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イングリウッド人事部の篠原です。活躍社員にイングリウッドの魅力や仕事のやりがいについてインタビューする本シリーズ。今回はクリエイティブ室についてご紹介したいと思います。マーケティングでも、PRでも、プロモーションでもない領域を担う「クリエイティブ室」。幅広い商品を自ら創り、売る「商品を売る最強の集団」であるイングリウッドにクリエイティブ室が誕生した背景とは?イングリウッドのクリエイティブ室ならではの魅力とは?イングリウッド CCO(Chief Creative Officer)兼クリエイティブ室長の河上洋樹さん(写真右)と、 コピーライターの萩原一生さん(写真左)にお話しいただきました。
河上洋樹さんプロフィール
CCO(Chief Creative Officer)兼クリエイティブ室長
東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2009年広告会社ビーコンコミュニケーションズ株式会社に入社、アートディレクターとしてクライアントの広告クリエイティブ制作を経験。2016年に楽天グループ株式会社に入社。楽天デザインラボのクリエイティブディレクター・マネージャーとして、楽天グループ全体のブランディング・デザインを担う。2024年1月より当社CCOに着任。
萩原一生さんプロフィール
クリエイティブ室 コピーライター
2012年にデジタル系プロダクションにコピーライターとして入社。その後、広告会社へ転職し、TVCM、WEBCM、グラフィックなどのコピーライティングとプランニングを経験。2019年にデジタルエージェンシーに入社、コピーを通してマス領域からデジタル領域まで横断的なクリエイティブの制作、ディレクションに携わる。2024年8月に当社コピーライターとして入社。
ブランドの世界観の構築を担う
――まず、イングリウッドのクリエイティブ室とはどのような部署なのでしょうか
河上:イングリウッドが運営するブランドにおけるデザインやコンセプトワーク、ネーミング、キャッチコピーなどのクリエイティブを通してブランドの世界観を創り、守る部署です。日々スピード感をもって生まれる新ブランドに対して、事業責任者や商品企画チームなどと連携しながら作り上げること。そして既存のブランドの新商品パッケージやイメージビジュアル、プロモーションにおけるクリエイティブ制作を通して、ブランドイメージを構築しながらより愛されるブランドとして育てていくことを担っています。
また、イングリウッドという会社そのものの世界観やメッセージもクリエイティブ室で創っています。今の会社の姿だけでなく、5年後、10年後のイングリウッドがどうあるべきかを経営陣とすり合わせをし、コーポレートサイトやパンフレットなどで表現しています。
――そもそもクリエイティブ室ができた背景は何だったのでしょうか?
河上:「とにかく良い商品を届けたい」という想いを大事にしていたということが大きな理由になります。イングリウッドは「商品を売る最強の集団」として、あらゆる場面でスピードを大事にするカルチャーですが、それは良い商品を多くの人に届けたいという想いがあるからこそ。それはクリエイティブも例外ではありません。例えば外部に制作を依頼すると、まずは依頼されたパートナー企業側が依頼内容を理解して、数週間かけて提案資料を作り、プレゼンをして……その間に齟齬が発生したり、修正が発生したりと、ブランド側が思い描くクオリティと差が出てしまう可能性があります。逆に社内にクリエイティブ組織があれば、余分なラリーが減るだけでなく、ブランドの想いをダイレクトに受け止めることでクリエイティブ面でもより良いものを突き詰めることができます。そのような背景から、社内にクリエイティブ室を立ち上げることになりました。
――具体的にはどのようなものを作っているのですか?
河上:例えばブランド立ち上げ時にはブランド名やコンセプトメッセージ、コンセプトカラーやキービジュアルなどを作ります。また、SNS投稿画像など、ブランドの世界観を正しく伝えたい場面では、クリエイティブ室が責任をもって制作を行っています。言わばブランドの「人格」を作っているようなイメージです。
ーーイングリウッドは自社でWEB広告の運用も行っていますが、広告クリエイティブとの役割の違いを教えてください
河上:例えば誰もが知っているようなブランドでは、すでにお客さまが想像するブランドの印象が確立されているので、ブランドの世界観を逸脱しないように厳格なルールを決めている場合があります。イングリウッドはブランドの世界観を大事にすることはもちろんですが、「商品を売る最強の集団」として、その商品の魅力が何かを見出し、広告としてお客さまにきちんと伝えていくというマーケティング視点も同じくらい大事にしていることが特徴です。イングリウッドはWEB広告の運用などデジタルマーケティングにも強みを持っており、そうした場面でもマーケティングチームが多くの広告クリエイティブを作ります。その際にユーザーが興味を持ち商品を注文してもらうという点にフォーカスをした広告作りをしているところがクリエイティブ室との違いです。
しかし、広告やプロモーション部門だけだったら、ブランドの世界観や人格よりも、商品を売るための手段が勝ってしまうことがあります。それは中長期的に見た時に、ブランドイメージが定まらず、ブランドそのものが成り立たなくなる恐れがある。だからこそ、イングリウッドのクリエイティブ室は、ブランドの人格を守るための番人的存在であり、最後の砦のような役割を担っています。
ブランドのど真ん中を形にするクリエイティブ
――お二人の入社の経緯を教えてください。
河上:これまで広告会社、事業会社でのブランディングなどさまざまな角度でクリエイティブとしてのキャリアを築いてきました。特に前職は自分の手で触ることができる商材ではなかったのですが、イングリウッドでは、『Aurelie.(オレリー)』*や『AKNIR(アクニー)』のように自身の手で触ることができるブランドを同時に複数創ることができます。すごいスピードでブランドを創れるので、これまでの経験を活かして、さらに自身も成長できるところに魅力を感じました。
また、選考中に社長の黒川と話していて印象的だったのは、イングリウッドが言葉やデザインをすごく大事にしていると伝わってきたことです。そのために、部門や役職などをちゃんと設けて、これからもクリエイティブに力を入れていくという熱量が感じられたので、ぜひここで働きたいと思いました。
*イングリウッドの連結子会社であるアミノセルス製薬株式会社が運営しているブランド
萩原:私は 河上さんに声をかけていただいたことがきっかけでイングリウッドに出合いました。私自身、広告の領域をひたすら突き詰めていくことよりも、ブランドにどう向き合っていくかに興味がありました。広告は短期スパンで消費されますが、手元に残る、長く愛されるブランドを作ってみたいと思っていたんです。そのような中でイングリウッドとご縁があり、いろいろなブランドを自分たちの手で創り、育てていることに惹かれて入社を決意しました。
―― ブランドの世界観を創るうえで気を付けていることはありますか?
河上: そのブランドにどういう世界観があると今の世の中で受け入れてもらえるのかを徹底的に突き詰めます。ターゲットの世代の志向を分析することはもちろん、競合ブランドのコンセプトや価格帯なども踏まえて、差別化を図っていくことが世界観創りにおいても大切です。そこからターゲット層に感情移入、さらには憑依することで、共感を呼ぶブランドの世界観を創り上げていきます。
ブランド創りには想いや熱量があることも大事ですが、「想いや熱量あればヒットブランドになる」とも限りません。だからこそ、クリエイティブ室の目線からも徹底的にブランドコンセプトをすり合わせていくことが重要だと考えています。お互いがプロフェッショナルとして議論ができる、ということもイングリウッドの「年齢・年次・役職関係なく良いアイデアは採用する」というカルチャーがあるからこそだと実感しています。
――24年5月には新ブランド『Aurelie.(オレリー)』を立ち上げました。クリエイティブ室ではどのような関わり方をしたのでしょうか?
河上: 『Aurelie.(オレリー)』は、MEGUMIさんがフルプロデュースするトータルエイジングケアブランドです。フランス語で「輝く」という意味を持っており、ご自身が人生最大の肌荒れを機に1,000種類以上の美容法を試した結果、肌だけでなく心も明るく本来の自分を取り戻すことができたという実体験から、「美肌は心を強くする」をコンセプトに掲げています。なので、MEGUMIさんの想いが詰まったブランドであるということ、その想いが世の中にも広く受け入れてもらえるためのクリエイティブでなければなりません。
例えばパッケージデザインや各種クリエイティブに取り入れているキーカラーは、Aurelie.レッドを基調にしたもので統一しているのですが、これはMEGUMIさんの想いでもある「女性が自信やオーラをまとうような赤」をベースに、多種多様な赤から決定しました。
萩原:コピーライターは、ブランドのトーン&マナーに合わせ、お客さまに正しく、そして期待感を持ってもらえるような言葉選びを通して商品の魅力を伝えます。オレリーは私が入社した時にはすでに立ち上がっていましたが、ブランドがどんどん成長していく中で、コンセプトワークやキャッチコピーなどコピーライターとしての経験を活かしていければと思っています。
いろいろな筋肉を使いながら、ブランドを創る面白み
――イングリウッドのクリエイティブ室が求めている人材とは?
河上: ただクリエイティブを制作するのではなく、会社の事業戦略や、マーケット、ブランドごとのビジネスモデルを深く理解しながら、高速でアウトプットできる、それを楽しいと思うことができる方ですね。
イングリウッドでは、ブランドを運営する事業部とのやり取りが頻繁に行われます。広告会社や制作会社であればブランドの担当者とクリエイターの間に営業がいる場合が多いですが、当社では直接社内で会話できることでブランドの想いをダイレクトに知ることができます。だからこそ、商品を深く理解した上での提案ができますし、修正などのやり取りもスピーディーに行えることから、イングリウッドのクリエイティブ室はクリエイターとしてもより高いクオリティのアウトプットができる環境です。
また、広告会社と同じように一つの商材に限らず、食品や男性・女性用化粧品、アパレル、雑貨など、あらゆるジャンルを担当するので、クリエイター的には飽きないと思います。私自身も経験がありますが、同じ商品ジャンルを長く担当することでその分野での専門性が高くなる一方、違う筋肉を使わなくなっていってしまいがちです。それと比較すると商品ジャンルの幅が広いイングリウッドでは、様々な筋肉を使いながらブランドを形にしていくことができるのが他の会社にはない面白さです。
萩原: 入社して実感したのは、製品開発のバックボーンを知れることの面白さです。広告会社時代は「これがこの商品の魅力です」という答えを与えられ、その通りに制作することがほとんどでした。イングリウッドでは、新しいブランドを立ち上げたり商品を作るにあたって、この成分をどれくらい入れようとか、この素材はこう扱いたい、とか。開発段階から情報をキャッチできるので、クリエイティブの目線で「こういう方向性にしたらもっと良くなるのではないか?」と踏み込んで提案することができるのが面白いですし、やりがいに感じています。
だからこそ、自分自身もインプット量を増やしたり、社内外問わず色んな人に話を聞くことは欠かせません。例えば女性用の化粧品も、実際に使い心地を確かめることもします。
――最後に今後挑戦したいことについて教えてください。
河上:現在のイングリウッドは新規ブランド立ち上げフェーズが多く、言わば「攻め」に注力しています。良い商品を多くのお客さまに届けたいという想いをクリエイティブという形で具現化し、愛されるブランドを連続的に創りたいです。そして、開始から数年が経ったブランドをより大きく育てていくフェーズに入ったときに、時代の変化をとらえながらもブランドの世界観を大切にできるような「守り」もできるクリエイティブ室にしていきたいです。
萩原: 深く長くブランドと言葉で向き合っていきたいですね。
河上も言っていたように、スピード感をもってブランド立ち上げに携われる面白さだけでなく、ブランドを育てていくことができるのもイングリウッドのクリエイティブ室にいる醍醐味でもあります。コピーライターとして「言葉」を通じてブランドの”人格”を際立たせ、多くの方に愛されるブランドづくりをしていきたいですね。