- PdM
- Customer Support
- バックエンド/GO
- Other occupations (18)
- Development
- Business
- Other
*2022/11/7に配信したnoteの転載となります。
今から2年半前ーー。
起業したばかりの頃、noteにこう書きました。
NOT A HOTELは10億の出資を受けた今でも社員数は未だ3名です。少人数かつ、超自律的な経営を目指しています。
当時は、株主のANRIさんや友人、社員にも「10人未満で上場する」と言っていたのですが、、
実はもうすぐメンバーが100人を超えるんです。。
今日はまずこれが嘘になってしまったことを謝りたいと思います笑。そのうえで僕らが今どういった組織を目指しているかをお話ししたいと思います。
目指すのは「究極の垂直統合」
方針は180度変わりました。
いま僕が考えているのは「内製化で行こう!」ということです。いまNOT A HOTELには、あらゆる分野のプロフェッショナルが集っています。エンジニアはもちろん、建築家、セールス、デザイナー、コピーライター、法務、シェフ、サービススタッフなどなど。
NOT A HOTELは「暮らし」をDXする会社ですが、これだけ幅広い職業の人が集まっているのはけっこう珍しいんじゃないかなと思っています。
目指すのは「究極の垂直統合」です。
建築、プロダクトの開発からセールス、テクノロジー、食事や清掃、あらゆるオペレーションも含めて内製化していきたいと考えています。
ぜんぶ自分たちでやっていく。
以前は「外部企業の方々とパートナーシップを組んでやっていこう」と思っていたこともありましたが、そこから内製化に考えが変わったのには理由があります。
それは僕らが「NOT」A HOTELだから。
これまでのホテルと同じやり方だったら、「外部のパートナーと組む」というやり方のほうが効率がいいのかもしれません。
でも僕らはいままでの「ホテルの作り方」というのを変えたわけです。であれば、オペレーションも完全に変えないといけないな、とあらためて気づいたのです。
「稼働率100パーセント」だからこそできること
NOT A HOTELは、オーナーが「所有する」だけでなく「利用する」ことがベースにあります。オーナーが利用しないときは、誰かにホテルとして貸し出します。
それに加えてNFTをやり始めて「1日単位でNOT A HOTELを所有できる」仕組みもできました。
これらの仕組みによって稼働率がほぼ100パーセントにできる可能性が出てきたのです。これも「内製化」に向かう大きな後押しになりました。
ふつうホテルというのは、時期によって稼働率がバラバラです。20〜30パーセントのときもあれば、100パーセント近いときもある。夏休み、冬休みとかにお客さんが集中したりして、価格の変動も大きい。
だから内製化するとコストを「変動費化」できずに「外注」するような仕組みになっているわけです。
僕らは稼働率が100パーセントに近づいていくモデル。なので内製化したほうが社員も高いパフォーマンスを発揮できるし、結果的にコストも下げられます。
これまでのホテル運営はどうしてもどこかにしわ寄せが来ていました。デベロッパーだったり、運営会社だったり、さらにその運営会社から発注される清掃の会社だったり……どこかにしわ寄せがいってしまう。
それが僕らはイヤだった。ぜんぶ自社でやっていこうと思ったのは、この「しわ寄せ」を生まないためでもあります。
「内製化」を進めるなかで、最適化していける。ここがやっぱりNOT A HOTELの運営の強みだと思っています。
共通のUXとディティール
NOT A HOTELには内部に5名の建築家と12名のエンジニアがいます。
一方で、NOT A HOTELは拠点ごとに違う建築家を起用しています。これはそれぞれの土地にベストな建築をつくりたいと思っているからです。
例えば、竣工した那須と青島の建築は全く違います。
(GENERAL DESIGN設計のAOSHIMA)
(SUPPOSE DESIGN OFFICE設計のNASU)
このようにそれぞれの土地にベストな建築を生み出しています。
建築は異なっているのですが、一方で「NOT A HOTELらしさ」は共通させています。僕たちは「共通のUX」と「デザインコード」で“ひとつなぎ“にしているんです。
NOT A HOTELでは、どこに行っても「同じ使いごこち」を実現します。
たとえば、部屋にスイッチはひとつもありません。各部屋にタブレットが配置されていて、それで照明や空調などを調整します。全拠点で同じUXを実現していて、新しい機能も全拠点で同時にアップデートされます。
(空調、照明、サウナの温度をタブレットひとつで)
(ベッドボードにも埋め込まれています)
これも、社内の建築家とエンジニアが初期から設計を行うからこそ実現できることだと思っています。
もうひとつ、ディティールへのこだわりも内製化によるものだと思います。たとえば、引き出しひとつとっても“全国共通”だったりします。
(引き出しの配置は全国共通)
(こだわりの“道具”に合わせて、すべて置き場所が決まっています)
あらゆる分野の「最大公約数」を最速で見つける
先日こんなツイートをしました。
NOT A HOTELの強みは「デザイン、テクノロジー、フィンテック、リーガルの最大公約数を最速で見つけられる」こと。
これはどういうことか。
たとえばNOT A HOTEL NFTはクリエイティブ面や仕組みが斬新でも、法律に違反していたらNGです。それにすごいテクノロジーであっても、一般の人が「おもしろいな」「ワクワクするな」と思ってもらえなければ広がっていきません。
僕らの会社には、エンジニアを始め、クリエイター、法務部だったり編集者だったり、いろんな分野のプロフェッショナルがいます。
たとえばNOT A HOTEL NFTの仕組みも、デザイナーとエンジニアだけでつくっていたら「ランダムなんですね」「くじ引きですよね」みたいな発想で終わってしまっていたかもしれません。
でもそこに編集能力のある人がいたから「偶然を、旅する日に変えよう」というストーリーにできたんです。そして、そのストーリーに合わせてページのデザインやシステムが作られていきました。その過程を法務部も弁護士と連携して初期段階から検討に入れます。
全部つながってる。
だからこそ、これまでにないアイデアがどんどん生まれるんです。それは各分野のプロフェッショナルが社内にいてはじめてできる事だと思っています。
こうやって各分野の「これはいいよね!」という部分が重なって全体の調和がとれる。これが「最大公約数」ということです。
このように、社内にプロフェッショナルがいることがうちの強みなんだと気づいてから、どんどん人が増えていきました。エンジニアを1人増やすと、それに伴ってデザイナーも必要で、そこに編集者も必要で……となっていく。プロジェクトが増えてくると、建築家も必要で、運用も必要で……。
そんなわけで去年まで6人でやっていたのがいつの間にか100人、みたいなことになってしまったわけです。それでもしっかり利益を出せる規模の事業をつくれるようになったのは、垂直統合をすると決めた覚悟とチームの強さだと思っています。
そんなNOT A HOTELで働きませんか?
NOT A HOTELで働くと世界が広がります。
世の中には、不動産とか法務とかいろんな分野のプロがいます。でも、いま自分のやっていることが「その世界だけで閉じちゃっている」人も多いんじゃないかなと思うんです。
うちで働くと、自分の知っている世界だけではなくて「それぞれの専門分野が実際の事業にどうつながっているか」を感じることができます。「どうサービスを作っていくか」というところまで、地続きになっている。そういうことにチャレンジしたいと思っている人にぜひ来てもらいたいんです。
NOT A HOTELにいると「近視眼的」ではなく「事業全体」が見えるようになります。実はうちの会社には「将来起業したい」という人がたくさんいますが、そういう人をむしろ歓迎しています。
うちに入るには、いまがいちばん面白いタイミングかもしれません。
2年前に始まった会社で、ようやく最初のプロダクトが完成して「1回転目」が終わりました。これから「2回転目」が始まるところです。
ここからはどんどんNOT A HOTELも開業して、いろんなプロジェクトが花開いて盛り上がってきます。
ぜひ僕らと一緒にあたらしい暮らしを生み出しましょう。そして「超ワクワク」する世界を作っていきましょう!