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マネーフォワードの中の人を知ってもらうため、いろんな部署にインタビューをするこの企画。今回は、マネーフォワードのサービスにてユーザーが連携している金融機関からデータを取得できるようメンテナンスを行っている、アカウントアグリゲーション本部に突撃。社内では、通称「アグリ村」と呼ばれているチームの皆さんにインタビューしてきました!
語り手
内波 生一
ニュートリノ物理学を専攻、博士(理学)取得。その後、ITベンチャーでのインターンを経て、アクセンチュアにてエンジニアとしての経験を積む。2014年12月よりマネーフォワードに参画し、サービス基盤となるアカウントアグリゲーション技術の構築、開発に従事。現在はアカウントアグリゲーション本部にて本部長を務める。
中川 敦
学生時代より、Macintosh Classic用のフリーウェア制作とオープンソース開発でエンジニアリングの経験を積む。クイーンズランド大学にて情報技術を専攻、学士を取得。その後、国内大手レジメーカーでPOS本部システム開発に携わる。2014年にマネーフォワードに入社し、アカウントアグリゲーションの基盤開発に従事。
盛田 佳那子
新卒でSIerに入社し、主に流通業をクライアントとして基幹システムの開発に従事。マネーフォワードでは、社内第一号の女性エンジニアとして、会社のサービスを支える基幹システムであるアカウントアグリゲーションエンジンの開発に奮闘中。
横山 孝良
1981年生まれ。大学では農学寄りの生物工学を専攻していたが、諸事情により中規模のSIerに就職。BtoB、BtoC拘わらず色んなジャンルのWebサービス開発、ガラケー用組み込みソフトウェア、スマホのプリインストールアプリの開発に携わることでエンジニアとしての経験を積む。2013年10月よりマネーフォワードに参画し、MFクラウド会計β版の頃から開発に従事。2017年3月よりアカウントアグリゲーション本部に異動。
インタビュアー
青木 香菜子 (広報) :インタビュー・編集担当
プログラミングを学んだのはオーストラリア
青木:今日はよろしくお願いします。まずは自己紹介から…。
盛田:じゃあ中川さんからで!
中川:あ、アグリ村の中川です…え、これどこ見て喋れば良いんです?
青木:(笑)。前向いて喋っていただければ大丈夫です。
中川:こうかしら?
青木:はい(笑)。
中川:僕は2014年入社で、当初からアカウントアグリゲーションの開発に携わっていて今年で3年目です。僕が入社した時は創業メンバーの浅野さんがアグリ村の”村長”でした。
青木:そうでしたね。中川さん、前職ではどんなことを?
中川:前職ではPOSシステムの開発に携わっていましたが、マネーフォワードを大好きな知り合いが居て、その人からWantedlyのリンクが送られてきたのがマネーフォワードとの出会いでした。面白そうだなと思い「遊びに行ってみる」ボタンを押してオフィスに遊びにきたら、途中で面接が始まって(笑)。でも、話を聞いてみたら実際に面白そうだなと思って入社を決めました。
青木:なるほど。そういえば、中川さんは海外暮らしが長く、日本語よりも英語がお得意ですよね。
中川:僕は保育園と小1の半分まで大阪に居ましたが、その後は家族でオーストラリアに行くことになり、大学卒業後まで現地で暮らしていました。小学生の頃の自宅の隣に住んでいたおじさんからC言語を教えてもらったのがきっかけで、プログラミングを学びはじめました……という僕の話はエンジニアインタビュー マネーフォワードエンジニアインタビュー 中川敦「隣のおじさんから学んだC言語と”Inside Macintosh” に書いてあります。
青木:皆さん、併せてそちらを読んでいただけると嬉しいです(笑)。
話のわかる女だったと思います、たぶん
青木:では、もりもり。盛田さんは社内で「もりもり」と呼ばれているので、いつもの呼び方で呼ばせてもらいますね。
横山:もりもりが前職何やってたかって、実は知らない(笑)。
盛田:(笑)。私も中川さんと前職が同じだったので、スーパーで使っているレジのPOSシステムみたいなものを作っていたんです。送られてくる大量のレシートデータを分析するDWHというシステムやポイントカードのデータ等を分析するプログラムを開発していました。
青木:ふむふむ。マネーフォワードへの入社はどんなきっかけだったのでしょう?
盛田:マネーフォワードへの入社は、当時中川さんに「とっても勉強になる会社があるよ」と誘ってもらったんです。会社でやっていたBBQがあって、そこに呼ばれたことがきっかけでした。
青木:マネーフォワードに入社して、前職と違ったこととかあります?
盛田:前職は、お客さんのことを考えて物申したとしても、上司の判断が絶対という文化でした。マネーフォワードは、「あなたはどう思うの?何がユーザーのためになる?」という問いがあって、自分の考えを伝えると「じゃぁそれを責任持ってやってね」という進め方ですよね。ユーザー視点で伝えたことはすごく通りやすいと思います。
青木:なるほど。もりもりがプログラミングを始めたのっていつくらいでしょう?
盛田:プログラミングを始めたのは20代前半で、初めて作ったプログラムは…うるう年の計算でした。
青木:そうだ、それ前に聞いたことがあってすごいねって話したんですよね。
盛田:いえ、すごくなくて(笑)。そういう仕事って、普通は参考コードとかを貼ってテストして動いたらOK、という感じで進めるんですけど、私は計算方法から考えてゼロからやってしまって…「なんでそんなに時間かけてるの」と怒られたんです(笑)。
青木:(笑)。でも、ゼロからできたことがすごいです。もりもりの働きぶりってどうだったんでしょう?
中川:真面目でしたね。話しているとマイペースでおっとりした感じですが、仕事の仕方も真面目で。
盛田:そうですね…話のわかる女だったと思います。
一同:(爆笑)。
盛田:いや、あの、「話のわかる女だなぁ。そうそう、そういうこと」って言われてたんですよ(笑)。
中川:...言われてた気がする。
盛田:あ、ここ使いますか?
青木:はい、使いますね(笑)。
盛田:えええ。
一同:(笑)。
生一さんのアウトプットがすごい
内波:私は、2014年12月の入社で、その時は従業員は60人くらいの規模でした。前職ではコンサル系の会社でITのシステムを作る部署に居て、3年半程クライアントのITサービスを開発をしていました。マネーフォワードは入社当初からアグリ村所属で、アカウントアグリゲーション以外にも、金融機関のAPI公開時などは直接金融機関の方とお話することもあります。
青木:生一さんは生一さんと呼ばれてるので、今日もそのまま呼ばせていただきます。生一さんは、BtoCのサービスをやりたくてマネーフォワードに入社されたとか。
内波:そうですね、友人にC向けサービスを提供していて良い会社はないかと相談したのがきっかけです。マネーフォワードは最初アプリをさわった時に素直に「これはすごいな」と思って。それが決め手だったんですよね。
青木:マネーフォワードという会社にはどんな印象をお持ちですか?
内波:最初は、スピードが本当に速いなと驚きました。
中川:なんか、生一さんって働き方がエンジニアぽくないなって思います。エンジニアですけど、スケジュールやタスク管理がすごく上手でセルフマネジメントがうまいというか。なのでバックグラウンドがマネジメント系なのかなって思ってました。
内波:なるほど、全然ですよ(笑)。マネジメントはしてきてないんです。
中川:生一さんが入社された頃、浅野さんと仲良かったので良く話していて...あ、今も浅野さんとは仲良いんですけど。
青木:(笑)。
中川:その時に「生一さんはなんであんなに大量のタスクをこなせるんだ」という話になって…それを今思い出しました。まぁ、謎は解けなかったんですけどね。
内波:(笑)。
青木:生一さんは捌く量がそんなにすごいんですか?
中川:そう、淡々と絶対にボールを落とさず捌いていて。
内波:最初は今より量も少なかったですし、きっと。
中川:え、でも…尋常じゃない程アウトプットしてましたよ…。
青木:(笑)。
内波:最初はRedmineしかしてなかった気がしますよ(笑)。
青木:しかし結局、生一さんのアウトプット量の謎は解けなかったんですね。
中川:はい、解けませんでした。作りが違うんだなと、僕がそれを追ってもダメなんだなと、諦めました。生一さんのような人が世の中に居るから、僕はそういう人についていって、マネジメントしてもらえば良いんだと。そういう結論になりました。
青木:(笑)。
盛田:そんなことはないです、中川さんもすごいですよ!
青木:仲良いな(笑)。アグリ村は今日もほんわかしていますね。
入社した頃のマネーフォワードは15人くらいの規模
横山:僕の前職は中小のSIerでした。プロジェクトによってBtoB、BtoCなどいろんなジャンルの開発に携わっていて、Webサービス、ガラケー用組み込みソフトウェア、スマホのプリインストールアプリの開発など色々やっていました。最後にやっていたのがAndroidとRailsを使ったWebラジオの開発で、マネーフォワードには、Railsを使ったのシステム開発の経験があったので入社したという経緯です。
青木:当時は他社も受けていたんですか?
横山:IT業界って割りとピラミッド構造だと思いますが、そういうのが関係ないベンチャーに行きたいと思っていて、いくつか会社はみていましたね。
中川:なぜRailsが良かったんです?
横山:WebアプリはJavaでも作ることはできますが、色々考慮すべき点が多いので、Railsの方が作りやすいというのはありますね。もちろんRailsにも考慮すべきことはありますが、プロトタイプをさっと作れるのは良いですし、スピード感を持って開発するには向いてると思います。とはいえフェーズにあわせて最適な選択は異なると思うので、その都度検討する必要はありますよね。
中川:じゃあまわりまわって今はアグリ村でJavaをやっていますが、それは本意ではないのか...!
横山:いや、そういうことではないです(笑)。
青木:横さんは、あ、横山さんは横さんと呼ばれてます。横さんは、創業1年ちょっと経った頃のマネーフォワードに入社されていますよね。初期のマネーフォワードやMFクラウドシリーズの開発を経て今現在はアグリ村ですが、マネーフォワードへのジョインを決めた理由はどんなことでしょう?
横山:私が入社したのは2013年10月ですが、まだ社員が15人くらいで、恵比寿にあるマンションの一室のような小さなオフィスで、男だらけで密集して開発をしていて(笑)。ベンチャーぽく、大学の研究室っぽい独特の雰囲気で、それに惹かれたというのはあります。当時はそれまでの給与面などが関係して、自分自身もお金の悩みとかあって、「お金の課題を解決する」というミッションに自分もコミットしたいと思ったんです。
青木:横さんが入られた時、サービスはまだマネーフォワードだけでしたよね。入社直後にMFクラウドシリーズの開発がはじまったとか。
横山:私が入った時は『MFクラウド会計』のβ版を作っていました。それで私もその開発に関わることになって。実は、当時私自身は会計知識があった訳ではなくて、お金の知識もそんなになかったんです。
青木:おお、そうだったんですね。
横山:会計のかの字も知らず...なので、そこから会計の勉強をして、PL/BSを理解することからスタートでしたよ(笑)。
青木:横さんは、最初から詳しいのかと思ってました。会計以外にも資産運用なども詳しいイメージがあります。
盛田:確かに、仮想通貨とか詳しいですよね。
横山:仮想通貨はアグリ村での業務の中で出会った感じですね。
青木:じゃあ金融リテラシーは、以前はそんなに...という感じだったんですか?
横山:株の自動売買などは少し知識がありましたが、人に語れる程の経験があったわけではないんですよ。
青木:なるほど。代表の辻さんが良く話してますよね。『MFクラウド会計』(当時は『マネーフォワード for Business)をリリースした時、本当に皆が頑張ってくれて、その時に皆で飲んだビールが美味しかったって。
横山:それは私もそうですね。あの時のビールの味は忘れられないです。
青木:その時は「アグリ村」はまだ存在してないんですよね。
横山:「アグリ村」ではなかったですね。創業メンバーの浅野さんと中平さんがやっていたと思います。
中川:いつから村なの?
横山:いつからだろう…「村」というのはその時から言っていた気もする…うーん…。
中川:今日は当時のアグリ村の人が居ないですね。中平さん出てほしかった…。
横山:実は当時すでに入社していた谷口くんとかも元村民なんですよ。
青木:その当時のこと気になるなぁ。ですが、それはまた別のお話ですね。
アグリ村からユーザーに価値を届けるために
青木:改めてアグリ村のミッションを教えてください。
内波:アカウントアグリゲーションという技術を使ってデータを集めることが僕達の仕事ですが、何のために集めるんだというのが大事で。それは「ユーザーに価値を届けるため」で、どういう価値かというと、ひとつはひと目見てわかるように、いろんなことに気づけるようにという価値です。
ふたつめは、集まったデータでユーザーが他者から信頼を得られるようにするためです。例えば、お金借りようと思った時は色々書類を出す必要がありますが、マネーフォワードを使って集めたデータがあると、それらを第三者がみることで、「この人はこれだけ信頼できる人なんだな」というのが把握出来るようになって、そういった経緯でユーザーが信頼を得られるようになれば良いなと考えています。
みっつめは、今の『マネーフォワード』や『MFクラウドシリーズ』共に今は集めてくるべきデータが決まった上で開発していますが、このデータを見ようと思っていたんじゃないんだけど、こんな新しい価値があったんだという気付きを提供できるサービスにするためにデータを集める必要があると考えています。
青木:新しい価値って具体的にどういったことでしょう?
内波:例えば、「今まであなたはこのお金でこうしていたけど、本当はこれに使った方が良いよ」みたいなことかもしれません。今は可視化までが実現しているので、その次のフェーズのイメージですね。…て、言葉にすると陳腐になってしまうんですが。今はそこまで具体的ではないものの、見つかった時は本当に意味があるんだろうなと思っています。
ユーザーの業務を止めてはならない
青木:現状の皆さんそれぞれの役割ってどんな感じでしょうか?
内波:中川さんはずっと基盤をみてくれています。システムはどうしても負債がたまっていくので、そこをずっと改善し続けて、負債は返して、新しいものにも対応するということをやっていて。とあるデータを取ってくるためにはどうすべきか、という部分を改善し続けてくれています。アグリの仕事はやり方によっては結構人力なので、それを如何に効率化して生産性高くやるか。そのためのテクノロジーを中川さんが開発してくれています。…中川さんからも想いをどうぞ(笑)。
中川:生一さんのお話の通りですが、チームの生産性を維持し続けるために開発するというのが自分自身でも考えているミッションで。今はたまたまアグリに居るのでここでやっていますが、開発においてはどこであれ技術的な壁は絶対あって、そこを改善したいとは思っています。
盛田:私は、中川さん達が作ってくれたフレームワークを使うんですけど。マネーフォワードで、なんらかの問題で金融関連サービスのデータが取得できなかった時の修正を私が担当しています。ひとつの金融機関のデータを取得するにも、たくさんのユーザーさんが居て、何千もの金融機関があって、様々なパターンのエラーで取得不可能になることがあるので、それを地道に直す作業をやっています。つまり、マネーフォワードの口座画面の「一時停止中」を修正する人ですね。
青木:めちゃくちゃ大事な部分…!もりもりは、どんなことを考えながらそれらの作業をしているんですか?
盛田:これを修正することで、お客さんは正常にデータが取得できるようになる、だがしかし、他のお客さんには影響はないんだっけ…というのは考えていますね。日々の目標数値があって、それを1日かけて潰していくのがひとつの仕事としてあります。
横山:僕は基本的にはもりもりと同じように日次のエラー対応をやりつつ、それに加えて『MFクラウド会計』のCSメンバーに共有されるデータ取得関連の問い合わせの一次請けをやっています。
青木:横さんは、入社されてからサービス開発やアグリ村など、いろんな役割をご経験されていますが、その中で大事にされていることなどはありますか?
横山:『MFクラウド会計』の開発では、会計業務には決算や確定申告などで締め日が決まっているんです。ですので、それまでにデータ取得先の仕様が変わったことによるデータの取得不備の修正、必要な機能のリリースは間に合わせないといけません。特に、作業が詰んじゃう系の場合、ユーザーの業務を止めることになりますから、1日でも早く修正しなくちゃいけないんですよ。
極端な話ですが「負債を生んでしまう可能性はあるけれど、この日までには絶対に間に合わせよう」という決断をせざるを得ない時があって。これは開発担当者の価値観にもよりますが、私はユーザーが早く使えるようにしようというのを最優先にして開発しています。今もそのスタンスは変わらないですし、ここでもスピード感を持って改善しようというスタンスで居ます。
青木:目の前のユーザーさんと、将来的な負債。それは重い決断になりそうです。
横山:先程もお話しましたが「お金の課題を解決する」というのは自分自身のミッションでもあると思っていて。私はどちらかというとお金がなくて悩んでいる人を助けたいっていうのがあるので、その辺りも日々の業務で心がけているつもりです。
青木:横さんは初期からマネーフォワードをみてこられていますが、変わったもの、変わらないものがあれば教えてほしいです。
横山:うーん、一番は多様性を持つようになったかなと思います。人数が少なかった頃は皆でワイワイやっていましたが、ある程度成長してきたらスペシャリスト的な人が入ってきたり、営業部隊とかCSができたりっていう所で、部署ごとのカラーも強く出てきたなって思います。変わっていないのは、User Focusですね。そこは私がジョインした当時から変わっていないと思います。
もっと別の次元に到達していたい
青木:それぞれの役割があるこのチームで、課題などはありますか?
内波:アグリ村だけの課題じゃないんですが…。僕にとっての課題は、マネーフォワードに入社した時に感じた可能性やスピードを見据えると、もっと新しい価値を提供したいと思っています。もうすぐ3年になるので、もっと別の次元に到達していたいという焦りがあって。そのポテンシャルがあるのに、まだまだ達成できていないのはもどかしいです。
青木:なるほど。ただ、昨年くらいからは金融機関のAPI開放などがありましたし、次のステージという観点では変化しているのかなとも思います。
内波:APIは確かに大きな一歩でしたが、実際にユーザーに与えている価値でいうと、パスワードを預けなくて良いという利便性は提供できましたよね。ただ、それで取得するデータが変わった訳ではなくて。新しい別の情報だとか、その情報から価値を提供していきたいんですよね。
最初に話したアグリ村のミッションは「データを集める」ことですが、集めているデータ自体は変わっていないので、API開放に大きな意義はもちろんありつつも、アグリ村のミッションという視点では新しい価値の提供はこれからなので、もどかしいですね。
青木:確かにユーザーから見えている変化でいうとそうかもしれませんね。それを踏まえて、アグリ村として今後チャレンジしていきたいことはなんでしょう?
内波:これも僕個人の考えですが、もっとデータをリッチにしていきたくて、そのためにメンバーが各々どのデータをリッチにしていくかを自分で考えて、追加していってくれたら良いなと思っています。
分割払いの罠にハマった人を救いたい
盛田:個人的な希望ではありますが、私がやりたいことは、今マネーフォワード上では、決済のデータは利用金額ベースで取得していますが、それを支払額ベースで取得できるようにすることです。例えば、8月に10万円のソファを分割で購入し、飲み代に1万円、合計11万円使ったとしたら、マネーフォワード上では利用金額は11万円と表示されますが、仮にソファ10万円を10回払いで買ったとしたら、月々の支払い金額でみたら、飲み代と足して2万円ですよね。
これを、今は11万円という表示になっていますが、「2万円」というデータを取得できるようにしたいなと。利用金額ベースで取得している世界と支払い金額ベースで取得している世界があるので、そのデータベースをつくって色々やってみたいです。それによって、クレジットカードを自転車操業で使っているような人はすごく助かると思うんです。
中川:手数料たくさん取られているけれども、24分割とかで支払っているような人が助かるというイメージかな。
盛田:はい。実は、先日とあるクレジットサービスで24回支払いでも一括でも手数料かからないって教えてもらったものがあって、24回払いで決済したのは…私です(笑)。でもそれ、手数料が実は3万円くらいかかっていて…。
青木:えっ。
中川:高っ…!
盛田:小さな字で「但し●●の場合に限る」という注意書きがあって…。
青木:それ気づかなかったんですか…?
盛田:…。
青木:あ、えっと、気づかなかったんですよね、仕方ない。
盛田:購入先からのメールには手数料がかかるって書いてなくて…。
中川:そりゃ書いてないでしょ(笑)。
青木:でも、こういう人ってきっと多いはずですよね。さっきのお話が実装されたらこういう風に困った人が救われるかもしれない。仮に分割払いは取り消せなくても、その仕組みには気づいてもらえるかもしれません。
盛田:たくさんカードを持っていてたくさん分割払いしてしまっていて、何にいくら使っているかわからない人は、支払額単位で円グラフが出れば、「あれ多くない?手数料がこんなにかかってるんだ」って気付かせてあげたいですね。
青木:でも、手数料の存在をわかっててもそういう支払い方している人って居そうですよね。
盛田:そうですね。ただ、人ってある程度の手数料がかかるとわかると、なんとかしようと行動を起こす生き物だと最近気付きました。
一同:(笑)。
青木:身をもってね(笑)。横さんはどうでしょう?
横山:僕は、データを元にした新しい価値の提供は目指したいですね。先程生一さんからもありましたが、例えばユーザーの入出金履歴だけを見ても、与信データとしては多少なりともプラスになるんじゃないかと。「この人は真面目なお金の使い方をしているな」という評価ができたり。そういった感じで、就職しやすくなったりお金を借りやすくなったり、といい世界が実現できたら素敵だなと思います。
青木:うんうん。そこもお金の課題の解決ですもんね。
アグリ村の空気感は緩衝剤と大人力に関係が?
青木:チームコミュニケーションの話を伺いたいのですが、アグリ村って独特の空気感ですごく仲良いじゃないですか。
内波:いや、普通ですよ(笑)。
青木:いやいや、社内で良く聞きますし、私からみてもそう思います。なにか工夫されていることってあります?
中川:それは全員大人だからかもしれません。
横山:確かに、皆の精神年齢が高いなと感じますね。比較的大人なメンバーが多いなと思います。
青木:それは確かにそんな感じはしますね。採用等で意識されているとか?
内波:いえ、あまり気をつけてないかもしれない。
青木:なぜだ、謎が解けない(笑)。良く飲みにも行ってますよね。もりもりが良くランチとか飲みに皆さんを誘っている気がしますが、もりもりが緩衝材になっているとか?
横山:あー、それはありますね。
青木:もりもりは自然と気を遣ってるんですかね。
盛田:なんかこう、人数が増えるとどうしても今までとは違う考え方の人が現れて、その人が主張強かったりすると、対立や議論が生まれ、ちょっと変な空気に…みたいなのあるじゃないですか。そういう時は、じゃあ飲みにいこう!みたいなことはやったことがあり…ます。
青木:おお。飲みに行けばわかる!みたいな。
盛田:そうですね。飲みにいきましょうと。
青木:こないだ給与チームにインタビューした時は、意識的にランチは一緒に行くようにしてるって聞いて。もりもりは無意識でやっているような…?
盛田:とにかく言葉をかわさせるっていうのはやった方が良いなと。会話の場はつくろうっていうのは考えています。仕事忙しかったりすると、皆でたまにはわいわいしよう…とか。
青木:うんうん。
盛田:実際飲みに行くと、「いやぁ、これが大変だったんですよ」という会話になるんですよね。そこで発散できると良いなってのは常日頃から思ってます。
横山:結構考えてるんですね。もりもりはお酒が好きな宴会部長かと思ってました(笑)。
青木:(笑)。
中川:僕、盛田さんにめっちゃダメ出しされましたよ。飲み会で。
盛田:え(笑)。
中川:もうちょっと周りに気遣ったほうがいいですよって(笑)。
盛田:(笑)。アグリ村がなんでほんわかしてるかっていうと、この人の意見わからないよってなっても、一旦受け入れてやっていくことができる人達が多いなって思いますね。
青木:なるほど。やはり大人力がキーなんですね。
ここなら新しい価値を生み出せると信じてる人と
青木:では、どんな人と働きたいですか?
内波:ひとつは、さっき話したような課題があるので、新しい価値を生むというのを加速してくれる人と働きたいですね。その上で、マネーフォワードのサービスだったら新しい価値を生み出せるって信じてる人だと嬉しいですし、それを実際にやってくれると良いなと思います。
青木:生一さんって面接する時どういうお話をされるんですか?
内波:マネーフォワードのサービスに可能性を感じてるかどうかは大事にしてますね。自分がそうだったからって言うのはあるかもしれません。
中川:何かの分野、知識とかに自信を持っている人には来てほしいですね。
盛田:結構属人的というか、個人のスキルには依存してしまいますしね。
中川:僕らの仕事は、本当に根性が必要だなと思ってて。単純な作業が続くこともありますし、複雑なことをやる上でも結構根気が必要な仕事なんです。
横山:僕の場合は、あくまで個人的な考えですが、お金で困っている人に来てほしいですね。自分がお金に困ってるからこそ、自分でこの問題を解決したいって思っている人だと最高です。そういう人だと根性もあると思いますし。
青木:マーケティングの河野さんもそんなこと言ってました。課題意識がある人だと活躍できるのかなって。
横山:うんうん、そうですね。
中川:あ、そういえば、今日は卜部さんは忙しかったんですか?
青木:え。
盛田:これ、卜部さんのエンジニアインタビュー企画じゃないです。卜部さんの企画はエンジニアブログですよ(笑)。
青木:はい、これはWantedlyブログです(笑)。
中川:あ、そっか。
一同:(笑)。