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【優秀ポスター賞受賞🏅】発達障害者の就労に必要なセルフケアスキルの重要性と効果とは?

2024年9月7日(土)〜8日(日)に行われた第11回成人発達障害支援学会大阪大会で、優秀ポスター賞を受賞しましたことを報告します。

研究内容については、インタビュー最後に記載しています!
ぜひご確認くださいね👀✨

ポスター賞受賞おめでとうございます!
受賞した感想を改めてお願いします。

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◎鈴木さん
臨床心理士として仕事をはじめ、学会発表をすることは私の夢の1つでした。はじめての学会発表で、このような賞をいただけてとてもうれしく思います。専門家として、ディーキャリアに貢献できることを誇りにして、これからも貢献していきます。

◎齋藤さん
人生で初めて学会に参加した今回、賞までいただくことができました。大変光栄で、貴重な機会になったなと感じています。とても嬉しいです。


今回、「セルフケア」について研究をすることになったきっかけは?

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◎鈴木さん
何かで研究発表しよう、という話が浮いては消え、ということが数年前からありました。新しくプログラム開発するタイミングで、効果測定を行えそうだったので提案しました。

◎齋藤さん
セルフマネジメントのプログラム開発にメンバーとして参加していました。現場の知識・知見をもとに作り上げたものであったため、全国のスタッフや利用者さんに伝えていくうえで、効果についてエビデンスを作りたいと考えたことがきっかけでした。



発表をするまでの過程で、
やりがいに感じたことや大変だったことはありましたか?

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◎鈴木さん
学生時代に学んだ内容を復習しました。不明点は自分で調べて解消しなければならないので、公私混同してずっと考えてました。とっても楽しかったです。

◎齋藤さん
プログラム開発においては、繰り返し思考をして、考え方や概念を言葉にしてとりまとめていくのがとても大変であり、その分やり終えたときの達成感は大きいものでした。統計の結果の見方や説明のしかたについては、聖也さんの説明を聴きながら自分なりの説明を考えるのに少し苦労しました。

今回の受賞を受けて、次に挑戦してみたいこと・やりたいことはありますか?

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◎鈴木さん 
格式高い学会や審査が厳しい口頭発表、外部の研究機関と協働して、社会、業界にインパクトのある研究をしたいです。

◎齋藤さん
大学院などの教育機関・研究機関の方とご挨拶をさせていただいたので、共同研究等をしてみたいです。また、精神科デイケアなど他の業態の方にも興味をもっていただいたので、このセルフマネジメントのプログラムをディーキャリア以外の場所でも展開し、社会に広げていけたらと考えています。

今後、デコボコベースの仲間になる
可能性のある方(求職者)に向けてひとこと。

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◎鈴木さん
支援はエビデンスがあって成立します。自身の学びと経験を活かし、新たな根拠、理論を作りましょう。

◎齋藤さん
私は福祉・支援未経験で入社2年目ですが、プログラム開発や学会への参加など、やりがいのあるチャレンジをたくさん経験させてもらいました。利用者さんのために、社会に向けて、ぜひ一緒にチャレンジしてください!




社内のメンバーに向けてひとこと。

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◎鈴木さん
明るく楽しく元気よく そして仲良く 共に良い会社を創りましょう

◎齋藤さん
みなさまの日々の支援、メンバー間の協働なくしては今回の学会発表はできなかったと感じます。
みなさま日々ありがとうございます!

代表 松井さんコメント

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学会発表での受賞、誠におめでとうございます!
鈴木さん・齋藤さんの日々の努力と情熱が結実し、当社の理念「凸凹が活きる社会を創る。」とそして弊社のカルチャーブックに記載がある「専門性を高める」「チャレンジする」を体現した成果だと感じています。まさに、「自分に、周囲に、社会に誇れる」内容です。

この素晴らしい功績を糧に、さらなる挑戦を期待しています!!
本当におめでとうございます!


直営事業部 第1エリア長 金子さんコメント

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まずは聖也さん、齋藤さん日々の支援現場業務と並行しての発表準備から学会発表まで本当にお疲れさまでした。その動きがポスター賞受賞としてお二人に返ってきたこと、とても嬉しく思います。受賞理由の「エビデンスに基づいた発表」というのは、数多くある他の就労移行事業所との差別化にもなりますし、ディーキャリアの支援は一味違うぞ、と学会参加者の方にも伝わったのではないでしょうか。

今回のお二人のチャレンジが、デコボコベースにたくさんいる専門知識を持ったメンバーの新たなチャレンジの後押しになると思います。

引き続き知識を支援に活かし、目の前の利用者さんから全国のパートナーさんまで、凸凹が活きる社会創りを進めていきましょう!


編集後記 S.Kより

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改めて、ポスター賞の受賞おめでとうございます!
当日は沢山の方がお二人の研究に対して、注目をされていたと伺いました。
支援と並行しながらの取り組みで、大変だったことも多くあったかと存じますが、こうして外部に向けた発信をしていることに、とても刺激をもらい、自身もより頑張らねばと感じました。
次への挑戦も、とても気になります👀





研究詳細について

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就労移行支援施設におけるセルフケアチェックの効果分析に関する研究


 1. はじめに

 本研究は、デコボコベース株式会社ディーキャリアITエキスパート田町オフィスの鈴木聖也と齋藤俊輔が行った研究についてまとめたものです。研究の目的は、就労移行支援施設でのセルフケアチェックが利用者にどのような効果をもたらすかを調査することでした。

2. 研究の背景

・ディーキャリアでは、朝終礼後にセルフマネジメントと称して、スタッフと1対1で行動特性、認知特性、環境特性等の口頭確認を行い、特性と気づきをまとめ、セルフケアの実行までを支援しています。
・発達障害のある方が就労する際、セルフケアスキルが重要です。
・しかし、セルフケアの具体的な内容や効果については、まだ不明確な点が多くあります。
・最近、就労移行支援事業所「ディーキャリア」では、愛着の問題や複雑性PTSDの印象をもたせる利用者が増えています。
・この研究では、セルフケアを通じて、支援者の見立てや必要な支援方針について理解を深めることを目指しています。

3. 研究の目的

・ セルフケアスキルを分類し、どのスキルが特に重要かを明らかにする。
・客観的な評価方法を用いて、スキル向上の信頼性を高める。

 4. 調査方法

・対象:東京都と千葉県の就労移行支援3施設の利用者34名
・方法:Googleフォームを使用したアンケート調査
・内容: 基本情報(年齢、診断名、利用期間)・ セルフケア尺度(31項目、7件法)
・分析:Excel HADを使用したt検定

 5. 結果

 1. 回答者の基本情報

 平均年齢:31.7歳
 平均利用期間:7.4ヶ月
 発達障害(ASD/ADHD)の診断がある人:全体の58%

2. セルフケアスキルの変化

 6つの項目のうち5つで統計的に有意な改善が見られました。

 特に大きな改善が見られたのは以下の2項目です:
 1. 「自己破壊的行動」の減少  2. 「相互に思いやる関係性への憤り」の減少

6. 考察

 1. 「自己破壊的行動」の減少

 支援を受けることで、自分の心身が安定してきた可能性があります。自罰思考や自分を攻撃しようとする傾向が減ったと考察します。

2. 「相互に思いやる関係性への憤り」の減少

 支援者との信頼関係が築かれ、安定した人間関係が形成されてきたと考えられます。セルフケアのやりとりを通して、支援者との信頼関係構築に寄与したと考察します。

3. 改善が少なかった項目

・「自分自身の欲求を大切にしない傾向」は、あまり改善が見られませんでした。支援の介入方針の優先順位を低いものとする可能性を提案します。

7. 今後の展望

・自分を大切にするセルフケア方法の検討と実践
・支援方法の効果検証と最適化
・支援施設の職員向け研修プログラムの実施
・就職先企業への理解促進

 8. まとめ

この研究により、就労移行支援施設でのセルフケアチェックが利用者のセルフケアスキル向上に効果があることが示されました。特に、自己破壊的な行動の減少や対人関係の改善に効果が見られました。今後は、これらの結果を踏まえて、さらに効果的な支援方法の開発と実践が期待されます。


参考資料

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ディーキャリアHP:https://dd-career.com/
デコボコベース株式会社プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000094.000049508.html


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