未来はもうどこかにある──孫正義のタイムマシン経営とキャズム理論から考える「ヒット商品の作り方」[社長コラム]
「未来はすでに存在している。ただし、均等には行き渡っていない。」ある本を読んでからこの一文が最近あらためて刺さっている。SF作家ウィリアム・ギブスンの言葉だが、ビジネスの現場にもそのまま当てはまるなと思う。未来って、ある日いきなりやってくるものじゃない。むしろ、どこか一部のエリアにだけ、少し先に“偏って”やってくる。たとえば海外のスタートアップ、あるいは業界の一部、世代の一部。局所的に起きていることが、数年後に当たり前になる。この“未来の片鱗”をどう扱うかが、キャリアや事業に大きく影響するんじゃないかと最近考えてる。タイムマシン経営は、「ズレ」を武器にする戦略だった孫正義がずっと言ってき...