2019年にLegalOn Technologies(以下、LegalOn)に入社し、4年強にわたり検索チームをリードしてこられた打田さん。
2024年3月、惜しまれながらもLegalOnを卒業。打田さんの新たな挑戦を応援しようと送り出したのを覚えています。そんな中、2025年3月に再びLegalOnに!転職を考えた背景、再びLegalOnを選んだ理由、出戻りだからこその思いについて教えてくれました。
打田智子(うちだ・ともこ) Staff Engineer
筑波大学大学院システム情報工学研究科博士前期課程修了後、ソフトウェアエンジニアとして新卒でパッケージソフトウェアベンダーに入社。その後カカクコム、ユーザベースなどの事業会社を経験し、2019年LegalOn Technologies(当時LegalForce)に一人目検索エンジニアとして入社。2024年3月に退職し外資系企業を経た後、2025年3月に再びLegalOnへ入社。
GitHub: https://github.com/mocobeta
出版書籍:
・検索システム 実務者のための開発改善ガイドブック
・[改訂第3版]Apache Solr入門 ―オープンソース全文検索エンジン
「検索」に魅せられ、キャリアの軸が定まった
― はじめに、これまでのキャリアについて教えてください。
新卒で派遣ソフトウェアを開発する会社に入社し、Webエンジニアとしてのキャリアをスタートしました。初めての転職では株式会社カカクコムに入社し、検索エンジンのアプリケーション開発やログ分析など、本格的に検索領域に携わりました。ここでの経験が、「検索エンジニア」としてのキャリアの軸を定めるきっかけになったと思っています。もともと自然言語処理やテキストマイニングに関心があったことに加えて、検索という領域はユーザーや事業へのインパクトが非常にわかりやすい。そうした実感が自身の興味と重なり、「この分野をもっと極めたい」「この分野でキャリアを築いていきたい」という思いが強くなりました。
その後は、検索専門のコンサルティング会社を経て、株式会社ユーザベース(当時の株式会社ニューズピックス)に入社。Newspicksのバックエンド開発を担当し、検索に加えてアプリケーション全体を広く見る経験を積むことができました。特に、クラウド(AWS)ベースの開発については、この時期に深く学べたと感じています。
LegalOnに入社したのは2019年。当時はまだ認知度が高いとは言えませんでしたが、着実に勢いが出てきており、これから伸びていきそうな会社だと感じていました。ちょうどWantedlyで検索エンジニアの募集を見つけ、一人目の検索エンジニアとして貢献できそう、挑戦したいと思い応募しました。他にもいくつか選考は受けていましたが、LegalOnの当時の規模やフェーズを考えると、自分が関われる範囲が広く、より大きなインパクトを生み出せる環境だと思い、入社を決めました。
一人目検索エンジニアとしてLegalOnに入社
― LegalOnに入社後は、どんなことに携わったのでしょうか。
検索に関わるプロジェクトには一貫して携わってきました。 「LegalForce」の条文検索機能の運用をはじめ、比較機能の初期リリース(プロトタイピングから本番化まで)、「LegalForceキャビネ」の立ち上げ、そして「LegalOn Cloud」ですね。
なかでも「LegalOn Cloud」の一機能である「LegalOnアシスタント」(契約書に関する指示や質問に対して瞬時に回答を表示する機能)には、シード期から関わりプロトタイピングを手がけました。
一人目の検索エンジニアとして入社したこともあり、チームの拡大に伴って自然とマネジメントの役割を担うように。入社2年目頃からはプレイングマネージャーとしてマネジメントにも取り組んできました。
― 特に印象に残っていることはありますか。
特に印象に残っているのは、2020年に携わった「LegalForce」の比較機能の0→1立ち上げです。ビジネスサイドからの強い要望を受けて検討を始め、2週間ほどでプロトタイプを作成。「これは実現できそうだ」と判断し、本開発へと進みました。技術的な実現性とビジネス側のニーズが非常にうまくかみ合ったプロジェクトで、リリース後も想定通りの活用がされ、ユーザーからも予想以上にポジティブなフィードバックをもらえ、「やってよかったな」と手応えを感じたのを覚えています。
再入社ならではの意思決定軸
― 2024年3月にLegalOnを退職。当時はどのようなお気持ちでしたか。
正直なところ、不完全燃焼な部分があり、心残りもありました。ただ、当時は家庭の事情も重なって、自分のキャパシティ的に難しいと感じる部分もあったんです。そんなタイミングで、新しい環境でチャレンジしてみないかというお話をいただき、悩んだ末に4年務めたLegalOnを離れ、新天地での挑戦を選ぶことにしました。
転職先の企業は、日本・アメリカ・ヨーロッパとグローバルに開発を行っている外資系企業で、マネージャーではなく、ソフトウェアエンジニアとして入社しました。 前職での経験を通じてとても印象的だったのは、現場のエンジニアに求められる自律性の高さです。
たとえばプロジェクトのゴール設定や進行管理はエンジニアに任されており、大雑把な目標地点こそ決まっているものの、そこまでの進め方の大部分は現場に委ねられている。そうしたスタイルが、結果的にスピード感につながっていると感じました。自分の感覚では、日本企業は成果物の品質やデリバリーに関するマネージャーの管理責任が大きい印象があったので、新たな学びになりました。もちろん、どちらのスタイルが良い悪いという話ではありませんが、LegalOnにもさらにスピード感をもって進められる余地があるかもしれない、という気づきにつながりました。
また、3拠点で分散して開発を進めるスタイルを実際に経験できたことも、自分にとっては非常に有意義だったと思います。
― なぜまたLegalOnに入社することになったのでしょうか。
前職での学びはもちろんあったのですが、自分はやっぱり「日本のスタートアップで、日本に本社がある会社」で、ある程度裁量をもって働ける環境の方が合っているんじゃないか。そう思うようになり、再び転職活動を始めることにしました。
活動を始めて1〜2か月ほど経ったころ、ふと「今のLegalOnの採用状況ってどうなってるんだろう?」と思い立ち、検索チームの浅野さんに連絡してみたんです。
とはいえ、ヘッドカウントや社内体制は1年も経てば大きく変わっているはずなので、「一応聞いてみるか」くらいの軽い気持ちでした。「LegalOn Now」で開発採用の実績なども目にしていたので、「もう戻れるポジションはないだろう」と思い込んでいたんです。ところが、「いまもシニアポジションを探している」と返事をいただいて、正直ちょっと意外でした(笑)。
― 我々も、浅野さんからすぐに共有を受けました(笑)。
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(浅野さんから連絡をもらった当日のDMのやり取り:CTO・CAIO・リクルーター)
浅野さんにリクルーターをつないでいただいて、まずはカジュアル面談で転職の動機をお話ししました。その後、何度か面接の機会をいただき、無事にオファーをいただくことになりました。
再び入社するにあたっては、この1年で会社にどんな変化があったのか、今のLegalOnにどう貢献できるかをしっかりすり合わせたかったので、代表の角田さんとも直接お話しさせていただく時間をいただきました。
転職活動においては、
① 今後さらに伸びそうな会社か
② 自分が出せるインパクト
を重視。
並行して他社の選考も受けていた中で、最終的にLegalOnに戻ることを決めた理由は、
「過去4年間で築いてきた信頼関係の上で、再スタートできること」
これに尽きると思います。
通常、数百人規模の会社に転職するとなると、ゼロから人間関係を構築していく必要があります。しかしLegalOnでは、すでに信頼関係があってコンテキストもある程度把握している。だからこそ、最初からスピード感を持って動き出せると思いましたし、その分、事業へのインパクトも早く出せると考えました。
加えて、自分が必要とされていると感じられたのも大きかったです。
退職時はすごく温かく送り出していただけましたし、今回戻ったときも「おかえり」と歓迎してもらいました。4年間の中で、それだけの実績と信頼関係を築けていたことは、自分の中でも大きな財産ですし、温かく迎え入れてくれた皆さんには本当に感謝しています。
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(全社定例で打田さんが戻ってくる共有を受け、興奮冷めやらぬ社員。)
シニアとしてこれから果たすべき役割
― 約一年越しに戻って、LegalOnは変わってましたか?
一番の変化は、やはりグローバル開発が本格化したことだと思います。
以前ももちろん忙しかったのですが、今はさらにやるべきことが増えていて、「だいぶ忙しくなったな」と感じました(笑)。
市場が日本だけでなく、アメリカ含む海外に広がったことで、考えること・向き合う課題のスケールが一段上がっている印象ですね。
― LegalOnが、打田さんのキャリアの中で一番長くなりそうですね。
気づけば、たしかにそうですね(笑)。
シニアになってくると、「自分がどう成長するか」だけでなく、「組織やプロダクトにどう責任を持つか」という視点で考えるようになります。
若手の頃は、「成長できそう」「面白そう」という気持ちで転職先を選ぶことが多かったのですが、シニアになってくると、自分が果たすべき責任をより意識するようになりました。
自分のエンジニアとしてのキャリアをどうしていきたいというよりも、「LegalOnという会社、組織の成長にどう貢献できるか」「自分が関わることで何を残せるか」を考えるようになった。それが、戻ってきた理由でもあります。自分にできることはやり切っていきたい。そんな心境の変化が、長続きしている理由かなと考えています。
これまで築いてきた信頼関係、人脈を活かしながら、会社やチームが必要としていることをくみ取り、技術面、事業面、社内の状況を踏まえて、その時々で自分がやるべきことをやっていきたいと思っています。
And more
打田さんとLegalOnをつないでくれたキーパーソン、浅野さんからコメントいただいています!
🧑🏻浅野さんからのコメント
打田さんは検索エンジニア界隈でも著名なタレントの一人で、また戻ってきてくださったことを本当に喜ばしく思っています。
もともと自分も、打田さんに誘われてLegalOn Technologiesに入社した一人だったんです。打田さんとは昔からの知り合いで、打田さんと一緒に仕事すれば学べることがたくさんあるだろうなと入社を決めたという経緯がありました。結果として異なるチームの配属とはなりましたが、さっそく以前にもましてバリバリ活躍されている様子を見聞きし、つないでみて良かった!と実感しています。これからもよろしくお願いします!
いかがだったでしょうか。
このようにLegalOnでは、興味を向けていただける方に広く門戸を開いています。また、採用手法に関わらず、変わらない選考基準で、マッチングの高い採用を常に心掛けています。
少しでもご興味を持っていただいた方は、以下ページよりご応募お待ちしております。