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電子契約サービスのパイオニアとして、日本のビジネスシーンに新たな常識をもたらしてきたクラウドサイン。今回は、この成長を牽引する中心人物の一人として新たに弁護士ドットコムへ加わった執行役員の杉田に、電子契約市場の現状からクラウドサインのプロダクト戦略、そして未来への展望まで、多岐にわたるお話を伺いました。
PROFILE
執行役員 開発本部 副本部長/杉田 圭(Sugita Kei)
SI系企業にて約20年間、エンジニア・プロジェクトマネージャ・サービス事業責任者を経験した後、プライム上場バックオフィス系SaaS企業にて執行役員兼CPOなどを7年経験。現在は、プロダクトマネジメントや開発組織のマネジメントに従事している。
電子契約のパイオニアが語る、市場の現在地とクラウドサインの強み
まずはクラウドサインのプロダクトの現状についてお伺いしたいと思います。杉田さんから見て、今の電子契約サービスの市場はどうなっていると考えていますか?また、クラウドサインの市場における強みについてもお聞かせください。
杉田:電子契約に関しては、大きな競合も増えていると思います。電子契約という単位からもう少し広げたCLM(Contract Lifecycle Management)といった範囲でも、リーガルテックサービスを出している競合は増えていて、競争は激しくなってきています。
その市場においてクラウドサインは、電子契約を推進してきた、まさにパイオニアと言えます。電子契約の締結をしていく部分のUI/UX、そして弁護士ドットコムならではの法的な信頼性や正確性、信用性というのは、やっぱり一つ大きな強みかなと思っています。
クラウドサインは、社会的貢献性も高いとよく言われると思うのですが、杉田さんから見て、クラウドサインが解決できる課題や社会的な意義、経済的な意義はどのような点にありますか?
杉田: これまでのクラウドサインで言うのであれば、日本企業のデジタル化がまだまだ進んでいない状況の中で、取引のスタートである契約の電子化を推進してきました。日本の契約のデジタル化を牽引してきたということそのものが、まず大きく社会貢献になっているのではないかと考えています。
デジタル化することには当然さまざまなメリットがあって、遠隔で離れている人同士でも郵送でやり取りすることによる待ち時間が減り、スピードが上がります。また、収入印紙が不要になることによる直接的なコスト削減にも繋がります。契約を電子化していくこと自体にすごく意味があると思っています。
しかし、契約だけをデジタル化しても本質的な企業のDXには足りていないと考えています。なぜなら、契約は取引のスタートに過ぎないからです。取引にはその後、製品の納品、請求、入金、売掛金の消し込みといった、さまざまな派生プロセスがありますよね。これらの取引プロセス全体を本質的に便利にしていくというところが、クラウドサインの本来目指すべきミッション・解決すべき課題だと考えているんです。そこが今後、私たちが挑戦していくことです。
取引プロセス全体をデザインする。クラウドサインが描く壮大な未来図
では次に、クラウドサインが次に目指す成長戦略について教えてください。
杉田: 率直にお話しすると、競合の増加や電子契約の普及が進んだことで市場が成熟し、次の成長に向けた新たな戦略が求められるようになってきています。その解決策として私たちが考えているのは、先ほど触れた通り取引全体の一連のプロセスをDXすべきだということです。契約締結の前後のプロセスにもプロダクトを展開していくことによって、ユーザーにとってより価値のあるプロダクトにしていく、というのが今考えていることですね。
クラウドサインが目指す「取引全体の一連のプロセスをDXする」というゴールについて、より具体的なイメージが知りたいです。特に、契約書の電子化から始めて、その後どのようにDXを進めていく計画ですか?
杉田: 取引プロセス全体をDXするという世界は、目の前の目標というよりも、むしろ究極のゴールに近い未来の話です。契約書を起点に取引全体をDXしようとすると、あらゆる企業活動が電子化の対象になります。これは一つひとつが複雑で絡み合う、そして非常に大きな領域なので、本来であれば長期的に取り組む話です。だからこそ、我々は一丸となり、その大きな目標を一つずつ登っていこうと考えています。
それは実は大変難易度の高いことなんです。クラウドサインは2015年に立ち上がり、現時点で開発初期から10年が経とうとしているプロダクトです。だからこそ、例えば複数のプロダクトが連携してスムーズにデータが流れるようにしていくためには、新たなプロダクト開発に着手するだけではなく、現在のプロダクトで複雑になっている部分を整理する必要があります。次のプロダクトを生み出しながらも、既存のプロダクトをより使いやすく、より信頼性・安全性の高いものにしていく取り組みをしています。
「フルマラソンでは1km地点」。完成形ではないからこそ、挑戦できる面白さ
今後、まだまだやるべきことや可能性を秘めたプロダクトだと思いますが、採用視点でどのような人と一緒に働きたいか、教えてください。
杉田:クラウドサインは、「契約サービスの中で売上シェアもナンバーワンだからもう完成しているよね」というイメージを持たれることが多いのですが、契約という限られた領域ではなく、取引という全体の単位で見た時、マラソンで言ったら1キロを走ったぐらいの段階なんです。まだまだ事業としてもやるべきことがあるし、成長もしていけるんです。
ですから「自分たちの仕事が世の中を支えていくんだ」という考えのもと、一緒に頑張っていってくれる人が理想ですね。日本は労働生産人口がどんどん減っていく中で、企業は人材採用が難しくなっていきます。一方で日本のGDPはまだまだ成長を続けていて、明らかに人手不足になっていく中で、いかに業務をDX化していくかは日本企業共通の大きな課題だと思っています。
だからこそ、私たちがやっている仕事は、例えば10年後、20年後の日本での生活を支える上でも非常に大切なことだと思っています。そういう長期的な目線で「日本を良くしていく重要な仕事である」とイメージできること。そして、長期と短期の目線のバランスを考えながら、一緒に世の中を良くしていきたいと考えてくれる人と一緒に働きたいですね。
弁護士ドットコムを選ぶべき最後の決め手は何でしょう?
杉田: まず、私が弁護士ドットコムという会社をすごいと感じるのは、「人を喜ばせる、人を感動させること」を大切にしている点です。人々に喜んでもらうために、世の中に対して何ができるのか。それを経営陣だけではなく、社員みんなが考えています。企業が継続するためにはもちろん売上や利益が必要です。そこがゴールになってしまった企業が多い中で、弁護士ドットコムはそうではない、と強く感じています。
会社が大きくなると、自分たちの業績ばかりに目がいってしまいがちですが、そうではなく長期的な目線で、日本や社会を良くするためにはどこに投資すべきか、どこを頑張って踏ん張るべきかをすごく深く考えている、本当に良い会社だと思います。
そして既存プロダクトも成長させながら、新しいことへの挑戦にも力を入れています。例えば「Legal Brain」は、「弁護士ドットコムだからこそ世の中に提供できること」と「技術」を合わせたプロダクトです。他社にはできないことというよりは、弁護士ドットコムだからこそできることという発想から生まれました。クラウドサインに関して言えば、圧倒的なお客さまの数と圧倒的なデータ量があります。これらのデータを活用してお客様の業務をより効率化していくことで、社会に与える影響も広がり続けることができます。だからこそ、自身の成長と事業の成長など、成長を楽しむ要素がたくさんあります。
プロダクトの成長性だけではなく、経営陣を含めた「人」の魅力も弁護士ドットコムの魅力だと思います。
クラウドサインで、あなたの「挑戦」を世の中の「変化」に
クラウドサインは、電子契約のパイオニアとして培ってきた基盤を活かし、取引全体のDXを推進し、日本のビジネス社会に新たな価値をもたらそうとしています。
この道のりは、決して平坦ではありませんが、メンバー一人ひとりの貢献が、事業に与えるインパクトは計り知れません。まだ「フルマラソンの1km地点」だからこそ、大きな挑戦ができるやりがいのある環境です。社会貢献性の高い事業で、新たな挑戦をしてみませんか?