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インタビュー:アクセンチュアから起業。挫折を乗り越えて、ハッカズークで事業責任者になるまでの2年間を振り返る Vol.2

ハッカズークのセールス&マーケティングチームの責任者を務める實重 遊(さねしげ ゆう)。一部署の責任者から事業責任者になるべく奮闘中です。

そんな實重に、ハッカズークに入社をしてから2年間を振り返っていただきました!
こちらは後編です。

責任者として意思決定して、決めたことを正解にする。すごく苦しんだけど、どんどん面白くなっていった

ーー その次は、どんなフェーズだったのでしょう?

2021年の1年間で、セールス&マーケティングチーム責任者としての楽しさと苦しさのフェーズです。いちプレーヤーからチームを任せてもらえる立場になって、意思決定の幅が広がり、責任の重さもさらに増しました。チームの数字は僕が見ていたので、チームに人が必要だというときは採用にも力を入れました。

ーー 採用活動もしていたんですね。具体的にはどんなことをしていたんですか?

新しく人と会うこともあれば、口説きたいって思う知人をご飯に誘って口説いていました。その中の1人が、いまハッカズークでセールスとCSを兼務しているアソン(金森亜城)です。アソンは一緒に働きたかったので、絶対に口説くって決めていました(笑)。

ーー なんでアソンを口説きたかったんでしょう?

僕が独立していたときに出会ったんですけど、そのときからすごい前向きで熱いやつで。初めて会った日に「1日1日死ぬ気で生きよう!」みたいな内容のメッセージを送ってくるようなやつです(笑)。アソンも当時勤めていたリクルートで役職が上がったタイミングで、その役割を全うしたいって話をしていて、こういうガッツのある人が今のハッカズークに必要だと思って誘いました。



代表の鈴木と一緒に口説いて、入社してもらえることになって嬉しかったですね。アソンが入ったことでチームとしてできることが増えて、僕もマーケティングやセールスの戦略を考える時間をさらに取れるようになって、意思決定の幅が広がっていきました。


日清食品とリクルートを経て、はじめてスタートアップに入社してからの1年を振り返る | 株式会社ハッカズーク
ハッカズークは『退職で終わらない「企業と個人の新しい関係」を実現し、退職による "損失" のない社会を作る』をビジョンに、「アルムナイ(企業の退職者/卒業生/OB・OG)」という領域でサービスを提供していて、今までに累計2.6億円の調達をしているスタートアップ企業です。 具体的にはアルムナイ特化型のSaaSシステム「 ...
https://www.wantedly.com/companies/hackazouk/post_articles/391347

ーー 意思決定の幅が広がるということは、難易度も上がりますよね。

そうですね。アルムナイというこれまでに無い市場における事業なので、例えばプライシングをどうするのかも正解がないし、マーケティングに関しても、予算はどのくらいにして、どんな施策で挑戦するのか、そのタイミングはいつなのかとか、正解がないんです。それでも自分が責任者として決めないといけないし、決めたことを正解にしないといけない。すごく苦しんだし、うまくいかないこともたくさんありました。でも、どんどん面白くなっていきましたね。その頃、事業フェーズも一気にグロースできつつあり、2021年の1年間で事業規模が3倍になったんです。苦しくもあり面白い時期でした。

ーー それだけ事業が拡大していると、商談数やお客様の数も増えて、プレイヤーとしての仕事も増えたんじゃないかと思いますが、その点はどうでしょう?

そうですね。チームを見ているとはいえプレイングマネージャーなので、目の前の短期的な仕事だけでいっぱいいっぱいになることはできるんです。でも、僕はセールスやマーケティングの仕事をするために入社をしたわけではなくて、事業づくりがしたくて入社をしているので。目先の緊急度の高いタスクだけじゃなく、中長期的な視点でターゲティングやKPI、予算を考える重要度の高い仕事にも意識的に時間を割くように意識をしていました。

アルムナイ事業について、代表の鈴木以上に考えていると言えるように

ーー 3つ目のフェーズとなる直近半年は、どんな挑戦をしていますか?

事業責任者になるための挑戦をしています。チーム単位での戦略を考えるだけではなくて、中長期的な事業計画を作ったり、それを元に社内でディスカッションをしたりもするようになりました。

ーー もう一段視点が上がったんですね

やっぱり自分はいち部署の責任者にとどまらず、事業責任者になりたいと思っていて。もっと事業を伸ばしたいし、牽引する立場でありたいので、それを果たすためにはチームの責任者に留まっているわけにはいかないなと。



ーーでも、チームの責任者もやりつつ事業を見る仕事って、どうやってやっているんですか?

ハッカズークはめちゃめちゃ情報がオープンになっているので、事業づくりに関わるかどうかは自分次第なんです。材料は揃っているから、考えようと思えば誰でも考えられるし、代表の鈴木やプロダクト責任者の山口、開発責任者の谷口やCS/コンサル責任者の大森などをはじめ、社内のメンバーがみんな快くディスカッションの時間もとってくれる。

だから、例えば2025、2026年に会社をどういう状態にしていきたいかとか、そのために2023年は何をして、今どんな課題があって、何に注力をしていくのかなどを自分なりに考えて、鈴木とディスカッションしたり、CS/コンサルの責任者である大森とディスカッションしたりしています。

一方で、セールス&マーケティングのプレイングマネージャーでもあるので、当然現場の仕事もやっていて。例えば、展示会に出れば一枚でも多くビラを配るとか、毎日一件でも多く商談をするとか。中長期から超短期まで思考の行き来が激しいので、正直今も苦労しています。

ーー プレイングマネージャーの仕事だけでも、1日は終えられますよね

そうですね。現場の第一線にもいたいけど、それだけだと自分の視座も上がらない。会社には、長い目で見て事業をどうしていきたいかを考える意志を持った人が必要だし、僕はその立場になりたい。だから、現場の仕事をやりつつ事業を俯瞰して見る時間は無理矢理にでもとっています。

ーー そうすることで、ご自身に何か変化はありますか?

会社の恩恵を受ける立場の意識から、会社を創る側の意識に変わっていったと思います。例えば、会社の情報がオープンである点について、これまでは「オープンな会社っていいよね」みたいな、恩恵を享受する意識でいました。でも今は、そういった会社の良いところを自分が守っていきたいし、より良くしていきたいと思っています。会社として大事に守っていきたいこと、変えていきたいところを自分ごととして考えるようになりましたね。

ーー ご自身の意識が変わったことで、仕事において変化を感じることはありますか?

株主報告会や、他社スタートアップの経営者と話すときに実感しますね。これまでは、考えている量が足りなさすぎて、そういう場で浅いことしか言えなかったんです。もちろん「いち部署の責任者」としては話せるんですけど、その先の会社や事業をどうしていきたいかはちゃんと話せてなかった。やばいなと思って。僕は、事業を創ってグロースさせるためにハッカズークにいるのに、こんなんじゃだめだと痛感しました。

ーー 今はどうですか?

今年に入って、やっと自分の言葉で話せるようになったと思います。例えば株主報告会は会社を代表して株主に報告をするわけなので、「会社や事業の現状をどう考えていて」「今後どうしていきたいか」という自分なりの意志がないと発言するのは難しい。

そういったところも含めて、考えの深さや考え抜く量に関して、変わることができつつあるとは思うものの、全然足りてないなと痛感することもままだあって。経営者ってぶっ飛んでいる人やすごい人がたくさんいるので、改めて鈴木と話したり、他社の経営者と話していると、「自分は普通なんだな」と感じさせられてばかりです。でも、アルムナイの事業については、鈴木以上に考えている状態だと言えるように早くなりたい。ならなければならない。それが今目の前の越えないといけない壁の1つですね。

ーー スタートアップに入ったからと言って、裁量は誰でも得られるわけではないし、努力が必要になりますよね。2年間で役割のレイヤーを上げていくことができたのは、なぜだと思いますか?

よくいう「Will」「Can」「Must」でいうWillを持ち続けたことだと思います。スタートアップあるあるだと思うんですけど、ジョインしたときはみんなWillを強く持っているんです。でも、現実は少ない人数でコストを極限まで切り詰めているので、Mustの仕事がすごく多い。ほとんどの人がまずMustの仕事で忙殺されることになるから、一時的に目先のことしか見えなくなることもあると思います。

でも、Mustを積み上げていくことでCanが増えていく。Canを増やしながら、Willを見失わずに「何しにきたのか?」を問い、Willを実現するために「裁量やポジションは掴みにいく」という意識を持ち続けることが重要だと思います。

ーー Willを持ち続けられたのは、なぜだったんでしょう?

前提、自分は一度プロダクト作りに失敗して辞めてしまっており、簡単に折れてしまった自分がコンプレックスなので、ハッカズークではどんなに辛くてもやり切ると入社時に覚悟を決めていたというのはあります。

あとハッカズークは個人がWillを持っている限り、それにコミットしてくれる会社だと思います。みんな、基本お節介だと思っていて(笑)。「こうなりたい」と伝えれば、それに付き合ってくれる人たちです。挑戦する中でそのスピードが速すぎると感じればスローダウンしてもいいし、失敗したけどもう一回挑戦したいというのも認められる環境。僕がやっていたように、「事業計画作りました。ディスカッションさせてください!」みたいなのって、付き合ってくれる会社ばかりじゃないと思うんですよ。でも、ハッカズークはそれに付き合ってくれるから、自分次第でどんどん挑戦できる環境なのはありがたかったです。

一方で、言い訳が一切できない環境でもあります。情報はオープンになっているし、変えられない制約はないので。それは苦しいけど、僕にとってはありがたい環境でした。

ーー 情報や環境をどう生かすかは自分次第ということですね。そんな實重さんからみて、どんな人がハッカズークに合っていると思いますか?

先ほどの話とつながりますが、Willが強い人だと思います。ハッカズークの特徴として、個人のWillを試せる環境があることと、アルムナイという事業領域の難しさの2つがあると思っていて。

アルムナイは、少なくとも日本ではこれまでビジネスとして市場に出てきていなかったものです。そんな新しいテーマに挑戦するという意味ですごく難しいし、そもそも数年前まで「退職者=裏切り者」という文化もあった中で、意識改革も必要。何かの業務効率化ができるとか、何か既存サービスを代替できるっていう事業特性ではないので、単純にはいかないんですよね。あとは、ほとんどのお客様が大手企業なので、組織や意思決定の複雑性のある企業をカウンターパートとする難しさもある。

ただ、難しいからこそ社員一人一人が大事だし、社員の成長の優先度が高いんです。一人一人のプロフェッショナリティやWill、スキル、マインドが必要だし、言葉を選ばずに言うとソルジャーではだめなんです。簡単に正解を出せるビジネスではないから、みんなが仮説を持って試して、失敗して、もう一度挑戦して、っていうことが求められる。

そういう難しくて面白い事業だから、Willが強い人がいいと思います。そのWillはなんでも良いと思っていて、「アルムナイを日本で当たり前にしたい」っていう事業への共感でもいいし、会社をグロースさせる経験をしたいとか、自分のコンプレックスを克服したいとか自分の力を試してみたいとかでも良い。そのWillにこだわりきれる強さを持った人と一緒に仕事がしたいです。

WillWill言いすぎましたね(笑)

ということで、いろいろ熱く語ったのですが、スタートアップで働くことやハッカズークに興味を持ってくれた人がいたら、一旦、僕と話しましょう!


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私たちは「退職で終わらない『企業と個人の新しい関係』を実現し、退職による損失のない社会を作る」というビジョンのもと、アルムナイ領域に特化した事業を展開しています。 ▍事業について 人材を「資本」として捉え長期的な企業価値の向上に繋げていく、「人的資本経営」が近年注目を集めています。人的資本経営は、社外の人的資本である「アルムナイ(退職者、卒業生)」ともつながりを構築し、双方WinWinとなるコミュニティを形成していくことも重要な取り組みとされています。弊社はこの"アルムナイ"を広めるパイオニアとして、専用SaaSを提供しているHR Tech企業です。クライアントはトヨタ自動車様、三菱商事様、野村ホールディングス様、ニトリ様など各業界のリーディングカンパニーのため、組織課題に深く入り込むコンサルティングサービスも合わせて提供しています。 ▼クライアント一例(敬称略) トヨタ自動車、三菱商事、住友商事、野村ホールディングス、三菱UFJ銀行、横浜銀行グループ、ニトリ、電通、パナソニック、日本総研、中外製薬、荏原製作所、浦和レッズ 等 ■アルムナイ特化型SaaS『Official-Alumni.com』 企業がアルムナイとの繋がりを構築・強化するための、SaaSプロダクト「Official-Alumni.com」を開発・提供をしています。 https://official-alumni.com/ ■アルムナイ・コンサルティング アルムナイ・リレーションの構築や強化のために必要な制度設計から運用まで、企業とアルムナイの間に立ち、関係を最適化するためのコンサルティングをします。 ■退職で終わらない、企業と個人の新しい関係を考えるメディア『アルムナビ』 アルムナイに関する最新情報やノウハウ、事例などを発信するメディアです。 https://alumnavi.com/ ◎詳細は採用ピッチ資料をご覧ください。 https://speakerdeck.com/hackazouk/about-hackazouk
株式会社ハッカズーク


(企画・構成・文:築山芙弓)

前編はこちらから


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