Pictoriaは「推せる未来をつくる。」というミッションのもと、AIキャラクター経済圏の構築を目指すスタートアップです。今回は開発チームでエンジニアとして活躍中の佐々木さんにインタビューを敢行。
Pictoriaに入社するまでの経緯や仕事に対するスタンス、さらに大切にしていることなどざっくばらんに語っていただきました!
目次
あえて流れに抗わないキャリアステップを歩む
toBの領域でAIキャラクターの「動き」と「見た目」をつくる
AIキャラが解決する、顧客企業が抱える課題
▼【導入事例】北海道エアポート株式会社様
▼【導入事例】ナルミヤ・インターナショナル様
明るく楽しく意見をぶつけあう関係性が理想
あえて流れに抗わないキャリアステップを歩む
── まずはこれまでの経歴をお聞かせ願えますか?
これまでを振り返ると、いつもターニングポイントでは周囲の大きな流れに身を任せてきたなと感じます。まず地元の商業高校から専門学校に進学したのは友達がきっかけ。最初は簿記を専攻していたのですが、半年後にはその友達と一緒に新設されたばかりの情報処理学科へ転籍します。良い言い方をすればフットワークが軽いですが、実際にはこだわりがないというのが正直なところです。
── 簿記から情報処理とは、180度違う世界ですね
高校時代からPCには触れていましたが、Excelや一太郎を使うといったレベルどまりでした。ただ情報処理学科でも実践で役に立つプログラミング技術などを身につけることはできず、ほぼ未経験に近い形で就職することになります。
── 就職は地元の北海道で?
いえ、これも友人が東京の会社にエントリーするというので、じゃあ自分も行ってみるかという感覚でした(笑)。でもなぜかそのまま新卒として採用されてしまいました。最初の会社はシステム会社で、主に客先常駐での仕事でした。
入社後1ヶ月間は講師についてみっちり研修がありました。その後に配属となり、大手コンビニエンスチェーンのクレジットカードキャンペーンのプロジェクトに携わることに。これを皮切りに他のプロジェクトも含めて7年ほどキャリアを積みます。
── これまでとは違って腰を落ちつけたわけですね
ただ、長くやっていると慣れてきますよね。だんだん余裕が出てきて「たぶんこの先は暇になるだろう」と思い、土日を使って配送のアルバイトをはじめます。結局、単なる思い違いでまったく暇にはならず、むしろ忙しくなって辞めてしまうんですけどね(笑)。にも関わらず、しばらくしてまたアルバイトをはじめました。今度はカラオケ店です。
── アルバイトをすることにはどういう狙いがあったのでしょうか?
学生時代を含めてアルバイトをやったことが全くなかったので、一度ぐらいは経験しておいたほうがいいんじゃないかと思ったんです。それで、カラオケ店で働いている時に会社を辞めてしまったんですが、さすがにアルバイトだけで生計を立てるのは難しかったので派遣社員としてエンジニアの仕事を再開することにしました。
カラオケと派遣エンジニアという“二足のわらじ”を半年ほど続けるうち、いよいよカラオケのアルバイトも卒業します。ちょうど年齢的に30歳を迎えるタイミング。派遣社員としての自由度は十分に味わいました。ここからは少し安定した働き方を選択すべきでは、と思い至り、あらためて転職活動をはじめました。
── 当時、エンジニアの募集は活発だった?
そうですね、転職活動を再開したらすぐに決まりましたから。2社目は社員数100人未満の規模のゲーム開発会社でした。子どもの頃からずっとゲームが好きで、いつかはゲームをつくる世界で働いてみたいと思っていたんです。その「いつか」がやってきたということで飛びつきました。ここで6年近くのキャリア経てPictoriaにジョインすることになります。
toBの領域でAIキャラクターの「動き」と「見た目」をつくる
── Pictoriaへはどういった経緯で入社されたんですか?
以前の常駐先で一緒だった業務委託のエンジニアの方が、たまたまPictoria代表の明渡さんの知り合いだったことがきっかけです。僕はその方にたびたび副業したいと言っていたんですが、それを覚えていてくれたんですね。
前職で6年目を迎える頃に「そういえば副業したいって言ってたよね」って思い出したように連絡をくれたんです。そこで副業先となる会社を2社紹介してくれたんですが、勤務先に確認すると副業は禁止だという。それで仕方なく1社目は断念せざるを得ませんでした。
でもどうしても諦めきれずもう一度勤務先に、今度は交渉という形で副業希望を伝えたところ「仕方ないですね」と許可が下りた(笑)。それで2社目、つまりPictoriaでの業務委託の仕事をはじめることになったんです。
── なるほど、偶然とはいえPictoriaが2社目で良かった…
それで業務委託として半年ほど仕事をしたのちに前職を辞めて、晴れてPictoriaの正社員になりました。理由としてはシンプルに条件が良かったから。給与も、待遇面も、もろもろ含めてPictoriaの正社員になるほうがメリットもベネフィットもありました。
── Pictoriaでの仕事内容を教えてください
業務委託の時はPictoriaの看板娘である紡ネンの配信事業をサポートしていました。企画に対して修正をかけていく、といった業務からスタートさせていただいたのを覚えています。ちょうど当時まだ在籍していたゲーム開発会社で使用していたUnityが大いに役に立ちました。
現在はネンちゃんの配信といったtoC向けではなく、toB向けのキャラクター開発がメインとなっています。クライアントの要望にあわせてサイネージでキャラクターを動かすためのアプリケーションを実装する仕事です。ハードウエアはあらかじめ選定されているので、機器の中に組み込むアプリを担当しています。
──キャラクターの 動きや見た目をつくっている、ということですね
僕が担当しているのは動きと見た目、それから企画から渡された要望や仕様を組み立てるところになります。別のエンジニアがつくったキャラクター性や返答だったり、デザイナーさんが描いてくれたパーツなどを組みあわせて、全体を形にする役割ですね。基本的にどんな依頼にも対応するスタンスで、企画側の「こういう動きにしたい」といったオーダーにはできる限り応えたいと考えています。
──toBにおける仕事の流れについて教えていただけますか?
お客様とPictoriaサイドとのディスカッション内容をもとにモックづくりからはじめます。AIキャラクターは言葉を尽くして説明するよりも、実際に動くものをお見せするのがいちばん話が早いですからね。とりあえずはモックをつくって見ていただいて、フィードバックをもらってから実際に本番のシステムを構築していくという流れになります。
AIキャラが解決する、顧客企業が抱える課題
── toBならではの顧客の課題解決事例などあれば教えていただけますか?
ひとつ挙げるとすると北海道エアポート様の事例ですね。釧路空港にAI案内サービスを導入したのですが、文字情報だけでなくAIキャラクターがインタラクティブな音声案内も可能にしていることから空港内での業務効率化や人件費の削減などに貢献しています。もちろん、インフォメーションの担当者がまるごとAIに置き換わるわけではありませんが、空いたリソースで人間にしかできない業務などに取り組めるようになったと認識しています。
▼【導入事例】北海道エアポート株式会社様
https://www.pictoria.co.jp/interview/d2ch8pms5
── 実際の顧客の課題にしっかり向き合えていますね
またナルミヤ・インターナショナル様との取り組みではそれまで喋ることがなかった『ナルミヤキャラクターズ』が、文字ではありますが実際にユーザーと会話できる体験を提供しました。ナルミヤ様の主なターゲット層である30代の女性がサイネージに触りながら「ああ、こんなふうに喋るんだ」と興味を持っていただけたようです。これは話題性だけでなくブランディングにも寄与できた事例といえるかなと思います。
▼【導入事例】ナルミヤ・インターナショナル様
https://www.pictoria.co.jp/interview/p_zwo-r64ty
── クライアントから難易度の高いご要望が来ることは?
そこに関しては実際にやりとりする山下さん(執行役員)をはじめとするフロントがお客様と事前に調整してくれています。できることとできないことを明確に線引きしてくれるので手も足も出ないような要望が下りてくることはありません。
ただ、個人的には技術的にできないことはほとんどないと思っていて、実現を阻むのはそれ以外の納期や予算といった要因が大きいと思っています。それでも「ここは大事なポイントだから納期厳しめだけどやっちゃおう!」ということもあります(笑)。
── プロジェクトのメンバーはどういった構成ですか?
普段はデザイナーが1人、サーバー側のエンジニアが1人、プランナーが1~2人。僕を含めて合計6人程度のチームで開発を進めています。プランナーが「こういうものを作る」というのをチケット化してくれて、僕たちはそれに従って開発を進める形です。
チームの特徴はみんな自立している、自主性が高い人たちの集まりですね。実は僕は以前、育児休暇を取得したことがありまして。2ヶ月ほどお休みをいただいていたのですが、あるプロジェクトが始まるタイミングで休暇に入り、戻ってきたらそのプロジェクトが終わっていたという(笑)。スピード感もさることながら、一人ぐらい欠けても難なくプロジェクトを完遂できるスペシャリティとチームワークを実感しましたね。
育児休暇は非常に取りやすかったです。申請も承認もスムーズで、育児自体はじめての経験だったのでストレスなくお休みをいただけたことには本当に感謝しています。
── 仕事のやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
仕事にやりがいを感じるというよりも淡々と業務を遂行している感覚です。決してネガティブな意味ではなくて僕のスタイルなので特に不満はありません。むしろ満足度は高いかな。また、僕みたいなタイプの方でも十分活躍できる環境であることは間違いないです。
割と好奇心旺盛というか、興味関心が次々と移っていくんですよね。たとえばゲームも昔からつくりたい気持ちがあったのですが、実際につくり始めたらやり切る前にある種の達成感を覚えてしまって(笑)。AIに関してもどんな構造なのか、という漠然とした興味からスタートしましたが現時点ですでに「なるほど、こんな感じなのか」と満足しているという。
もしかすると手法そのものよりも、その先の目的に意識が向かっているのかもしれません。いまの仕事でいえば、お客様や社内のプランナーさんたちからの要望にいかに応えるか。AIとかキャラクターづくりといったことはひとつの手段という捉え方ですね。もちろん、経験を通じて得たスキルや知識は蓄積されていくので無駄なことは一つとしてありません。
明るく楽しく意見をぶつけあう関係性が理想
――佐々木さんが一緒に働きたいエンジニアってどんなタイプですか?
一緒に働きたい、というよりも一緒に働きたくないタイプのほうがハッキリしていますね。それは悪い意味で感情の起伏が激しい人です。仕事である以上、アクシデントやコミュニケーションエラーなどさまざまな問題が起きることは避けて通れません。でもそこですぐに怒りを表に出してしまう人とは一緒に働クのは難しいかなと。認識のズレや言った言わないでいちいち怒っていたら本人も疲れるでしょうし、なにより周りに悪影響を及ぼしますよね。
カラオケ店でアルバイトをしていた時、社員の方が「業務中にネガティブな言葉を言わない。ため息もつかない。基本的には明るく楽しくポジティブな言葉を発信していこう」と言っていて。僕もその通りだ、と思っていたんです。ネガティブな言葉は伝播しますし、反対に明るく楽しい気分も周囲に広がっていくもの。だったらポジティブなほうがいい。
実はPictoriaの掲げるバリューに「明るい協働力」というものがあるんです。これまで大事にしてきたことがいまにもつながっているな、と感じます。開発やプロジェクトについて意見をぶつけあうことはいいと思う。だけど楽しい感じでバチバチできたら最高だと思いませんか?
――そういった思想みたいなものはキャラクターづくりにも影響しますか?
それはありません。キャラクターを作る際はプランナー次第なので、そこに思想を反映させるどころか意見することもありません。とりあえず言われたものを早めにつくって、どうですか?と見てもらうことに徹しています。
とにかくとりあえずやってみよう、というスタンスなんです。まずはつくってみて、どうですか?と提出する。自分が何かキャラクターに対して思うことはありません。この距離感がいまの職能にはあっているのかもしれませんね。
――職人肌ですね。仕事の上で大切にしていることも「やってみる」ですか?
そうですね、他人から受けた提案はまずやってみる、です。個人的には仕事に自分の意見や意向を出す必要はそれほどないと考えています。もちろん、積極的に意見を出したい方はそれでいいと思います。人それぞれではないでしょうか。
――いろんなタイプの人がいていい、ということですね
実際に社員のみなさんはさまざまな個性の持ち主ですしね。社内の雰囲気も明るいですし、話しかけやすい方もいれば、静かな人もいる。それでいてアットホームな感じもあるので、これから入社なさる方もきっと誰かには馴染めると思います(笑)。
――働く環境としてのPictoriaについてもう少し教えてください
年齢層としては30代が一番多いですが新入社員も2名入社しましたし、幅広い年齢層の人が働いています。男女比は現時点では男性が多いのですが、これから女性社員も増えていくのではないでしょうか。
AIスタートアップというとキラキラしたイメージを持たれるかもしれませんが、Pictoriaに関してはそれは当てはまりませんね。かといって堅苦しさは一切ない。アグレッシブな明渡さんを筆頭にコミュニケーションの取りやすい環境です。ワンフロアにみんないるということも話しやすさに繋がっているのかもしれません。僕も育児休暇明け、スムーズに職場に戻ることができましたしね(笑)。
――最後に、Pictoriaに興味を持ってくれた方にひと言お願いします
Pictoriaではゲーム開発の経験を活かし、AIキャラクターという新しい分野で挑戦を続けるエンジニアやPdM、BizDevなどのビジネス領域の方も含めて仲間集めをしております!
ポジティブな姿勢で、新しい技術や表現に積極的に挑戦したい方、そして「とりあえずやってみる」というフットワークの軽さを持った方にとって、Pictoriaは最適な環境と言えます。興味があればぜひ一度、オフィスに遊びに来てください。
――ありがとうございました!
Pictoriaでは、AIキャラクターという新しいエンタメを共に創り上げる仲間を募集しています。
BizDev・PdM・プロデューサー・プランナー・バックオフィスのご経験者など、「魂を宿す」挑戦にワクワクする方は、ぜひ一度お話ししましょう!