創業インタビュー【前編】"アジアで見た30年前の日本"から始まった挑戦。副社長松岡が語る創業の原点とは? | 株式会社シックスティーパーセント
こんにちは!株式会社シックスティーパーセント人事の渡辺です。今回は、創業インタビューの前編として、共同創業者であり副社長の松岡にインタビューをしてきました。マレーシアのストリートブランドの日本支...
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こんにちは!株式会社シックスティーパーセント人事の渡辺です。
前編(副社長・松岡)に続き、後編となる今回は、共同創業者でありCEOの真部にインタビューをしてきました。
すでに人気のあるものを集めて売るのではなく、まだ誰も知らない価値を世界のメインストリームへ押し上げる。
そのために、どのようなプロダクトと組織をつくっているのか。創業の決断から現在の課題、これからの展望までを語っていただきました。
前編では副社長の松岡に創業の原点についてインタビューしているので、こちらからぜひご覧ください!
松岡から「アジアのブランドを集めたプラットフォームを一緒にやらないか」と声をかけてもらったのがきっかけです。
当時、私は別の事業を運営していましたが、「アジア」というまだインディーズ寄りの源流をメインストリームへ押し上げる挑戦に惹かれ、一緒に事業を始めることに。
人気ブランドを並べて売っている会社は、世の中にいくらでもあります。そうではなく、まだ知られていない、あるとも思われていない価値を自分たちの手で世界に押し上げていくストーリーが面白いと思ったんです。
最初は互いに別事業と並行でしたが、テーマが大きいからこそ人生を賭けるべきだと判断し、事業を売却。シックスティーパーセントにフルコミットしました。
事業はブランド数が2000を超え、ラインナップの幅も大きく広がりました。
それに耐えうるマネジメント・オペレーション基盤も一定まで整備できた実感があります。
一方で、課題は大きく2つあります。
① toC:ユーザーに最適な出会いをどう届けるか
ブランドが増えたことで、テイストもターゲットも本当に幅広くなりました。女性から男性まで、ジャンルの振れ幅も大きい。
だからこそ、60%のサイトに訪れたユーザー一人ひとりに、最適なブランドを届ける難易度はかなり上がっていると感じています。
ブランド数が増えるほど、どうしても埋もれてしまうブランドも出てくる。そこをどうしていくかが、今の大きなテーマです。
ユーザーの行動履歴や購買履歴、よく見ているページや検索内容などをもとに、「あなたにはこれが合いそうです」「こういうブランドを探していませんか?」といった提案を、届けられる状態をつくっていきたいですね。
サービスホスピタリティとしての提案力を磨いていく段階にあると思っています。
② toB:ブランド側オペレーションのさらなる進化
ブランド向けの仕組みも、最低限の基盤は整っています。ただ、「より効率的に」「より便利に」していくという点では、まだまだ伸ばせる余地があります。
たとえば、AIの進化をもっと取り入れて、多言語コンテンツの翻訳精度を高める。韓国語や中国語の情報を、日本や他の国の人にも正しい言語で正しく届けることができれば、ボーダレスな取引のハードルはぐっと下がります。
物流の面でも、発送地域や拠点、関税などの変数を細かく分析して、送料をダイナミックに最適化していくような仕組みを作りたいと思っています。
今の60%はようやく基礎体力がついた段階。ここからは、ECマネジメントシステムとしてどこまでスケールできるかを追求するフェーズに入っていると感じています。
シックスティーパーセントは、「アジアのファッションブランドをどう日本、そして世界に広げていくか」を突き詰める会社だと思っています。
ECはそのための手段のひとつであり、アジアのブランドが世界とつながるためのソリューションを提供する存在でありたいと考えています。
中期的には、まずECをさらに強化することが重要です。ブランドがシックスティーパーセントを通して、世界中のお客さんとつながり、自分たちの国以外でもしっかり売上を作れるようにする。そのために、越境ECをより精度の高いプロダクトへと進化させていきます。
将来的には、ブランド自身のECサイトでも使える越境機能を提供していきたい。たとえばAPIを通してシステムをつなぎ、海外ユーザーに販売できるようにする構想です。
さらに言えば、.jpなどの公式日本向けECサイトをシックスティーパーセントの在庫・物流基盤を裏側で使いながら構築できるようにするようなニーズも出てくると感じています。
越境ECでは、物流・カート・翻訳・決済など、必要な要素をすべて自社で開発してきました。今後はそれらを個別のサービスとして提供し、ブランドが自由に使える形にしていきたいと考えています。
最終的には、アジアのブランドがより簡単に世界へ挑戦できる「越境インフラ」を提供することが、シックスティーパーセントが目指す姿です。
私は、どんなブランドにも世界中に100人の「コアファン」がいると思っています。
ブランド自身がまだ気づいていなくても、SNSや旅行、偶然の出会いから、「このブランドが好き」という人は、きっと世界のどこかに存在している。
ただ現状では、海外展開のハードルが高く、経済合理性上その100人に商品を届けることが難しい。ここに歯痒いギャップがあると感じていて。だからこそ、そのギャップを埋めるためのプロダクトをつくっています。
もちろん、1ブランドだけではビジネスは成立しないかもしれません。でも、それが2000ブランド、5000ブランドと積み重なっていけば、「自分たちが知らなかった国に、自分たちのファンがいた」と認知できる。
そして、そのファンは、欲しかったけど買えなかったものを買えるようになる。そうやって世界中に何十万、何百万の新しい出会いを生み出すことができるようになると思っていて。
これは、ビジネスのスケールだけの話ではなく、アジアのブランドが持つ魅力を世界の人たちに伝えるための、とても意義のある挑戦だと思っています。
そして、その100人のコアファンを1000人、1万人へと広げていく可能性も、どんなブランドにも必ずある。
私たちは、その成長を支えられる仕組みをセットで提供できるようになり、アジアのファッションを世界のメインストリームに押し上げる存在になりたいと考えています。
シックスティーパーセントは、ここからより複雑に広がっていくフェーズだと思っています。
越境ECのオペレーションも、ようやく基礎の基礎が形になった段階。これからは、それをさらに精緻な機能にし、一つひとつの機能をマイクロサービス化させていくタイミングです。
大規模システムをリファクタリングするというよりは、むしろ一つ一つ新しいサービスをつくっていく感覚に近いと思うので、エンジニアリングの技術はもちろん、PM力や課題設計力など、あらゆるスキルを発揮できる面白さがあると思います。
また、それが事業成長と直結するのもこのフェーズの醍醐味です。自分のアウトプットがダイレクトに数字やユーザー体験に反映される環境なので、裁量も大きく、自分次第でいくらでも形を変えていけます。
今、エンジニアとして参画すれば背番号も一桁代なので、プロダクトを作り上げていきたい人にとっては、本当に面白い時期だと思います。
加えて、グローバルプロダクトなので、モダンな技術を取り入れながら、世界基準で開発に挑戦できる環境です。
エンジニアからSNSクリエイターまで本当に多様な人が集まっている会社です。そのため、まず前提のカルチャーとしてすごく寛容だと思います。
いろんなバックグラウンドや価値観を持つ人がいるし、その多様性を受け入れながら一緒に進んでいける環境があります。
そのうえで、あえて言うなら「自分で成長機会をつくりたい人」に来てほしいです。
シックスティーパーセントでは、組織テーマとして「圧倒的成長」を掲げています。
マネジメントレイヤーも、メンバー一人ひとりが「ここでどれだけ成長できるか」を一番に考えています。
限られた業務だけをこなすというよりは、EC領域からソリューション開発、プロダクト設計まで、横断的に自分のスキルを伸ばしていける環境です。
だからこそ、「今とは全く違う自分に出会いたい」「自分の可能性を広げたい」という想いのある人にとって、シックスティーパーセントは最高の場所になると思います。
シックスティーパーセントは、アパレル企業に見られがちなのですが、もう少し広い意味で、「ローカルなものやインディーズなコンテンツを、グローバルな人々に届けるためのソフトウェアを開発している会社」だと捉えてもらいたいと思っています。
ファッションかどうかは本質ではありません。これまで経済合理性の観点から、世界に届けることが難しかったローカルな価値や文化を、テクノロジーの力でつないでいく仕組みをつくっているのが私たちです。
そう考えると、ファッションが好きかどうかは関係ないと思っていて。世界中の人がまだ知らないもの、あるいは知っていても手に入れられないものに、新しいアクセスの手段をつくる。
その仕組みを通して、人とカルチャーの接点を生み出していくことが社会的意義のあるとても面白いチャレンジだと思っています。
まだ誰も知らない価値を世界に広げていくことにワクワクする人、その一翼を担うプロダクトをつくりたい人と一緒に挑戦することができたら嬉しいです。
ー真部さん、ありがとうございました!