クラダシは今年の7月で12期目を迎えました。
「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」というミッションを掲げ、フードロス事業だけでなく、再生可能エネルギー事業へ参入するなど、事業を拡大させながら成長をしつづけています。
上場3年目となるFY25のクラダシのテーマは「突破せよ」。
中期経営計画で掲げる目標に向かって非連続な成長を追い求める中で、今期クラダシは何を目指し、どこに向かっていくのか、全社員一丸となって前進していくためにどのような取り組みを行っているか、クラダシの代表取締役社長CEO 河村晃平にお話を聞きました。
目次
- 1. FY25テーマ「突破せよ」に込めた覚悟
- 2. ホップからステップへ──挑戦を成果に変える組織へ
- 3. 社長就任から1年を経て。耐えた先にある「攻め」への転換
- 4. クラダシが社会に届けたいソーシャルグッド
1. FY25テーマ「突破せよ」に込めた覚悟
── FY25が始まりました。今期のテーマは「突破せよ」。この言葉に込めた想いを教えてください。
FY24は挑戦の量を増やし、「BIG WAVE, BIG FAIL」「楽しむ」というテーマで、チャレンジそのものに価値を置いた1年でした。
振り返ってみると、それはすごく良かったと思っていて。みんなが臆せず、挑戦することを前向きに捉えられるようになったと思います。
でも、クラダシは“社会性・環境性・経済性”の三軸を追求するビジネス。FY25では、挑戦を「やりっぱなし」にせず、しっかり結果・成果につなげていくフェーズに入ったと思っています。
だからこそ、FY25のテーマは「突破せよ」。
挑戦から一歩進み、「突破する」ことにコミットしたいと考えました。
── なぜ、いま「突破」する必要があるのでしょうか?
正直に言えば、IPO前のクラダシには「勢い」がありました。 社員の目の奥にもエネルギーが宿っていて、「この組織、今すごく伸びてるよね」と言われるような、そんな高揚感があったと思うんです。
でもIPOを経てから、業務の量も増え、やらなきゃいけないことも多くなっていく中で、みんな“こなす”ことに必死になっていた部分もある。
その結果、組織全体のモメンタムが少しずつ薄れてきた実感がありました。
モメンタムがなければ、組織も成長しません。
だから、「この停滞感を打破するぞ」という僕自身の覚悟を込めて、「突破せよ」という言葉を掲げました。 全員に「自分が突破するんだ」という意識を持ってもらいたい。これは、チーム全体へのメッセージであり、自分自身のテーマでもあります。
2. ホップからステップへ──挑戦を成果に変える組織へ
── FY25はどんな位置づけの1年になりますか?
昨年は、クラダシにとって「種まきの年」でした。カンパニー制を導入し、各カンパニーの中でたくさんの新しい取り組みを始めました。
例えばFBC(フードビジネスカンパニー)では、「THE GREEN TABLE」プロジェクトを立ち上げ、フードサプライチェーンの上流で発生する「かくれフードロス」と呼ばれる、まだ知られていないけれど素晴らしい未利用素材に光を当てる挑戦を始めました。
参照:https://corp.kuradashi.jp/news/2025-04-24-02/
GREEN DOLCE[ ]フードロス削減を目指す「Kuradashi」と日本のトップパティシエのコラボレーションgreendolce.kuradashi.jp
また、LSC(ロジスティクスソリューションカンパニー)では、物流倉庫に眠る滞留在庫ロスの課題にアプローチする、物流代行サービスを開始しました。
参照:https://corp.kuradashi.jp/news/2025-01-16/
さらに、政府が掲げる2030年までの再エネ目標に呼応し、GIC(グリーンインフラカンパニー)を新設。再生可能エネルギー事業にも参入しました。
参照:https://corp.kuradashi.jp/news/24-12-18-01/
そして、中期経営計画の中で掲げている「新規事業の探索」では、M&Aを活用して非連続な成長を実現していくことを目指しています。そのために、積極的に融資による資金調達を行い成長のための投資を進め、あえて自己資本比率を下げながら、レバレッジを利かせた経営に取り組んできました。
実際に、昨年8月には冷凍宅配弁当サービス「Dr.つるかめキッチン」を展開するクロスエッジ社を、今年6月には月額制オンライン料理教室「L’atelier de SHIORI Online」を展開するL’ATELIER de SHIORI社を、それぞれ取得。
どちらの事業も、Kuradashiで培ったECやブランディングの強みを活かしながら、「Dr.つるかめキッチン」では、健康的な食事の提供を通じてフードロス削減と社会課題の解決を、L’ATELIER de SHIORIでは、共感を生む力を活かして、暮らしの中から食を通じた気づきや行動のきっかけを届けていきたいと考えています。
参照:
Dr.つるかめキッチン事業取得による冷凍宅配弁当事業への参入
月額制オンライン料理教室を運営する株式会社L’ATELIER de SHIORIの取得
このように、FY24は多くの種をまき、「芽」が出始めた年でした。
FY25は「ステップ」の年。
それぞれの芽を、スピード感を持って育て、収穫していく時期だと考えています。
── FY25初月には、全社MM(Monthly Meeting※)を2週連続で拡大開催されたそうですね。
はい。6月末と7月初旬に、半日かけて戦略共有とワークショップを行いました。 各カンパニーや部の戦略を、社内全員で共有したり、自分たちがそれをどう実行していくのかを話し合う時間を設けました。
考え方や価値観は人それぞれ。でも、戦略やビジョンのような「組織として大切にする軸」は、共通認識として握ることが重要です。
インターン生も含めて全員でクラダシの未来を語り合えた、すごくいい時間になりました。
社員全員でワークショップに取り組む様子
ワークショップを通じて、各部署が掲げる戦略の理解を深める様子
※MMについてはこちら👇にまとめております!
── その後、社内の変化をどのように感じていますか?
各部で体制を見直したり、コミュニケーションの頻度を上げたり、新しい取り組みを自ら提案してくれるメンバーも出てきています。
単なる「挑戦」で終わらず、「結果」にこだわる空気が、少しずつ動き始めているのを実感しています。
ただ、これを持続的にやっていくためには、やっぱりサポートが必要です。
業務の中でのフィードバック、1on1、評価制度などを通じて、一人ひとりが息切れせず成長できるように支えていきたいと思っています。
── メンバーには、どんな姿勢でこの1年を過ごしてほしいと考えていますか?
「自分に限界をつくってほしくない」
これが一番伝えたいことです。「自分には無理かも」と思う前に、「突破するには何が必要か?」を考えて、まず走り出してみてほしい。
途中でつまずいたら、チームで、組織で支えます。とにかく、自分の殻を破って、結果にこだわって走り抜けてほしいと思っています。
FY25のクラダシは、全員で突破しつづける1年にします。
3. 社長就任から1年を経て。耐えた先にある「攻め」への転換
── 河村さんが社長に就任されて、ちょうど1年。振り返っていかがですか?
正直、この1年は「耐える」期間でした。
組織体制の変化もあり、人の出入りも多く、いろんな葛藤がありました。
社長としての自分の役割も、改めて問い直す1年だったと思います。
それでも信じていたのは、「未来を創ることが社長の仕事」だということ。
目の前の業務や数字に追われながらも、長期的な視点で会社の「未来の布石」を打ちつづけてきました。
── ここからの1年は、「攻め」に転じると?
そうですね。FY25から、ようやく「攻めの体制」に切り替えていけるフェーズに入りました。
その第一歩として、部長陣の刷新を行い、20〜30代の優秀な若手メンバーを抜擢しました。新しい部長陣は、メンバーとの距離も近く、スピード感を持って意思決定・推進できる体制が整っています。彼らの目は本気で燃えていて、すごく前向き。この布陣でクラダシはまた一段ギアを上げられると確信しています。
── ご自身の挑戦として、HBSへの参加もありましたね。
はい。今年の5月、アメリカのハーバード・ビジネススクール(HBS)で開催されたOPM(Owner/President Management)プログラムに参加してきました。
HBSが掲げているミッションは、「世界に変化をもたらすリーダーを育成する」こと。
このプログラムでは、リーダーシップ、ファイナンス、マーケティング、組織開発など、企業を率いて変革していくために必要なすべてを、世界の一流教授陣と実践的に学びます。
特に印象的だったのが、「OPMの本質は、自分が輝くのではなく、周りの人々を輝かせる力を持ったリーダーになること」というメッセージ。
それを聞いたときに、「自分はまだまだだな」と強く感じましたし、もっと器を広げていかないといけないと改めて痛感しました。
また、自分自身がそのような存在になり、クラダシをさらに成長させていきたいと強く思いました。
── HBSでの学びを、早速クラダシにも還元しているとか。
HBSで得た知見を生かして、今度は自分が講師となり、7月末より「Kuradashi Business School(KBS)」を社内で開講しています。
社内組織のトップは、器の大きさ以上の事業を育てられない。
僕自身も学びつづけながら、社内にもっと多くの「次世代リーダー」を育てていきたいと考えています。
KBSでは、リーダーシップやビジネス思考だけでなく、
「クラダシとして社会にどう向き合うか」という視座を持てる人材を育てていきたいです。
4. クラダシが社会に届けたいソーシャルグッド
── 最後に、クラダシの事業を通じて、社会にどんな価値を届けていきたいですか?
クラダシのビジネスは、「社会性」「環境性」「経済性」に優れた持続可能なものです。 僕たちが成長にコミットすればするほど、社会や環境が良くなっていく。
フードロスの削減、エネルギーの再活用、循環型経済の実現。
こうした取り組みを広げていくことで、「ソーシャルグッド」が当たり前になる社会をつくっていきたい。そして、今クラダシと関わってくださっている方、これから関わる方々が、そのつながりを「誇り」に思ってもらえるような組織でありつづけたいと思っています。
FY25は、まさにそのための「突破の年」。
全社一丸で、突き進んでいきます。
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