「好きなこと、やりたいことを仕事にしよう!」――そんな価値観が広がる一方で、「やりたいことがわからない」「好きなことが見つからない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
2024年にコパイロツトに入社した山下敬大さんも、20代の頃は自分の意思で仕事を選ぶことができていませんでした。しかし長い模索期間を経て、ようやく自分自身の興味・関心と、会社としての提供価値が重なってきた実感があるそうです。
現在の仕事の軸を確立するまでにどのような紆余曲折があったのか、改めてこれまでのキャリアをふりかえってもらいました。
プロフィール
山下 敬大
大手メーカーおよびコンサルティング会社、スタートアップでのPM/PdM職を経て、2024年6月に入社。現在は主にDX推進や組織改善のプロジェクト支援に携わっている他、PBL(Project Based Learning)を基軸に「楽しく学べる仕組みづくり」を探究している。
研修・ワークショップの開発や人材育成支援で活躍
—— はじめに、2026年現在、山下さんがコパイロツトでどのような業務に携わっているか教えてください。
山下:プロジェクトマネージャーとして大手クライアントのプロジェクトを支援しており、常時2~3件の仕事に並行して携わっています。具体的な内容としては、システム開発プロセスにおける業務改善提案や、組織内のプロジェクトマネジメント力強化を目指した研修・育成支援などがあります。
現時点ではPMO業務やデリバリー業務よりも、クライアントにとって新しい領域のプロジェクトを推進していく中で、浮かび上がってきた課題を改めて可視化・整理し、一つひとつ解決していく役割を担うことが多いです。
—— 2025年からは、社外向けイベントの企画・運営にもチャレンジしていますね。
山下:社内のメンバーと一緒に、プロジェクトの実践的な進め方を学ぶ研修プログラムを作成しています。少しずつ、導入してくださるクライアントが出てきたところです。
私はもともと学びや教育の領域、その中のPBL(Project Based Learning)にも関心があり、ずっと探究を続けています。個人的にも、引き続き研修や育成支援のプロジェクトに携わっていきたい思いがあります。
▲ワークショップを行う山下さん(2025年11月1日開催「プロジェクトBoost! 1DAY」にて)
研修の企業導入事例
・人材育成・組織開発を専門とする企業が、自社のプロジェクト推進力を強化。コパイロツト、株式会社アルヴァスデザインにプロジェクト推進力強化プログラムを提供
・【2026年5月29日プロジェクト Boost! 1DAY開催レポート】グループ会社が「同じ言葉」で動けるか。
「やりたいことがわからない」キャリアを変えた転機
—— コパイロツトに入るまで、どのようなキャリアを歩んできましたか。
山下:大学卒業後、大手メーカーに就職したのですが、当時の私はまだやりたいことが見つかっておらず、真剣に考えはじめたのは30歳前後あたりからです。
—— 何かきっかけがあったのですか?
山下:2017年にある地方発のデザインプログラムに参加したことが、大きな転機になりました。次世代に向けたさまざまなプロジェクトを創出する取り組みで、たまたまメーカー時代の同期が関わっており、存在を知りました。
そのプログラムの取り組み実績の中に、子どもの教育に関するプロジェクトがあったんです。学校の夏休みに、親子でミッションに取り組んでいく「日めくりカレンダー」の企画でした。もともと個人的に、次の世代へのバトンを意識していきたい想いがあったので、それを見て「すごくいいな」と感じ、興味をひかれて参加することにしました。
結果的に自分の本音と徹底して向き合う良い期間になり、自分は何に興味があって何をしたいのか、少しずつ輪郭が鮮明になっていったような気がします。身近な人にも「変わったね」と言われるようになりました。以前よりも、自己開示ができるようになったのだと思います。
—— 仕事にはどんな影響があったのでしょうか。
山下:しばらくは、仕事内容や働き方、自分に合った環境を模索する期間が続きました。コンサルティング会社を経ていくつかのスタートアップで働いた結果、自分はクライアントワークの方が向いていると思うようになりました。そんな折に参加したとあるイベントで、たまたまコパイロツトを知り興味を持ったんです。
自身の興味と、会社としての提供価値が重なっていった
—— コパイロツトは、山下さんが過去に働いていたどの会社とも異なる環境だと思います。どんな要素に惹かれたのでしょう?
山下:当時、複業で携わっていたプロジェクトマネジメントの領域に近かったことと、会社の雰囲気から、地に足のついた仕事ができそうと思えたことが大きかったです。また私にとっては家庭と仕事を両立できることも重要だったので、複数人のチームで案件に取り組む体制や、フルリモートで働ける環境などが整っていることもありがたかったですね。
—— 実際に働きはじめて、1年目はどんな印象を持ちましたか?
山下:正直なところ、1年目はプロジェクトに貢献できている実感がなかなか得られない時期が続きました。コパイロツトには「自分の役割を自分で決めて動く」という大原則があるのですが、既存のプロジェクトに自分がどの役割で参入していくべきか、まだ判断に迷ってしまうことが多かったように思います。
—— その迷いが断ち切れたのは、どのタイミングだったのでしょうか。
山下:入社して1年目の終盤に子どもが生まれ、育休を2か月半取得したときですね。それまでは社内のメンバーに「待っていてもらっている」ような感覚があったのですが、育休から復帰した後は、良くも悪くも「早く成果を出さないと」という意識が一気に強くなりました。
また育休明けに担当することになった案件がたまたま、プロジェクトマネージャーの育成支援で、自分のもともとの関心とかなり近い領域だったんです。そこからある意味、周りに対する過度な遠慮がなくなったというか。
2年目以降は、もともと興味のあったPBLのアプローチと仕事内容が直結することが増えていきました。私自身が探究していきたい領域と、クライアントに対する提供価値が合致し、仕事の軸が明確になっていきました。
プロジェクト推進に加え、組織開発の専門家を目指す
—— この2年間に経験したことを踏まえて、コパイロツトがクライアントに対して提供している仕事の内容や価値を、どのように捉えていますか? 会社のことをまったく知らない人に対し、山下さんならどう伝えるでしょうか。
山下:今後、より多くの人や企業と関わっていくためにも、あえて「プロジェクトマネジメント」「プロジェクトマネージャー」という言葉を使わずに説明していく必要があると思っています。
コパイロツトは「チームや複数の組織で仕事をするための方法を考え、提供している会社」であり、プロジェクトマネージャーの役割は「次の一歩を前に進めるためのアクションが何かを考えたり、明確にしたりしていくこと」でしょうか。
—— 「次の一歩を前に進めるためのアクション」について、もう少し詳しく聞かせてください。
山下:タスク管理や進捗管理など、従来のプロジェクトマネジメントにおいてシンプルに「管理」の要素が強い業務は、既にAIに助けてもらえる部分が大きくなってきています。
そうすると、プロジェクトマネージャーが担う主な役割は、人と人との対話の場をつくり、適切な形で合意形成を促して、チーム全体で具体的な行動を実践していくことになります。
マネジメントではなく、プロジェクト全体をドライブさせる“ドライバー”のようなイメージが近いかもしれませんね。私が開発に携わっている研修プログラムでも、この考え方を軸に置いています。
—— 山下さんは、コパイロツトでこれからどんなことに取り組んでいきたいですか?
山下:いずれはコパイロツトそのものが、「プロジェクトマネジメント」というカテゴリーだけでなく、「チームや複数の組織で仕事をするための方法を考え、提供している会社」として、組織開発の文脈でも認知されるようにしたいと考えています。
そのためには、私を含めたメンバーが専門家としての知名度を高めることが必要になってきます。すでに取り組んでいる社外向けのワークショップ開催の他、書籍の執筆・出版など、未来を見据えてさまざまな活動を模索していきたいと思っています。
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