- ライブ配信基盤開発エンジニア
- 26卒ビジネス職
- バックエンドエンジニア(Go)
- Other occupations (23)
- Development
- Business
スマホ一台でライブ配信を楽しめるアプリ『Mirrativ』に備わるアバター機能『エモモ』は、ユーザーさんの個性を引き出す豊富な衣装アイテムが毎月リリースされています。その衣装の2Dデザインを手掛ける濱野瑠奈が、業務内容やデザインチームの魅力、デザイン業務について心がけていることを語ります。
エモモ2Dデザイナー 濱野 瑠奈
2018年日本工学院専門学校を卒業後、衣装デザイン等の2Dクリエイターとしてゲーム開発会社に入社。新規タイトルの2Dキャラクターイラストやゲームデザインを担当。2020年7月にミラティブに入社。
3Dアバターは一歩手前に来てくれる――キャラクターデザインからミラティブのエモモ衣装デザインへ
――キャラクターデザインの道を志したきっかけを教えてください。
濱野「映画やアニメを観るとき、ストーリーよりも登場人物の個性や衣装を目で追っている自分に気づいたことがきっかけです。もともと絵を描くことやファッションが大好きだったこともあり、個性を具現化するキャラクターデザインの領域に興味がわきました」
――そこからどのようなキャリアを選ばれたのでしょうか?
濱野「まず専門学校のキャラクターデザイン科でデザインを学び、卒業後に入社した会社ではコンシューマーゲームの2Dクリエイターになりました。ここでは、ゲームに登場するアイドルキャラクターの衣装のほか、ステージや背景など幅広いデザインを担当しました。そこでのデザイン経験を経て、2020年7月からミラティブにジョインした形になります」
――ミラティブに転職した理由はなんですか?
濱野「ステージや背景を描くのも楽しかったのですが、衣装デザインを極めたいと思ったのが大きな理由です。加えて、ミラティブは3Dの衣装デザインに携われるのも魅力だと思いました。2Dと3Dにはそれぞれ良さがあるのですが、3Dは画面を超えて一歩手前まで来てくれるような現実味が好きなんです。
また、私は1枚の作品としてイラストを完成させるより、衣装の細部にこだったり、キャラクターの個性を引き出すデザインをおこしたりするほうが得意です。そういう自身の強みを活かす意味でも、エモモの衣装デザインは自分にぴったりの仕事だと思いました」
インプットしたリアルをエモモの衣装に――ゼロから世界観を創れる環境で
――現在のミラティブでの業務内容について教えてください。
濱野「3Dアバター『エモモ』の衣装デザインが主な仕事です。『エモモ』のアイテムは、毎週1回テーマごとに複数の衣装がパッケージになった状態でリリースされます。私は毎月1回そのパッケージ全体の世界観の構築から衣装デザインまでを手掛けています」
――濱野さんは2Dの衣装デザイン担当とのことですが、3Dデザイナーとはどのように連携していますか?
濱野「私が構想した衣装デザインが50%とすると、残りの50%を3Dデザイナーさんが埋めてくれるイメージです。
2Dで描かれたものから、素材の軽さや質感などの細部を3Dデザイナーさんが立体表現に落とし込んでいきます。想定している仕上がりを正確に共有できるよう、打ち合わせでは絵と言葉を使い分けながら伝えますが、ミラティブのデザインチームは優秀なメンバーばかりなので、差異なくイメージを汲み取ってくれることが多いです。
信頼できる仲間のおかげで、生み出したデザインがより洗練され、3Dモデルになって実現していく過程はとても刺激的です」
――デザインのアイディアを枯渇させないために心がけていることはありますか?
濱野「個展を見に行ったり、本屋さんに行ってみたりと、外を出歩くことが多いです。また、新しいゲームのチェックも頻繁にしています。見ているものがデザインに大きく影響するので、日ごろのインプットを怠らないよう心がけています」
――エモモの衣装にはファンタジーのエッセンスが多く含まれていると思うのですが、リアルの情報をどのような形で衣装に落とし込んでいるのでしょうか。
濱野「これはあくまで個人的な意見ですが、リアルで流行っているものはアバターの衣装として出しても人気が出ると思っています。世界観や設定はファンタジーに寄せることもあるのですが、衣装の色やスタイリングについては流行を取り入れたほうがユーザーさんの『着たい』気もちにフィットするかな、と。ですから、フットワーク軽くいろいろな場所に足を運び、見たり、感じたりする時間を大切にしています」
――なるほど。では、ミラティブに入社して伸びたと思うスキルがあれば教えてください。
濱野「ゼロから何かを生み出すスキルですね。ミラティブではデザインの根源となる世界観の発案から任せてもらえるので、テーマを決めて、デザインにそれをおこして……という一連の流れをすべて経験できます。ある程度設定が定まっていたり、指示書があったりする仕事が多いなかで、ここまでデザイナーの裁量に任されている現場も珍しいと思います。
このゼロから方向性を定めるスキルは、あらゆるクリエイティブに通じる基礎力です。このスキルが成長すれば、衣装デザイン以外、例えば1枚のイラストの見せ方などにも応用が効きます。多角的に考えながら世界観を創る手段を教えてくださったミラティブの先輩方には、心から感謝しています」
フルリモートでのチーム連携やデザイン業務のリアル
――現在フルリモートで働いておられますが、これまでとギャップを感じることはありますか?
濱野「デザイン業務については、リモートのほうが集中できるのでストレスなく働けています。あと、テキストコミュニケーションが主流になったことにより、言いたいことを正確に伝えられるようになりました。
私は話すのがあまり得意ではなくて……口頭だとつい焦ってしまって、言葉があちらこちらに散らばってしまうんです。それがチャットだと整えた言葉で伝えられるので、むしろコミュニケーションしやすくなりました」
――逆に難しさを感じる場面はありますか?
濱野「そうですね……後輩指導については、テキストコミュニケーションの難しさを痛感しています。文章だとつい長々と伝えてしまって、逆に伝わりにくい部分もあって。時と場合によっては口頭で伝えたほうがいいんだな、と日々反省しています」
――最近はデザインチームのメンバーが増えていますが、チームの雰囲気に変化はありましたか?
濱野「人数が増えたことにより、Slackのやり取りが活発になりました。その変化を受けて、全体の雰囲気がマイルドになった気がします。
ミラティブデザインチームのメンバーは、基本的に何事も突き詰めてやるタイプが多くて。さらにタイトなスケジュールが続いていると、みんな黙々と作業して、緊張した雰囲気を感じることもしばしばありました。
そこに新たなメンバーが加わったことでコミュニケーションが盛んになって、静寂よりも賑やかな印象を受けることが多くなりました。これまで以上に、気軽に質問や雑談ができるチームになったかな、と感じています」
すぐ隣にユーザーさんがいる喜びを原動力に、より洗練されたデザインを目指す
――エモモの衣装デザインを担うやりがいを教えてください。
濱野「まず、デザインのテーマを決める前に、具体的なターゲット層を決めます。誰に向けてデザインするかは、一番ぶれちゃいけないところなので。
その想定したユーザーさんから、リリース後に期待通りの反応が返ってきたとき、強くやりがいを感じます。デザインを通じてユーザーさんに伝えたいことが伝わった瞬間が、一番うれしいです」
――ユーザーさんとの距離が近い、ミラティブだからこその喜びですね。
濱野「そうですね。アプリやコンシューマーゲームの場合、SNSなどを通じて自分で調べてみないと、ユーザーさんのフィードバックが作り手に伝わりません。一方Mirrativのような配信プラットフォームは、配信を通じてユーザーさんからの評価や感想がダイレクトに聞けます。
“すぐ隣”にユーザーさんがいるからこそ、感じるやりがいは大きいです。自分がデザインした衣装を配信で取り上げてくれて、こだわった細部にまで言及してくれているのを見たときは、思わずテンションが上がります」
――デザインをするうえで、濱野さんが大事にしていることはありますか。
濱野「前の自分よりも高く、こだわり強く、ですね。作り慣れたら終わりだと思っていて、一生悩み続けるくらいがちょうどいいかもしれないな、と思っています。
ミラティブの2Dデザイナーは単なる衣装だけではなく、その衣装が生まれる世界観そのものを作っているので、これからも新しい世界をより深く、解像度高く作っていきたいですね」
真摯にデザインと向き合う濱野は、ユーザーさんの声を励みに、日々新たな世界感の創造を目指しています。比べるのは他人ではなく、昨日の自分。そんなモチベーションをもって働けるミラティブの環境は、自己の成長を大きく促してくれるでしょう。