今回は、ノックラーンのデザイナーであるお二人に、ブランドをどのように設計してきたのか、そして実際に働く中で感じていることまでざっくばらんにお話を伺いました!
ーーまずはじめに自己紹介をお願いします!
小倉:ノックラーンでは主にWEBサイトやAlgorHRm関連のデザインを担当している小倉です。21卒で新卒入社したビズリーチではUI/UXデザインを担当し、学生向けの採用プラットフォームのUI設計などを手掛けました。その後はスタートアップを数社経て、今はフリーランスとして複数のスタートアップで勤務しています。
徳崎:ノックラーンで、RecbooやAlgorHRmのロゴデザイン、バナー制作などを担当している徳崎です。小倉さんとは、ビズリーチ時代の同期です。現在、ノックラーンでの勤務をしながら、大学院にも通っています。
ーーRecbooもAlgorHRmのデザインも、どちらも統一感があるなと思いましたが、どのような設計にしているのでしょうか?
小倉:これはもう完全にブランディングデザイナーの徳崎さんですよ(笑)
徳崎:ロゴデザインを作る際に、まず福本くん(代表)に「どんなブランドを目指しているのか」「どういう会社にしたいのか」をかなり丁寧にヒアリングしました。
それを踏まえて、ブランドコンセプトを言語化し、ロゴに落とし込みました。その後、それをもとに小倉くんが全体のデザインに広げてくれたイメージです。
ーーこれまでのデザインで難しかったことはありますか?
小倉:トンマナの調整が一番難しかったですね。
徳崎:たとえば、Recbooは赤、AlgorHRmは青と、対照的な要素を、どこまで差をつけるかはかなり議論しました。事業の理解がないと作れない部分も多くて、単にデザインを整えるだけでなく、何度もすり合わせをしました。
ーーRecbooは赤で、AlgorHRmは青でスマートな印象ですよね。このあたりの色は、どのように決めたのでしょうか?
徳崎:赤は“つながり”や“熱量”を象徴する色でもあって、Recboo事業の人と人の関係性や採用支援という文脈にも重なると思い、赤色にしました。
AlgorHRmは「AIを感じさせるスマートさ」がテーマでした。ただ、あまりにもデジタル寄りになると冷たくなるので、HR=人の領域に関わるものとして、曲線や柔らかい色味を使って、“人の優しさ”を感じさせるトーンにするなど、温かみを残す工夫をしました。
ーー続いてノックラーンでの働き方や社風についてご質問していきます。新卒で入社した会社はオフィス勤務に対して、ノックラーンは全員フルリモートだと思うのですが、現状の働き方はいかがでしょうか?
徳崎:大学院に通っていながら働いていることもあり、フルリモートはとても働きやすい環境だと思っています。
一方で、自分が常に深く関わっているわけではない分、どうしても熱量の差のようなものは出てしまうのかなと感じています。
その分、Slackで時間があるときに「今どういう状況なんだろう?」と追ってみたり、「何を求められているんだろう」「今忙しいのかな?」といったことを、限られた情報の中から読み取るようにしたり、業務が円滑に進むよう工夫しています。
小倉:あまりマイクロマネジメントするような会社ではなく、自由度が高く、任せてもらえるので、自主性高く働けるリモートの会社だなと感じています。
ただ、意識的に関わらないと主導権を握りづらいところは確かにあるなと思います。なので、自分から積極的に動いていく姿勢が重要であると感じています。
ーー徳崎さんは大学院、小倉さんは別企業の仕事と、複数のやるべきことがあると配分が難しいと思います。その中で、意識されていることはありますか?
徳崎:自分はスケジュール管理が苦手だと自覚しているので、朝起きてまず今日の予定を確認したり、週・月単位のスケジュールを事前に立てたりしています。また、むやみに案件を受けず、リソースを確保してから引き受けるようにしています。
小倉:うまくやる方法としては、「自分がやらない仕事の線引き」をはっきり決めています。自分の範囲ではない、やるならここから巻き取る、のように業務範囲を明確にするという意味です。
ノックラーンでは上流を決めてくれるビジネス側が多いので、上流には関与せず、デザインを理解して制作することに集中しています。一方、もう一つの案件ではPMとして上流のみを担当し、制作にはあまり関与しません。こうした線引きができるとリソース量も読めるので、全体のバランスが取りやすいです。
ーー特に徳崎さんは今、大学にも通いながらお仕事をされていますよね。限られた時間でもバリューを発揮し、活躍されている印象ですが、正直、両立ってすごく大変だと思うのですが、普段どんなふうに時間を使っていますか?
徳崎:そうですね、両立の面で言うと、まず一番大切なのは“調整”だと思っています。
毎回ご依頼いただくときに、「今週はこのくらい忙しい」とか「来月は大学院の授業が多い」といった情報を、事前に共有してすり合わせをさせてもらっています。
自分のリソースを把握しておくことが大事で、できるときは積極的に受けたい気持ちもあるのですが、無理をすると結果的に間に合わなくなってしまうこともある。なので「できないときはできない」とちゃんと言うようにしています。
大学院での勉強の内容は今の仕事とは違う分野ですが、以前からやっていたグラフィックや広告の経験を完全に手放すのではなく、それを活かしながら新しい領域を学ぶ、という意識でやっています。
仕事を続けていることで“もともとやっていたことの良さ”を忘れずにいられるので、それが良いバランスになっていると思います。
ーー「こういう人と働きたい!」など、お二人の考えがあれば教えてください。
徳崎:デザイナーとして入る場合の話になりますが、まだ整理しきれていない部分も多く、ある程度の型はあるものの、細かなデザインシステムは自分たちで考えていけるフェーズです。そういうところに興味がある人には向いていると思います。
小倉:組織・文化的なカルチャーフィットで言うと、自由な風土かつフルリモートの組織なので、自由だからこそ自分でどんどん進めたい人には合う環境です。合理的な組織なので、正しい意見は受け入れられやすく、自分でガンガン動きたい人はワークしやすいと思います。一方で、自律的に動けないと難しいとは思います。
デザイナーの観点では、型ができていて、これからシステム化を進めていく段階です。既存事業ではその仕組みづくりが課題になっていて、そこはデザイナーが担う部分にもなります。また、新規事業が出たときには0→1のクリエイティブが必要になるので、両方をやりたい人には面白い環境だと思います。
ーー今後、挑戦してみたいことはありますか?
徳崎:私はコミュニケーションデザイナーとしてキャリアを積んでいきたいと考えています。現在は広告やビジュアル領域の仕事が中心ですが、今学んでいる空間デザインや、言葉による伝達、ソーシャルデザインなども、すべて広い意味でのコミュニケーションデザインだと思っています。
そのため、特定の領域に限定するのではなく、広告以外の分野でも自分の力を活かし、価値を生み出せるようになりたいと感じています。領域横断的に、さまざまな方法でコミュニケーションを設計できるデザイナーであり続けたいと思っています。
小倉:僕は「設計」がしたいと思っています。ここでいう設計は、クリエイティブ制作ではなく、経営を理解したうえで現場と顧客体験をどう結びつけるか、経営目標を達成する業務フローをどう作るか、といった組織・プロダクト全体の設計です。ビジネス的にどう伸ばすかも考えたいので、現在はプロダクトマネージャーの方向で仕事をしています。
ーー最後に、この記事を読んでくださった方へのメッセージをお願いします!
小倉:今、新しい事業がどんどん立ち上がりつつ、既存事業も伸びていて、両方に携われる面白いフェーズです。デザイナーとしても、仕組み化すべき部分と0→1の部分が並行しているので、やりたいことは手を挙げれば挑戦できる環境です。自由にバリバリやりたい方には向いていると思います。
徳崎:私も同じく、デザイナーとしていろいろできるフェーズだと思います。デザイン提出時のフィードバックも毎回とても細かく、「こういうニュアンスにしたい」「もっとこうしたい」など的確に意見をいただけます。向上心を持って改善していく文化があるので、学びが多い環境です。