注目のストーリー
スタートアップ
流通から生産者を豊かにしたい。それが、実家への恩返しにもなると信じて。取締役岩崎のこれまでとこれから
今回は、2020年にベジクルに入社した取締役の岩崎亘の半生を振り返り、今後の展望を聞いていきます。みかんの専業農家の長男は農家の後継ではなく、起業家の道を選んだ岩崎は静岡県沼津市のみかん専業農家の長男として生まれました。子供の頃は、田舎の、しかも農家の家に生まれたことが嫌だったそうです。長男なので、いずれ家業を継がなくてはいけない身であることは自覚しつつも、絶対に農家にはなりたくありませんでした。一方で、そんな息子の気持ちを知ってか知らずか、両親から農家を継いで欲しいとは一度も言われたことがなかったといいます。そして大学進学とともに念願の上京を果たし、田舎と農業から解放されたはずでした。...
「ここで日本一になる」 青果流通業界に切り込み、決意した中小企業からスタートアップへの転換――ベジクル創業と成長の軌跡(前編)
ベジクル株式会社は、2024年6月30日、これまでの累計で5.2億円の資金調達を完了したことを発表しました。代表取締役CEOの池田将義が祖父の創業した会社の社名「司企業」を引き継ぐ形で設立してから約15年。現在は中小企業型からスタートアップ型へと経営の舵を切り、第二創業期として成長の真っただ中にあります。今回は、改めて、創業の経緯と成長の軌跡などについてお伝えします。前編では、代表・池田の半生を振り返り、会社立ち上げ背景の解説をしていきます。中卒、一人暮らし、フリーターから始まった池田は中学生時代、学歴を重視する日本社会になじめず、途中からイギリスの中学に転籍し、卒業。その後帰国して、高...
【第二創業する覚悟】ミッション実現のためベンチャー・スタートアップへ変貌したベジクルの沿革
ベジクルは今、第二創業期と言えるような自己変革の真っ只中である。同社の創業は1947年に遡り、現代表の池田の祖父が創業した「日本青果」が源流となる。それを引き継ぐ形で、2009年に池田が司企業(現ベジクル)を起業した。「いつかは日本一の八百屋になって業界を変えたい」という思いを胸に。独立後、力を入れたのはマーケティング。まずターゲットを明確にし、都心の中小・個人飲食店に特化した。そして業界ではいち早くインターネットを活用し、見込み顧客にwebサイトにアクセスしてもらえるよう、広告運用やSEOなどを試行錯誤した。また、車両も広告だと捉え認知されやすいラッピングを施したり、納品する箱も空き箱...