こんにちは。ファンづくりカンパニー株式会社 代表の篠塚です。
私たちファンづくりカンパニーは、もともと中小企業の採用課題をWEBサイト制作・動画制作・求人広告の面から支援する会社としてスタートしました。
独立後も実績を重ね、多くのクライアントから高い評価をいただくようになっていた頃、ある経営者仲間から「採用で困っている友人がいる」とご紹介いただいたのが、KEIPE株式会社さんでした。KEIPEさんは障がい者就労継続支援A型事業所を運営されていました。
はじめての“障がい者支援”の現場で
ご依頼内容は、WEBサイトのリニューアルと採用活動のご支援。
プロジェクトを進める中で、「利用者さん(障がい者メンバー)の声をインタビューで直接聞いてみませんか?」とご提案いただき、私は初めて障がい者メンバーへのインタビューを担当することになりました。
それまで障がい者の方と深く話した経験はなく、特別な先入観こそなかったものの、未知の現場に向かう緊張感はありました。「きっと普通に接すればいい」と思いながらも、どこか慎重な気持ちがあったのを覚えています。
“違和感”が生まれたインタビュー体験
いざインタビューを始めると、利用者の皆さんは思い思いに自分の気持ちを語り、日々の仕事への誇りや前向きな姿勢をまっすぐ伝えてくれました。
そこでふと、「この人がなぜ“障がい者”と呼ばれているのだろう?」という強い違和感が生まれました。
話すペースや表現に個性はあるものの、社会的な“障がい者”という枠にはまらない人間らしい魅力や意志が、そこにはありました。
「できること/できないこと」で人を線引きしているのは、むしろ社会の側ではないか——
自分の頭の中にあった漠然とした“障がい者らしさ”というイメージは、その場で根本から覆されたのです。
当時の理念との重なり、そして価値観の変化
その頃、私自身が会社の理念として大切にしていたのは、「1人でも多くの人が幸せに働ける社会へ向けて」という想いでした。
KEIPEでの体験を通じて、「幸せに働く」とは何か、働くことの意味とは何かをあらためて深く考えるようになりました。
インタビューの現場で感じたのは、「誰もが誰かの役に立てる社会」こそが、本当に目指したい世界なのではないかという気づきです。
それは、自分たちの仕事の延長線上にある“新たなミッション”として、徐々に自分の中で大きくなっていきました。
“違和感”をきっかけに、事業の枠を超えて
KEIPE株式会社との出会いがなければ、今のように障がい者就労支援に本気で踏み出すことはなかったかもしれません。
あの現場で覚えた“違和感”と、そこから生まれた価値観の変化は、今も私たちファンづくりカンパニーの原点であり、挑戦し続ける理由になっています。
これからも「できる/できない」「障がいの有無」ではなく、一人ひとりが“誰かの役に立てる”社会を目指して、事業の枠を超えたチャレンジを続けていきます。