マーケティング業界やSaaS業界での新規事業経験を経て株式会社WHEREの取締役COOに就任。組織や新規・クライアントワーク分野の0→1領域にメンバーとチャレンジしている西村さんにインタビューしました。今までのキャリアや転職に成功するコツ、同氏がCOOとして思い描いていること等、根掘り葉掘り伺いました!
CAREER:Hitoshi Nishimura (西村 仁) ------------------------------------------------------------------------
アパレル業界からキャリアをスタートし、コンサルティング、マーケティング、SaaS業界を経験。実務支援、マネジメント、プロモーション、マーケティング、新事業開発等、幅広い経験を持つ。自社ビジネス開発/推進や役員直下のプロジェクト等に従事。SaaS業界ではPMMとして、危機管理領域の新規プロダクトのPMFに貢献。 直近ではリーガル領域の新規事業に事業責任者として携わる。
2025年:株式会社WHERE 取締役COO 就任
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Thema
1:これまでのキャリア、成功する転職活動の"コツ"について
2:株式会社WHEREとの出会い、ジョインの決め手
3:チームの雰囲気について
4:COOとして力を入れていることや意識していること、チーム像
5:求職者の方へのメッセージ
お時間ありがとうございます!インタビューでは、これまでのご経験と今後について色々伺わせていただきます。まずは、これまでご経験された業界やキャリアについて教えてください。
宜しくお願いします!キャリアを振り返ってみると、時代に沿って比較的成長期のマーケットに携わっています。アパレル業界から始まり、広告・マーケティング、商品ブランディング、そして最近ではSaaSに関わる仕事を経験してきました。
キャリアの半分は意図的に選んだ分野で、残りの半分はその時々で出会った人々や興味を持った分野に導かれてきた部分が大きいと思います。
共通しているのは、キャリアの中で生まれた問いの解を求めに行っているということです。「業界の外でどこまで通用するのか?」「支援で終わって良いのか?やりきるべきではないのか?」「世の中に足跡を残せているのか?」と、その時の自分に問うことを大切にしてきました、
20代、30代前半では外向きのクライアントワークに軸を置きながら実績をつけて、徐々に内側の戦略や商品設計、さらには組織作りに携わるようになり。そして企業の中枢に経験領域が広がって、今に至っています。業界や役職変化の中で挑戦したことも多く、仕事への向き合い方をビルドアップしてきたことはキャリア形成の中でとても重要だったと思っています。
ありがとうございます。キャリアの変化に伴って、チャレンジしていく領域の変化等はありましたか?
アパレル業界にいた時は、サプライチェーンに関わる仕事をずっとしていて、商品を作るところからお店で売るまでの一連の流れに携わっていました。それ自体はとても面白かったし、会社の計画にコミットする姿を多くの店長から学んだことは、重要な原体験になっています。
ですが、だんだん自分が世の中でどれだけ通用するのかを試したくなってきて。若い時って、そういう瞬間って誰しもありますよね!現状に満足しつつも、新しい航海にも出てみたいというか・・
私の場合は多様な業界に携われ、かつ視座の上がる仕事がしたいと思って、次はコンサルティングの仕事に興味を持ちました。
BtoB で上層部から現場にまで関理ながら、コンサルティングをしていく中で「物を売る」とか「仕掛けを作る」ことに面白さを感じるようになり、最終的にはお客様を支援するだけでなく、「自分が仕掛け人になってグロースさせていきたい」と感じてマーケティング業界へ。
マーケティング業界では経営戦略からプロモーションまで一貫して経験しました。一番印象に残っていることは大手通信キャリアの新しい通話料の仕組みを作ったり、その結果、社外の人間ながら同社から社長賞をもらったりした経験ですね。大きなイベントを開催したりもして、会社内でも少し注目されるようにもなりました。
どのキャリアでも一貫して結果にコミットし、志を持ちながら仕事をしてきた結果、その矛先を自社に向けた方が良いよね、ということでそこから事業開発のキャリアがスタート。エンタープライズ企業のケイパビリティをフルに活用し、いろいろな事業にチャレンジしました。
語るとそれぞれの企業での思い出が沢山出てきますね。
ご経歴直近では、エンタープライズ企業から上場直後のSaaS企業にジョインされてますね。組織的にはどんなところが魅力的だったんでしょうか?
大企業だと意思決定にそれなりに時間がかかるし、色々な制約でなかなか思うようにいいものが、スピーディーに作れないことも多くあります。新規事業や開発分野に携わるものとして、スピードは大切にしたいと常々思っておりまして。その時にSaaS企業を知る機会がありました。
SaaSって独特な熱量と空気感があって、トップはもちろん社員一人一人がミッションに突き動かされて「世界を変えてやるぞ!」っていう情熱を持って集まっていますよね。
それがとても魅力に感じました。こんな人たちと一緒に世に出ていない新しいものを作りたいなと思ってジョインしました。
その後はSaaSだからこその疾走感も味わいましたし、コロナ禍の業績不振で危機的状況に陥ってからの業績回復ミッション成功など、本当に多くを経験しました。危機管理領域の新規プロダクトのPMF経験やリーガル領域の新規事業の事業責任者として、プロダクトコンセプト再設計、機能開発、外部連携、新規顧客、クライアントワークの改革等に携わりました。その企業は今も業界の第一線を走ってますよ。
その経験がすごく私のキャリアの中でも影響を与えていて、またSaaS、さらに創業期を選んだ・・・というわけです。入社前から勿論ワクワクしており、入社後も継続中です!
なるほど!転職の舵取りって難しいと思うのですが、成功する転職の秘訣、何か特別に行っていたことはありますか?
私にとっての成功は「どれだけ自分の成長力や能力を活かして、熱量持って働けるか」。そういったことの自己分析はしっかりとしていたかもしれません。
若い頃から、職場である程度自分の成長に満足できたら、もうワンステップ上の領域じゃないと熱量保てないな、と思っていたので。マインドが保てる環境ってやっぱり大事じゃないですか?
そこを軸にしつつ、やりたいことを見極めてたかもしれないですね。採用媒体に登録して求人情報を見たり、エージェントから紹介を受けたり。あとは、会社を探してピンポイントで履歴書を送ったりもしました。
自己実現やチャレンジしたいことをしっかり固めて、応募するタイプです。だから腰を据えて、どの企業でも熱中できたのかなと思ってます。最終的には「入社後の自分のマインドセット次第で、転職は失敗にも成功にもなる」って考えも少なからず持ってます。
ジョインのきっかけはリファラルだったのですが、前職のSaaSの疾走感や熱量を経験しているので、お話しを頂いた時は魅力的でしたね。
色々な期待と熱意を持っていただいているのが伝わりました!自己分析、大切ですよね。株式会社WHEREへのジョインの決め手について伺えますか?
「宇宙から不動産業界を変える」というインパクトがある事業内容と優位性に魅力を感じたのはもちろんですが、”前職SaaSの成功とWHEREの成功イメージが重なったこと” ”オファーされた職種が今までのキャリアの延長線上に描けたこと”が大きな決め手ですね!
というのも、前職の企業は18年前に創業者4人で始まった会社で、全く世の中になかった類のプロダクトなんです。その可能性を信じていたのはごく一部で、周りは「これ、売れるの?」みたいな。そこから徐々に導入企業が増え、PMF、上場を経て今に至るという話を聞いたことがありました。
私が入社したのは、上場後に到来したコロナの影響で業績が落ちた起死回生時期だったということもあり、代表からも創業当時を彷彿とさせるようなものを感じてました。その時の「熱量」と信じる力というか「既視感」を、阿久津さんや今のメンバーの方達にも感じました。
お誘い頂いたタイミングが、色々な経験を経て、キャリア志向が会社を作る側に向いていた時期でしたので、興味も沸きましたし、真剣に考えるようになりました。
色々情報交換する中で、自分がジョインする姿が描けたので入社に至りました。このフェーズでコアメンバーとして参加できることに、とても意味深いものがあると思っています。
入社後に、一番”おっ”と思ったカルチャーはありますか?
少しプロダクト寄りの回答になるかもしれませんが、「宇宙」からアプローチをするアイデアは本当に絶妙だと思いました。と同時にお客様の反応がどのレベルのものなのか気になっていて。
展示会に出展した際に、想像以上のニーズと反応に触れられて、私としても凄くテンションが上がりました!ピッチイベントでも、多様な業界の方から質問頂けるので、とても嬉しく思っています。
プロダクトで「世界を変える」と熱を持って向き合っているチームの皆がいるからこその反応だなと実感しました。
嬉しいですね!SaaS”WHERE”を軸にIPOを目指していますが、実現への道筋について、COOとしてどのように予測してますか?
それはもう、私たち次第ですよね。ブルーオーシャンを先陣きって行ってるので。前例が無いところで、よりハードルが高い意思決定を求められる場面も多々あるかと思っています。
でも数字だけじゃなくて、中身がすごく重要だと思っています。例えば、T2D3について、3億、9億、18億、36億、72億とかって金額を追いかけるのも大事ですが、それをただ計算して足していくんじゃなくて、しっかりとプロダクトが必要とされて、使われているって市場を作っていかないとダメだと思ってます。
私たちのミッションはあくまで「不動産市場をイノベーション」したり、「おっ!」という価値を世の中に提供していくことなので。今のフェーズでプロダクトにニーズを持って使い切ってもらわないと、評価されないし、負けてしまう。だから、今が勝負時だと感じています。
その為の流れる循環や仕組みを作っていけば、しっかりと基盤が整うと思っています。みんなでいい雰囲気出してやり遂げたいですね。
COOとして今、力を入れていることや大切にしていることはありますか?
色々形にしていきながらも、私の立場としてはトップラインが伸びないと、”あの人何やってんだろう?”って感じになっちゃうので。まさにその両方に向き合っている状況です。
これから株式会社WHEREはシードからシリーズAへの転換時期となり、より戦略的なPMFや組織運営が求められます。
見越して現在は、組織構築、既存事業計画の見直しや策定、モニタリングやPDCAの循環加速などに力を入れつつ、採用面にも注力しています。そのためにパイプラインのマネジメントや、ARPのコントロール、マーケットメッセージのチューニングなど整えています。もちろんガバナンスやコンプライアンスも強化しつつですね。
一方で、取締役としては、会社の組織を作るために評価制度にも力を入れています。これから会社が大きくなるからこそ、社員が安心して働ける環境を作る必要があるとも思っています。
もちろん私だけではなくCXO全員が向き合っています。柔らかくする部分と高いコミットメントを引き出す部分はバランスを取らないといけないので、クリアな物差しを使って、それに応じた評価をする仕組みを作成中です。
両方で大切にしていることは、「会社がどんな期待を社員にしている」のか明確化してメッセージを発信しながら、見合った活躍の場の提供や、問いに対するリプライをすることです。両軸のバランスが悪いと持続性がないので、マストポイントだと考えています。どんな状況であっても、「会社と従業員の健全な関係」が作れるような企業努力が必要ですし、スタートアップだからといって妥協しないようにしたいですね。
その上で、トップラインを伸ばしていくのが私のミッションですね。
このフェーズだからこそ、社員とのコミュニケーションも重要になってくるのではと思いますが、会社の雰囲気はどうですか?また、COOとしての理想像等ありますか?
コミュニケーション、大切ですよね。雰囲気は、皆さん本当にポジティブな個性を持っていて、それぞれ全く違う個性を持っているので、「あ、この人は誰かに似てるな」って感じることがなく、いい意味で刺激的です。多分、メンバーから私も個性派だと思われていると思いますが(笑)
このチームの強さとしては、立場が違っても同じ物差しでコミュニケーションを取れていることだと思っています。IPOやビジョン、会社の理念に関しても、皆さん視座が高いです。
個性豊かなメンバーが集まっている中で、私の立場へ期待を感じるし、課題の大きさに対してユニークなアプローチを提示しても柔軟に対応してくれることがあり、全体の行動としてはエッジが効いていて面白いです。
同じ目線でワクワクできる仲間は貴重ですよ。私も、そう思われていたいですね!
と同時に役職者として対話していくことも大切だと思っているので、MTGでは一つ上のフェーズで思考したり、1on1でボトムアップの時間を大切にしています。
(オフィス:メンバーと談笑中)
二つの立場でコミュニケーションをとっていくのは、今までの会社雰囲気が垣間見えますね。
そうですね。創業時からCEOの阿久津さんやCPOの今川さんやメンバーが作り上げてくれた環境もとても大きいです!「チャレンジしようぜ」という転換期に居ながら「らしさ」もしっかり残すことは重要ですね。
与えられたミッションは現場の状況を見ながら進めることも大切だし、会社がやろうとしている方向に現場が合わせていくことも必要だと感じます。多分皆さん理解しているし、同じ宇宙船にのっている仲間感は大切にしていきたいです。
一方で、新しいフェーズのチャレンジが始まっているのでメリハリも大事にしてます。誰かが制御しなきゃいけないときに、声を出す人がいなくなるのはよくないなと思っています。
その役は、私にあるのかなとも。ただ客観的ポジションで意見するのは正直誰でもできるので、「こいつの言うことを信じたら、ちゃんと成果が出る」と思われるような存在でありたいですね。チームを成果に導く立場でいられるように、失敗したら責任を追わなきゃいけないと思って取り組んでます。サッカーの監督みたいな感じで、結果を出すっていうのは大事だと思ってます。
カルチャーについて、Value 「The 5 Stars」の中で、一番意識しているValueはありますか?
「スピード重視」はすごく好きな言葉で、自分も常にそうありたいと行動してるので一番意識しているかもしれないですね。
確かに、西村さんはレスポンスめちゃ早い印象あります!
印象あって良かったです。(笑) 何を選ぶにしても、やっぱり「やり切る」「徹底する」っていうのが一番大事だなと思っています。
私の中での価値観としては、「一度決めたことはやり切る」っていうのを大切にしているので。
”一度決めたことはやり切る”というマインドは私生活でも、、、?
ですね!自分で決めたことをやりきることにはこだわりがあります。
例えば、月に200キロ走るっていうのを続けているんです。毎日、10キロ走って、それを20営業日続ければ200キロに達するでしょ?土日はちゃんと休んで。
そんな感じのルーティンをやるって決めて、5年くらい続けてます。始めたきっかけはコロナで、電車に乗る機会が減って、ちょっと時間ができたから運動しよう、どうせ始めるならちゃんと自分の中でルールを作ろうと思って。
その積み重ねってすごく大事で、仕事も一発逆転じゃなくて、コツコツと続けていくことが結果に繋がると思っています。それには計画を立てて実行することが必要で、それを積み重ねていくことが大切だなと。
めちゃくちゃストイックですね・・・。何か少し人間味があるエピソード・・・ありませんか?
いやいや、平日は割とストイックな思考と習慣なんですけど、反動で土日は本当に何もしませんよ。(笑)
家族と過ごしたり、日々の生活に向き合っています。オンとオフをしっかり分けているから、続けられているのかなと思っています。
良かったです。皆さんにしているご質問なのですが、SaaS”WHERE”について、ご自身でもデモ探索してますか?どんな土地を探したいとかありますか?
ちょっと話がずれるかもしれませんが、やり始めると、どんどん選択肢が増えて、悩むのがすごく苦手なタイプなので、あまり無駄に探索しないようにしています。(笑)
あんまり見たくないというか。悩みを増やしたくないなって思ってる部分もありますね。
でも一方で、僕らのサービスを全市場に開放したときに集まる莫大なデータに関してはすごく興味があります。例えば、30歳から35歳の年収がある一定範囲の人たちが、こういう土地を探しているっていうデータがあったら、それがBtoBのビジネスにとってどれほど価値のあるものになるか、っていうビジネスよりの視点ですね。
ありがとうございます。少し壮大な質問になりますが、「これだけは人生で貫きたい」と思っていることはありますか?
人生は一度きりだからこそ、「何を成し遂げたいのか」っていうのは本当に大事だなと、改めて感じています。もし、志がなければ、私たちのチームに来てもきっと面白くないだろうなと思います。普通に仕事してそれなりの給料をもらうだけだと、それで満足するかもしれませんが、それだとやっぱり物足りない。
私は何か一つ、私の志を立てたいですね。
シャープなものを残したいという気持ちがあるからこそ、面白いことができると思ってます。
今後が楽しみですね・・・!それでは最後に、これから入社を考えている方にメッセージをお願いします。
長めのインタビュー記事になっているかと思いますが、ご一読いただきありがとうございました!
何か「新しいことで世の中イノベーションしていきたい」、「新しい技術でソリューションを生みたい」方がいたら、ぜひ私たちのミッションを知ってほしいと思ってます。
これから仕上げていく部分が沢山あるので、それが現実になっていくのは非常に刺激的で、すごくダイナミックに感じられると思います!
一度きりの人生で、これから「どんな挑戦」をしていくのか「何を成し遂げたいのか?」と自問自答している方が熱中できるミッションとカルチャーがあると思ってます。
ぜひお気軽にアクセスください!
ありがとうございました!