- フルスタックエンジニア
- 教育コンテンツディレクター
- AI・機械学習講師
- Other occupations (20)
- Development
- Business
- Other
こんにちは。 株式会社キカガク DXコンサルタント の倉田です。
今回は「講師からコンサルタント」という珍しいキャリアパスを辿った経験から、なぜキャリアチェンジを決意したのか、そして現在どのような仕事にやりがいを感じているのかをお話しします。特に、教育業界に興味があるけれど将来のキャリアパスに不安を感じている方や、多様な経験を積みたいと考えている就活生の皆さんに参考にしていただければ幸いです。
この記事の執筆者
倉田 晃太郎
2023年度新卒
教育コンサルティング部門 DXコンサルタント 2023年4月に新卒入社。講師・研修PM等の法人研修の教育現場を経て、現在DX人材育成のコンサルタントとして活動。
講師時代:実践的な教育の最前線で
担当した業務と成果
私は、2023年4月に株式会社キカガクに講師職で入社しました。入社前から長期インターンシップに参加していたこともあり、入社後すぐに、データサイエンスやAI関連の法人研修を担当することになりました。当時、特に力を入れたのは、実際のビジネス課題を解決するプロジェクト型学習(PBL: Project Based Learning)です。これは、クライアントがデータ活用PJを行う際のPoC においてビジネス的・技術的観点で伴走支援を行いながら、poC を達成する教育体系です。他の研修と比較し、かなり実践的で高度な技術知見が要求されます。他にも、そこでの経験を活かして、PoC 企画の新たな研修を作成し、多くの企業で採択され、好評いただく研修となりました。
プロジェクトマネジメントの経験
講師としての登壇や研修設計だけでなく、大手自動車企業やメーカー向け研修のプロジェクトマネージャーも担当。50名以上の講師チームをまとめながら、半年間で200名以上の社員教育を実施するプロジェクトを成功に導きました。クライアントの人材育成戦略に合わせたカリキュラム設計から、実施後の効果測定まで一貫して関わることで、教育の「上流から下流まで」を経験できたことは大きな財産になっています。
転機:コンサルタントへの道
決断の理由
講師として充実した日々を送る中で、ある課題意識が芽生えました。それは「いくら質の高い教育を提供しても、クライアント企業の人材戦略や組織文化が整っていなければ、本当の意味での人材育成は実現できない」という気づきです。
例えば、ある企業ではデータサイエンティスト育成研修を実施しましたが、研修後に学んだスキルを活かせる業務がなく、せっかくの学びが活かされないケースを目の当たりにしました。このような経験から、教育だけでなく、組織の人材戦略や育成体系の設計から関わりたいという思いが強くなりました。
そんな時、社内でDXコンサルティングチームが立ち上がり、私の思いを実現できる環境が整いました。教育現場での経験を活かしながら、より上流の戦略設計に関われる可能性に魅力を感じ、転身を決意しました。
不安と期待
もちろん、専門性の高い講師からコンサルタントへの転身には不安もありました。「これまで築いてきた専門性は無駄になるのではないか」「全く新しい領域で成果を出せるだろうか」という疑問が頭をよぎりました。しかし、「教育の現場を知っているからこそ提案できる人材育成戦略がある」という確信と、新しいことへの挑戦意欲が、その不安を上回りました。
コンサルタントとしての挑戦
最初の案件:試練と成長
コンサルタントとして最初に担当したのは、大手医療機器メーカーのDX人材定義と育成計画策定プロジェクトでした。初めての経験に戸惑いながらも、外資系コンサルティングファーム出身の上司の指導のもと、案件に取り組みました。
最初の1ヶ月は本当に苦労の連続でした。提出した資料は赤ペンだらけで返ってくる日々。講師時代は「わかりやすく教える」ことに注力していましたが、コンサルタントとしては「クライアントの経営課題を解決する」という全く異なる視点が求められました。
特に印象的だったのは、初めてクライアントに提出した人材要件定義書が「具体性がない」と厳しい評価を受けたことです。講師時代は「AIの基礎知識を教える」という明確な目標があったのに対し、コンサルタントとしては「この企業にとって最適なDX人材とは何か」という答えのない問いに向き合う必要がありました。
転機と成長
しかし、上司の丁寧な指導と毎朝の1on1ミーティングを通じて、少しずつコンサルタントとしての思考法を身につけていきました。2ヶ月目には業界分析や他社事例の調査方法を習得し、3ヶ月目には自分なりの視点で骨子を作成できるようになりました。
プロジェクト終盤には、クライアント企業の事業特性に合わせた独自のDX人材モデルを提案し、「自社の課題に即している」と高評価をいただくまでに成長できました。この経験を通じて、コンサルタントとしての基礎的なスキルと自信を得ることができました。
現在:二つの経験を活かして
講師経験が活きる場面
コンサルタントとして活動する今、講師時代の経験が思いがけず役立つ場面が多くあります。例えば、クライアント企業のDX人材育成計画を策定する際、「この内容は3日間の研修で習得可能」「この技術を学ぶには実践的なプロジェクト経験が必要」など、実際の教育現場を知っているからこそできる具体的な提案ができます。
また、クライアントとの打ち合わせでも、技術的な質問に対して具体例を交えて説明できることで信頼関係の構築につながっています。コンサルティングチーム内でも「教育の専門家」として一目置かれる存在になれたことは、講師経験の大きな財産です。
新たに身についたスキル
一方で、コンサルタントとして活動することで、講師時代には持ち合わせていなかった多くのスキルも身につきました。
- ビジネス課題の構造化: 複雑な組織課題を要素分解し、優先順位をつけて解決策を提示する力
- ステークホルダーマネジメント: 経営層から現場まで、立場の異なる関係者と適切にコミュニケーションを取る力
- 戦略的思考: 中長期的な視点で組織変革を設計する力
特に、「なぜその教育が必要なのか」という根本的な問いに答えるために、事業戦略から人材要件を導き出す思考法は、コンサルタントになって初めて身についたスキルです。
今後のビジョン:教育と戦略の架け橋に
目指す専門性
今後は「DX人材育成の戦略設計」という領域で専門性を高めていきたいと考えています。具体的には、以下の3つの分野での知見を深めていく予定です。
- DX人材の類型化と要件定義: 業種・業態に応じた最適なDX人材モデルの構築
- 組織変革と人材育成の連動: 事業戦略と連動した人材育成施策の設計
- 教育効果の測定と改善: 投資対効果を最大化する教育プログラムの設計
これらの専門性を高めることで、クライアント企業のDX推進を人材面から支援し、真の事業成果につなげていきたいと考えています。
会社への貢献
当社は教育への熱意と高品質な研修提供で多くのクライアントから信頼を得ています。私はその強みを活かしながら、より上流の戦略設計から関わることで、クライアント企業の本質的な課題解決に貢献していきたいと考えています。
教育と戦略の両方を理解する「架け橋」となることで、当社の提供価値をさらに高め、DX人材育成のリーディングカンパニーとしての地位を確立する一助になりたいと思います。
就職活動を行う皆様へのメッセージ
多様なキャリアパスの可能性
当社の魅力は、教育という軸を持ちながらも、講師、コンサルタント、カリキュラム開発など、様々な形で自分の強みを活かせる環境があることです。私自身、入社時は「講師一筋でいくつもりだった」のが、新たな可能性に出会い、キャリアの幅を広げることができました。
特に成長中の企業だからこそ、自ら手を挙げれば新しい挑戦の機会が豊富にあります。「やりたい」という意欲さえあれば、未経験の領域にもチャレンジできる風土は、若手にとって大きな魅力だと感じています。
成長環境としての強み
入社から2年間で講師からコンサルタントへとキャリアチェンジできたのは、以下のような当社の環境があったからこそだと思います。
- 実践的な経験: 入社1年目から大手企業の案件を任せてもらえる
- 手厚いサポート: 経験豊富な上司・先輩からの丁寧な指導
- 挑戦を後押しする文化: 新しいことへの挑戦を評価する風土
教育業界に興味がある方、人の成長に関わる仕事がしたい方、そして様々な経験を通じて自身も成長したいという方には、ぜひ当社の門を叩いていただきたいと思います。
皆さんとともに働ける日を楽しみにしています。