個別指導塾スクールIEをはじめ、英語で預かる学童保育Kids Duo、プログラミング教室HALLOなど、幅広く事業を展開しているやる気スイッチグループ。2017年より第2創業として経営体制を刷新し、様々な取り組みによって順調に業績も伸び、学習塾・予備校部門でのグループ売上で2021年より1位となり(日経MJ調べ)、年々総合教育サービスグループとしての存在感を増している。今回は今後のやる気スイッチグループの展望やそこで働く人材に求めることを採用部門の責任者にお話しを伺いました。
※写真:人材開発室 室長 / 開 大輔
―まず、やる気スイッチグループの特徴を教えてください。
我々の会社の一番の特徴は、一人ひとりの子どもたちの個性を見つけて伸ばしてあげることを理念に掲げて、それを本気で実現したい社員が集っていることだと思います。弊社も一般的には教育業界と括られますが、やっていることは他社とかなり異なり、受験など選抜対策のための指導がメインではありません。何かを学ぶプロセスで小さな成功体験を積み重ね、それによって自信や自己肯定感が育まれ、社会に出たときに壁に当たっても前向きにチャレンジする力や新しいことを学ぼうとするスタンスを弊社で「自分力」と名付け、その「自分力」を身に付けてもらうために日々の授業やレッスンを行っています。
これまでの社会では受験対策や偏差値向上に重きが置かれていたため、上記のような「自分力」を身に付ける弊社の指導方法はトレンドではありませんでした。しかし最近では国の教育指導要綱も変わり、不確実性の増す世の中で、知識の習得よりも考える力や正解のない中でもチャレンジする力が必要だと感じる保護者が増え、結果的に我々のやってきたことが認められ、今ではむしろ追い風になっていると感じています。私自身も子育てをする中で、子どもには受験で良い成績を取ることよりも、世界のどこに行っても生きていける普遍的な強さを身に付けてほしいと考えていますし、それは従来の学習塾の指導方法ではなかなか難しいと感じていました。
―そんな開さんも2018年にやる気スイッチグループに入社されていますが、その理由を教えてください。
大学卒業後、リクルートに新卒入社して20代は営業職、30代は編集・企画職を担当し、結婚情報誌「ゼクシィ」の編集長なども経験しました。そして40代はそれまでのスキル・経験を活かしてより良い世の中を作りたいと考えてITベンチャーに転職し、役員として情報キュレーションサービスの開発に取り組みました。これはこれでやりがいがあったのですが、プライベートで子どもを授かった途端に20~30年後の日本社会の未来への課題意識というか、危機感が芽生えました。
ご存知かもしれませんが、これからの日本は人口動態から考えて超高齢化社会を迎えます。自分たち親世代など、既にある程度の年齢になっている世代はひょっとしたらなんとかやり過ごせるかもしれませんが、これからの時代を生きる若者にとっては非常に重くやっかいな問題です。そんな未来の社会を変えていくには、その時代を担う人材育成への投資が必要だと思いましたし、もっと日本に賢く強い人材を増やしたいと考えていました。
そんな時にたまたまご縁があってやる気スイッチグループの理念やサービス内容を知ったのですが、まさに自分がこれからの子どもたちに身に付けてもらいたいと考えていたことが「自分力」であることを理解し、もっと多くの子どもたちに広げたいと思いました。ちょうど、やる気スイッチグループが第2創業というフェーズを迎え、会社として成長するために人と組織を強くすることに本気で取り組むということも伺い、であれば自分もそこに加わってより良い人材・組織作りに貢献し、結果としてより良いサービスをより多くの子どもたちに広げることが出来れば、日本の未来が変わるのでは、と思って入社しました。
―実際に入社してこれまで第2創業の5年間でどのような変化がありましたか?
まず明確に言えるのは、事業が非常に成長しました。世の中のトレンドが我々にとって追い風になったこともありますが、もともと現場出身の高橋が社長となったことで、解像度の高いオペレーション指示が出来るようになったこと、またそれを実行できる人材が育ったり加わったことで、売上や生徒数、教室数が右肩上がりで成長し、店舗型の総合教育サービス企業として日本NO.1になったのは大きな成果だと感じています。
また一方で組織面でも成長がありました。弊社ではリンクアンドモチベーション社の「モチベーションクラウド」というサービスで従業員満足度の偏差値をモニタリングしていますが、5年前には50に届くか届かないかのレベルでしたが、現在は56~57となっております。正直ここは現時点で60をクリアしたかったというのが本音ですが(目標は70に置いて取り組んでいます)、少なくとも組織コンディションは年々改善されていることは確認出来ています。また一般的な口コミサービスで、退職者からの評価が低かったことも課題の一つだったのですが、こちらも徐々に改善が見られています。特別な口コミ対策を実施しているわけではないので、自然にスコアが改善されるためには、従業員にとって本当に良い会社・組織になる必要がありますが、それは少しずつ実現できているように思います。もちろんまだまだ課題もありますし、目指しているのはもっと高いレベルですが、従業員一人ひとりがちゃんと活躍・成長できる環境に向けて取り組み続けたいと思います。
―今後のやる気スイッチグループについてお聞かせください。
これは社内的なメッセージではありますが、これからの10年間で塾・予備校部門に限定せずに、教育業界における真のNO.1企業になろうとしています。そのためには既存の教室サービスにおいては生徒数を最大化する必要があります。一つひとつの教室の生徒数を増やすこと、教室の数を増やすこと、ブランドの数を増やすことなどの方法がありますが、どれも全力で取り組んでいく予定です。また非連続な成長を実現するために他社との業務提携や資本提携、新規事業なども行うことになると思います。昨年度にはサンリオさんや名古屋鉄道さん、野村不動産さんとの資本提携も行っておりますが、どれも将来的な事業成長に効いてくるものです。これからは教育業界全体の構造変化もあると思いますので、10年後にはやる気スイッチグループが教育業界のリーディングカンパニーと言えることを期待しています。
ただ改めて社内で大事にしていることは、一人ひとりの子どもをちゃんと成長させてあげることです。ブランドや教室数がどれだけ増えても、それぞれの教室で一人ひとりの生徒に対する授業やレッスン、指導のクオリティが下がることは絶対に避けなくてはなりません。ですので、むしろサービス品質の向上のために人材の採用や育成の強化、あるいはオペレーションシステムのデジタル化による業務効率改善は注力していきます。
―人材の採用や育成の強化について、もう少し詳しく教えてください。
やる気スイッチグループにとって最も大事な職種は「教室長 / スクールディレクター」です。どれだけ規模が大きくなっても、一つひとつの教室で子どもたち一人ひとりを成長させるのは「教室長 / スクールディレクター」の腕にかかっているからです。我々は形のある商品や商材を売っているわけではないので、顧客への価値提供は人が全てです。実際に授業やレッスンを行う講師やティーチャーたちをマネジメントし、保護者や生徒と面談を繰り返しながら指導の方向性をすり合わせし、子どもたち一人ひとりを望む方向に成長させてあげるためには、「教室長 / スクールディレクター」が中心になってコミュニケーションする必要があります。
一方で「教室長 / スクールディレクター」は教室の経営も担います。ビジネスとして良いサービスを持続させるためには、いかに利益を創出して従業員の給与や将来への投資を行うかを判断する経営力が求められます。やる気スイッチグループではただ上に言われたことをやるのではなく、それぞれの教室でまるで経営者のように「自分で考えて自分で決めて運営すること」を重視しているので、「教室長 / スクールディレクター」を経験すると、将来的に独立や起業した際にも役立つスキルが身に付きます。
現在、事業拡大に伴い「教室長 / スクールディレクター」の採用は常に行っています。入社後のトレーニングやスキルアップのサポートは非常に充実しているので、教育経験は必要はありませんが、我々の理念への共感や、学ぶ姿勢や成長する意思などはとても重視しています。逆に言うと、上記をクリアする方であれば、入社後にしっかり学んで成長してもらえるので、良い教室を作ることができますし、それが出来ると次のキャリアに繋がっていきます。良い教室を作ることが出来るようになった「教室長 / スクールディレクター」は、その上のGMとして複数教室をマネジメントするポジションへの昇格や、さらにフランチャイズの教室を支援するSVへのステップアップが期待されます。またあるいは弊社は複数のブランドを持っているため、個別指導塾スクールIEから英語で預かる学童保育Kids Duoへの異動など、希望や適性によって他ブランドでの活躍も出来ます。またケースによってはバックオフィスへの異動もありますので、現場経験を活かした支援業務に従事してもらったりもします。
なお、さらに長い時間軸で見ていくと、複数ブランドや複数職種を経験した方がマネジメントレイヤーになって組織で成果を出していくことで、将来的には事業責任者や経営者になっていくことを期待しています。現在社長の高橋は教室長から様々な経験を経て経営者となっておりますが、その基本はすべて教室長時代に学んだと言っておりますし、「教室長 / スクールディレクター」がやる気スイッチグループにおけるキャリアの原点なのだと考えています。
―最後に「こんな人と一緒に働きたい」という人材像を教えてください。
やる気スイッチグループでは行動指針に「オープン / ポジティブ / オーナーシップ(OPO)」を掲げています。嘘をついたり隠し事をせず、前向きに高い目標にチャレンジし、ちゃんと自分で考えて行動できるスタンスを大事にするということで、ここは全社員にマストで求めています。
またOPOに重なる部分もありますが、やる気スイッチグループは生徒たちに成長することを求めて支援していますので、教える側である社員も成長し続けてほしいと考えています。そのため人事評価制度を始め、日頃の業務遂行を通じて成長するための様々な仕組みも用意していますし、「やる気スイッチみらいカレッジ」という社内大学を設立して学ぶ機会も立ち上げていますが、そもそも本人が学ぶ意欲がなければ意味がないので、一人ひとりの成長する意欲も大事にしています。
また経営理念に対する共感も大事にしています。本気で一人ひとりの子どもたちに「自分力」を身に付けさせてあげたい、という想いは社員全員共通のものですので、ここに関してもマストで確認しています。
これまでいろいろお話ししてきましたが、今後のやる気スイッチグループは会社としての成長が見込めていますので、これから社員にとってはたくさんの機会・チャンスが訪れると思います。そのチャンスを活かすためにも、まずは自分自身が成長し、それによって子どもたちを成長させたいと素直に思う方にとっては活躍できる環境だと思います。自分が頑張ることによって事業や会社が成長し、たくさんの子どもたちが「自分力」を身に付けて、未来の社会が良くなると本当に思える会社ですので、少しでも興味を持ってもらえたら、ぜひお話しさせてください。エントリーお待ちしています!