「君の思いは必ず実現する」という胡散臭い本との出会い
私は算数と数学が苦手だが、この方程式なら頭に入っている。
忘れもしない、それは新卒で入社する予定の会社からの課題である。
唐突に「君の思いは必ず実現する」という本が会社から郵送されてきた。
それは読書感想文を書けという命令を意味する。なんとも昭和的な会社だなと当時の私は思っただろう。
胡散臭い宗教的なタイトルだと感じながらも本を読む事が好きだった私は課題図書を読み進める事にした。
「なんか...当たり前のことしか書いてないな...」と思い5分程度で読むのをやめた。
感想文は「当たり前のことしか書いてないので、読む価値はありませんでした」と率直に短い文章で提出したと思う。(嘘はつけない性格)
今思えば生意気な学生だっただろう。私が人事ならすぐにでも電話して再提出させるが感想文に対する反応は何もなかった。
日本を代表する経営者 稲盛和夫さんを知る
時が経ち、社会人2年目ぐらいだろうか。私は稲盛和夫さんの本を何冊も読んでいた。
社会人になって働く事を経験したことで “大学時代に読んだつまらない本”の作者が偉大な経営者であると理解したからだ。
そんな日本を代表する経営者である稲盛和夫さんは数々の功績を残している。
・京セラや第二電電(現在のKDDI)を創業し、それぞれ売上高1兆円を超える大企業へ成長させる
・経営破綻したJALの再建に無償で取り組み2年7か月で再上場させる
・アメーバ経営という小集団独立採算制度の経営手法を生み出す
中でも好きな本は次の3つだ。
・生き方
・考え方 人生・仕事の結果が変わる
・君の思いは必ず実現する
君の思いは必ず実現するという本は稲盛和夫さんを知るのには良い入門編だ。薄い本なので読みやすい。(5分で読むのを諦めた人が言うと説得力がない)
余談だが、私が初めて創業した会社の経営理念は稲盛和夫さんが創業した京セラの社是である「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること。」から強く影響を受けている。
“仕事の結果は「考え方×熱意×能力」”という方程式から成り立つ
数多くの格言を稲盛和夫さんは残してきたが、中でも一番心に残る言葉は“仕事の結果は「考え方×熱意×能力」”である。
1つだけではダメでこの3つが揃ってこそ成果が出るのだ。
僕は天才ではなく凡人だ。だからこそ物事に取り組む際はこの3つを意識している。
特に営業時代は誰でも出来る当たり前のことを愚直に行ってきた。(そんな姿を揶揄して周りからはサイボーグと言われていた時期もあった)
成果を出すために、これからも私は物事に取り組む際はこの3つを意識するだろう。
「君の思いは必ず実現する」を手に取ろう
この記事を読んだみなさんも是非、「君の思いは実現する」という本を一度手に取って欲しい。
5分で読むのを放棄するかもしれないが、愛読書になるくらい気に入るかも知れないから。