こんにちは!dsc採用担当です。
今回は大学スポーツチャンネル(以下、dsc)のキャリアサポート事業を取り上げます。「ニューアスリートを育成する」ビジョンを持ち、 2014年の事業立ち上げ時から、体育会アスリートのキャリア教育における環境改善に取り組み、 体育会向けの就職支援サービスとして評価を頂けるようになっています。
人材業界ではあまり聞きなじみのないビジョンを持つキャリアサポート事業について、キャリアサポート事業部責任者の中島幸司さんにお話を聞きました。
目次
1. キャリアサポート事業立ち上げ時の想い
2. ニューアスリートとは
3. 教育への想いと人材業界への貢献
4. ビジネスモデルの転換:データの構築
キャリアサポート事業立ち上げ時の想い
ー事業立ち上げ時から「ニューアスリートを育成する」のビジョンを掲げていたのですか
当時から今の世界観/サービスの概要を描いていた訳ではなくて、コロナなどもあっての二転三転しながら今があります。アスリート個々人の力になりたい思いからスタートしたので、最初は学生に対してキャリアについて考えてもらうコンテンツやセミナーを企画して実施してました。それこそ目の前の課題を一つ一つ解決していって、ひたすら走り続けた感覚が強いです。
その時を振り返るとキャリアのビジョンというよりは、dscの ”スポーツで日本の未来を作る" というビジョンを体現するために、教育プラットフォームを創っていきたいという思いはずっと持っていました。その教育プラットフォームを創るために走っていたら、準備が整ってきて、「ニューアスリートを育成する」というビジョンを設定しました。
ニューアスリートとは
ー立上げのタイミングから教育観点を持たれていたのですね。dscが育てるニューアスリートについて
具体的に教えてください
先ほどのお話をもう少し補足すると、体育会アスリートである皆さんが一人でも多く社会で活躍できる状況を作ることで、スポーツの価値向上に繋がると考えています。それがキャリアサポート事業部の
”スポーツで日本の未来を作る” ことです。つまり、ニューアスリートとは私たちが定義したスキルを持つ、社会で活躍できるアスリートのことです。
定義するスキルについては、1.主体性、2.発信性、3.視座の高さ/視野の広さ です。
・主体性は、自分の人生を自分で生きている人を増やすこと
・発信性は、自分自身の考え、気持ちを言語化できるか、メッセージを相手に伝えられること
・視座/視野は個なのか、組織なのか、社会なのかを視点を変えて見れるよう/考えられるようになること
上記3点を磨くことで、自分自身が選択をするときに選択できるだけの力と責任を持てるようになって欲しいです。主体的な意思決定をするために力が欲しい、能力が足りないと思っている方がいれば、いくらでも力になりたいと思っていますね。
ーニューアスリートは主体的に意思決定をする、その能力を持つ人材なのですね。輩出するために3つの要素全てを支援しているのですか
現在のキャリアサポート事業部のキャリア教育・支援では、主体性と発信性を磨くことが出来ています。特に発信性は自分自身の人生の経験を構造化して、言語化できるようになるまで、1対1でフォローしていきます。ここを妥協しないので、一人当たりの面談の時間は必然的に長くなってますね。
実際に一貫性持って話せるところまでは支援出来ているので、一定水準フォロー出来ていると言えます。 一方で視座に関しては、一部しかできていないです。視座/視野はこれまでの学生経験から、特に大学時代の部活内に垣間見えてどんなことが問題/課題で何をしたのか、を聞けばどの視点、視野で見ているのかがわかります。そのときに「こういった視点で考えるとどうか」と新しい視点を提供するアドバイスをすることで、支援をしています。ただ、視座は定着まで時間がかかりますし、日々習慣化しないといけないため、セミナーや面談を通しての支援は行っているものの定着までの支援が出来ているかは微妙です。
その点の支援はこれからもやり方を考えていければなと思っています。
ーどのスキルも1人1人の成長に寄り添い、時間をかけるからこそ、育成に繋がっているのですね。時間をかけて学生と向き合うことができる企業はあまり多くないので、dscでキャリアエージェントをする意味に直結しそうですね。
それが今まで続けられている理由かもしれないですね。これまで関わってきた担当学生とは今でも仲が良いです。事業立ち上げ時に支援した学生は今はもう社会人7年目になっていて、これからも成長を見たいと思っています。もちろんキャリアが進むにつれて、つまり20代前半のときと、20代後半の悩みは違ってきます。それに合わせた支援はしていきたいと思っているので、これからも主体性をもって人生の選択ができる大人を増やしていきたいですね。
教育への想いと人材業界への貢献
ー中島さん自身は教育に対して個人的な想いはありますか
自分自身の経験でも周りの環境に助けられて努力したからこその今があって、個人的な教育への想いがあります。昔、家庭教師をやっていたときに人が変わる瞬間を見れました。教育的な関わりにはずっと魅了されているんです。ただビジネス的な観点で人材紹介業を見たときに、人材業界では入社するタイミングに価値が置かれていますよね。私たちの事業も人材紹介業ではあるのですが、本当の価値はその子が変わる瞬間に立ち会えることだと思っています。そう考えると、私たちが大切にしていることを、同じように大切にしたいと思えるメンバーに来ていただきたいですし、もっと言えばパートナーである大学や企業と一緒にその価値観を共有したプラットフォームを創っていきたいです。
ーそのイメージをもう少し具体的に教えてください。
人材業界をクリーンなものにしたいと思っています。他社は一人でも多くの学生を企業へ紹介しないといけない目標設定をしていることがほとんどです。そうした人材業界の現状としては、「もっと彼らを理解して、育成するために時間を使いたい」「もっと彼らに合う会社がある」そういった想いを大切にキャリアアドバイザーが働ける環境になっているとは言い難いです。
だからこのビジネスモデルを再構築していきたい。何人輩出したか(紹介したか)ではなく、どんな価値観を持っている学生がどんな環境で活躍しているのか、そういったデータを蓄積していくことを目標にして、全エージェントが取り組めると実現に近づいていくと思います。そのデータが蓄積されていけば、
企業やエージェントによってアドバイスの質が変わることも減ってくると思います。もちろん、大学も
学生のために行うキャリア支援・教育がもっと良いものになるので、学生にとって価値のある支援の輪を皆で作っていくイメージはすでに描けていす。
ビジネスモデルの転換:データの構築
ーその未来はとても良いですね。それに向けた準備もされているのですか
今お伝えしたことを実現するために、社内で「人材の輩出(紹介)ではなく、データの構築にビジネスモデルを変える」と銘打ってます。準備は結構前から進めてはいたのですが、今は主に3つに力を入れて進めてます。その3つと言うのはオンボーディングの支援、支援のプラットフォーム化推進、データの活用です。
1つ目のオンボーディングの支援では、エージェントとして働き始めた人がスタートダッシュをきれるように、研修制度・育成制度の追究が必要だと考えております。これまでは動画研修とOJTのみでしたが、研修のカリキュラムを整えて拡充を図ってます。
2つ目の支援のプラットフォーム化推進は、エージェントが面談に集中できる環境を作るべく、人材紹介のプロセスを自動化していくことです。dscがもともと取り組んでいることで、そのおかげもあり学生1人あたりに向き合える時間は長く取れていますが、まだまだ改善の余地があります。面談以外のタスクも多いので、そういった作業をどれだけ削減できるかを目指してシステムの開発を進めています。
そして最後データの構築に繋がるのが、3つ目のデータの活用です。先に説明した内容にリンクすると思いますが、彼らが人生経験を通じて、どんな価値観、人間性、将来ビジョンを持つようになったのかを明確にして、そのデータを記録することです。そういった情報は、エージェントと学生の共通認識として持っていますが、これらはデジタル上のデータとして活用されていません。そういったデータを蓄積し、どのように活用できるかまでを意識しながら、丁寧にデータを構築しています。
データを作ることが、良いサービスを作ることに繋がり、そうしてできたサービスが利用者にとって価値のあるものになります。
ーありがとうございます。これからの未来とその実現の道筋が見えてきました...! 話が膨らんでしまいましたが、その未来を実現するためにどのような方と働きたいですか
色々と話をしてきましたが、これらを実現するまでにはもう少しかかります。なのでまずは目の前の学生に向き合いたい、そんな方に来て欲しいです。シンプルですが、それを一番大切にしている企業ばかりでないからこそ、その魅力はあると思っています。
今回はキャリアサポート事業部の今とこれからについて伺いました。目の前のアスリートと向き合うことを大切にしながらも、ステークホルダーを巻き込んだ構想を描き、業界の変革を目指すキャリアサポート事業。魅力を感じた方はお気軽にエントリーお待ちしております。