自己紹介
はじめまして。今回ストーリーを書くことになった、エンジニアを目指して入社したミンです。まだ駆け出しではありますが、日々の学びや気づきを大切にしながら、自分のキャリアを積み上げていきたいと考えています。この記事では、私自身が最近強く感じた“業界の変化”についてまとめてみました。
導入:なぜこの話題に興味を持ったか
最近、エンジニア仲間との会話の中でよく出る言葉があります。
「SaaSってもう差別化が難しいよね」
機能を追加してもすぐに真似され、UIを磨いても翌週には似たようなサービスが出てくる。便利なはずのSaaSが、どんどん「当たり前」になってしまっているのです。
そんな中で目にしたのが、経費精算SaaSを手掛けてきたTOKIUMが「SaaS企業からAIエージェント企業へ転換する」と発表したニュースでした。しかも13年かけて積み上げたSaaS事業を統合し、「経理AIエージェント一本」に舵を切るという大胆な決断。SaaS業界にいる人間としても、「これはただ事ではない」と感じました。
現状認識:SaaSは“もう持たない”?
TOKIUMの黒崎社長が語った「SaaSはもう限界」という言葉は、多くのエンジニアに衝撃を与えました。背景にあるのは、AI技術の進化によるSaaS開発の容易化です。
以前は高度な技術力がなければ作れなかったSaaSも、今ではAIコーディングの力でジュニアエンジニアでも新機能を追加できるようになった。結果として機能の差別化は消え、価格競争に突入している。
つまり、SaaSを作ること自体に付加価値がなくなりつつあるのです。エンジニアとしては「自分の仕事の価値が奪われるのではないか」という危機感を持たざるを得ません。
具体例:現場で聞くリアルな声
実際に、現役エンジニアの友人たちからも似た声を聞きます。
「どのサービスも似たようなUIで、差別化できない」
「ユーザーはどのSaaSを選んでも大差ないから、結局“安さ”で決まる」
この現実は、私にとっても大きな学びでした。
「SaaSを作れる」だけでは生き残れない時代が来ている。これから必要なのは、AIとどう組み合わせて新しい価値をつくるかという視点です。
技術的考察:エンジニアに求められる変化
SaaSが「表舞台」から退き、裏側のデータベース的な役割にシフトしていく中で、エンジニアに問われるのは発想の転換です。
- UIや機能を磨く → AIが代替
- ビジネスロジックを実装する → AIエージェントに外部化
- 価値を生む → AIと人間の協働をどう設計するか
単に「SaaSを作れる」ことよりも、AIを活かしてどんな体験や成果を設計できるかが武器になります。これは技術力だけでなく、ユーザー理解やプロダクト思考も問われる領域です。
例えば、会議の議事録。AIが自動で文字起こしして要点をまとめてくれるのは便利ですが、「どの粒度で残せばメンバー全員が使いやすいか」や「後から読み返したときに意思決定が分かりやすいか」といった設計は人間の感覚が必要です。
また、カレンダー調整も同じです。AIが空き時間を自動で探してくれても、「相手との関係性を考えて朝一に設定するか、午後にするか」といった判断まではAIだけではできません。そこをどうAIと役割分担するかを設計するのがエンジニアの新しい価値になります。
業界への影響:新しい働き方と未来像
ナデラ氏(サティア・ナデラ、インド出身のアメリカの実業家。マイクロソフトCEO兼会長。)が「SaaS is Dead」と発言した通り、業界は今大きな転換点にあります。
マネーフォワードが「デジタルワーカー」に舵を切り、UPSIDER会社が人とAIのバトンリレー型モデルを導入するなど、AIを労働力として組み込む動きは広がっています。
実際に私たちの身近でも変化は起きています。
会議の議事録をAIが自動でまとめてくれるようになったり、経費精算がほぼ自動で終わるようになったり──少し前までは人が手でやっていた作業が、いつの間にかAIに置き換わりつつある。
つまりこれは、遠い未来の話ではなく、もうすでに日常に入り込みつつある変化だと感じています。
個人的な学び:生き残るのではなく、役割を切り開く
今回の記事を通じて感じたのは、エンジニアにとって大切なのは「どう生き残るか」ではなく、「新しい役割をどう切り開くか」だということです。
SaaSの時代が変わっても、技術を活かして価値を生み出す仕事はなくなりません。ただし、やり方は確実に変わる。だからこそこれは「危機」ではなく「希望」にもつながるのではないかと感じています。
単純作業から解放され、人はよりクリエイティブな仕事に集中できる。エンジニアにとっては、自分のキャリアを再定義できる絶好のチャンスだと感じました。
今までは、SaaSを作れるだけで“できるエンジニア”と評価される場面が多かったように思います。新しいサービスを立ち上げることが、そのまま価値につながっていたのです。
しかし現在は、AIの進化によってSaaSを作るハードルが下がり、「作れること」だけでは差別化できなくなりました。エンジニアに求められるのは、単純にコードを書くことではなく、AIを活かしてどんな体験や成果を設計できるか という視点です。
そしてこれからは、単純作業から解放される分、人はよりクリエイティブな仕事に集中できるようになるはずです。エンジニアにとっては「どう生き残るか」ではなく、「新しい役割をどう切り開くか」が大切であり、自分のキャリアを再定義できる絶好のチャンスだと感じました。
会社の魅力アピール(働き方改革型)
私たちの会社では、記事で触れた「AIと人間の協働」を働き方の中にも実装しています。
例えば、私自身が取り組んでいる記事執筆や資料作成の場面では、まずAIに下書きを出してもらい、それを自分の言葉で修正・見直しを重ねています。AIを“下書きの相棒”として活用することで、ゼロから時間をかけて書くよりも効率的になり、余った時間を学習や調査に回せるのです。
90%以上がリモート勤務だからこそ、AIを組み込みながら「自分のリズムで働く」スタイルが根づいています。さらにオンライン勉強会やバーチャルオフィスを通じて仲間と知識を共有し、「一人で学ぶ」ではなく「AIと人、仲間と人が協働する」環境を整えています。
つまり私たちのリモートワークは、ただ場所の自由さにとどまらず、未来の働き方を試しながらキャリアを自分らしくデザインできる仕組みへと進化しているのです。
SaaSの役割が変わる時代に、一緒に“協働の形”を進化させる仲間を探しています。
弊社ではAI時代を生き抜く非認知能力を中心とした能力開発研修を提供しております。
AI時代に則した「能力開発」「リスキリング」「マネジメント」などご興味ある方はお問合せ下さい。
(web@strategy-jp.com)
https://www.youtube.com/watch?v=6iaLRUjYlgM