「20代の私は、目標や野望もなく、公務員になることしか考えていませんでした」
そんな澤田さんは今、行政職員での経験を活かし、女性の働き方の支援と地方創生の両方を叶えるべく、創業4期目のスタートアップにいます。
行政職員→婚活アドバイザー→スタートアップという異色のキャリアを持つ澤田さんに迫ります🌸
*プロフィール
澤田 なぎさ/経営企画部 自治体プロジェクト担当
富山県庁で9年間行政職員として従事。その後結婚を機に上京し、フリーランスで婚活アドバイザーを行う。2022年2月に株式会社Another worksに入社し、経営企画部で自治体プロジェクトを担当。複業クラウド for Publicを全国の自治体に届け、行政における複業人材登用を推進。全国の自治体へのプロジェクト提案から実行までを伴走支援している。
女性の支援・地方創生が叶えられる場所
ーー澤田さんは9年間富山県庁で働かれていたとのことですが、なぜファーストキャリアで行政職員を選んだのですか?
親に「公務員のような安定した仕事についてほしい」と幼少期から言われていたことが大きな理由です。県庁に入ることが一種のステータスで、敷かれたレールを一生懸命走っていましたね。20代の私は、目標や野望もなく、公務員になることしか考えていませんでした。
幅広い分野で経験を積めたことや、相談にのってくれる上司や仲間にも恵まれていたので、働いていた9年間は毎日楽しかったです!しかし、30年間富山から出たことがなかったので、行政だけではなくもっとほかの世界を知りたい気持ちもありました。
ーーその後婚活アドバイザーとして独立されたのですよね。すごい勇気ですね。
当時、結婚適齢期の女性が周りに多く、その方々の結婚までをサポートしたいという思いが強くなり、婚活支援事業を立ち上げました。
行政職員の時は、住民に寄り添うというよりは、上流工程の施策を作る部分を担っていました。施策ができた後は委託事業者にお願いしていたので、なかなか住民の声が拾えないことに違和感を感じていました。
目の前で悩んでいる人の悩みを一緒に解決していく仕事がしたいという気持ちもあり、自分ができることの中で婚活のアドバイスがあったので、挑戦しました!
ーー婚活アドバイザーからスタートアップに入社という異色のキャリアですね。
結婚を支援すれば、女性は輝けると思っていました。しかし実際に蓋を開けてみると、結婚後のキャリア形成に悩んでいる方が多いと痛感。あくまで結婚はライフプランにおける通過点で、女性が輝くには働き方が密接に関わっていると気づきました。
実際には私もそうで、結婚後も仕事は頑張りたいし、子育ての経験もしてみたい。やりたいことを○○のせいであきらめることはしたくないと思っています。そこで私が支援したいことは、女性の働き方の選択肢を増やすことだと気づいたのです。
ただ、行政から離れてみて、地域づくりが好きだという想いにも気づきました。女性の働き方を支援したい気持ちと、地方創生をしたい気持ち、両方がかなえられる場所がAnother worksでした。
スタートアップでも、家庭と仕事を両立
ーー行政職員、婚活アドバイザーからスタートアップに入社することに抵抗はなかったですか?
抵抗はありませんでした。自分のビジョンと会社のビジョンがマッチしていたので、とにかく入りたい気持ちが強かったです。しかしAnother worksでは、経営企画部 自治体プロジェクト担当の採用を行っていなくて(笑)女性の働き方と地方創生に対する想いをA4で3ページくらい書いて、代表の大林さんに見ていただき、熱意を買っていただきました。
当時はまだ3期目で、自分の理想とする働き方ができるのかという不安はゼロではありませんでした。福利厚生の面や、自分より若い子たちが多いことなども少なからず不安としてありましたね。
ーーその不安は実際に入社してみていかがですか?
福利厚生の部分は、これからどうにでも変更できる部分。一緒に作り上げることもできます。最近はAnniversary lunchやAnother clubといった福利厚生もどんどん整備されています!
また、年齢の壁も感じたことは一度もないです。Another worksのメンバーは、どうしたらミッションである複業の社会実装を実現できるのか、を常に考えています。同じ方向を目指しているからこそ、年齢関係なくコミュニケーションがとれていると思います!
ーー澤田さんの理想の働き方である、家庭と仕事の両立はできていますか?
Another worksは家族との時間を大切にする文化があるので、仕事は定時に終わらせて、夫との時間も確保できています。
また、転職してからインプット量が増えたので、それに比例して夫との会話も増えました。私が生き生きと仕事をしている姿を見て夫からは、「仕事が充実しているみたいで嬉しい」という言葉をかけられています。
同じビジョンを持って、相互成長できるメンバーがいる環境で働くと、 家庭にもいい影響があるなと実感しています!
複業という選択肢を広め、女性と公務員の世界を広げたい
同じ富山県、母校出身のメンバーと📷
ーー自治体と複業人材をマッチングするプロジェクトを、提案から実行までを伴走支援している澤田さんですが、やりがいはありますか?
公務員は、地元愛に溢れている方が多く、地元のために何かをしたいという想いを持っています。しかし、もっとよくするためにはどうしたらいいのかわからない。特に今、専門的な知見を持っていないと進められない案件が多くあります。ノウハウや知識がない中、やり方を模索しているのです。私もそうでした。
私は、そのような課題を抱える行政職員の方達と、自分のスキルを地域に活かしたいという想いを持つ複業アドバイザーをつなぐ懸け橋となっています。原体験で感じていた課題にアプローチできているので、やりがいを感じています。
ーー女性の働き方を支援したい気持ちと、地方創生をしたい気持ちがあるとのことでしたが、今後成し遂げたいことはありますか?
2つあります。1つ目は、女性のキャリア形成の支援です。女性の社会進出の部分で、まだまだ理想の社会にはなっていないと感じます。もし結婚や出産を望む場合、やはり課題となるのが仕事との両立。どちらかをあきらめるという選択肢しか見えていない方々が多いですが、複業という考え方で世界が広がると思います。女性の選択肢の一つとしても、「複業」が当たり前になる環境を作りたいです!
2つ目は、公務員の複業解禁による地方創生です。複業という選択肢を自治体職員にも広げ、前向きに新しいことにチャレンジしやすい環境を作りたいです。
未来の仲間へ
私自身、経験やスキルを積みながら、自分の価値を高めて挑戦し続けたいと思っています。
一緒に楽しくチャレンジしたい人、お待ちしています!
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取材:吉川彰悟
執筆:高岡慧