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こんにちは、キカガクの西沢です。
2021年1月1日よりキカガクの取締役副社長に就任することになりました。
キカガクの新体制への移行などの背景に関しては、先日新代表取締役社長に就任した大崎のこちらの記事で紹介しているので、こちらの投稿ではその点に関しては、割愛したいと思います。
上記の記事では、代表取締役社長の大崎がキカガクのミッション、達成したい世界観についても書いています。
本記事では、キカガクのミッションを達成するために私達が持つ、ビジョン(ミッションに繋がる具体的な未来)についてお話していきます。
キカガクのミッション
ミッションに繋がる未来であるビジョンを紹介する前に、キカガクのミッションを紹介します。
あるべき教育で人の力を解放する
キカガクが考えるあるべき教育とは、
人に未来を創る力を与える教育、
学びが社会の発展に繋がる教育、
教育者も学びを継続し、価値のある知識を伝え続ける持続可能な教育です。
このあるべき教育を通して多くの人の土台を築くことで、
人々の力は解放され、明るい次の時代を創ることができます。
私達は1人1人の力を信じ、その力を解放し続けていきます。
人の力が解放された社会では、
今後人類が経験するこれまでにない不確実性の高い時代の中でも、
人はより自由に生き方を選択でき、
人は未来を自由に創ることができ、
人は未来に希望を持ち、
発展していくことができると信じています。
キカガクはこの志を原動力に、今後も成長を続けていきます。
私達のミッションは「学習者」、「教育者」、「社会」の教育に携わる 3 つの立場を変革することにあります。
教育の目的は、学習者にとっては「目指すべき場所にたどり着くためのもの」だと思います。知識やスキルをつけたいと思うのも、何らかの目指すものがあるからでしょう。
そのように考えると、教育者にとっての教育とは「教える」ことではなく、学習者の目的を叶える事を手助けすることになります。
そして、自身の目指すべき場所にたどり着いた(力が解放された)学習者がたくさんいれば、社会はより良い方向に向かい、未来は希望で溢れるのではないかと思います。
これが私達が考える「あるべき教育」であり、この教育の力で人の力を解放していくことが私達のミッションです。
あるべき教育を作るために
学習者にとって教育が「目指すべき場所にたどり着くためのもの」になるための方法はシンプルです。
次の図のように、ゴール(目指すべき場所)から逆算し、学び、知識を証明することができれば、最短距離でゴールに到達することができます。
ここで私達が重要に考えている点として、教育のゴールの定義です。
私達は学ぶ事がゴールでもなければ、学びを活かして、転職や昇進などに繋げることでもないと考えています。
教育のゴールは学び、得たものを活用し、『活躍』すること、そして『幸福』になることにあると考えています。そして、その『活躍』は長期的に社会に還元されていくと考えています。
まず初めに、教育自体のゴールを明確に再定義する必要があると考えています。
『活躍』することをゴールに定め、そこまでの道筋を一気通貫して学習者と寄り添う、そんな教育を作っていきたいです。
誰しもが、人生を変えたいと思う時、新たな挑戦に取り組みたいと思う時に、教育を通して『活躍』できる力を身につけ、幸せになることができるような教育を目指していきたいです。
次は具体的にキカガク、私がどのようなことに取り組む必要があるのか考えているのかを紹介していきます。
教育のサプライチェーンを変える
教育を変えていくためには、先程のゴールを達成するために『学び』やその学びを『証明』するといった事が重要です。
あるべき教育を目指すためには、ただ学ぶ方法を変えるだけではなく、その学び自体の提供方法から見直す必要があると考えています。その 1 つが『教育のサプライチェーンを変える』です。
これまでは知識のある人が教えるという上図の「提供」のみが教育者の役割であることが一般的でした。私達も馴染み深い、知識のある先生が一方的に教えるといったスタイルです。
しかし、急速に時代が変化し、テクノロジーが発展していく世の中では、この方法では限界があります。理由はシンプルです。教育者が常に時代の最先端に立ち続ける必要があることは時間の制約などから実質困難なためです。
そこでキカガクでは 3 つの取組みによりこの課題を解決します。
- 最新の知識は外部から取り入れる現場のプロと連携し、必要な知識の洗い出しやインプットを行う
- 講師の学ぶ・実践する時間・機会を確保する講師の勉強時間を十分に確保する
- 現場の課題解決業務に取り組む(コンサルティングや開発支援)
現場のプロはその領域において必要な知識や、特有のスキルについて熟知しています。しかし、この知識は教えればわかる、即時習得可能なものもあれば、ある程度の前提知識が必要であるものもあります。そのため、この現場の知識を学習者に合わせて最適な形で提供できるように、知識を体系化する必要があります。
そこでキカガクは原料(最新の知識など)は外部から仕入れ、加工(知識の体系化)を行い、お客様に最も良い形で提供するといった供給の流れを形成することを目指していきます。
この枠組がうまく回れば常に最新かつゴールに直結した学びを安定して提供する事が可能になります。
また、学習者がゴール(活躍)まで進む事ができれば、そこで新たな知見を獲得することが考えられます。キカガクで学んだ人たちが、その後に得た知識やスキルをキカガクにフィードバックするようなサイクルを構築することも目指します。
学んだ人たちが教える側になり、その新たな知見をキカガクが体系化する。このサイクルを作ることができれば人類は学びをより効率よく共有することができ、持続可能な形でより良い学びを積み上げる事ができ、より高いゴールを目指す事ができると信じています。
教育者の在り方と教育の形を変える
先程まではあるべき教育の学び、学習者にフォーカスをあて、そのために必要な学習コンテンツをどのように作成し、提供していくのかの話を中心にしました。
私達が考えるあるべき教育では、教育者の在り方も変わるべきだと考えています。
これまでは知識がある人が教えるという、寺子屋スタイルが一般的でした。しかし、インターネットが発展し、E ラーニングなどが主流になってきている世の中では、これまで教育者(講師)の大半の時間を割いていた「教える」時間は減少していくことが考えられます。
そういった背景を踏まえ、これからの教育者は大きく分けて 2 つの役割に分かれると考えています。
- 学習者を導く役割
- 知識を体系化する役割(学習コンテンツを作成)
現代は不確実性が高い時代と呼ぶことができるでしょう。そしてこの時代の流れはおさまることなく、更に加速していくことが考えられます。
求められるスキルは常に変化し、学ぶべき内容も異なってきます。自分が目指すゴールも時代に合わせて変化するでしょう。そういった社会の中で、時代の流行などに流されるのではなく、しっかりと自分の目的と現状を理解した上で、社会の状況に合わせて自分のキャリアを選択し、学びを進めることが重要です。
しかし、何を学ぶべきか、どう学ぶことが自分にとって最適なのか、といった点を自分で考えることは困難です。そこで、これからの教育者の在り方の 1 つとして「学習をデザイン」するという点を挙げています。
これからの教育者はただ教育コンテンツを届けるだけではなく、学習者に寄り添い、導くといった役割がより重要になる必要があります。
学習者のレベルや状況、得意な学習方法や目指す場所は百人百様です。ゴールから逆算された教育を行っているからこそ、学習者としっかりと向き合うからこそ、この百人百様の学習者一人ひとりに最適な学びを提供することが可能になります。
学びの評価方法の基準を『活躍』に変える
私達は学びの評価方法自体も変える必要があると考えています。
人生 100 年時代と呼ばれる現代で、人は絶えず成長し続けていくと必要があります。その人達を評価する方法が過去の経歴などの積上げだけではなく、実際に『活躍』することができるのかにより重きを置き、評価するべきだと考えます。
これまでの知識の習熟度を確認するテストは主に、暗記ができていればテストを合格したり、資格を取得したりすることができました。
もちろんこの従来の方法でも、知識の有無を確認することができます。しかし、Google などの検索エンジンの発達により、知識を持っていることの価値は一昔前ほど重要ではなくなってきました。
私達は今後の学びの評価は『活躍』できるのかというゴールから逆算された、『実践力』を試すことがより重要になると考えています。そして、この『実践力』を試すテストを作るための方法は『教育のサプライチェーンを変える』のパートに繋がります。
最新の知識を現場から吸い上げる仕組みを作ることができれば、その現場で本当に必要とされるスキルが何か、どのレベルで必要なのかがわかります。
この要件さえ決めることができれば、実践力を推し量るテストを作成する事ができます。
この評価基準が主流となれば、学生時代の積上げだけではない、社会人になった後も『活躍』することができる力さえつけることができれば、誰でもなりたい自分を目指すことができると信じています。
学びと活躍の GAP を埋める
先程の実践力をはかり学習者を評価することができる仕組みができれば、活躍するためのスキルを獲得し、証明することができます。
証明することができれば、転職、新プロジェクトへのアサイン、昇進、起業など次のステップに進むことができます。しかし、私達が定めている教育のゴールはあくまで『活躍』にあります。
転職に成功した、新しいプロジェクトに取り掛かり始めた、昇進したといった事がゴールではないということです。その先にある『活躍』がゴールです。
転職を例に挙げると、転職は新たな活躍のための一歩目に過ぎません。そこからその転職先で活躍していく事が重要です。私達はこの活躍をサポートすることも必要だと考えます。転職では、入社後にスムーズにその企業の文化を把握したり、メンバーとの関係性を構築するためにオンボーディングなどのサポートに取り組みます。
企業と転職者の架け橋となり、その両者が幸福になることこそが、活躍に、そして社会への還元に繋がると考えています。
まだ厳密には決まっていませんが、私達が追うべき最も上位の KPI は我々の教育を経て、活躍する人たちの幸福度になると考えています。
プラットフォーム『キカガク』の目指す姿
これまでミッションを達成するために私達が取り組んでいきたいこと、実現していく必要があると考えるビジョンを紹介しました。
ここからはこれまでの話をまとめ、キカガクが提供している E ラーニングプラットフォーム『キカガク』が目指していく姿について紹介します。
今の世の中 Google で検索すれば世界中の情報にアクセスすることができる世の中です。しかし、教育にとっては問題があると考えています。
- 自分が知っている知識からしか学びを始める事ができない
- 情報が氾濫していて、どの情報を元に、どの順番で学習を進めればいいのかわからない
未知の領域について学びを進める必要のある学習者にとってこれらの問題は大きな障害となります。
そこで、私達が目指すプラットフォーム キカガクでは、「未知の学び」をサポートするようなプラットフォームを目指します。
- 現在地(自分の興味・関心、レベル、ゴール)からゴールの設定と学びの道筋の設計を行うことができる
- ゴールから逆算され、個々人に最適化された学びにより、最短距離で目指すゴールに到達することができる
挑戦したいと思う気持ちさえあれば、目指すゴールまでの道筋を示し、サポート・伴走してくれ、ゴールに到達することができるような場所をイメージしています。
この不確実性が高まる、人生 100 年時代と呼ばれる世の中で、キカガクがあればいつでも再スタートを切ることができる、そんなプラットフォームを目指していきます。
どんな人もここに帰ってこれば、新しい道を切り開くための教育を受けることができ、それぞれの力を発揮することができるような場所を作っていきたいと考えています。
また、キカガクは知の集積場になっていく事を目指します。人類の進化の鍵は言葉を始めとする『伝達能力』の高さにあります。複雑な情報を伝える事により、他の動物と比較し、大きな進化を歩んできました。この考え方を Collective Learning (集合的学習)と呼びます。個体が学習した内容を他の個体に伝達することを繰り返す事により、私達は発展を遂げてきました。
個人が情報を発信することが容易になり、様々な情報は伝える事ができるようになりましたが、体系化された知識として蓄積している場所は現在ありません。
キカガクはこれから多くの人の学習の助けを行っていきます。そして、その学習を経て、活躍する人をどんどん輩出していきます。そしてその人達が新たに学んだ知識を元に教育コンテンツをアップデートする。キカガクで学ぶ人が増えれば増えるほど、活躍する人が増え、知識が蓄積される、Collective Learning の中心にあるようなプラットフォームでもありたいと思います。
最後に
僕のこれまでの人生は振り返っても、自分の信念に従い生きてきた自負があり、胸を張って話す事ができます。
しかし、学歴、経歴という観点から見ると、普通の大学を出て、よくわからないベンチャー(前職)で働いてというのは一般的には高く評価されないと感じます。
この不安定で先の見えない世の中では、自分は大丈夫なのかと不安に思う時期も正直ありました。ごく一般的な自分が感じるこの感覚は多くの方が感じているのではないかと思っています。
そんなときにこれまで話したような教育、プラットフォームがあれば、もっと安心して色々挑戦したり、人生の寄り道ができるのではないかと思います。前さえ向ければいつでも新たな人生のスタートを切ることができる場所、そんな場所を僕は作りたいです。
そして、これが日本でできれば世界でも通用すると思っています。世界中で誰しもが輝くことができるようになる教育を提供することができれば、この世界はもっといい場所になっていくと信じています。
あるべき教育で人の力を解放する。
このミッションのために僕たちは前進を続けます。
もし、あなたが教育を本気で変えたいと思っているなら、キカガクで一緒に挑戦してみませんか?
興味がある方はまず一度話してみましょう!
貴重な時間を割き、最後まで読んで頂きありがとうございました。