【Our Voices】成長は事業継続の生命線、だから“育成”に本気で向き合う(後編)
成長意欲が高い人を積極的に採用しているInterRace。ただ、これまで「なぜここで成長できるのか」「他のベンチャーとどう違うのか」といった問いには、十分に答えきれていませんでした。そこで前回なぜInterRaceにジョインしたのかを語ってくれた創業メンバーであり執行役員を務める森本さやか氏に、チャレンジできるビジネスモデルや、こだわりの育成法などInterRaceにしかない魅力について伺いました。
InterRace株式会社 Vice President
森本 さやか
2003年リクルートに新卒入社。求人広告の新規開拓営業、大手営業を5年間担当した後、東京本社でHR領域のIT専任組織の立ち上げ、事業企画、商品企画を幅広く経験。その後、中途採用サービスの商品企画Mgr、人材紹介会社との提携事業の責任者を歴任。InterRaceには創業メンバーとして参画し、現在はHR領域およびパートナー連携の責任者を務める。
挑戦の密度、学びの広さ、人の質──成長を支える3つの軸
──InterRaceで成長ができる理由を教えてください。
成長の理由は、大きく3つあると思っています。
1つ目は、事業そのものの特性です。私たちが取り組んでいるのは、従来のモデルを拡大するような事業ではありません。社会に存在する本質的な課題に対して、どうすれば解決できるかを模索し続ける──そんな変化前提のビジネスモデルです。人材紹介やRPOといった業務を軸にしつつも、それをどう進化させれば、より早く、より深く課題にアプローチできるのか。そもそも構造から変えられないか──そうした視点で日々事業を再構築しています。
このような環境では、あらかじめ正解が用意されているわけではありません。むしろ、正解のない問いに向き合い続ける毎日です。だからこそ、「言われたことをこなす」だけでは通用しません。自ら問いを立て、仮説を持ち、手を動かしながら課題を見つけていく姿勢が求められます。そこでの一つひとつの経験が“成長の種”になるような、濃密な機会が広がっています。つまり、成長できるかどうかは「環境に恵まれているか」ではなく、「どれだけ課題と出会えるかどうか」です。InterRaceの事業環境は、まさに“課題との出会い”に満ちたフィールドだと感じています。
2つ目は、私たちが挑んでいるテーマの“幅の広さ”です。InterRaceは、企業側の採用変革(タレントアクイジション)に取り組む一方で、もう一つの軸として、プロリクルーター(フリーランスやソロプレナーなど)が自分らしく活躍し続けられる社会の実現にも挑戦しています。これは、単なる個人の就業支援ではなく、「プロフェッショナル・インフラ」を整えるという発想に基づいた、より構造的なアプローチです。
この両輪に向き合うことは、難易度が高い反面、成長機会としては非常に恵まれています。課題の階層が深く、視点が多層的に求められるからこそ、ビジネスパーソンとしての視座も鍛えられます。やれること、関われる領域、ポジションの種類が豊富にあるという意味でも、挑戦と成長の余白が非常に大きい環境です。
3つ目は、組織のあり方です。InterRaceは“シニアベンチャー”とも呼べるような組織で、マーケットの知見や事業開発、組織設計、人材育成といった分野で経験豊富なメンバーが揃っています。さまざまな企業での“スタックポイント(つまずきやすい要所)”や、組織成長フェーズにおける壁をよく見てきたメンバーばかりなので、そうした壁を回避するにはどうすべきかを見据えながら、事業と組織を同時に設計しているのも特徴です。
創業時から、まず幹部層を採用して組織を上から構築するというスタイルを貫いているのもそのためで、たとえば社員が10人しかいない頃から評価制度を整備し、育成方針も大手企業並みに設計していました。
多くのスタートアップは、事業に手一杯で組織づくりが後手に回りがちですが、InterRaceは違います。組織が“人の成長”にコミットできる体制が最初から整っているんです。若手をいきなり大量採用して任せるのではなく、育成の順番や支援体制を丁寧に設計している点が、他のスタートアップ企業とは明確に異なる部分だと思います。
つまり、InterRaceの成長環境は、課題の密度、事業の幅、そして組織の質、この3つが掛け合わさって生まれています。「ネクストチャレンジの場を探している」「本気で自分を鍛え直したい」と思っている人にとって、ここはきっと、濃密な成長の舞台になると思います。
一人の若手と向き合って生まれたInterRace流育成の“型”
──実際に成長した若手社員の事例を教えていただけますか。
たとえば若手社員、第一号の社員は、まさにInterRaceの成長環境を象徴する存在だと思います。彼が入社した当時は、RPOや人材紹介のサービスの方向性もまだ明確には定まっておらず、事業としてのかたちが整っていない状態でした。そんな中で、
顧客に食らいつきながらニーズを掘り起こし、それを商売に変えていく──そんな“事業開発の種”のような経験を体当たりで積んできたのです。
そこから少しずつ「人材紹介」という明確な業務に移行していく中で、より具体的なスキル習得に取り組み始めました。経営陣の直下で、日々の棚卸とFBを受けながら、自分でも考えてぶつかりながらの毎日です。クライアント先への営業からスタートし、個人とのマッチング、相場観や行動特性の把握、マーケット理解など、ミクロなケーススタディを数多く経験しながら、事業の“深さ”を学んでいきました。
入社5年目の現在は、プロジェクトマネジメントにも挑戦しており、個人プレイヤーとしての動きに加えて、人を巻き込み、QCD(品質・コスト・納期)を意識したプロジェクト単位での業務遂行にも挑んでいます。つまり、「ゼロイチの事業開発」→「個別最適の人材紹介」→「チームでの価値提供」という流れで、段階的にスケールと視点を広げてきたのです。
こうして彼は、ミクロな観察や対応力を鍛えつつ、徐々にマクロな視座へとスケールアップしてきました。インプットとアウトプットの幅を広げる中で、自分の役割も個からチーム、そして組織全体へと変化させています。
彼の成長を支えてきたのは、私たちのマンツーマンに近い支援体制。最初の頃は、ボードメンバーが“べったり”張り付き、必要なインプットや日々のFBを集中的に投下。──人材紹介やRPOの現場でも、シニアメンバーがすぐ横にいて、並走しながら学びの質を高めていく。そんな「ニコイチ型(伴走型)の育成」を実践できるのも、他のベンチャーにはないInterRaceならではのカルチャーだと思います。
こうした育成に対する熱量は、“情熱”というより“危機感”に近いものかもしれません。人材サービスはプロダクトではなく、人そのものが価値であり資産です。だからこそ、人の育成に本気で取り組まない限り、事業そのものが成立しない──そんな切実な実感があるからです。個人の成長が、組織の成長であり、ひいては会社全体の競争力になる。その考え方が、InterRaceの中にはしっかり根づいています。
変化に合わせて、自分で働き方を選べる環境
──働き方についてもよく質問されます。女性だとライフステージの変化が大きいですが、40代〜50代まで働き続けるには、30代前後のうちは、仕事とどんな向き合い方が大切だと思いますか。
20代後半〜30代は、仕事の全体像が見えてきて、ある程度の業務をこなせるようになってきます。その一方で、「なんとなく物足りない」「次のテーマが見つからない」と感じやすい時期でもあります。でも、そこで現状維持に甘んじてしまうと、その先の成長が鈍ってしまうのも事実です。
この時期大切なのは、“自分で課題を設定して動く”という経験を積み重ねていくことです。与えられた仕事をこなすだけではなく、自らの意思で小さなテーマを持ち、リーダーシップやオーナーシップを育んでいく。そうすることで、周囲からのフィードバックも得やすくなり、自分の強みや改善点が自然と見えてきます。
そうした経験の積み重ねは、40代以降に不可欠となる“学び続ける力”の土台になります。年齢を重ねるほど変化や挑戦を避けたくなりがちですが、“あえて変化を取りに行く姿勢”こそが、これからの時代には求められていると感じています。若いうちに、アップデートし続ける意識を持つこと。それができる人ほど、長期的な成長と活躍につながると思います。
InterRaceは「働き方」そのものを自分でデザインできる会社です。だから、そうした“自分の変化を楽しめる人”にとって、非常に相性が良い環境だと思います。たとえば、子育て中の社員が時間をずらして働いたり、早朝に作業をして夕方に家事に戻る、といった柔軟なスタイルも日常的に行えます。これは、単なる制度の話ではなく、「自分の働き方にリーダーシップを持つ」という文化が根づいているからこそ実現できていることです。ライフステージの変化があるからこそ、自分にとってベストな働き方を主体的に見つけていくことが、これからの時代にはますます重要になってくると思います。
経験の先にある「学び直し」こそ、成長の鍵
──最後にInterRaceには、どんな人材が合うと思いますか。
ベースとしては“エネルギーがある人”です。それが外に向かって表現されていても、内に秘められていても構いません。何かを動かしたいという思いが心の奥にある人にとって、ここでの挑戦がきっと響くと思います。
そしてもう一つ大切なのは、“素直さ”です。InterRaceでは、日々フィードバックの機会があります。だからこそ、その声に耳を傾け、吸収し、行動に変えていけることが、成長には欠かせません。経験やスキルがどれほどあるかではなく、学びに向かう姿勢のほうがずっと重要です。
40代以降になると、どうしても守りに入ったり、変化を避けたくなります。そんな中でも「もう一度学び直す」「いちからやってみる」といった柔軟さを持てるかどうかが、これからのキャリアを左右すると思います。InterRaceはその姿勢を大切にできる人にとって、必ず応えてくれる環境になると思います。
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