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ギフティの主力事業である「giftee for Business」。カフェやコンビニなど有名ブランドの商品をデジタルギフトとして活用できる、企業向けのキャンペーンツールなどを提供しています。ツイッターやLINEなどのプラットフォームを介してデジタルギフトを配布する、というかたちが多く取られていますが、配布方法は他にもさまざま。
日々デジタルギフトの“届け方”について考えているのが、入社2年目の天田早紀さんです。
「giftee for Business」内の新事業を任されるなど、入社以来プロダクト開発メンバーとして活躍してきました。そんな天田さんに、いま考えていること、課題やハードル、また今後の展望などについて語ってもらいます。
〈プロフィール 天田 早紀(あまだ さき)〉
法政大学卒業後、2015年に株式会社アシストに就職。BIプロダクトのプリセールスエンジニアを経験したのち2021年7月にギフティへジョイン。「giftee for Business」のプロダクト開発に携わる。現在は、第三事業本部Product Growth Unitに所属。
企業のさまざまな活動に、“ギフト介在の余地”が存在する
──天田さんの、現在の業務内容について具体的に教えてください。
現在は、「giftee for Business」のプロダクト開発などを担当しています。
具体的には、法人領域のデジタルギフト利用において、企業目線・ユーザー目線のそれぞれから用途・配布手段を検討し、既存プロダクトの展開を進めたり、新たなプロダクトやサービスを作ったりすることが仕事です。
たとえば、デジタルギフトをQRコード化して、メールやLINEなどの連絡先を知らなくてもその場でお渡しできるサービスなどのディレクションを担当しています。
このサービスは、展示会などで来場者にノベルティを渡すシーンで活用されています。対面でノベルティを配布する際、品物の選定、運搬の方法、配布数の見積もりや残数の管理など、じつは多くの検討事項があるんです。
そこをデジタルギフトに置き換えて、必要なときに必要な分を配布できるようにすると、企業の担当者さまの課題が解消される。受け取る側はデジタルギフトだと荷物にもならず、いつでもスマートフォン上で確認できるので使いやすくなります。
このように、企業側、ユーザー側、双方にとってよい体験を提供することについて日々考えているんです。入社後に担当した新事業はマーケティングの一環で行われるリファラル領域に対応するサービスでした。すでにサービスを使っている人から、その知人・友人に紹介してもらうリファラル施策。それを実施する際に、デジタルギフトを活用していただける仕組みを立ち上げました。
簡単に言うと、紹介してくれた方にも、紹介された方にもデジタルギフトでお礼を渡せるシステムです。対面でのノベルティ配布の例と同様に、リファラル施策においても運用に課題がありました。紹介してくれた方と紹介された方の紐付け、お礼の選定、配布タイミングや配布手段、実施した実績の集計など、かなりの工数がかかる作業になります。
そこで、ギフティで施策に関連する機能をシステム化したんです。数多くの提携ブランドさんがいらっしゃるので、お礼のギフトも含めてリファラル施策に必要なものを、包括的に提供できるようになりました。
このように、今ある手段をもとにして新しいデジタルギフトの活用シーンを検討していくのが私のチームの仕事で、日々エンジニアメンバーとすり合わせながら、システムを作っています。“届け方”は考えれば考えるほどあるので、「giftee for Business」は、まだまだ広がっていくと思います。
──そのようなことを考える中で、日々意識していること、気をつけていること、などはありますか?
「この機能やプロダクトは、本当に必要?」と、常に考えるようにしています。突き詰めて考えると的確な手段ではなかった、じつは他の方法があった、となると、ニーズからずれた、その後の広がりが見込めないものを提供することになり、事業として成立しなくなってしまいます。
お客さまも喜ばせることができず、エンジニアの方をはじめ、協力してくれる方々の時間を無駄にしてしまうことにもなる。だから、良い判断ができているかはとても重要なのですが、いかんせん前例がないことばかりで…。
そういう中で、やっぱり「目的に立ち返る」というのが重要だと思っています。なにかを決めるときって「確定」に近づくほど、検討事項が枝分かれして、細分化していき、目先の「これ」をどうしよう、という意識になりやすいんです。
たとえば、「このボタンの見た目をどうするか」「押された時はどういうリアクションを返すか」といった、細かい仕様のレベルに注目しすぎてしまうこともあります。
とくにプロダクトの動作を突き詰めて考えるときなどは、枝分かれした先に意識がいって、枝分かれする前の幹の部分から頭が遠ざかってしまいやすいので、もともとの目的やコンセプトに立ち返っていくことを意識しています。
──具体的になればなるほど、「目的」が大事になると。
もうひとつは、「仕事自体を主役にする」ということも大事にしています。「自分がやってる」ということを主軸にするのではなく、「◯◯な需要があるから△△をやっている」とか「プロダクトを“会社”として作ってる」ということを主軸に考える。
そうでないと、そのときの自分の状態によって意思決定がブレる気がしてしまって。なので、あくまで「事柄」を主役にして、自分と仕事の距離、そのバランスをちゃんと取るようにしています。
私はけっこう小心者で、「こうやったら失敗するんじゃないか」「これで上手くいくだろうか」「もっといい方法があるんじゃないか」など、色々と考えてしまうことがあります。でも「会社やチームとしてやりたいことはこれだった」「それを踏まえると、いま取れる選択肢ではこれがベストなはず」と考える。
「失敗したら嫌だな」という自分軸ではなく、目的や意図をベースにフラットに考えることで、冷静になれると思っています。
不確実性の高い中での意思決定も多いので、そういったことを日々意識して事業に取り組んでいます。
「機能のその先」を作っていきたい。追い求めるは“ギフティらしさ”
──天田さんは、もともとto Cの「giftee」が好きで、入社したという経緯もあるんですよね。そこから、to Bの「giftee for Business」に携わるようになってギフティの印象は変わりましたか。
入社前も今も変わらず、giftee のサービスはよく利用しています。 直接会えなくてもギフトが渡せるのはすごくありがたい。ラインナップされている商品も素敵なものが多いです。
ちょっとしたお礼だったとしても、デジタルギフトにメッセージカード付きだと、カジュアルに送れるけど気持ちも伝えられている感じがします。
そうやって、最初はto Cの部分に惹かれて入って、選考の過程で「giftee for Business」という、to Bの部分を知りました。実際チームに入って、toB領域でデジタルギフトが活用できるシーンは想像以上に多いこと、また、そのスケールの大きさにも驚きました。
to C のサービスが、デジタルに親しみのあるユーザーさんを中心に、日常のコミュニケーションから広がっていくことに加えて、to B のサービスで幅広く活用いただけることは、デジタルギフトの広がり方、スケールの仕方に大きく影響してきます。
デジタルギフトが幅広く使われるということはつまり、ギフト化をしてくださっているブランドさんの商品も広まっていくということ。ギフトを使ってくださる企業さんと、ギフトを受け取る方、商品をギフト化してくださっているブランドさんもみんな嬉しい関係性がすごいですよね。ある種の「美」を感じます。
──ご自身の中でも、部署としてでもいいのですが、「giftee for Business」で今後チャレンジしていきたいことはありますか?
機能の先にある体験も含めて考え、プロダクトを作っていきたいと日々思っています。プロダクトをつくるとき「これがあれば、この課題は解決できるよね」という意味で、最終的に機能を考えることにはなります。でもそれだけはでなく、もう少し情緒的な、感覚的な部分も作っていきたいと考えていて。
「機能」が適切に提供できていることは大前提として、ギフティの中にあるポリシーや、哲学みたいなものも表現できるといいなと思っています。操作感や、プロダクト上での言葉選び、ビジュアルのトーンなど、細かい部分に「らしさ」を宿すというか。
ギフティが一貫して持っている雰囲気、ブランディングにもつながる話ですが、サービスやプロダクトを見ただけで「どことなくギフティっぽい」と感じてもらいつつも、主張しすぎないラインを大事にしたいです。
──最後ですが、今後ギフティにどんな仲間が加わってほしいですか?
ギフティは多面的な会社で、世の中の色々なこととつながっているし、今後もそのつながりを広げられる可能性がたくさんあると思います。
だから、「縦」や「横」のグルーピングで、物事を割り切りすぎない人が加わってくださったら嬉しいです。会社の中でやっていることというのは、部署や役職が違っても、すべてどこかでつながっている。そういうつながりを「面白い」と思えるかどうかが大事かなと。
私が最初にギフティに入って思ったのは、「遊ぶように仕事をしている人が多い」ということなんです。「遊び」という言葉で誤解を招きたくないのですが、スポーツとかチェスを「Play」するようなイメージです。伝わりますかね?
世の中にあるもの、起こっているものすべてを可能性・選択肢として見て、幅広くPlayしている雰囲気を社内に感じています。
いい意味で割り切りすぎずに、色々なところにアンテナを張っているから生まれる雰囲気ではないかと。
そういう自由度の高い雰囲気を「良いな」と思える人は、きっと楽しめると思います。
(取材・文・撮影・編集:清水 翔太)