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難しいテーマにも切り込んでいけるのは 社会からの信頼があるテレビだからこそ

テレビ局報道局所属 行政担当記者 太田愛美さん(23歳)

You TubeやTikTokが代表するように、映像コンテンツはかつてないほど私たちの身近なものになっています。スマートフォンや各種アプリの進化は、映像は「見て楽しむ」ものから「作って楽しむ、見せて楽しむ」ものにもなりました。これらの変化に伴って、映像に携わる仕事の領域も飛躍的に拡大しています。そのなかでも長い歴史を持ち、世代を超えて多くの人に親しまれている領域といえば、テレビです。今回は、クリーク・アンド・リバー社の社員としてテレビ局で活躍する、太田愛美さんを紹介します。

■現在の仕事内容は?

行政担当の記者として、主に大阪府庁を受け持っています。仕事の流れの一例を挙げると、まず、知事の記者会見を取材するところからスタート。発表された施策などについては、府庁内の関係部局に問い合わせて詳しい情報を集めたり、事実関係の確認などを行います。それらの情報を元に、ニュース番組で放送される原稿を作成します。原稿は上司などのチェックを経て完成し、夕方のニュースで放送されます。時には私もカメラの前に立ち、現場からレポートを行うこともあります。

■テレビ業界を目指したきっかけは?

小学生のころからテレビ、特にドラマが好きでした。人気ドラマで使われている道具にやたらと興味があり、「触ってみたい」と言っていた記憶があります。テレビに対する興味は中学、高校と進学するなかでも消えませんでした。ただ、ドラマはほとんどが東京のテレビ局で制作されています。関西で働きたいという思いも持っていた私は、ニュース番組や情報番組など、関西で制作が行われている仕事に携わろうと考えるようになりました。

大学時代はテレビ局でアルバイトをしました。営業部門でのアシスタント業務だったので番組制作とは違った仕事だったのですが、テレビ局の活気を肌で感じることができました。あらためて「ここで働きたい」と思うようになり、テレビでの仕事を軸にして就職活動を行いました。

■テレビの仕事の面白さは?

興味を深掘りし、それを社会に広く届けられることです。例えば、局の先輩は、世の中ではあまり知られていない難病と闘っている人を取材し、病気を知ってもらうことで患者さんたちを支援するニュースを制作しました。先輩の問題意識を突き詰めていくことが、番組になり、社会への情報発信になったのです。

こういった映像は、テレビだからこそ作ることができたという面もあると思います。患者さんにとって、カメラを向けられたりプライベートなことにまで突っ込んで話を聞かれることは、必ずしもうれしいことではありません。それを受け入れてもらえるのは、テレビに対する信頼があるからだと思います。映像に関係するさまざまな業界のなかでもテレビは歴史が長く、幅広い世代の人に認知してもらっています。報道から娯楽までさまざまなコンテンツで社会に貢献してきた存在でもあります。業界の先輩方が長い時間をかけて作り上げてくれた財産があるからこそ、現代の私たちが問題意識を深掘りすることができる。これは、テレビならではの魅力ではないでしょうか。

■思い出に残っている仕事は?

コロナ禍で閉店せざるを得なかった飲食店を取材したことがあります。取材では、お店に対する店主さんの思いを聞かせてもらいました。アルバイトスタッフさんにも登場してもらい、思い出を語ってもらいました。お店は確かになくなってしまいましたが、映像が残ることで、「こんなお店があったんだ」という記憶を受け継いでいくことができます。放送された番組を見て喜んでくれた店主さんたちを見て、「この仕事をやっていてよかった」と思いました。

<取材やニュース原稿の作成で使用している仕事道具>

■テレビの仕事の大変さは?

テレビを信頼してもらえる理由の1つに、「テレビの情報は間違っていない」という視聴者の気持ちがあると思います。当然のことながら私たちも、間違いのない情報を伝えることに最大限の努力をしています。

例えば、取材対象者の言葉を上司に報告する際、「○○と言っていたと思います」と報告したとします。すると即座に、「『思います』じゃだめだ。もう一度確認してきなさい」と言われます。あいまいな情報は、テレビでは許されないのです。

今の社会では、だれもが完全に正確な情報を持っているとは限りません。急に発表された施策などの場合、担当部局の人であっても細部までは正確に答えられず、あいまいな回答しかもらえないこともあります。そんなときもやはり、「そこで引き下がるな。もう一歩踏み込んで聞いてきなさい」と指導されます。情報の正確さとその結果として得られる信頼を守るためには、粘り強さや、正確さに対する私自身のこだわりが不可欠です。

これらは大変さではあるのですが、同時に、仕事のやりがいでもあります。ひとつひとつの仕事に細部までこだわり、真摯に向き合っているという充実感を得られます。知識が増えたり人脈が広がっていくという成長を感じることもできます。

このほかに大変なことを挙げるとすれば、事件に関する取材です。社会的に影響の大きな事件の際には、関係者にはメディア各社から取材が集中します。何度も同じ話を聞かれ、ストレスを感じてしまう取材対象者もいます。その気持ちは痛いほどわかるのですが、報道に携わる者としては、やはり取材はしないといけない。自分の心の中で葛藤しつつも、報道の使命を胸に取材を行っています。

■テレビの仕事は忙しそうなイメージがあるのですが、実際はどうですか?

勤務時間は9:30から19:00です。たまに残業をすることがありますが、基本的には定時で終了。上司も、終業時間が来たら早く帰るように声をかけてくれます。担当している行政機関は土日祝が休みなので、それに合わせて私も休むことができます。

テレビ局自体は365日稼働しています。そのため、私たちの仕事現場である報道フロアにも、休日であっても必ず誰かがスタンバイする態勢になっています。この役割は、チームメンバーが交代で担当。もちろん、休日に出勤した分は平日に休むことができます。

休暇もしっかりと取ることができ、友人と旅行に出かけたりしています。休暇が近づいてくると、「もしも休みの間に大きな出来事があったらどうしよう。みんなに申し訳ない」とそわそわしてくるのですが、周囲からは「気にせずにゆっくり休みなさい」と言ってもらえます。テレビの仕事はチームで行います。日々の業務はもちろんのこと、休んだときのサポートなども含めて、チームワークが発揮されている職場だと感じています。

担当するニュース番組は夕方のスタートなので、知事の会見などが午後に行われると、その後の仕事がどうしても時間を気にしながらの慌ただしいものになります。また、府庁内での重要な会議が同じ日に重なって、私自身も忙しくなる日があります。でもこういったこともすべて、会社員なら「そういうときもあるよね」と言えるものだと思います。テレビ局だから特別忙しいとは、私は感じていません。

■クリーク・アンド・リバー社の社員としてテレビ局で働くメリットは?

番組制作という、私自身の興味を軸に働けることです。

テレビ局に就職した場合、職種や部署を超えた異動があります。ときには、それまで経験してきた仕事とはまったく違う仕事を担当することもあるでしょう。幅広い経験をしてキャリアを積むという意味ではそれも効果的なのですが、私のように「テレビ番組を作りたい」という思いを強く持っている人にとっては、非常に悩ましい配置転換です。

その点、クリーク・アンド・リバー社に所属していれば、「テレビ番組を作る」という軸をぶらさずにいられます。場合によっては、他局に移って番組制作を行うこともできます。仕事軸・職種軸で働く場所を選びたい人にとっては、クリーク・アンド・リバー社は非常にいい環境だと思います。

■今後の目標は?

まずは行政担当の記者として一人前になることです。先輩記者たちは、「この話題についてはあの人に聞けばいい」という人的ネットワークをたくさん持っています。私も同じようになりたいと思い、府庁の職員や府議会議員としっかりコミュニケーションをとって信頼関係を築けるようにしているところです。

その先は、外国人労働者の受け入れ態勢や働く環境について掘り下げていきたいと考えています。これは、大学で外国人に対する日本語教育を専攻していたことから派生した興味です。大学時代の学びを仕事に活かしながら、社会に対して問題提起をしていきたいです。

■映像業界に興味を持つ方へメッセージをお願いします

テレビ業界は、自分の興味を主体にして動くことができる業界です。政治や経済はもちろんですが、スポーツや暮らしなど、自分自身が「おもしろいな」「みんなに知ってもらいたいな」と思ったことを、実際に取材してニュースにし、世の中に届けることができるのです。もちろんそのためにはさまざまな知識や技術を身に付ける必要はありますが、いろんなことに興味がある人や、社会に対して発信したい物事がある人にはぴったりな業界です。


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