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手綱を引くように、市場を掴む。マーケティングマネージャー兼ホースボール日本代表の挑戦【社員インタビューVol.3】
「ホースボール」というスポーツを知っていますか?あまり聞き馴染みのないホースボールですが、それもそのはず。日本での競技人口は30〜40名と、決してメジャーとは言えません。乗馬を行いながら球技を行うこのスポーツは、人と馬が一体となり猛スピードで激しくボールのやりとりをすることから「ケンタウロスのラグビー」とも呼ばれています。そんなホースボールの日本代表として活躍するのが、クラウドサイン事業本部のメンバーである小穴 幸子さん。
マーケティングチームのチームマネージャーとしての顔、そしてホースボール日本代表としての顔。2つの顔を持つ小穴さんの「アスリート会社員」の姿を徹底解剖します!
PROFILE
クラウドサイン事業本部 マーケティング部 マーケティンググループ デジタルマーケティングチーム チームマネージャー/ホースボール日本代表
小穴 幸子(Koana Sachiko)
2022年3月弁護士ドットコム入社。クラウドサインのデジタルマーケティングを担当し、デジタルを駆使したクラウドサインの価値創造に日々邁進している。チームマネージャーとしてマーケターのキャリアを歩む傍ら、「ホースボール」日本代表としても活躍するというアスリートの顔も持ち合わせる。2025年3月に開催されるワールドカップに日本代表として出場予定。
未知との遭遇!ホースボール、その衝撃の第一印象
ーーホースボールというスポーツを初めて知りました。まずはホースボールについて簡単にご紹介をお願いします。
ホースボールは簡単にいうと、乗馬をしながらボールをパスやシュートでゴールへ運び得点を競うスポーツです。1チーム4騎で構成されていて、パスワークやチーム連携、馬との連携が必要不可欠なスポーツです。歴史としては1974年にフランスで発祥され、現在は欧米を中心に世界28ヶ国、約50,000人が楽しんでいると言われています。日本の競技人口は30〜40人とまだまだ発展途上のスポーツです。
ーー競技人口30〜40名というスポーツに出会ったきっかけは「馬術」だと伺いました。
そうですね。小学4年生の頃近所の公園で子ども向けの「ポニー教室」というのがあって、それに参加したことから馬とのふれあいが始まりました。小学校を卒業するまではその教室で馬のお世話をしたり、簡単な乗馬をしたりという感じでしたね。中学校、高校の時は特に馬と関われる環境がなかったのでしばらく馬から離れた生活だったんですが、大学に馬術部があったので、「久しぶりにやってみようか!」くらいの軽いノリで馬術を始めました。大学4年間は体育会の馬術部で練習に試合にと馬とほぼ一緒の生活でしたね。
ーーホースボールにはいつ頃出会ったんですか?
2020年頃だったと思います。大学を卒業してからは乗馬クラブに通いながら馬術を続けていたんですが、そこのクラブの知人に「ホースボールってスポーツがあるからやらないか?」と声をかけられたのがきっかけです。マイナースポーツということもあり、ホースボールをやってくれるメンバーがなかなか見つからず苦労していたようで、とりあえず体験に行ってみるかというような、またしても軽いノリでした。
ーー初めてホースボールをやってみていかがでしたか?
一言でいうと驚きが大きかったですね。馬に乗っている人からすると、馬をびっくりさせる行動というのが禁忌なんですよ。靴のかかとを引きずって歩く音で馬がびっくりするから、それさえ禁止みたいな。それくらい馬は敏感な動物なので、上でボールを投げ合うことが成立するということにすごく驚きました。はじめからホースボールを始める馬もいれば、引退競走馬のセカンドキャリア・サードキャリアとしてホースボールを始める馬も多くいるんですが、「馴馬(じゅんち)」といって徐々にホースボールができる状態に馴染むよう調教を行うんです。もちろんそれぞれの特性があるので適応できない馬もいるんですが、適性がある馬であれば、ボールは脅威ではないということを理解してくれるんですよ。
ーー人間の性格を変えるのは大変ですが、馬は性格を変えられるんですね(笑)。現在は主にどのような練習をされているんですか?
始めた当初はメンバー不足だしここで断るのも……というようにズルズルと続けていたのが正直なところですし、乗馬クラブの練習も掛け持ちしていたので月2〜3回くらいしか練習をしていませんでした。今は主に休日に週1〜2回の頻度で千葉県・富里市にあるクラブで練習をしています。平日は筋トレをしたり、仕事中には体幹を鍛えるためにエレベーターを待っているときに左右均等に立つことを意識したり、脚を組まずに座ったりと「ながらトレーニング」をしています。
秘訣は「オンとオフ」!仕事とスポーツを両立するコツ
ーー休日に練習をされていると、1週間ほぼ休みのない生活ですね。仕事とスポーツの両立はどのようにされていますか?
そうですね。ホースボールを始める前も、仕事をしながら馬術の試合に出たり、大会運営や大学のコーチをしたりとほぼ土日は馬に捧げる生活をしていたので、ホースボールを始めたからといって変わったことはあまりありません。ただ、日本ホースボール協会に所属しているメンバーは皆それぞれ別のフィールドで生きる方々なので、職業柄私が一番得意ということもありクラウドファンディングやアプリケーションに関わる作業は積極的に行うようにしています。そのような作業をする時は本業とのオン・オフをはっきりさせることを意識していますね。この時間はホースボールのことだけして、クラウドサインの仕事は一切やらない!逆にクラウドサインのことを考えるときは、ホースボールのことは一切考えない!というような感じです。
コロナ禍でリモートワークをしていたときの話なんですが、協会の代表が怪我で海外から帰国できなくなった時には、みんなで当番制で馬の餌やりをしなければならなくて。朝餌をやって仕事をして、昼餌をやって仕事をして、夜また餌をやってというような生活をしたこともありました。
ーー仕事とスポーツを両立する上で、弁護士ドットコムは働きやすいと感じますか?
入社してすぐ日本代表としてフランスで開催されたワールドカップに行くことになったんが、そのことを上長に話た時には、「いいですね!」の一言で快く送り出してくださって。変に深入りせずさらっとしているというんですかね、その感じが心地よいと思います。もちろんお休みをいただくにあたって業務はいつにも増して気合いを入れましたが、受け入れてくれる環境があることに感謝しています。
また、ワールドカップ出場を社内全体にお知らせしたときには、これまで一度もお話したことのない方が応援メッセージをくれたり、クラウドファンディングに協力してくれたりと、社員のみなさんがすごく暖かいと感じます。フルフレックスという制度的な働きやすさに加えて、社員同士の心地良い距離感もこの会社の魅力だと思います。
忍耐力は最強の武器!マーケターと通じる精神
ーースポーツが仕事に与える良い影響はありますか?
チームマネージャーをする上で、メンバーに期待したことが期待通りにいかないことってありますよね。そういうとき、その結果を受け入れて、冷静に考えることができるんです。ホースボールは生き物を扱うスポーツなので、思い通りにならないことしかないんですよ。仮に鞭を使って強制的にしつけようとしても、その後100倍返しされるのが見えていますし、感情的になっても結局は自分に返ってきてしまうんです。なので、原因を考えて取り除いてあげる、自分に原因があれば自分が変わる、馬の気分が良くないなら無理に変えようとせず待ってみるみたいに、トライアンドエラーを繰り返しながら気長に待つことが大切なんです。せっかちが一番だめなので、考える時間が重要であることを改めて気付かされる素晴らしい精神のスポーツです。
これは仕事のマネジメントも同じで、うまくいかないことには必ず原因があるからまずは自分に目線を向けて冷静に考えてみることを意識しています。人間に対してはせっかちになってしまうこともあるので、馬の方がうまくいくんですけどね(笑)。ホースボールで培われた精神も相まって昔よりはマネジメントもうまくできるようになってきているかなと思います。
ーー精神のスポーツということですが、ホースボールはどのような人に向いていると思いますか?
レジリエンス(困難をしなやかに乗り越え回復する力)がある人ですかね。筋トレみたいにすぐに成果が出るものではないので、やったらやっただけすぐに成果が出るはずだ!というものがなくても楽しめる人、忍耐力のある人が向いていると思います。実はマーケティングに似ていると思っているんです。マーケティングは最善だと思う相手をよく観察して、多分これが最善だと思ってトライする、そしてフィードバックを以って正解・不正解を導き出しますよね。不確実だけどやってみるしかない、トライアンドエラーを繰り返すのが当たり前で、その結果を基に次の施策を考えていく。マーケティングもホースボールもそんな性格の人に向いている世界なのかなと感じます。
ーー最後に、仕事とホースボールそれぞれの目標を教えてください。
仕事での目標としては、チームマネージャーとして「チーム力の底上げ」をすることです。事業の成長につれて組織の人数も徐々に増えてきているので、これまでの少人数でのやり方をそのままやり続けるのではなく、今の組織の状態にカスタマイズしたやり方に変えていくべきフェーズだと思うんです。一人一人の長所を最大限に発揮できる環境づくりをした上で、チームとしてベースアップすることができたら、今まで以上に効率的にもっとすごいことができる気がしています。そのためにまずは私自身の人材育成力も養っていって、マネージャーとして成長していきたいです。
ホースボールの目標としては、まずは3月24日〜30日に開催される「World Cup 2025 in Argentina」から怪我なく帰ってくることです。常に怪我と隣り合わせのスポーツなので、楽しみながらも気を引き締めて闘ってきます!そしてこのワールドカップをきっかけにホースボールが日本でもっと有名になってくれたら嬉しいです。少しでも多くの人にこの競技を知ってもらって、盛り上がって欲しいですね!