- プロダクトマネージャー
- コンサルタント
- Webエンジニア
- Other occupations (37)
- Development
- Business
- Other
転職サイトを眺めても「自分の強みをフルに活かせる職場が見つからない」と感じたことはありませんか。実は、過去に働いていた会社へ“再入社”する選択肢が、いま静かに広がっています。企業と退職者をつなぐアルムナイ採用は、社風や仕事の流れを理解した状態でキャリアアップを狙えるのが魅力です。ブランク期間に磨いたスキルを正当に評価してもらえるか不安でも、適切な準備をすれば待遇改善や希望部署への配属が現実的になります。
この記事ではアルムナイ採用が注目される理由やメリット・デメリットを解説していきます。
記事の後半ではアルムナイ事業を展開する「ハッカズーク」の紹介もしておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
アルムナイ採用とは?
アルムナイ採用は、過去に在籍していた社員を再び迎え入れる採用手法です。少子高齢化で採用競争が激化する中、日本でも導入企業が急増しており、アルムナイ採用支援サービス市場は2024年度に前年度比約170%の成長が見込まれています。
アルムナイ採用の定義と背景
アルムナイ(Alumni)は「卒業生」を意味し、企業の人事用語としては、退職者、OB・OGを指すことが多いです。
アルムナイ採用では、退職者が持つ自社理解と外部で得た新しい知見を組み合わせ、短期間で戦力化できる点が評価されています。
欧米ではリーマン・ショック後の人材流動化を契機に普及し、日本でも人的資本経営の潮流を背景に導入が加速しています。
導入が進む企業の例
製造、IT、コンサルティングなど多様な業界で導入が進んでいます。たとえばトヨタ自動車や楽天グループは専用コミュニティを設け、再雇用だけでなく、新規事業の協業や顧客紹介などビジネス面での連携にも活用しています。コミュニティ運営を内製化せず、クラウドサービスを採用する企業が増えているのも特徴です。
アルムナイ採用が注目される理由![]()
ここでは、アルムナイ採用が注目される主な理由を解説していきます。
・短期間で即戦力になれる
・企業文化への適応が容易
・ミスマッチのリスク軽減
上記のポイントは、採用コストの削減と組織の生産性向上に直結するため、経営層からも注目されています。
短期間で即戦力になれる
元社員は業務フローや社内ツール、意思決定プロセスまで体で覚えています。一般的な中途採用では生産性がフル稼働に達するまで3ヶ月以上かかりますが、アルムナイなら初月から80%%超のパフォーマンスを発揮できる事例が多いです。
研修・OJTに投下する時間とコストを抑えつつ、売上やプロジェクト進行を加速できるため、企業側が積極的に取り組んでいます。
企業文化への適応が容易
カルチャーフィットの可否は早期離職の大きな要因ですが、アルムナイはすでに組織の価値観や行動規範を理解しています。再入社を望む時点で企業理念に再共感しているケースが多く、適応コストは最小限です。
オンボーディング工数を削減しつつ、チームの心理的安全性を保ったまま新しい視点を導入できる点が経営層にも評価されています。
ミスマッチのリスク軽減
選考段階で仕事内容・評価制度を双方が深く把握しているため、「入ってみたら想像と違った」というギャップが起こりにくくなります。
企業は過去の実績データを基に配置計画を立てられ、求職者も自分の市場価値と社内ポジションを現実的に把握したうえで交渉できます。
結果として早期退職率が低下し、採用ROIの向上が見込めます。
企業がアルムナイ採用を導入するメリット・デメリット
アルムナイ採用は採用難の時代において効果的な手段と見なされますが、組織に与える影響は一様ではありません。
ここでは企業視点で得られる利点と潜在的な課題を対比させ、導入可否を検討するうえで押さえておきたいポイントを解説します。
メリット
第一のメリットは「企業理解の深い即戦力」を確保できる点です。社内ルールや意思決定フローを知る人材は、導入コストを抑えつつプロジェクトを加速させます。
次に、退職期間中に培った外部ノウハウを逆輸入できることも魅力です。例えば、新市場の商習慣や先端テクノロジーの知見が社内に流入し、既存メンバーの学習機会を高めます。
さらに、退職者が戻る会社というポジティブなブランドイメージはエンゲージメント向上につながり、採用ROIと広報効果を同時に得られる点も見逃せません。
デメリット
一方で、退職者を受け入れるための社内環境整備が欠かせません。人事・情報システムの権限設計やNDA管理が不十分だと、機密情報が流出するリスクが高まります。
また、再入社者を高待遇で迎える場合は残留社員とのバランス調整が必要で、「辞めたほうが得」という印象が広がる恐れがあります。
加えて、外部で経験を積んだとはいえ、社内の技術スタックや戦略が大きく変化しているとスキルギャップが生じ、生産性が期待ほど上がらないケースも想定されます。
転職者がアルムナイ採用を活用するメリット![]()
アルムナイ採用は企業だけでなく転職者にも大きなメリットがあります。
主なメリットとして以下の3つがあげられます。
・ブランクを強みに変えられる
・待遇アップの交渉余地
・社内ネットワークを再活用
退職後に培ったスキルや異業界の知見を持ち帰ることで、社内横断プロジェクトや新規事業の推進役を任される可能性が高まります。「社内を知る外部人材」という希少ポジションを確立でき、専門性と内部ネットワークの両方を活かした価値創出が期待されます。
待遇アップの交渉余地
前回在籍時の成果を人事データで共有できるため、評価プロセスが簡潔になり交渉材料が豊富です。退職後に取得した資格や表彰実績を数値で示せば、職位引き上げや報酬改善が現実的になります。市場相場と社内等級の両面から論理的に提案できる点が大きなメリットです。
社内ネットワークを再活用
再入社初日から既存メンバーとの信頼関係をベースに動けるため、情報収集や意思決定のスピードが向上します。かつての上司・同僚との連携に加え、外部で築いたコネクションを橋渡しすることで、社内外の協業や新客開拓にも好影響を与えられます。
転職者のアルムナイ採用活用のデメリット
メリットが多い一方で、転職者として押さえておきたい注意点もあります。
過去の印象が評価に影響
以前の退職理由や当時の業務評価がそのまま再評価の材料になる場合があります。退職時に残した印象が良くないと、ポジションが限定される可能性があるため、リファレンスチェックを想定した準備が必要です。
新規挑戦の機会が限定
「元に戻る」選択肢は安心感と引き換えに、未知の組織で得られる経験を逃すリスクがあります。キャリアの多様性を重視する場合は、再入社と新天地の挑戦を天秤にかけて検討しましょう。
条件交渉の難易度が高い
双方が内情を理解している分、相場より高い給与を提示してもらいにくいケースがあります。市場価値を示すデータを用意し、成長分を論理的に説明することが大切です。
アルムナイ事業を展開する「ハッカズーク」
※先方提供素材(DSC00448.JPG)
国内アルムナイ市場を牽引するスタートアップがハッカズークです。同社は退職後も企業と個人が対等に関係を続ける社会を目指し、クラウドサービス「オフィシャル・アルムナイ」を提供しています。
「オフィシャル・アルムナイ」の仕組み
オフィシャル・アルムナイは、企業が退職者データベースを一元管理し、コミュニティ機能で情報共有や再雇用オファーを行えるクラウドプラットフォームです。
退職者側はクローズドSNSとして利用でき、現役社員とも交流できます。導入実績シェアNo.1※という点が信頼につながり、大学やNPOなど非営利組織でも採用が進んでいます。
※日本マーケティングリサーチ機構調べ調査概要:2021年6月期企業向けアルムナイ専門サービス競合調査によるもの
日本の人事史を変えられる仕事
ハッカズークのビジョンは「退職で終わらない企業と個人の関係を実現する」ことです。社員はアルムナイ支援だけでなく、新しいサービス規格づくりやコミュニティデザインにも挑戦できます。
また、アルムナイという市場はまだ確立されていないため、市場の開拓ではなく市場を作っていく、つまり日本の人事史を変えられる仕事というのも魅力の一つです。
ハッカズークの社風は「大人ベンチャー」
社員の平均年齢は35歳で、子育て世代も働きやすい柔軟な勤務形態を採用しています。
オンとオフがはっきりしていて、スタートアップ特有のスピード感と、大人の落ち着きを併せ持つ「大人ベンチャー」な文化が特徴です。
転職回数平均3回と中途社員がメインであり、ハッカズークが3〜4社目のメンバーが過半数を占めています。経験豊富な転職者が活躍しやすい環境です!
まとめ
アルムナイ採用は企業にとって即戦力を低コストで確保できる手段であり、転職者にとってもキャリアアップを実現する有効な選択肢です。再入社を検討する際は、コミュニティ登録から情報収集、そして実績の棚卸しまでを段階的に進めることで成功率が高まります。
アルムナイ採用の機会は今後さらに拡大する見込みです。元職場への“出戻り”を前向きなキャリア戦略として捉え、選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
ハッカズークでは、さらなる事業成長に向け、積極的に採用を行なっています。
アルムナイ市場はまだまだ成長の余地があり、可能性を秘めた領域です。
これからのハッカズークを一緒につくっていきませんか?
「ハッカズークが気になる!」「アルムナイ市場に興味がある!」という方は、ぜひ一度お話ししましょう!