「それって、どういう意味?」から始まる、すれ違いとロスの正体
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「これ、来週までに対応お願いします」
「はい、対応しておきます!」
一見、問題のなさそうなやり取り。でも、実際に翌週になって「まだできてないの!?」と指摘されるケースを何度も見てきました
「対応」とは何を指していたのか?
完了なのか、着手なのか、調整開始なのか…。
言葉が通じている“つもり”でも、その定義や認識がズレていることによるトラブルは、現場では想像以上に多いものです
「言葉をそろえる」=「前提をそろえる」
ある開発プロジェクトでは「画面設計は完了しています」という報告を受け、実装に入ったはずが、途中で「画面レイアウトの検討はこれからです」という話にすり替わり、大きな手戻りが発生したことがありました
よくよく確認すると、
- メンバーAにとって「画面設計」は「画面に必要な要素を洗い出すこと」
- メンバーBにとって「画面設計」は「実際のレイアウトや導線まで作り込むこと」
と、それぞれ定義が異なっていたのです
これでは、合意した“つもり”でも、実際にはまったく別の認識で話が進んでしまいます💦
言葉の認識をそろえるのは、全体最適への第一歩
こうしたズレは、仕様、タスク管理、進捗報告など、あらゆる場面で起こり得ます
- 「要件定義」ってどこまでやること?
- 「レビュー済み」ってどのレベルまで確認したらOK?
- 「試験完了」って単体?結合?UAT?
プロジェクトが炎上しやすい原因のひとつに「言葉の意味をそろえていないまま話が進んでしまう」ことが挙げられます。つまり「言葉のすり合わせ」は単なるコミュニケーションの話ではなく、品質やスケジュールにも直結するプロジェクトの土台ということですね
最初にやるべきは、言葉の意味を確認すること
現場で心がけているのは「当たり前の言葉こそ、意味を確認する」という姿勢。恥ずかしいことではありません。むしろ、後になってからズレを正すより、初期の段階で確認する方がずっとスマートです
「言葉をそろえること」は、関係者全員が同じ地図を持つこと。
目的地は同じでも、持っている地図が違えば、進む方向はバラバラになります。
だからこそ、
- 要件定義の場
- 進捗報告の場
- 会議で使う単語
あらゆる場面で、この言葉ってどういう意味で使ってますか?と確認するひと手間が、プロジェクトの安定をつくります
言葉の定義をそろえることは、信頼関係と成果の土台を築く第一歩。
それに気づいたとき、会話の質が変わり、プロジェクトの動きも驚くほどスムーズになります😊