前回の「SI業界の3分類」の中で、こんなお話をしました。
APCはITシステムの基盤となるITインフラ(ネットワーク・サーバ・ミドルウェアなど)を得意としており…
「ITインフラ」と聞いて「初めて聞いた」「自分には縁がないものかも…」と思った方もいたのではないでしょうか。
いえいえ、そんなことはありません!実は「ITインフラ」って、とても身近にあるモノなんです。
ITインフラエンジニアの仕事をご紹介する前に、「ITインフラ」自体を少し知って頂きたいと思います。
日が暮れて部屋が暗くなったら、電気をつけますよね?
私たちは当たり前のようにスイッチを入れて電気をつけますが、その当たり前は、発電所や変電所、電線など普段意識していない設備によって支えられています。
電気と同じくらい当たり前に使っているものとして、インターネットやお気に入りのアプリがあります。このインターネットやアプリにも、電気と同じように「当たり前」を支えるものがあるのです。
みなさんがスマホやPCでサイトを閲覧したり、メッセージを送信したり、SNSに画像をアップしたりする時、スマホやPCは様々なデータを送受信しています。
この様々なデータを送受信するための設備が「ITインフラ」であり、これがインターネットやアプリの「当たり前」を支えています。電気でいうところの発電所や変電所、電線のような存在ですね。
もしITインフラがうまく動かなくなったらどうなるでしょうか?
インターネットのサイトは見れず、メッセージを送ることもできなくなり、今まで続けてきたオンラインゲームのデータやSNSにアップしていた画像がすべて消えるかもしれません。
銀行のATMでお金をおろせなくなったり、新幹線や飛行機の座席予約ができなくなったりということも起きる可能性があります。
ITインフラがしっかりしていないと、スマホやPCはあまり役に立たない物になりとても不便になってしまう、ということがイメージ頂けたでしょうか?
このITインフラは、パソコン、サーバ、ストレージ、ネットワークといった様々な機器で構成されています。これらの機器をどんなふうに繋いで、どんなふうに使えば、ユーザーの皆さんが快適にITシステム(インターネットやSNS、ゲームなど)を使えるのか……。こういったことを考えたり、実際につくったり、壊れないように点検したりするのがITインフラエンジニアの主な仕事です。
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ITインフラの作り方や、既存のITインフラで起きているトラブルの解決方法の正解は、1つだけではありません。エンジニアが持つ知識やスキル、経験によって何通りもの方法があります。
自分の技術力次第で、より良いITインフラが作れたり、よりスマートなトラブル解決方法を編みだすことができる……こういった点がエンジニアの仕事の面白さの一つだと思います。
次回は、ITインフラエンジニアの仕事を「家づくり」に例えてご紹介します。
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