穏やかで、おしとやか。 しかし、彼女の仕事ぶりを知る者は、口を揃えてこう言う。
「尋常じゃないくらい、丁寧だ」と。
HRソリューションズ事業部のプロデューサー、羽深琴美。 彼女の柔らかな物腰の奥には、相手への深い敬意と、仕事に対する揺るぎない哲学が隠されている。
なぜ、彼女は前職の上司である根本課長を追い、この会社を選んだのか。 彼女が考える、本当の「丁寧さ」とは何か。 そして、未来の仲間へ送る、どこまでも温かいメッセージとは。
彼女の言葉に耳を澄ませば、コーポレートコーチという組織の、誠実で、温かい“体温”が伝わってくるはずだ。
ー羽深さんは、根本課長と前職がご一緒だったと聞いています。数あるキャリアの選択肢の中から、再び根本課長と同じチームで働くことを選ばれた理由、そしてコーポレートコーチへの入社の決め手を教えてください。
もともと大学で心理学を専攻していたこともあり、『人はどう成長するのか』というテーマに強い興味がありました。社会人経験を重ねる中で、『会社の根幹は“人”である』という想いはますます強くなり、いつか人材育成の分野に携わりたいと考えていたんです。
そんな時、新卒時代から支店長として私をビシバシ鍛えてくださった根本さんから、一冊の本を渡されました。それが、私たちの親会社であるビジネスコーチの副社長の橋場さんが書いた『ビジネスコーチング大全』でした。
コーチングが持つ、人のポテンシャルを引き出す力に感銘を受け、選考に進むことを決めました。根本さんは私のできる部分も、ダメな部分も知ってくださっている上でお声がけいただいたので、きっと何かお役に立てることがあるのだろう、と。
最終的な決め手になったのは、根本さんが会社の魅力だけでなく、『今は成長過渡期で、マンパワーが足りないこともあるし、急に方向転換することもある』というリアルな部分も、正直に話してくださったこと。その誠実さに触れ、この挑戦に懸けてみたいと強く思いました。
ー羽深さんの仕事ぶりは『尋常じゃないくらい丁寧』でとても驚きました。その丁寧さは、クライアントとの信頼関係を築く上で、どのように活かされていますか?
丁寧、と言っていただけるのは嬉しいのですが、私自身は『丁寧にしよう』と意識しているわけではないんです。それよりも、メールやチャットの一つひとつに、自分の『感情』を乗せて、血の通ったコミュニケーションをしたい、という想いが強いのかもしれません。
例えば、パートナーコーチから素晴らしい報告書をいただいた時には、ただ受け取るだけでなく、『この部分に、クライアントへの深い愛情を感じて感動しました』といった一言を添えてみる。たったそれだけでも、一緒にプロジェクトを創り上げている“体温”のようなものが伝わる気がして。
最近、『EQ(心の知能指数)』という言葉が注目されていますが、結局、人を動かすのは感情の部分だと思うんです。その小さな心の動きを、日々のコミュニケーションの中で大切にしたい、と常に考えています。
ーその『尋常じゃないくらいの丁寧さ』が、プロジェクトの“大きな成功”に繋がった、というような具体的なエピソードがあれば教えてください。
私の丁寧さが直接的に、というよりは、日々の積み重ねが、お客様やパートナーコーチとの強い信頼関係に繋がっているのかなと感じています。
あるクライアントの担当者様とは、今では『社内でどう伝えたらいいですかね?』といった、組織内部のご相談まで、真っ先にお電話いただけるような関係性を築けています。何かあった時に、『羽深に連絡すれば、早く解決しそうだ』と思っていただける。そんな、頼れるパートナーになることが、私の目標です。
そのために、『確認します』だけでも一次返信はできるだけ早くするとか、商談中以外はいつでも電話に出られるようにするとか、当たり前のことを徹底しています。
少し話が逸れますが、担当している企業様がテレビで紹介されているのを見て、すぐに『番組、見ました!』とご連絡したこともありました(笑)。そんな風に、常にお客様のことを気にかけ、想いを馳せる存在でありたいですね。
ーおしとやかで、穏やかな印象の羽深さんですが、その柔らかな雰囲気の中に隠された、プロフェッショナルとしての『強さ』の源泉は何だと思いますか?
『誠実でありたい』という、シンプルな想いかもしれません。 社内の仲間に対しても、お客様に対しても、パートナーコーチに対しても、常に誠実でありたい。嘘なく、まっすぐに向き合いたい、と思っています。
ただ、時々『これは本当に、相手のためになっているだろうか?』と、自分の誠実さが自己満足になっていないかを、自問することもあります。その人のため、と言いながら、結局は自分がそうしたいだけなのではないか、と。
それでも、ブレそうになった時は必ず『その人のために、今の私にできることは何か』という原点に立ち返る。その想いに嘘がないか、と自分に問い続ける。それが、私のプロフェッショナルとしての、ささやかな矜持かもしれません。
ー周りから『許されるキャラ』と言われることはありますか?
言われるんですけど、それは許されるというより、私が“やらかしすぎている”からだと思います…(汗)。
でも、意識していることが一つあるとすれば、頼まれごとに対して、できる限り『NO』と言わないようにしていることでしょうか。部署や役割に関係なく、『私に何か役に立てることがあるなら、ぜひ』という気持ちで、できるだけお引き受けしたいと思っています。
あとは、基本的に笑顔でいることですね。私自身が、相手の些細な表情を気にして『何かやらかしたかな…』と考えてしまうタイプなので(笑)。だからこそ、自分と関わる人には、余計な心配をさせたり、モヤモヤした気持ちにさせたくない。そう思っているだけなんです。
ー羽深さんは静岡のご出身とのことですが、静岡県民の“県民性”を表すとも言われる『静岡おでん』の具に、ご自身を例えるとしたら何ですか?その心は?
うーん…『だし粉(魚粉)』、ですかね。 主役ではないし、なくてもおでんは美味しいかもしれない。でも、だし粉が加わることで、風味がぐっと深まって、より美味しくなる。私も、組織にとってそんな“アクセント”のような、少し違う味わいや視点をもたらせる存在になれたら、という願望も込めて(笑)。
ー羽深さんのその穏やかな雰囲気は、まるで『森の動物』のようです。もしご自身を動物に例えるとしたら、どんな動物で、それはなぜですか?
ちょっと待ってください、先ほどから穏やかと言っていただいてるんですが、私、そんなに穏やかじゃないんです!中身は自分では“はっちゃけている”と思っているんですけど…(笑)。
動物ですか、そうですね…動物占いだと、私、羊なんです。穏やかに見える時は穏やか。でも、羊って、走ると意外と早いじゃないですか。私も、普段はほわほしていても、やるときはやる、走る時は走る。そんなところが、自分でも合っているかなと思います。
ー今後、コーポレートコーチという舞台で、個人的に挑戦してみたい『新たな目標』や『役割』はありますか?
社内的には、女性がより一層輝けるような組織づくりに貢献していきたいです。ロールモデルになる、というとおこがましいですが、いずれ女性メンバーの育成やマネジメントに携わることで、社内に新しい風を吹かせられたら嬉しいですね。
そして、社外的な目標としては、『教育』の分野に、私たちの持つコーチングやインクルージョンといった知見を活かせないかと考えています。もし、教育の段階から、誰もが自分の強みや可能性に気づけるようになったら、もっと豊かな人生を送れる人が増えるはず。他社様とのアライアンスなども含めて、そんな未来を創る一助になれたら、と願っています。
ー最後に、未来の仲間へメッセージをお願いします。特に、自分は『前に出るタイプではないかも』と少し不安に感じている候補者に向けて。
コーポレートコーチには、本当に優秀な方々が集まっています。 だからこそ、もしあなたが『私なんかが、ついていけるかな…』と不安に感じていたとしても、全く心配はいりません。
なぜなら、ここは『その人が、どうすれば一番輝けるか』を、経営層や上司が、誰よりも真剣に考えてくれる会社だからです。
やってみたい、という気持ちさえあれば、あなたの能力を発揮できる役割は、必ず見つかります。 一緒に働いている皆さんからの学びも、クライアントとの関わりから得られる成長も、あなたをより魅力的にしてくれるはず。心配はいらないので、行動あるのみで、ぜひ飛び込んできてください。