株式会社レクリー
株式会社レクリーは、「All for Joy」をVisionに掲げ、建設業界に特化した転職エージェント「ジョブリー建設」を始め複数の領域でHRサービスを展開しています。
https://recree.jobree.co.jp/
九州大学在学時に高専生向けの就活支援と海難事故防止IoTサービスの2社を創業。2020年にアトラエ社に入社しエンジニアとして新規事業開発に携わる。2023年にレクリーのCTOに就任し、現在はエンジニア組織と人事組織の責任者を兼務。
九州大学在学中に2つの事業で起業を経験しました。高専生向けのキャリア支援事業と海難事故防止を目的としたIoTツール事業の2つです。
一つ目の事業は、僕が高専から大学へ編入して感じたことが始めるきっかけの一つでした。編入したのが大学3年の時だったのですが、周囲の学生たちはちゃんと就活に取り組んでいて、高専では周囲に自分の未来のことを真剣に考えている人が少なかったことに気が付きました。それがもったいないことだと高専から編入した友人と話していて、それならば自分たちで何か取り組もうということでスタートしました。やっていたこととしては、高専での講演活動や企業を集めたイベントの開催などでした。当初はお金儲けをしていくつもりはそこまでなかったものの、投資してくれる方が現れて会社となり、結果として起業に至りました。
2つ目の、海難事故を無くすためのIoTツールを用いた事業については、ちゃんとビジネスをやっていきたいよねと友人と話していた中で一緒に会社を作る流れとなりました。最初は何を事業として作っていくかは決まっておらず、色々なことを試して10回以上はピボットしたのですが、最終的には海難事故の課題に着目して事業を作っていきました。
当時は、自分で事業を作って起業してもいいし、面白い企業に入るのも悪くないなと、そこまで選択肢は絞らずにいました。そんな中で、先輩からの紹介でアトラエという会社に出会いました。人事の方との面談に行ったらすごく話が盛り上がって、興味が湧いて選考に進みました。選考を重ねていく過程で働いている社員さんの話を色々聞いて、すごくイケてる会社だと感じたのを覚えています。とはいえ、最初は相当疑っていたので、他の内定者数名に会いに行ったり、退職した人も探して会いに行って話を聞いたりしたのですが、やっぱりいい会社だなと思い入社を決めました。
ー ファーストキャリアは、なぜビジネスサイドではなくエンジニアになられたのですか?
実はビジネス職で採用されていたのですが、当時ピープルテックの会社を謳っているもののエンジニア比率が低いことが会社の課題かもしれないと考えていて、そこで入社直前に社長や経営ボードに対して、この課題とともに自分がエンジニアになると話したのがエンジニアになったきっかけです。入社後はエンジニアとしてHRサービスに関わっていました。その後、社長などが僕が事業サイドに興味があることを知ってくれていたこともあり、新規事業にアサインされ事業作りに携わりました。
新規事業に携わっていたタイミングで息子が生まれることになり、それがきっかけで改めて自分のやりたいことが何かを考えるようになりました。僕は息子にとって誇れる父親でいたいと思っていて、それは自分の人生を真っ直ぐ生きているような人です。自分の心情に向き合っている、心の声に向き合っている人が真にかっこいいと思います。もちろん当時はすごく楽しく仕事をしていたのですが、90点くらいの感覚でした。90点と言える環境の会社ってすごくいい会社だと思うのですが、どうせやるならば100点以上だと胸を張って言いたいですし、そうでないのならば、その選択は僕の中では間違いだと感じました。であれば自分は何がしたいんだっけと整理をした結果、やっぱり経営がしたいと思うようになりました。加えて、自分の好きなことを好きな人たちとやっていきたい。これが僕にとって大事だと気づきました。その時には、学生時代からの友人であった代表の湯川のことも僕の中では浮かんでいたんですよね。
その後アトラエを退職することだけ決めて、退職後は自分で会社を経営して好きな人たちを呼んでくるか、もしくは好きな人がやっている会社に行くかみたいに考えていましたが、最終的にレクリーを選びました。なぜ起業を選ばなかったのかとよく聞かれるのですが、自分の場合、一番大事なのは先ほども話した通り、「好きなことを好きな人たちとやること」です。好きなこと=経営に関わることが実現できれば、自分で会社を立ち上げるかどうかは重要ではありませんでした。それよりも誰とやっていくかが大切であり、交流のあった湯川と一緒にやっていきたいと強く感じたのでレクリーへのジョインを決意しました。加えて、湯川の目指しているところが僕の考えにも近いと感じたのも決め手です。僕たちは高い山の頂上を目指してるわけですが、それもその辺の山や富士山とかではなく、エベレストを目指したいんです。どうせやるならば、一番高いところを目指していくという感覚です。経験値のない人がエベレストに登るなんて一見無謀な話ですが、それでも山を登り切った時、振り返って眺める景色が何よりも貴重なギフトであり、山を登ったこと以上にそのプロセスに価値があると思います。最高の仲間と山の頂に立ち、辿ってきた景色を見ることが、僕が目指したいことです。
今はCTOとしてエンジニアチームと人事チームの責任者をしています。エンジニアリングに関わる業務がメインではありますが、それ以外にも採用や業務改善など、色々なことをやっています。エンジニアチームでは、プロダクト開発、求人サイトの運営、社内の業務改善、データ分析が主な業務になっています。僕としては、現場のキャリアパートナーが求職者様や企業様とのコミュニケーションに最大の時間を投下できる仕組みを作ることが重要だと考えています。その観点で色々なことに取り組んでいます。
その中の一つとして、自動マッチングに取り組んでいます。レクリーは数万件の求人を保有していますが、これらを全て把握してベストな提案をすることには、どうしても人間の力だけだと限界があります。人間だと把握しておける求人数はせいぜい20〜30くらいのところ、テクノロジーを使うと全ての求人から提案できます。これにより求職者様にとっても、企業様にとっても、適切なマッチングができると思っているので、見えない部分にはなりますが、そんな機能の導入を徐々に進めています。
AIとデータを使えばあらゆることを自動化できるんじゃないかと僕は考えてるので、これ以外にもキャリアパートナーの生産性を上げられるような仕組みを検討しています。キャリアパートナーの仕事は思っている以上にデータ入力などの作業も多いので、それを自動化することや、テクノロジーを用いたコミュニケーションの支援などです。例えば実際に行われていることは、社内コミュニケーションツールのSlackにChat GPTを入れて、業務上で困ったことを質問すれば回答が得られる仕組みや、メールの送り先に合わせて文章作成をサポートできるツールがあります。あとは、業務の優先順位を提案してくれるようなものだったり、色々なことができると考えています。
当たり前ですが、HR領域というのは人を扱う仕事だからこそ、最終的に大きな価値を作るためには人の介在が絶対に必要です。競合の多いHR領域で勝ち残っていくためには、最前線で価値を作ってくれているキャリアパートナーが、人の手でやるべきことにすべてのリソースを使える状態が望ましいので、今後もその視点で様々な取り組みをしていきたいです。
HR領域でテクノロジーを活用するとなると、一番大きいところでは、自動マッチングと求人サイトの2つだと考えています。
前者については先ほどもお話しましたが、今後も注力していきたいと考えています。やはりマッチングというのはAIを使ってもかなり難しい領域です。というのも、求職者様の経歴をもとに親和性の高い仕事内容を提示することはできても、その提案がかならずしも求職者様にとって納得感が高いわけではないということが起こり得ます。ここが難しい点です。論理的にはその通りではあるものの、感情などが考慮されていないので、求職者様側からすると精度が低いように感じるなんてパターンがよくあります。これを、親和性も高くかつ納得感の高い提案ができるレベルにしていきたいと思っています。初回のキャリアパートナーとの面談では、求職者様自身も何がベストなのか回答がない状態が多いと思うのですが、キャリアパートナーとの面談を重ねることで、やりたいことや条件が徐々に変化していくものです。この変化も考慮した状態を目指していけると、より精度の高い自動マッチングが実現できると考えています。
後者の求人サイトに関しては、ダイレクトリクルーティングの導入です。建設業界特化でいくとまだまだダイレクトリクルーティングのような概念は多くないと考えています。それこそ、ビズリーチ社がITやハイクラスの領域を開拓していったように思っているのですが、建設業界だとまだまだダイレクトリクルーティングは主流ではないので、レクリーが先駆けて開拓していけるんじゃないかと考えています。加えて、建設業界で一番大きな求人サイトを作っていくことも、今後レクリーが目指していくところになります。
僕がレクリーを選んだ理由にも関連しますが、好きな人たちと楽しいことをしていくということ、レクリーのミッションも「All For Joy」が示している通り、楽しさを追求していける組織にしたいと思っています。この「楽しさ」というのがよく勘違いされがちなのですが、楽をすることとは違います。ゲームとか漫画とか楽しいことに変わりはないのですが、単純な娯楽としての楽しさを指すのではなく、先ほども表現したように、どうせ山を登るのだったらエベレストを目指した方がいいし、サッカーをするのであればプロになってW杯を目指した方がいいという風に、トップを目指す過程での苦しさや輝きも含めた楽しさを追求することを意味しています。
そういう意味では、あらゆる領域で、あらゆる観点でやり抜いていくのがレクリーとしてのあるべき姿だと思います。どんな領域でもいいと思うのですが、例えば、キャリアパートナーとして架電業務をしていて、その日の目標は有効面談2件で架電数100件としましょう。95件目で有効面談2件を獲得できその日の目標を達成しました。でも元々の行動目標は架電100件なので、この5件をやるかやらないかという時にちゃんとやり切れるかどうかみたいな話だと思います。なんなら101件102件と、昨日よりも多く架電しようと、毎日自分の基準を上げていけるかみたいなところは、特に重要だと思います。最初は小さな渦であっても、その積み重ねが会社の200%、300%成長に繋がっていくと捉えています。
ー そのうえで、メンバーにはどのように業務に向き合ってほしいですか?
現状に甘えず常に自分を超えていってほしいと思っています。僕はよく陸上の100m10秒の壁の話で例えるのですが、誰もが日本人には10秒を切ることができないものだと当時は認知していて、10秒0が限界みたいな話も結構あったと思います。ですが、一人がそれを超え始めると9秒台が複数出始めるという現象がありました。これが自分の認知によって限界を決めてしまっている最たる例だと思います。会社の中でも、トッププレイヤーの平均売上は1000万円だと思っていたらなかなか変わらないです。そんな中で時々3000万円を売上げるようなメンバーが出てくると、みんなの基準が一気に引き上がり、全メンバーの平均が1000万円になるようなことも起こると思います。
みんながこのことを意識すると、ものすごくレベルの高いチームになると思うので、ぜひ基準を変えられる人材になってほしいなと考えています。決して難しいことはなく、「昨日+1」の積み重ねだと考えています。先ほどの架電数の話もですが、他にも、エンジニアリングで、昨日この実装に丸1日かけてしまったから今日は半日になるように工夫しようなど、小さな成長を毎日ちゃんと積み上げていくことです。誰にでもできることですし、最終的に大きな効果となって跳ね返ってくると思います。
大きく二つの方針があります。一つは人材の領域でずば抜けること。もう一つは、人材領域以外にも事業を展開していくことです。一つ目に関して、「ずば抜ける」ためには、日本最速で成長していくことが前提になります。この基準を、「7年後に売上100億円」と置いているのですが、100億円という数字自体は全然大きいとは思っていなくて、目指すところからしたら小さい数字だなと思っています。もちろん、マイルストーンとしては、このスピード感でこの数字を達成していくことはかなり重要だと思っていいるので、むしろ、これを達成できない程度の会社だったら全然面白くないと思っています。
人材領域を伸ばしていくためには、マーケティングとキャリアパートナーの決定率が主な課題になってきます。マーケティングというのは、求職者をどのように獲得していくのかのところです。ここが人材事業における一番のポイントだと思っていまして、求人サイトの立ち上げや、広告など様々なマーケティングのチャネルのハックによって、僕たちならではの集客経路を作っていくことが重要だと考えています。キャリアパートナーの決定率に関しては、社内のオペレーションをいかに磨けるかが大事になると思います。磨き方としては、先ほどもお話していたテクノロジーを活用した自動化や、一人ひとりの基準の引き上げによる成長がポイントになります。
それ以外の領域でいくと、何か特定の領域にこだわりがあるわけではなく、ミッションの「All For Joy」につながるのですが、楽しいと思える領域であればどこでも挑戦したいと考えています。繰り返しになりますが、この楽しいとは、より高みを目指していけると思えることを指しています。すごく長期の話では、僕は1兆とかの景色を本当に見たいと思っています。この規模までいくとバブルの前までしか出ていないですよね。そういうバブル以前にしか出てこなかったような会社をレクリーとして作れるようになると、すごく社会を変えられたなと実感できますし、僕一人じゃ辿り着けなかった世界にみんなで行けたと、楽しさの追求につながると思います。なので、領域についてはこだわりはなく、これから跳ねるところを見極めて展開していくことが、最終的には100億、1兆と桁を更新する会社を作っていくことにつながると考えています。
ー 中長期のビジョンを達成するうえでのレクリーの強みを教えてください
当たり前の基準の高さが一番の強みだと思います。当たり前のことを当たり前にやれていない会社って意外と多いと感じているのですが、レクリーでは今できていないことを言語化したり、全メンバーが高い当たり前の基準を持って全ての業務に取り組んでいると思います。マーケティングでもエンジニアリングでも、考え方のプロセスの言語化や、これまで抜け漏れていた観点の原因追求にこだわっているのはレクリーの特徴だと思いますし、今後も続けていきたいです。
個人的な目標としては、ワクワクしている人やかっこいい人を増やしていきたいと思っています。何度も言っていますが、かっこいい人というのは、自分の人生をまっすぐに生きられている状態であって、何かしらでその手助けができたら幸せだなと思います。あとは、最近第二子が産まれまして、より一層家族に誇れる自分でありたいと思うようになりました。会社視点で言うと、せっかく会社の経営に関わるのであれば、誰もが使うような、誰もが知っているような事業やプロダクトを作っていきたいと思っています。加えて、すごくかっこいいチームを作れたら嬉しいです。最後に、一番大事なのは、毎日「今日も限界までやり切った!」と力尽きて寝ることですね。毎日を全力でやり切ることを積み重ねながら、今後も大きな山に挑んでいきたいと思います。
ー中村さん、お話を聞かせていただきありがとうございました!
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