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【月刊瀧】6月のFintechニュースを瀧さんに聞いてきた

巷に溢れるFintech関連のニュース。色々あった気はするけれど、なにかと記憶が曖昧になりがちな皆さんのために、当社Fintech研究所長の瀧が独断と偏見で振り返る「月刊 瀧」。今月はゲストのオフィスにお邪魔して公開収録のスタイルでお送りします。ラインナップはこちら!

1. Coinbaseの日本法人設立と仮想通貨交換業の一斉処分
2. 未来投資戦略 2018
3. 今月の瀧的ニュース:井尾さんのプライベートに絡んでみよう

それでは瀧さん、よろしくお願いします。

※本インタビューは2018年6月26日(火)午後に実施いたしました。


瀧 :「月刊 瀧」6月号、今回はCoineyのオフィスですでにビール2缶を空けた状態でスタートです!(笑)お相手はこの方...

井尾:Coineyの井尾です。よろしくお願いします!

(井尾慎之介:コイニー株式会社 取締役)

瀧 :井尾さん、Coineyとheyの説明を短めでいただけますか?

井尾:はい。Coineyはスマホのキャッシュレス決済サービスを提供している会社で、今はクレジットカードとQRコードの決済ができます。僕らはクレジットカード会社ではないので、今後キャッシュレスの手段としては色々な可能性があるのかな、というところです。

創業はわりとマネーフォワードさんと近くて、2012年の3月です。そして今年の2月1日から、2分でサイトを作れるECプラットホームのSTORES.jpと経営統合し、その際にできたホールディングスがヘイ株式会社となっています。

heyとして目指すところは話すと結構時間かかるので今回は割愛しますが、私たちはheyをビジネスレーベルと位置づけています、音楽業界みたいに。

瀧 :なるほど。ありがとうございます。Coineyの佐俣さんはマネーフォワードを創業する前に事業に参画いただけないかとお声がけしたことがありました。その時はタイミング的に完全にご縁がなかったのですが、当時PayPalの人としてすごくいいアドバイスをもらったような、なんとなくの記憶があります。

井尾:そういうポジティブな記憶は大事ですよね(笑)

1. Coinbaseの日本法人設立と仮想通貨交換業の一斉処分

瀧 :最初のお話は、Coinbase Japanの最高経営責任者(CEO)に、Fintech協会理事の北澤直さんが就任した件です。この報道が出る少し前、北澤さんの所属が不明で、しょっちゅう大谷選手の現地の追っかけみたいなFacebookのポストが3回くらい上がってて、何かあったのかな?と心配していたんですが(笑)

Coinbaseってすごい会社で、アメリカで有名で大きな会社だということだけではなく、戦略も非常によくできています。デジタル資産の再定義をミッションに掲げていて、「Toshi」という僕の名前みたいなウォレットサービスをやっていたりします(笑)

井尾:そうなんですね(笑)

瀧 :結構渋いサービスも多く、ちゃんと日本円で表示してくれたり、丁寧にCoinbase上にビットコインを保管してくれるカストディサービス(保管・管理を行うサービス)を展開していたり、つるはし型のビジネスもすごくうまくやっている印象があります。

井尾:なるほど。

瀧 :仮想通貨といえば、先日、仮想通貨交換業者の一斉処分がありました。仮想通貨周辺の多くの方が知人なので安直な発言はできないのですが、大手といわれるブランドに対し、ことごとく処分が出た、という形です。

処分の詳細はこちらの記事の図表などを見ていただければと思いますが、例えば法令遵守態勢はほとんどの業者において構築できていたことがわかりました。一方で、全ての事業者に指摘されたポイントでは、悪い人にお金が渡らないか、とか最初から変な人が入ってこないか、というチェック機能に関する項目があるのですが、3月号でも触れた来年FATF(金融活動作業部会)の対日審査がある中で、実にシリアスな課題を反映したものになっている印象です。

当社マネーフォワードも、仮想通貨取引所の開設に向けてライセンス審査を受けようとしている事業者の一つですので、Coinbaseさんが今後の審査でどのような評価を受けて行くのか、皆が注目している中ではありますが、注視するトピックと思っています。

ちなみに、井尾さんは仮想通貨持ってますか?

井尾:こんなにFintech業界にいながら僕は持ってないですね。過去に持ったことはあるのですが、その矢先にドカンと価格が上がってしまったのでそれ以来買ってないです。知人が仮想通貨の非常に近いところにいるので、買いにくかったのもあります。

瀧 :僕は、2015年2月に、初めてFintechに関するパネルのお仕事をした時に、一緒に登壇したのが和田さんで、その打ち上げのプロントで相対取引で彼からビットコインを手に入れたのが最初で最後です。

井尾:それ話して大丈夫なんですか?(笑)

瀧 大丈夫なはずです!(笑)

井尾:しかし、仮想通貨周りってリテラシーが高くない方々から搾取しようという悪意のある動きも多いじゃないですか?ここはどうにかしたいですよね。

瀧 :そうなんですよね。仮想通貨に関する一番強めの注意喚起が、詐欺コインを買わされた、であるとか、お金を預けたら逃げられたであるとか、おおよそ仮想通貨の本質に関係ないもので構成されていたりします。これはそれなりに影響範囲が大きくなっている現れであったりもします。

久下:今、うちの身内の話してもいいですか?

(久下 玄さん:コイニー株式会社 プロダクトストラテジスト)

瀧 久下さん乱入ありがとうございます!はいどうぞ!(笑)僕、久下さんのあの写真大好きなんです。

(↓↓あの写真↓↓)

(久下 玄さん:ジョーカーの仮装。瀧、お気に入りの一枚。)

久下:最近、うちの母親が仮想通貨詐欺に引っかかりまして。

瀧 :おー、フレッシュな話題ですね(笑)

久下:うちの母親ってすぐデジタル系のネタに飛びつく癖がありまして、メルカリも半端なく活用してるんですよ(笑)72歳でもう現役引退してるんですけど、元宝石商なんです。今は宝石の余った在庫をメルカリで売りまくってたりします。

昔ビジネスやってたおばちゃんたちが、未だに世の中のテクノロジーのトレンドを追いかけているみたいな、そんな人たちがいるんですね。で、そういう方々ってこういうネタに引っかかりやすいんですよ。

よく出てくるワードが、「元大手広告代理店だった友達から教えてもらった」っていうやつなんですよね。とりあえず頭金20万円入れて、あとはグラフとかが見られるサイトにログインできて、何年後かには5倍になります、みたいな。

井尾:それ仮想通貨、まったく関係なさそうですね(笑)

久下:Bitcoinとは言っているんですけど、全然ウォレットが出て来ないんですよ。どこ見ても。だけど、とりあえずクレジットカードで払わされているんです。正月に実家に帰った時に、それ今ガチでよく引っかかるやつじゃん!って言ったら、これを見ろと言わんばかりにサイトを見せられたんですが、そのサイトがすっごい細いという(笑)

瀧 スマートインターネット!(笑)

久下:ビットバレーの残党がやってるのかと思うような(笑)

井尾:それで結局やめさせられたんですか?

久下:いや、うちの母親頑固で、「あなたより私の方が知ってることがあるのよ」って言われたんで、もう余計なこと言うのやめようと(笑)で、3、4ヶ月後に会ったときに聞いたら、「あー・・・そん・・なことも・・あったわね」みたいな感じでした(笑)

瀧 :思い出ー!(笑)

井尾:さすがにもう理解はされたんですね(笑)

久下:はい。目も合わせないみたいな感じで。痛い目見たんだろうな、と。草コインのICOは、まだコインが存在しているだけマシで、コインすら存在していない詐欺がきっとたくさんあるんですよ。

瀧 :僕、某ICOコインに興味があって彼らのメーリングリストに登録したんですよ。そうしたら1週間前くらいにフィッシング対策に関するメールが来て、「日頃○○を応援してくださる皆さまへご報告」っていう、声優の結婚報告みたいな書きぶりなんですよ。しかも、日付の年号の一桁目が抜けてて新世紀みたいになってたり、自社のコイン名の綴りが間違ってたり、開始2秒で目に入ってくるタイポが衝撃的すぎて。そこまでされたら最後まで読まざるを得ないじゃないですか(笑)

久下:その修羅の感じ、いいですね(笑)

2. 未来投資戦略 2018

瀧 未来投資戦略 2018が出ました。読まれました?

井尾:Fintechのところは読みました。

瀧 日経産業のコラムにも書いたのですが、問題意識の重心がプラットフォーマー対策に移ってきている傾向があります。大まかには、デジタル革命が起きて、AI人材を奪い合っていて、覇権主義の国が出始めているので、それらへの対策として従来の制度を変えて行きましょう、ということが書かれていたりします。Society5.0も、もう2、3年取り上げられている話題ではありますが、すごくポジティブな内容になっています。その中で、僕が一番惹かれたのは、「日本の強みは」というところに「課題」と書かれていたことです(笑)

「人口減少は日本の強みである」「少子高齢化は日本の強みである」「エネルギーがないことは日本の強みである」とも読めて、これは実にベンチャーぽくていいよね、と。「窮鼠」として、猫出てこい!みたいな。

井尾:グローバルな中でも、先んじて日本はいろんな課題に直面していくと思うんですが、他の国が同じ課題を抱えるとは限りませんからね。

瀧 :傷ついた人が、そのあとまた復活して戻ってくるというサイクルを前提とするならこれはありだと思うんですが、傷つくだけ傷ついて、解ったはずの答えがそこにあるとは限らないじゃないですか(笑)このポジティブさが、すごく良いと思っています。

今年の未来投資戦略は、一枚目からFintechが消えたんです。そして2枚目以降に何が記載されていたかというと、機能別の規制の話と「QRコードにかかるルール整備等」となっています。

井尾さんはQRについてどう思ってます?

井尾:Coineyとしての意見ではなく、井尾個人としての考えですが、QRって今、30〜40種類はあると思うんですね。僕らが目指しているキャッシュレスで支払いを楽にするというポイントで考えた時に、ここのお店ではこのサービス、というように細分化されてしまうと結局鳴かず飛ばずになってしまうという危惧があります。QRコード自体は有用な決済手段なので、せめて規格は3つまでにしてほしいですね。

瀧 :規格が一元化されていくのは望ましいと。

井尾:はい。僕、大分出身で、地域通貨は地元で使って欲しいというのはわかるんですが、お金ってどこでも同じ価値で使えるという所に意義があると思うんです。3メガバンクや全銀協、大手クレジットカード会社さんがそれぞれ別々にやりますと言い始めたりしているのをみて、少なくともあなた方は一緒にやってよ、と思いますね。

瀧 :なんでこんなにNFCがいっぱいあるのにQRに行くんですかね?

井尾:皆さんWeChat Payとアリペイの成功に魅せられているだけなんじゃないですかね。

瀧 :印刷するだけ、という加盟店開拓コストの安さが魅力なのでしょうか?

井尾:印刷代って単にQRコードの印刷に関するものだけで、裏側をどんな仕組みにするかで、そこの決済コストって大きく変わっていくものかと。その間にクレジットカード会社がいて、そのさらに後ろにハブのような人たちがいて、カード発行している会社がいてみたいな構造になってしまうとすると、結局QRコードの決済手数料って下がって行かないんですよね。

瀧 :入り口が違うかたちをとるだけですね。

井尾:僕らは、決済ってどんどん分解していくと「認証とネットワーク」の2つの要素に収まると思っているんですけど、その部分がシンプルにならない限り革新的なことは起きないし、消費者もお店の人たちも嬉しくないのではと思います。

瀧 :経産省のキャッシュレス・ビジョンで、マルチアクワイアリングが不幸な歴史として書かれていたんですが、感触として本当にそうなのでしょうか?

井尾:そうですね。僕も確かにそう思うのですが、そもそも日本の銀行法が厳しくて、カード発行事業を銀行が行えなかったから、仕方なくカード会社を作って、そこがカード発行事業とアクワイアラー事業の両方を担ってしまったというのが不幸の始まりだったのではないかと思います。

それをみんなで使っていくと、結局、マルチアクワイアリングした方がお店側のコストが安くなるよね、みたいな感じになってしまって、ここでも日本固有の形でガラパゴス化してしまったという認識です。

瀧 :海外とあまり変わらない要素技術を使っても、最後、変態的な何かができあがった、みたいな。日本らしいですよね。アルファベットの”Hentai”感があっていいなあって思うんですよね(笑)

井尾:はい。なので僕は、QRコードは普及してほしいけど今のままではあかんなーと思っています。

瀧 :ありがとうございます。

もう一点、プラットフォーマー対応について触れたいと思います。データポータビリティについては、マネーフォワードがとても大事にしている概念で、日本人にとってどこまで理解が至るのか、楠さんともよく話をする重要なテーマだったりします。

私たちは、いったいどこまで自分自身で自分のデータを管理したいのか、もしくは誰か偉い人がよしなにやってくれる方が良いのか、よくわかっていないんです。

個人情報に関する法律が十数年前にできて、個人情報という言葉自体が、扱えないほどに重い概念になってしまった部分があります。当然、個人情報は漏洩してはいけないのだけれども、そのリスクに焦点を当てた瞬間に、すごくいろんな人たちをフリーズさせることができるんです。「ブリザガ」ぐらいの効果はあると思ってて。

井尾:ファイナルファンタジー来ましたね(笑)

瀧 :「」より「」だと思っていて(笑)あれ、「ブリザド」ぐらいに変えられないかなと思っているんですよね。個人情報は大事なんですけど、用途によってはすごく便利なものを生むので、預かっちゃいけない物を預かるのではなくて、同意のもとでの利活用にまだ理解が全然及んでいないと思うんですよね。

井尾:なんか例えのせいで雑に締めにいった印象が。

3. 今月の瀧的ニュース:井尾さんのプライベートに絡んでみよう

瀧 :今月は井尾さんのプライベートに絡んでみようかと。6月にあった面白かったこととか、週末の過ごし方とかを教えてください!

井尾:先々週の土曜日に名古屋ドームに行って来たんです。何が行われていたかご存知ですか?

瀧 :あー!総選挙ですか。どうでした?

井尾:名古屋大勝利で、とても楽しかったです。今回、地元だったこともあってすごく盛り上がっていました。2、3年前まで姪と仲良くなるためにメンバーの名前とか一生懸命覚えたので、上位50位くらいまでは把握してます。

瀧 :(総選挙のホームページを見ながら)今や世界選抜なんですね。知らない人ばっかりだ...アンダーガールズってなんかかっこいいですね。アンダーワールド的な(笑)アンダーって付くと勝手にかっこ良く感じるんですけど。

井尾:ちなみに、CD売り場を一か所にまとめるために、グループ名のアルファベットが「エ」で始まるっていう命名ルールがあるんですよ。

瀧 :ほんとだ。エーケービー、エスケーイー、エヌエムビー...。ちなみに急に振りますが、塚原さん、STORES.jpで何かAKBグッズを買えたりするんですか?

(左=塚原文奈さん:ストアーズ・ドット・ジェーピー株式会社 代表取締役兼CEO、となりはSTORES.jp CTOの矢部剛嗣さん)

塚原:今はもうブランドから卒業してしまっていますが、元SKEの人が作ったブランドを買えたりはします。

瀧 :おおー。僕でも知っていそうな有名な方のストアってあったりしますか?

塚原:蜷川実花さんのストアがあります。

瀧 :あ!それは見たことがある気がします!

井尾:蜷川さんといえば、ヘビーローテーションのPVのディレクションをしてましたね。

瀧 :へーそうなんですね。そういえば(当社の)高橋さんって昔、芸能事務所のアミューズに所属してたんですよね?

高橋:そうですね(笑)当時、僕らのバンドのアレンジャーをしてくださっていた方が井上ヨシマサさんという方で、AKB48の数々の名曲を作られた方でした。

当時、ヨシマサさんに作曲家としての仕事について相談に乗ってもらっていたときに、「アイドルグループ向けにロックの曲を書いてみない?」と言われたことがあって。若かったのでアイドルという響きにまったく魅力を感じずお断りしたのですが、それがデビュー当時のAKB48だったという。。。今振り返ると「トライしておけば良かった!」と思ったり思わなかったりです(笑)

瀧 :いい話!(笑)では、録れ高もいい感じになって来ましたので今月はここまで!

井尾さん、久下さん、塚原さん、ありがとうございました!

井尾:ありがとうございましたー。

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【月刊瀧】4月のFintechニュースを瀧さんに聞いてきた | 株式会社マネーフォワード
巷に溢れるFintech関連のニュース。色々あった気はするけれど、なにかと記憶が曖昧になりがちな季節ですよね。そんな多忙な皆さんのために、当社Fintech研究所長の瀧が独断と偏見で振り返る「月刊 瀧」 。今月のラインナップはこちら! それでは瀧さん、よろしくお願いします。 ※本インタビューは2018年4月27日(金)午後に実施いたしました。 高橋 :高橋です! 瀧  :あれっ 高橋 :高橋です! 瀧  :どうして? 高橋 :青木さんが旅に出られまして。ピンチヒッターです。 瀧  :旅、どこ行かれてるんで
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