こんにちは。ファンづくりカンパニー株式会社 代表の篠塚です。
私はこれまで、採用支援や働き方改革の現場で多くの企業・多様な人たちと関わってきました。
最初は「良い会社」「働きやすい職場」という言葉をシンプルに信じていましたが、現場を知れば知るほど、“人が本当に幸せに働く”ための条件は想像以上に複雑で、シンプルでもある――そんな思いに至るようになりました。
“採用成功=定着”ではなかった現実
求人広告やWEBサイトの制作、動画やSNSを活用した採用広報……
さまざまな企業の採用活動をサポートしてきましたが、
「良い人材が採れた」「応募が増えた」という喜びの声があった一方で、
「せっかく入ったのにすぐ辞めてしまった」「思ったより定着しなかった」という相談も少なくありませんでした。
採用はあくまでスタート地点であって、“幸せに働き続ける”にはもっと多くの条件や要素が絡んでいる。
この気づきが、私の現場経験の中で何度も浮かび上がってきました。
“働きやすさ”だけが全てじゃない
働き方改革や制度導入で「働きやすさ」を整えた会社でも、
「なぜか職場が活気づかない」「社員が主体的に動けない」といった課題を抱えているケースもありました。
その理由を探るなかで見えてきたのは――
“働きやすさ”と“働きがい”は似て非なるものだということ。
- 物理的・制度的な働きやすさだけでは、人は本当には満たされない
- 「誰かの役に立っている」「必要とされている」「成長できている」という“実感”が、やっぱり幸せの根っこにある
そんな現場での気づきでした。
幸せに働く“条件”とは何か
多くの現場を見てきて、今思う“人が幸せに働くための条件”は、とてもシンプルなものかもしれません。
- 「自分が誰かの役に立てている」と感じられること
- 「自分らしくチャレンジできる場があること」
- 「成果や成長が正当に認められ、分かち合えること」
- 「困ったときや壁にぶつかったとき、相談できる仲間や上司がいること」
これらが揃って初めて、“この会社で働いてよかった”と心から思える――
採用も制度も、すべてはそのための仕掛けや手段でしかない。
今は、そう感じています。
これからの“働く”をアップデートするために
今後も、単なる採用支援や制度設計だけでなく、
一人ひとりが「幸せに働ける職場」を現場から一緒に作っていきたい。
そのためには、会社側・経営者側の理屈だけでなく、現場のリアルや一人ひとりの思いに耳を傾けることが何よりも大切だと、改めて感じています。
“人が幸せに働くための条件”は、時代や会社ごとに変わるかもしれません。
けれど、その本質はきっと変わらない。
これからも、現場の声と向き合いながら、“働く”の意味を探し続けていきたいと思います。