「正直、コパイロツトの事業は難しそう……と思っていました」——そう話してくれたのは、2017年に入社した越川英宣さんです。
前職でWeb制作のディレクターとして働いていた越川さんは、40歳を迎えるタイミングで転職を考え、さまざまなプロジェクト推進の支援を手がけるコパイロツトの一員になりました。
しかし、大変だったのは入社後。慣れない考え方、仕事の進め方に戸惑う日々の中、周りについていくのに必死だったと、越川さんはいいます。
今回はそんな越川さんに、入社から現在までのコパイロツトでの4年間を振り返り、リアルな思いを語っていただきました。
プロフィール
越川 英宣
何度かの転職を経て、2017年に入社。前職はWEBディレクター。趣味は外食、お酒を楽しむことだったが、今はよく、徒歩や自転車で都内を巡るようになった。映画『スターウォーズ』のファン。
制作を起点に仕事の幅を広げ、クライアントの本質的な課題を解決したかった
—— そもそも、Web制作の会社から転職しようと考えた理由を改めて教えてください。
越川:私は印刷会社のDTPオペレーターからスタートし、グラフィックデザイナー、ディレクターとキャリアを重ねて、前職ではWebディレクターの仕事をしていました。
ただ経験を積んでいく中で、制作の仕事を中心に携わる領域をさらに広げ、もっとクライアントの近くで課題を解決したいと考えるようになったんです。
年齢的にも、これまでの実務経験を活かしてさらにキャリアの幅を広げたいと思い、2016年頃から転職を具体的に考えはじめました。コパイロツトには、転職活動をしていく中でWantedlyを通じて出会っています。
—— コパイロツトの事業について、当初どのような印象を持っていましたか?
越川:募集記事などから、クライアントファーストである印象を受けていました。実際に共同創業者の定金さんとお話したとき、私が抱いていた「組織の課題を解決する仕事をしたい」という想いに共感してくれたことを覚えています。
ただ正直にいうと、面談のときに定金さんが話してくれたプロジェクト推進に関する考え方や理論、事業コンセプトなどについての説明は、私にとってはかなり難しく、半分ほどしか理解できていなかったと思います。
これまでの仕事と共通する部分もあると思っていましたが、知らないことがまだこんなにあるのか、と驚きました。そのため入社が決まったときは、期待が半分、不安が半分といった状態でしたね。
不安が的中? 経験したことのない仕事の考え方に戸惑う日々
—— 実際に入社してみて、どうでしたか?
越川:入社当初は、その「半分の不安」の方が見事に的中してしまいました。はじめは業務の中で、ついていけない場面が多々ありました。業務の考え方や進め方、一人ひとりの社員に対して求められていることが、これまでの仕事とは大きく違っていたためです。
例えばコパイロツトでは、プロジェクトを進めていく中で何か質問すると、「その質問は何のためにしているの?」と聞かれることがあります。自分がその質問をすることで、誰のどんなアウトプットを必要としているのか、どんな仮説を立てているのかを、常に問われるわけです。
私にはそこまで深く考える習慣がなかったので、はじめのうちは、ミーティングで質問ひとつするのにも苦労していました。自分自身の行動や発言一つひとつに、目的とゴールをしっかり意識するコミュニケーションのスタイルが身につくまで、かなり時間がかかりましたね。
—— プロジェクト推進の業務プロセスの中で、戸惑ったり苦労したりしたポイントはありますか?
越川:ミーティングのファシリテーションでしょうか。コパイロツトでは、プロジェクト推進をしていくうえでミーティングを非常に重要視しています。「何のために集まるのか」「この時間に何を決めるのか」といった目的に加え、ゴールまでのマイルストーンなど、事前に設計を行い、ミーティングを進めていくんです。
会議やミーティングを運営するのに、そこまで細かく意識したことがなかったので、入社してしばらくは大変でしたね。3年くらいかけてようやく、ベースとされている考え方や仕事の進め方に慣れることができました。
—— コパイロツトの考え方自体には、納得できていたということでしょうか。
越川:そうですね。私は慣れるまでに苦労しましたが、コパイロツトが実践している一つひとつの考え方は、クライアントのプロジェクト推進を支援するうえで、とても重要な要素だと思います。
苦労はしたが、会社の目指す方向性が自分とマッチしている
—— 仕事で大変な思いをしても、辞める選択はしなかった。その理由を聞かせてもらえますか?
越川:会社そのものに魅力があったからです。コパイロツトのビジョンや方針が、自分が目指したい方向性とすごくマッチしていました。
それに、私自身の性格もあったと思います。もともと内省思考が強いので、この状況をどう乗り越えて適応していくかを常に自分の中で考えていました。
また、周りのメンバーの存在も大きかったですね。困ったときは、いろいろと相談させてもらっていました。仕事に真摯に向き合っている真面目なメンバーが多く、チームの仲間に対しても、みんな丁寧に接してくれます。
—— 今、仕事でうれしさ、喜びを感じるのはどんなときですか?
越川:やはりお客さまのプロジェクトを支援して、「あなたがいなければ、プロジェクトが進まなかった」と感謝の言葉をかけていただけたときは、本当にうれしかったですね。
2年、3年と経験を重ねるにつれて、だんだんと周りから指摘を受けることも少なくなっていきました。勉強しなければいけないことはまだまだあるので、今後も引き続き成長していきたいと思います。
—— 最後に今、越川さんが改めて「コパイロツト」という会社について思うことを教えてください。
越川:コパイロツトはヒエラルキー組織ではなく、直属の上司にあたる人がいません。フラットなチームなので、さまざまな意思決定がメンバー個々人の裁量に任されています。
その自由さと、個人裁量の大きさは魅力でもあると思いますが、当然ながらその分、責任を追う領域も幅広くなります。
いろいろな大変さはありますが、プロ意識をもって仕事に取り組むことができる、自律性の高いメンバーがそろっていると思います。
私のように別のキャリアを積んでいてプロジェクト推進の知見や経験がない人でも、コパイロツトが目指す方向性と考え方がマッチするならば、柔軟に軌道修正しながら次のキャリアを模索できるのではないでしょうか。