メディフォン社員のキャリアと価値観にフォーカスした企画。
今回は、2025年2月に入社し、2025年5月よりメディフォンのDX戦略部の部長を務める鈴木芳恵さんにお話しを聞きました!
ー所属部門の業務や役割について教えてください。
メディフォンが提供する「mediment(メディメント)」は、健診データや社員情報を一元管理できるクラウド型の健康管理システムです。産業医や保健師、人事の方が効率的に活用でき、企業の健康経営を支援する仕組みになっています。
私が所属するDX戦略推進部は、mediment事業においてフィールドセールスが獲得したお客様に対し、契約後の導入支援や運用サポートを行う部署です。部内は「CS(カスタマーサクセス)」と「MS(メディカルソリューション)」の2つに大きく分けられます。
CSは、導入後のお客様がmedimentをしっかり活用し、健康経営や産業保健を通じた目的を達成できるよう伴走するのが役割です。初期設定やファイルアップロードの方法案内から、さらなる活用支援やご提案まで幅広く対応し、顧客満足度の向上を担います。
一方、MSはお客様が紙やPDFなどで管理されている健診結果のデータ化を担当しています。特にPDFはOCRでの読み込みと医療職による目視チェックを組み合わせて正確に反映する必要があり、限られたリソースで効率化を図りながら迅速に提供することが求められます。こうした体制を通じて、お客様がサービスの価値を最大限に享受できるよう支えることが、部署全体のミッションです。
▲お客様からの問い合わせには迅速に対応する
ーメディフォンに入社するまでの経緯を教えてください。
私は新卒で不動産デベロッパーで勤務した後、リクルートのSUUMOで不動産広告を担当していました。20代は「当時は、一生に一度の買い物と言われる」住宅に関わっていましたが、より日常的で身近な商品に携わりたいという思いが強くなり、その後化粧品メーカーのドクターシーラボへ転職。営業から営業企画、商品企画まで幅広く経験しました。
その頃、プライベートでは父の病気に直面し、20代ながら日常的に「健康寿命」や「医療支援」の重要性に触れることになりました。夜は、父が寝るベットの横で見守ったり、休日にもケアを手伝ったりと、生活の中心に“健康”があった経験は大きな転機となりました。この出来事とタイミングが重なり、仕事としても医療やヘルスケアの分野に貢献したいという思いが強まり、ヘルスケアSaaS企業へ転職しました。
前職では法人事業部の部長として事業拡大に努めていましたが、組織全体としての採用や育成、事業成長の課題に直面し、個人の力だけでは限界があると感じて転職を決意。同業界から離れる選択肢も考えたものの、経験を活かして本質的に事業成長に貢献できる環境としてメディフォンを選びました。特に、単なる自部門の成果だけでなく、「会社全体の組織のあり方や採用」にも関与できるフェーズであることに魅力を感じました。40代以降のキャリアを見据え、自身の得意領域で再チャレンジしたいという想いが決め手になったと思います。
ー入社前後で、仕事に対する印象や価値観に変化はありましたか?また組織変革のために取り組んでいることについて、具体的に教えてください。
入社してみて、想像以上に組織の状況に整備の余地があると感じました。カスタマーサクセスという組織名はあったものの、受け身のサポートである体制で、ゼロからの再構築が必要でした。
現在は前職での経験も活かしながら、顧客の成功に主体的に寄り添うための仕組みづくりを進めています。もちろん、これまである良さは残しつつも、変えるべき部分にはしっかり手を入れていく。今はまさに“変革と再構築のタイミング”だと思っています。
まず部長として最初に取り組んだのはオンボーディングの見直しです。一律的なルールでは業務の負荷と成果が釣り合わないケースもあったため、「ハイタッチ・テックタッチ・ロータッチ」に分け、お客様の企業規模や課題に応じて対応を切り分ける仕組みに変更しました。まずは企業規模感を軸にしつつ、今後は個別の状況に合わせた進化を目指しています。この取り組みにより、カスタマーサクセスの専門性を高め、受け身から能動的な価値提供への転換を進めています。
▲今年の新卒社員と業務をする様子
ーメディフォンで働く魅力を教えてください
やはりお客様から直接「ありがとう」と言っていただける瞬間は、大きなやりがいにつながっていると感じますね。支援によって健康管理業務がスムーズになり、課題解決につながったと実感していただけると、自分たちの仕事が役立っていると強く感じられます。
特に印象的だったのは、クラウド健康管理システム「WELSA(ウェルサ)」の事業譲渡※1を主導した経験です。交渉から段取り、発表に至るまでを一手に担い、各社へのご説明やデータ移行など困難もありましたが、やり切ったときの達成感は非常に大きなものでした。
メディフォンでは、会社全体に影響する重要なプロジェクトを任せてもらえる環境があり、自分の裁量で挑戦できるのが魅力です。さらに、まだ整備の余地が大きいフェーズだからこそ、顧客への価値提供と並行して、組織づくりや人材育成にも取り組める点に大きなやりがいを感じています。
― 2025年7月にmedimentに新機能が2つ追加されましたよね!新機能追加は、どのような経緯で始まったのでしょうか?
2025年7月から、medimentに新たに「Health Insight Report(ヘルスインサイトレポート)」と「医療専門家による伴走コンサルティング支援」という2つの新機能※2が追加されました。きっかけの一つは、クラウド健康管理システム「WELSA(ウェルサ)」の事業譲渡です。ウェルサで提供されていた機能を引き継ぐ中で、健康経営を推進するには、よりデータ活用を強化する必要があると考え、データドリブンな定性レポートを新たに追加しました。
また、私自身が以前健康経営のコンサルティングを行っていた経験からも、システムの提供だけでなくコンサルティングを組み合わせることで、お客様の課題解決の質や関係性の深まりが大きく変わると感じています。
特にメディフォンは、医療専門家と連携しながらサービスを展開してきた実績があり、その強みを活かした伴走型コンサルティングは、他社にはない価値を提供できます。現在はスポット的に利用されている企業もありますが、今後さらに広く展開し、お客様の健康経営をより深く支援していきたいと考えています。
▲定性レポートのイメージ画像
ー今後、部門として取り組んでいきたいことや、課題意識はありますか?
今後の重点は二つあり、まずは人材育成です。お客様の本質的な課題を見極め、適切に提案できるよう、一緒に成長していければと考えています。
次に、組織の層を厚くすることです。メンバー一人ひとりがより高い視点を持てるよう、成長の機会を意識的に増やしていきたいです。1on1や指導を通じてリーダーシップを育み、「人の成長が組織の成長につながる」体制を目指しています。
そのためには、日々の業務を単なるタスクとしてこなすのではなく、その背景にあるお客様の課題や本質的なニーズを、チーム全体で意識しながら行動していくことが大切だと思っています。数字や目の前の作業だけにとらわれず、「このサポートは本当にお客様の成功につながっているか」という視点を持ち続けることが、CSとしての成長につながると感じています。
―芳恵さんご自身は、どのようにしてお客様の本質的な課題を捉え、アプローチできるようになってきたと思いますか?
正直、私もまだ十分にできているとは思っていませんが、常に大切にしているのは「傾聴」です。お客様の言葉だけでなく、その背景や組織の状況、心の声までを想像しながら耳を傾けることを意識しています。
健康経営の領域は、正解が見えていないケースも多く、お客様自身がどう進めればよいか迷われることもあります。だからこそ、私たちが答えを提示するのではなく、一緒に前に進むための一歩を考え、伴走する姿勢が重要です。そのうえで意見や考えを丁寧に伝え、対等な関係を築くことを心がけています。結果的に「仲間のように思える」と言っていただけることもあり、それが大きな励みになっています。
▲オフライン交流会で登壇する様子
ーメディフォン全体として、今後どのように成長していきたいか教えてください
医療に携わる企業として、私は特に「予防」の領域に注目しています。ただ、この分野はお客様自身も明確な答えを持てず、手探りで取り組まれているケースが多いのが現状です。だからこそ、私たちが発信し、伴走することでお客様の挑戦を支え、成長につなげていけるのではないかと思っています。
会社として大切にしたいのは「お客様第一」の姿勢です。CEOの澤田さんもよく口にしていますが、私自身も強く共感しています。お客様にとって本当に必要とされるサービスを常に考え続け、それを形にして提供できる会社でありたい。そのためには、ただ現状に満足するのではなく、もっとお客様の声に耳を傾ける必要があります。
顧客の声を深く理解し、それをプロダクトやサービスに反映させていくことが、最終的には顧客満足度の向上や市場への適合(PMF)につながると考えています。お客様にとって欠かせない存在となれるよう、メディフォン全体で成長していきたいです。
※1「WELSA(ウェルサ)」の事業譲渡(2025年6月)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000154534.html
※2 mediment2つの新機能(2025年7月)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000154534.html
メディフォンでは、一緒に働くメンバーを募集しています。
「すべての多様な人々が 自分の意思で、できるだけ長く いきいきと活躍する社会」をつくるというビジョンに共感し、一緒に挑戦していただける方との出会いを、お待ちしています!
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