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店舗スタッフが輝ける世界をめざして。STAFF OF THE YEARにかける想いとは?

主力事業であるスタッフDXアプリケーションサービス「STAFF START」を軸に着実な成長を歩んでいるバニッシュ・スタンダード(以下、VS)。創業以来、懸命に働く人々が報われる社会を目指し「常識を革める」ことにこだわり続けています。

2021年からは全国の店舗スタッフがさらに輝く場として、年に一度「STAFF OF THE YEAR(以下、SOTY*1)」を開催。VSを語る上では欠かせないイベントとなっています。今回は代表の小野里とBranding Teamの大貫、高橋の3名に「SOTYにかける想い」を語ってもらいました。

*1)STAFF OF THE YEARの略称。読み方はソティー

プロフィール

小野里寧晃(おのざと やすあき)・写真左
2004年、大手Web制作会社キノトロープ入社。EC事業部長として、主にアパレル企業などのECサイト制作に従事。2011年、株式会社バニッシュ・スタンダードを設立し、EC構築から運営の全てを請け負うフルフィルメント事業を行う。2016年、「リアル店舗を存続させるEC」を目指し、スタッフをDXさせるアプリケーションサービス「STAFF START」を立ち上げる。著書として『リアル店舗を救うのは誰か ~今すぐ「店舗スタッフ」にECを任せよ』(日経BP)を出版。
大貫 BOB 隆之(おおぬき ボブ たかゆき)・写真中央
2012年グリー株式会社にてソーシャルゲームの開発やディレクションに従事。その後、株式会社VASILY(現株式会社ZOZOテクノロジーズ)にてクローラーやアフィリエイトシステム等を開発。アパレルブランドのEC開発、フリーランスを経て2016年VSに参画。開発責任者としてUI/UX設計から開発までを行い、2018年取締役CPOに就任。2022年より取締役CXO(Chief Experience Officer)として従事後、2024年4月より取締役を退任し、デザイナーとして「VSのデザイン」にコミットすることを決意。
高橋 猛志(たかはし たけし)・写真右
似顔絵師として全国行脚を経験。海外渡航を経て、結婚を機に雑誌編集社に就職。その後は、WEBマガジンの立ち上げ・編集業務、ECサイトの商品企画、古着店の店長業務、事業会社数社での広報や販促などの多種多様なキャリアを歩む。前職で「STAFF START」を導入していた縁で、2023年8月にVSへ入社。スタッフの価値向上を軸にしたイベント企画〜実行までを担当している。社内での愛称はジャイさん。

※本記事の内容は2024年10月公開時点のものです

頑張る人々を讃える場として生まれたSOTY

ーー本日はよろしくお願いします。さっそくですが、主力事業である「STAFF START」にかける想いを教えてください。

小野里:STAFF STARTは「頑張っているのに報われない人を救いたい」という想いから誕生しました。店舗で働くスタッフさんは仕事を頑張って愛を注いでいるのに、それが給料に反映されないことが多い。俺たちはその状況を脱するために店舗で働くスタッフさんに「新しい活躍の舞台」を提供しようと考えました。

STAFF STARTの仕組みはとてもシンプルで、店舗のスタッフさんがECサイトでも接客ができるサービスです。店舗スタッフさんが自らおすすめの服を着て、写真や動画をECサイトに投稿して提案する。その投稿に紐付いた商品が売れれば、経営者に新たな利益をもたらすことになります。STAFF STARTはその新たな利益を「スタッフさんに還元する」という文化をつくってきました。世の中の報われていない気持ちを解放させたいという想いをビジネスに乗せて、きちんと頑張りが報われるところまで解放することができている。それがSTAFF STARTの画期的なところだと考えています。

ーーSTAFF START事業を展開する中で、2021年にSOTYが初開催されました。あらためて、SOTYの意義や誕生ストーリーを教えてください。

小野里:STAFF STARTによって店舗のスタッフさんに利益を還元する仕組みはできましたが、それだけでは周囲の「販売職」へのイメージは変わらなかったんです。好きで販売の仕事を続けているのに、家族から「このまま販売員の仕事を続けていて大丈夫なの?」と言われてしまう。これは夢を持って販売の世界に飛び込んだスタッフさんにとって非常に残念なことです。

そんな彼ら彼女らの想いに報いて「販売職の地位向上を図るためにはどうすべきか」を考えて行き着いた答えの一つが「報酬とともに名誉も強めていかなくてはいけない」というものでした。

そして「すべての店舗スタッフさんの名誉を強める」場として生まれたのがSOTYです。日頃の頑張りが評価される場を提供することで、仕事に誇りを感じてほしい。だからこそ、俺たちはIT企業でありながら本気でSOTYというイベントに臨んでいます。

SOTY2024のテーマは「仲間」。みんなが楽しめる企画にこだわった

ーー今年9月には「SOTY2024」が開催されました。本会のファイナルステージのテーマは「仲間」とのことでしたが、このテーマにはどのような想いが込められているのでしょうか?

高橋:本大会では全国約8万5千人の中からファイナリスト14名が選ばれました。数字からもファイナルステージに残るすごさが伝わると思いますが、その14名も個々の力だけで上り詰めたわけではありません。所属する企業の本社メンバーや店舗の仲間たち全員で支えているからこそ壇上のファイナリストたちが輝くことができるんです。今回はその「仲間」の存在にフィーチャーしつつ、感動を届けたいという想いでイベントを構築していきました。

ーー前大会までと比較して本大会で「進化」したところを教えてください。

大貫:きちんと「仲間」というテーマを設定したというのも進化したポイントですね。クリエイティブを考える上で「仲間」をどのように表現するかといった細部にもこだわりましたし、最終審査では参加者の心を動かすような演出を意識しました。本大会を含めた全4回を通して、イベント全体のクオリティは進化し続けていると感じています。

高橋:第4回目にして初の試みだったのは、接客ロールプレイングの「バトル化」です。そもそも接客はバトルとして成り立つのか、各企業やファイナリストたちがどういう想いで参戦してくれるのか。店舗スタッフさんが実力を発揮しやすく輝けるための工夫を考え抜いて設計しましたが、当日の第一戦を迎えるまでは「本当にうまくいくのか」と心臓がバクバクしていました。

ーーより楽しんでもらうための創意工夫をしているんですね。

高橋:そうですね。まずは自分たちが楽しめるものでなければ、人様に楽しんでもらえるはずはありません。SOTYにおいては、主役である店舗スタッフの方々が接客力・人間力を発揮できることを大前提にエンタメ性も重要視しています。

ちなみに接客ロールプレイングのバトル化は小野里の「ラップバトルみたいにしたい」という言葉から生まれた企画です。最初はほんの雑談からスタートしたのですが、実際に私と小野里でやってみたり、店舗スタッフさんにも協力してもらったり。さまざまな検証を積み重ねて本番にこぎつけることができました。

小野里:同じ接客業の関係者であれば、接客の技術を見せるロールプレイングは面白いですし、学びも得られるでしょう。ただ、俺たちが目指すのは業界の発展です。そのためには、一般のお客様にも興味を持ってもらえないといけません。少しでも多くのドキドキワクワクする瞬間を提供して、イベントを見ている人たちに「面白い」と思ってもらう。その一つが接客ロールプレイングのバトル化でした。

人間の熱量に触れて、本気で泣ける仕事ができるIT企業

ーーこれまで全4回を経て、あらためて「SOTYの魅力」を教えてください。

小野里:SOTYの魅力は人間の熱量です。これに尽きると思っています。俺たちはIT企業なので、普通に仕事をしていたら画面を通してものを見ることになるんですよね。その環境下では、人間が内側に秘める想いに触れられる機会はほとんどありません。

しかし、俺たちはSOTYというイベントを通じて「真剣になっている人の熱量」を目の当たりにできています。口先だけでなく、心の底から「本気で頑張ります!」と言っている人たちから熱量と活力をもらえる。そんなIT企業は他にないと自信を持って言えます。

俺はSOTYから甲子園のような熱量と青春を感じているし、それを自分たちが作り上げていることが幸せだと思うんですよね。本気で挑む人の情熱に触れて、自分の感情まで崩壊して泣いてしまう。そんな経験をできることがSOTYの最大の魅力です。

大貫:私も4回すべてのSOTYで泣いていますね。ファイナリストの方々の熱い想いを聞いていると、単純に感動するだけではなく「この人たちのために働けているんだ」という力をもらえます。裏方で仕事をしていると、ファイナリストの方々が控室に戻ってきて泣き崩れるような瞬間に立ち会うことがあるんです。それほどに販売の仕事にかけていて、SOTYの舞台に全力投球してくれているのが感じられると「この人たちを支えるためにもっと頑張ろう」という活力をもらえます。

また、SOTYを通じて、一般の方たちに「接客の仕事はすごいんだ」と伝えられたときのやりがいは大きいです。私たちは「今、接客業をしている人」だけでなく「これから販売員になりたい人」たちに向けて、販売という仕事の魅力を伝えていきたいと思っています。なので、一般の方から反響をいただける瞬間は嬉しいですよね。「SOTY2022」の際には、渋谷のスクランブル交差点にある街頭ビジョンへその年に受賞されたスタッフの皆様を出したのですが、一般の人が足を止めて見てくれているのを見てすごく嬉しかったのを覚えています。

加えて、私が関わっている仕事と知らずに「STAFF OF THE YEARって知ってる?」と美容室で聞かれたこともあったのですが、平静を装って「知ってますよ」なんて答えつつ、自分たちが販売員のすごさを広められているなと実感に喜びを噛み締めていました。

高橋:私も二人と同じで全編通して、涙しか流してなかったです。まるで自分の娘や息子を応援しているような感覚で、仕事にも自然と熱が入るんですよね。本気の人の熱量に触れて、自分のモチベーションも高められる。これほど感情が揺さぶられる現場に立ち会えているのは幸せなことだと思います。

そういう素晴らしいイベントなので、VSで働く社員全員にSOTYを見て携わってほしいんです。VSのすごいところは「店舗スタッフさんを支えたい」という想いに溢れている社員ばかりが揃っているところ。日々、自分が「支えたい」と思っている店舗スタッフの方々の輝く姿を見てもらって喜びを感じてほしいなと思っています。

販売の仕事は「すごい」と日本中から言われる時代を作っていく

ーー最後に、今後のSOTYへ向けた抱負をお願いします!

小野里:先ほど接客ロールプレイングの例がでましたが、俺たちはこれからもドキドキとワクワクを提供していきたいと考えています。今回はロープレをバトル化しましたが、これはあくまで一つの形であって唯一無二の正解だとは思っていません。

俺たちは販売の仕事をする人たちが日本中から「あなたはすごい」と言われる時代を作りたいと本気で思っています。彼ら彼女らの頑張りに報いる時代を作るために俺たちは考え続けなくてはいけません。来年のSOTYでも新しい試みを仕掛けていきますし、もっと面白いものにします。

大貫:小野里が「日本中」と言った通り、私が今一番やりたいことも一般の人たちへの認知拡大です。たとえば、大きな音楽フェスであれば、そこまで音楽に詳しくない人でも名前くらいは知っているじゃないですか。今のSOTYはアパレル業界での認知はかなり高いですが、一般に向けてはまだまだ広められるという感覚です。アパレル業界以外の人から「すごい」と思ってもらって、今働いている人たちの地位を向上させることはもちろん、その先の未来に向けて「こんなに素敵な販売の仕事をしたい」と思ってくれる人を増やしたいという野望を実現するには、認知度はまだまだ全然足りていないと思っています。5回目以降は、もっと発信力も高めてSOTYを世の中に広めていきたいですね。

高橋:SOTYを通じて、より販売員のみなさんの活躍を露出できたらいいなという想いは小野里と大貫と一緒です。大貫の言う通り、現時点でのSOTYの認知はアパレルやファッションの業界に閉じてしまっています。なので、さらに面白いことを仕掛けて、もっと「店舗スタッフたちってすごいんだぞ」というのを世に知らしめていきたい。そのためにできることはどんどんやっていきます。

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