ミライズ株式会社は、「固定観念を打破し、多様な人材が本来の力を発揮できる採用の新たなスタンダードを確立する」というミッションを掲げ、若者に特化した人材紹介や採用支援サービスを展開しています。
特に高卒採用支援サービス「高チャレ」を通じて、若者の可能性を広げる取り組みが注目されています。その根底にあるのは、弊社代表である北畑 大我さんの徹底した本質思考と、既存の採用市場への強い問題意識でした。
「学歴や性別、年齢などでフィルターをかけるのは、非効率だが、それ以上に、採用後の教育を通じて人は大きく成長できる」と考えている北畑さんに、創業の経緯から事業への想い、そしてミライズが目指す未来について詳しく伺いました。
北畑 大我 / 代表取締役
大学卒業後、人材紹介、人材派遣を行っている株式会社キャリアに入社。3年目にはマネジメント業務に従事し、営業から戦略部門まで幅広く責任者として仕事をした後、2023年にミライズ株式会社を設立。高卒採用支援事業、人材紹介事業、採用コンサルティング事業などを展開し、「固定概念を打破し、多様な人材が本来の力を発揮できる採用の新たなスタンダードを確立する」というミッションの実現を目指す。
人手不足を嘆く企業への違和感。人材業界の”当たり前”に疑問を持った原体験
ーーまず、北畑社長のこれまでのご経歴と、ミライズ設立の経緯についてお聞かせいただけますでしょうか?
大学卒業後は、人材紹介、人材派遣を行っている株式会社キャリアに入社し、介護士や看護師の人材紹介を担当していました。比較的早く評価していただき、入社3年目からはマネージャーとして東海エリアを管轄していました。ちょうどコロナ禍が本格化した時期で、大規模ワクチン接種プロジェクトの責任者なども経験しました。会場設営から人員手配まで、ゼロからプロジェクトを立ち上げる仕事です。
こうした経験を積む一方で、実は学生時代から「いつかは自分で会社をやりたい」という気持ちを漠然と抱いていました。ただ、やるなら自己資金で、という思いが強かったので、まずは会社員として力をつけ、しっかりと準備を進めようと考えていましたね。
様々な業務を担当する中でその気持ちは一層強くなり、元々ミライズ設立前は、比較的に売上を作りやすい採用代行(RPO)のような事業での起業を具体的に考えていて。
しかし、準備を進めるうちに「それだけだと差別化要素が少なく、面白くないな」と感じ始めていたタイミングで、幸運な出会いがありました。前職の役員から「面白い社長がいる」と、当時利用していた高卒採用支援サービス「高チャレ」を関西で展開する株式会社COFFISOの白崎社長を紹介していただいたのです。これがミライズ設立の直接的なきっかけとなりましたね。
ーーそこで高チャレの事業に共感されたのですね。
白崎社長とお話しする中で、高チャレのサービス理念、特に「高校生の選択肢を広げる」という点には共感しました。ただ、正直に言うと、私自身は「教育」そのものへの興味はそこまで強くなかったんです。それよりも強く感じたのは、多くの企業が抱える矛盾に対する問題意識でした。
前職で多くの企業を見てきた中で、「人手が足りない」と嘆きながら、未だに学歴フィルターのようなもので採用候補者を絞り、候補者と直接話すことさえしない会社が非常に多いことに強い違和感を感じていたのです。「若手が欲しい」と言いながら高卒採用には消極的だったり。この矛盾というか、非効率な状況がすごく気になっていました。採用はゴールではなく、入社後活躍してもらう事こそが重要であるにも関わらず、その手前の入口で可能性を閉ざしているのは本当にもったいないと感じます。
高チャレは、そういう「もったいない」状況にある企業にアプローチし、高卒採用という新しい選択肢を提示する、そして何より企業と候補者がしっかりと向き合うきっかけを作るために非常に効果的なサービスだと感じました。
だから白崎社長にも正直に、「教育そのものへの関心というよりは、このサービスを使って、若手が来ないと言いながら旧態依然とした採用活動を続けている企業にアプローチし、まずは会って話すことの重要性や高校生の持つ可能性を伝えたい」と伝えました。すると、「色んな角度で高チャレの魅力を広げてほしいので、ぜひやってください」と言っていただき、一緒にやらせていただくことになったんです。
「学歴フィルターは、非効率だ」”綺麗事”ではない、本質を追求する経営哲学
ーー北畑社長には「学歴フィルターへの疑問」「本質思考」という考え方が軸にあるように感じます。
そうですね。学歴もそうですし、性別、年齢、国籍など、本人の能力や意欲とは関係ない部分でフィルターをかけるのは、お互いの機会損失になっています。
もちろん、採用力がある企業が採用の効率化のために学歴フィルターを使ったり、学歴が受験という過程で努力してきた証明になる、という事は理解できます。でも、人手不足と言っているのに、自ら可能性を狭めているのは本当にもったいないなと。
それに、企業側だけでなく、求職者側も「自分は高卒だから」とか、「もう若くないから」みたいに、勝手に自分でフィルターをかけて諦めてしまっているケースも多いと感じています。
まさに、こうした状況を変えたいという思いが、私たちのミッションである「固定観念を打破し、多様な人材が本来の力を発揮できる採用の新たなスタンダードを確立する」に繋がっています。私の友人にも、本当はオフィスワークに興味があるのに「高卒だから」という固定観念に縛られて同じ仕事に留まっている人がいます。
そういった、個々人が持つ可能性や挑戦したいという気持ちまでもが、固定観念によって閉ざされてしまう現状を、私たちは本気で変えたい。そして、採用はあくまでスタートであり、入社後の教育や環境次第で人はいくらでも成長できるという前提に立つべきだと考えています。
ーーその強い問題意識が、ミライズのミッションにも繋がっているのですね。
はい。おっしゃる通り、その問題意識はミライズのミッションの根幹です。そして、何より、固定観念を打破して新しいスタンダードを創り上げていく、この挑戦自体が非常に面白いと感じています。
ただ、そういった挑戦の面白さとは別に、私の動機として大きいのは、純粋な社会貢献というよりは、むしろ物事の本質や効率性を追求した結果、という側面が強いです。フィルターをなくして多様な人が活躍できる方が、結果的に企業も成長するし、労働市場全体にとっても良い影響がある。だからやるべきだ、という考え方です。綺麗事ではなく、ビジネスとして、目的達成のためにそれが一番理にかなっていると考えています。
ーーでは、そのお考えを体現するにあたって特に重要だと考えている価値観やスタンスについて教えていただけますか?
そうですね、本質を追求し、目的を達成していくプロセスにおいて、「他責にしない」姿勢は極めて重要だと考えています。なぜなら、外部の要因ばかりに目を向けていては、自身の行動や判断の中に潜む本質的な課題を見過ごしてしまうからです。それでは、真の改善には繋がりません。
問題が起きた際、環境や他人のせいにするのではなく、常に「自分事」として捉え、「自分に何ができたか、できなかったか」を深く考える。これが、継続的に成果を出し、目的を達成し続けるための本質的なアプローチだと信じていますし、社員にもその重要性を伝えています。
この考え方の原点は、前職で様々な業務に取り組む中での経験にあります。例えば、プロジェクトが期待通りに進まなかったり、チームとして目標達成が困難だったりした時、最初は外部環境や自分以外の誰かの影響を考えがちでした。
でも、それでは何も本質的な解決には至りません。責任の所在を外部に求めるのではなく、まず「自分自身の取り組み方や判断に改善できる点はなかったか」と深く掘り下げて見つめ直すことでしか、事態の改善や、より高い成果を出すという目的の達成はできないのだと痛感しました。
自責で考えるようになってから仕事がうまく回るようになり、自身の成長も実感できたので、この考え方は社員にも大事にしてほしいと思ってますね。
ーー他に、仕事上で意識されていることはありますか?
迷う時間を極力なくす、ということですね。例えば採用するかどうか迷う場面で、何日も悩むくらいなら早く決断してしまう。そして、悩むことに時間を使うのではなく、「その決断を正解にするためにどう動くか」に時間を使いたい。決めてしまえば、あとはそれを成功させるために全力でやるだけなので。
あとは、「関わる人へのリスペクト」でしょうか。クライアントはもちろん、社員、パートナー企業の方々に対しても、相手が誰であっても、失礼になるような接し方や、不誠実な態度は決して取りません。一緒に仕事をする仲間である以上、立場に関係なく、ちゃんと敬意を持って接するべきだと考えています。これも、結局はその方がチームとしてうまく機能し、目的達成に近いという考えに基づいています。
若者の可能性を信じ、伴走する。高チャレを軸としたミライズの支援と未来への展望
ーーミライズの事業について、もう少し詳しく教えてください。高チャレを通じた若者支援を大切にされている中で、他の採用支援も行われているのですよね?
はい、その通りです。私たちは特に「高チャレ」を通じた若者支援に注力しており、これが事業の大きな柱です。若者たちが持つ無限の可能性を信じ、彼らが社会へ羽ばたく大切な一歩に寄り添いたいという強い想いがあります。
高チャレを通じて企業様と真摯に向き合い、信頼関係を深める中で、中途採用や採用広報戦略、人材紹介といった、企業の成長に不可欠な他の採用ニーズにもお応えする機会をいただいています。ミライズとしては、若者の輝く未来を応援することを基盤としつつ、企業のあらゆる採用課題に貢献できるパートナーでありたいと考えています。
ーー高チャレを通じて若者支援に注力しながら、さらにミッションを体現していくために、今後の事業展開についてはどのような構想をお持ちですか?
私たちのミッションをより深く追求し、独自の価値を提供していくために、ミライズならではの新しいサービス開発に力を入れていきたいと考えています。
高チャレは素晴らしいサービスですが、ミライズとしてさらにできることを模索していきたいです。まだ構想段階ですが、例えば、地域密着型の小規模な採用イベントをリアルで開催する、といったような形で、児童養護施設や社会人スポーツチームなど、これまで一般的な就職を経験しておらず、通常の就職活動がわからない方たちと、そういう人材を求めている企業を直接繋ぐような場を作れないかと。
そこでは、企業も求職者も互いに飾ることなく、良いところも課題もオープンに話し合えるような、まさにフィルターがなく、フラットに出会える機会を提供したいんです。
ーーそれは非常にミライズらしい、社会の「フィルター」を取り払うような取り組みですね。短期的な目標としては、その自社サービス開発が中心となるのでしょうか?
そうですね。自社サービスを開発し、それをしっかりと事業部として確立させることが、ここ2、3年の大きな目標です。そして、その軸ができれば、そこから派生する形で、社員たちのアイデアから新しいサービスがどんどん生まれていくような組織にしたい。「こんなことやってみたい」という社員の挑戦を、会社として後押しできる体制を作りたいですね。
ーー社員の挑戦を応援する、というのは素晴らしいですね。経営者としてはリスクも伴うと思いますが、それでも挑戦を後押ししたい理由はなんでしょうか?
結局、「やりたいこと」をやっている時が、人は一番力を発揮できるし、結果的にうまくいく可能性が高いと思っているからです。何かに夢中になれるというのは才能です。そういう人が生まれるきっかけを、会社として提供できたら嬉しいですね。ある程度の失敗は許容して、どんどんチャレンジしてほしいと思っています。
ーーでは、さらにその先の未来、ミライズが目指す社会像についてお聞かせください。
究極的には、やはり「採用におけるフィルターがない社会」ですね。企業側も、求職者側も、学歴や年齢、性別、国籍といった表面的な情報や思い込みによって、可能性を閉ざすことがない社会。誰もが自分の能力や意欲で、正当に評価され、挑戦できる。そういう世の中を作る一助になりたい、というのが私たちの願いです。
スキルより「気持ちのいい方」と。ミライズ成長期ならではの達成感とチャンス
ーーミライズは創業からまだ数年ですが、まさにこれから大きく成長していくフェーズだと感じます。今、ミライズにジョインする魅力はどんなところにあると思われますか?
一番は、まさに会社の成長を初期メンバーとして一緒に創り上げていく「達成感」を味わえることだと思います。創業当初の一番しんどい時期は乗り越え、これからまさに事業が軌道に乗り、アクセルを踏んでいくタイミングです。この「初めて加速する」瞬間に関われるのは、面白いはずです。
ーー事業が拡大していく中で、ポジション的な魅力もありそうですね。
そうですね。これから新しい事業やサービスが立ち上がっていく中で、様々なポジションや責任ある役割を任せられるチャンスは間違いなく増えていきます。年齢や経験に関わらず、実力や意欲次第で活躍できる環境です。実際に、評価制度も今まさに整備しているところで、頑張った分、成果を出した分が、しっかりと報酬やポジションで報われる、非常にフラットな仕組みにしようとしています。
ーー非常に前向きで、雰囲気の良い組織であることが伝わってきます。そんなミライズでは、今、どんな方と一緒に働きたいと考えていますか?
一言で言うと、お会いしたときに「この人、なんだかいい人そうだな」と自然と感じさせてくれるような方、ですね。(笑)
もうこれに尽きます。スキルや経験も大事ですが、それ以上に、人として信頼できるか、周りと協力してポジティブに物事を進められるか、という点を重視しています。
どんなに優秀でも、周りに悪影響を与えるような人は、私はあまり好みません。逆に、多少スキルが足りなくても、周りのために何かできることを考えたり、素直に努力できたりする人。そういう気持ちのいい方と一緒に働きたい。仮にすぐには成果が出なくても、自分にできることを見つけて前向きに取り組んでもらえるような姿勢で仕事してもらえればと。
ーーなるほど。スキル以上に、人間性やスタンスを重視されているのですね。
そうですね。若い会社なので、これからどんどん変化していきます。その変化を楽しみながら、一緒に会社を創っていってくれる方に来ていただけたら嬉しいです。
ーー最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。
ミライズは、まだまだこれからの会社です。だからこそ、一人ひとりの裁量も大きいし、会社を創っていく面白さを存分に味わえる環境だと思います。
「学歴や経歴に自信がないけど、何かを成し遂げたい」「既存の枠にとらわれず、新しい価値を創りたい」「どうせ働くなら、信頼できる仲間と、社会にとって意義のある仕事がしたい」そんな風に考えている方がいたら、ぜひ一度話を聞きに来てください。
あなたがそんな温かい心を持った気持ちのいい方なら、きっと活躍できる場所がここにはあります。一緒に、誰もが挑戦できる未来を創っていきましょう。