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このたび、取締役 営業統括本部長の任命を受けました清水直人と申します。私が大泉工場を初めて知ったのはほんの数ヶ月前ですが、川口市(埼玉県)の工場地帯にこんなに魅力的で持続可能な”場づくり”に取り組む企業があることに感銘を受けたんです。
その後、社長の大泉と出会うことになり、ちょうど私が前職を卒業するタイミングが重なったこともあって結果的にご縁がつながることになりました。
来てみると本社家屋が有形文化財で敷地内にはコンブチャのブリュワリーまである。なんてユニークな環境なんだろうと…
私はこれまで一貫して小売業に携わってきました。携わる商品・サービスが直接ユーザーに届けられることが私自身の喜びでもあるからです。
前職の登山アプリを展開するYAMAPでも、小売に関わるEC事業を立ち上げから4年で10億円の規模に成長。同時にブランド創りまで携わらせていただきました。
結果的にブランド創りは道半ばで卒業することになりましたが、実現させようとしていた小売のシステムに自然環境の再生を組み込む”リジェネラティブな設計図”は、大泉工場でも大いに活かせると考えています。
大泉工場は「素敵な環境を創造する」というビジョンを掲げて様々な事業をおこなっていますが、生まれた想いを『いつか実現できたらいいな…』で終わらせず、一つひとつ事業として形にできる強さがあります。
私はそんな想いが溢れる事業をもっと世の中に広げていきたいですし、私たちが提供する商品・サービスが広がれば広がるほど、素敵な環境が創られ、人々に笑顔が増え、争いのない世界を実現できると信じています。
大泉工場の長い歴史や想いを吸収しながら、精一杯事業成長と未来の環境創りに取り組んでいきたいと思います。
大泉工場の創業は1917年で長らく鋳物工場として繁栄しました。当時工場として利用していた広大な土地が、現在の不動産事業として安定した収益の柱になっています。
現社長の大泉が入社した2008年から幾つもの事業が生まれてきたのですが、事業創りの傍らファーマーズマーケットの開催や海外コンペティションへの参加、地域貢献など多くの活動に関してもほとんど大泉が牽引してきました。
事業創りと事業成長は同じ線で繋がってはいるものの、ある程度フェーズによって役割を分けないと事業としてスケールさせるのは難しい。現在の大泉工場はまさにそのタイミング。
素敵な事業の種が撒かれ、芽がでてきて、ジワリジワリと根っこが広がり土台が築かれつつある。
だからこそ次のフェーズに私が携わることで、事業に花を咲かせ、実が成るまで一緒に育てていけると感じたのです。
大泉工場の収益を生み出す事業は、不動産事業を除くと主には発酵飲料のコンブチャ事業、100%プラントベースのカフェと西麻布にある直営店の運営です。
どの事業もいわゆるニッチな分野ではあるものの、ニッチだからと言って勝手に自分たちで範囲を決めてしまうことはありません。
実際にコンブチャ事業は_SHIPというブランドで日本を飛び出し世界No.1の賞を受賞していることや、他業種との関わりにも積極的です。また、今年は何らかの形で海外進出を具体的に進めていく予定にしているなど、国境も業態もボーダレスに環境を創造していきます。
なお、会社としては業務の仕組み化やデジタル化、制度設計など最先端とは言えないところも多くあります。もちろんこれから一つひとつ整えていく訳ですが、一方で最初からそれらばかりに目を向けてしまうと視点が内向きになる恐れもあります。
それより大事なのは、まず目の前の事業成長に必死になること。
そのために敢えて慣れ親しんでいるレガシーな部分もしばらく残しておこうと考えています。最近のビジネス系メディアでは、〇〇起点とか〇〇資本とかそんなことばかり話されていますが、それをやれば事業が成長する訳ではないですからね。
私は、歴史や文化があり一定の資産を持つ中小企業が、スタートアップのような積極的な投資とスピードを身に着ければ物凄いパワーになると考えています。
なぜなら日本の99.7%は中小企業だからです。
巷ではスタートアップや大手企業の取り組みばかりがニュースになりますが、日本の未来は中小企業が背負っていると言っても過言ではないはずです。
私たちはそんな中小企業のお手本となるよう、これからリーダーメンバーやエンジニアの採用を強化し、さらなる事業成長と未来の環境創りをスピーディーにおこなっていきます。どうぞ宜しくお願いいたします!
清水 直人
大手アパレル企業に入社後、独立。主にアパレルや食品企業において、Eコマース/販売部門責任者、新規事業立ち上げ、コンサルティングなど、小売業の事業拡大やサービス向上に一貫して努めてきた。2018年スタートアップのヤマップに参画し、EC事業の立ち上げからグロースまでを実行。STORE事業部長 執行役員を歴任。2024年2月より大泉工場 取締役に就任。