研修や成長支援が仕組み化されていることがメリットだと感じます。
スタートアップの成長環境は「経験の質と量」でできている
さて、前職の整った環境から、発展途上といえるスタートアップの環境に身を移してきました。正直、制度の充実度は大手企業と比べてしまうと及びません。
このままだとスパイスの評判を落としてしまいそうなので、弁明もさせてもらうと、スパイスは一社員の私から見ても社員の成長支援に力を入れている会社だと思います。
業務や自己啓発に必要な書籍購入の補助や、資格取得の際の受験料などの補助、最近はeラーニングサービスのShcooも導入されました。私は入社してからまだ1年程度なのですが、会社負担でスキルアップのためにスクールに通わせてもらったりもしました。
とはいえやはり、大企業の整った環境に比べればまだまだこれからです。
そんなスタートアップ企業の成長環境は、大手企業とは別の魅力があると考えています。
私は、それが「経験の質と量」にあると考えます。
スタートアップでは視座が上がる
大手企業時代は、既に企業が築いていた会員基盤や信用、あるいは豊富な資金を活用して、比較的大規模な影響を社会にもたらすような経験ができたというのは既に述べた通りです。
一方で大手企業では仕事が細分化、仕組化されていました。
そのため自分が担当できる仕事は、企業全体の大きな事業プロセスのうちのほんの一部分にすぎません。場合によってはその「ほんの一部」の業務さえもチーム内で分業したりするので、実際に自分が関わることのできる仕事の裁量はどうしても小さくなってしまいます。
スタートアップではそうはいきません。
少数精鋭なので、自分で考えて判断しなくてはいけないことが圧倒的に増えました。企業規模も小さいため、自然と会社全体、事業全体といったビジネスの上流から下流までを意識して働くようにもなりました。
スタートアップにとって資金は超貴重です。お恥ずかしい話、大手企業に在籍していた時はどこか、「お金は会社のどこかから出てくるもの」といった他人事(たにんごと)感があったのですが、現在はかけたコストに対してちゃんとリターンはあるか、会社の売上や利益を伸ばせているかといったことに対してのこだわりが高まったと思います。
一言でいえば「視座が高くなった」という感じでしょうか。
こんなふうに裁量の大きさと視野の広がりが出て、「経験の質」が変わってきたことがビジネスパーソンとしての成長に繋がるように思います。
スタートアップは経験の量も多い
加えて、これは私がスタートアップに転職してみて衝撃を受けたことのひとつなのですが、意思決定のスピードがとても速い。
速いという話は様々な所で聞いていたので覚悟はしていたのです。
でも思っていた倍速かったです。
組織規模が小さいことのメリットかもしれません。大手時代はかなりの数の社内稟議が必要で、どうしても企画から実行までに時間がかかっていました。
スピードが速いと同じ期間を過ごしていても多くの経験が積めます。大手時代に1つの施策を行うのにかかる時間で、スタートアップでは5つの施策が打てるようなイメージです。
もちろん上手くいくことばかりではない(むしろ失敗の方が多い)ですが、その都度仮説の検証がしっかりできていると思うと、かなり経験値は積み上がっているはずです。
企業によってカルチャーにも差があるとは思いますが、スパイスの場合は失敗を許容しチャレンジを推奨する文化があります。このあたりも多くの経験値が獲得できるポイントのように思います。
これが「経験の量」の違いになります。
成長に必要な「環境」よりも大事なこと
いよいよ本題の「大企業とスタートアップどっちが成長できるの?問題」の答えについてです。
そんなのもちろんスタートアップだよ!
いや、スパイスファクトリーだよ!!
みんな迷うことなくスパイスにおいでよ!!!
と言いたいところではありますが、さすがにポジショントークが過ぎるので(でもスパイスも候補に入れてもらえたら嬉しいです…)やめておきます。
私は両方の環境を経験してみて、どちらの環境でも成長はできると感じています。
では「どちらがより成長できるか」を考えてみると、それは、置かれた環境が「自分には成長が必要だと感じられる環境かどうか」によって変わると思うのです。
たとえば私は、新卒で入社した大手企業で入社直後は急成長していたはずです。
それは、環境や制度の要因もあるかもしれませんが、なにより「早く認められたい!」とか、「同期も頑張っている!自分も負けていられない!」とか、当時の自分が成長の必要性を強く感じていたからだと思います。
そこから時が経ち転職の直前の時期を振り返ると、仕事にもだいぶ慣れてきて、幸運なことに周囲から認めてもらえるようなことも増えていました。手を抜いていたというわけではないのですが、「成長しなきゃ」という意識は入社当時に比べてしまうと薄まっていたでしょう。
その後スパイスに転職して、自分の能力がいかに「足りていない」かを突き付けられることが多くありました。大変なのですが、その分「このままではいけない、成長したい」という想いはかなり強くなりました。
だからこそ、インプットを増やしてみたり、日々の仕事の仕方を変えてみたりと具体的なアクションをしています。この試行錯誤が成長に繋がるのだと考えています。
スパイスは成長できる環境だと思っていますが、私自身が「この程度でいいや」「もう成長する必要はないな」と考えるようになったら、私の成長はそこで止まるに違いありません。
「成長の必要性」を感じ、それが動機になるからこそ、勉強やスキルアップのために何か資格を取るなどの具体的な行動を起こす気になります。
反対に成長する必要性が感じられなければ、そこが大手であってもスタートアップであっても、その企業にどれだけ充実した制度があったとしても、使おうという気にすらならないのではないでしょうか?
だから私は、「成長の必要性」を感じられる環境こそが自分にとっての「成長できる環境」なのだと思います。
自分が「成長しなきゃ」と思えるであろう環境を選ぶ
余談ですが、私は前職時代に人事部で採用の仕事をしていたことがあります。
その時、応募してくれた候補者の方からは
「キャリアを通じて成長していきたいです。」とか
「御社に入るとどのような成長できる環境がありますか?」とか
「御社に入ることで成長できると感じ志望させていただきました!」
というような「成長」に関する志望動機や質問をたくさん聞きました。
終身雇用が崩壊し、ジョブ型の雇用環境になると言われている現代です。「生きていくために成長し続けなくてはいけない」というのは、もはや企業選びの際の前提なのかもしれませんね。
成長しなきゃと強く思った結果、人は成長していきます。
それが大手かスタートアップかは振り返ったときの結果論でしかなく、どちらがより「成長の必要性」を感じさせる環境かは、人や企業、タイミングによって変わるものだと思います。
就職や転職を検討する時に、もし本当に「自分が成長できること」を望むのであれば、「その会社に入社後、自分は成長の必要性を感じられそうかどうか」を考えてみると良いかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました!
スパイスファクトリー株式会社
世界がより良い方向に向かう"触媒"であることをビジョンとし、他の先進国に比べてデジタル化が遅れていると叫ばれる日本において、より社会貢献性, 公共性の高い領域でのDXを促進し、デジタルの力を使っての社会課題解決を目指しています。代表を含めエンジニアが4名で立ち上げ、創業以来5年間、売上高は継続して150%成長。人数も直近1年間で2倍の60名規模になっています。
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