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シリーズBの調達を実施したカンリーというスタートアップの営業組織づくりをまとめてみた

こんにちは!

カンリー採用担当です。カンリーのストーリーを覗いて頂きありがとうございます!

今回は、「シリーズBの調達を実施したカンリーというスタートアップの営業組織づくりをまとめてみた」をお届けします。

※本内容は2023/5/16に公開された記事をリライトした内容となっており、情報は当時のものとなっております点予めご了承ください。


いつもお世話になっております!株式会社カンリーでセールス部門を管掌している林です!

こうして会社のことをストーリーに記載するのは初めてになりますが、林がカンリーに携わった21年4月からいつの間にか2年ほど経過しました。
YOY200%。市場も厳しい中、何とかシリーズB、過去ラウンド含め累計約15億円の資金調達と、どうやら順調に見えてるのは嬉しい限りです。

今回の調達を機に、改めて転職した当初から現在に至るまでを簡単にお伝えしつつも、このストーリーを見ていただいた方へ「ベンチャーって転職してみてどうなの?」から「カンリーでどんなことしてたの?」「今後どうなってくの?」という点についてセールス組織視点でTipsや変遷を共有出来ればと考えています。

特にこれから同じフェーズを迎えるSaaS業界の方や営業の方、SaaS業界に踏み込みたいと思っている方の参考になれば幸いです。

目次

  1. では早速・・・
  2. 結局あなたはどれだけ実行できるんですか?
  3. 今回の調達にあたり実施したこと
  4. "当事者意識が引き上がる環境に身を置く"
  5. 「組織」という点で周りの力を借りながら築きあげていく
  6. 会社の今後はどうなるの?
  7. 自分の体験や経験は全て”店舗”を通じている
  8. ”仕事について語り、熱狂したい”
  9. 正直に言います。

では早速・・・


まず、林は今何してる人なの?からですが、現在はカンリーにおけるセールス部門の統括、ミッションはざっくり言うとフィールドセールスの組織構築。営業手法の体系化から販売プロセスの整備、SaaS組織における部門間連携。監査の対応。部署内の採用 etc…そして勿論の如く、

圧倒的に顧客から期待してもらえること="売上の最大化"

になります。


前職を退職し約2年前の4月。いざカンリーへ入社となりましたが、当時のカンリー(旧リリット)は更地にうっすら毛が生え始めてきたくらいの会社でした。従業員は20人程度。営業は林を含めて3人。

前職は約20,000人のグループ会社だったので
当時の従業員数約20名だと規模は約1/1,000。

もちろん覚悟はしていました。が

「シリーズA手前くらいのベンチャーって本当に何も無いよ!」って比喩表現だと思うじゃないですか。

全然違いました。
本当にプレーンな状態です。生地づくりからのスタートです。

プレーンな生地です

では改めて、生地を作るために何したの?という点ですが、

当然の如く、
① n数を増やすこと(受注すること/失注すること)を大前提に置きながら
② "売れる""売れない"の共通項は何か?を言語化していく
ことからスタートです。

自身は勿論、当時3人で圧倒的なn数に対して提案しながら、同時並行で「カンリーという会社であればこのフェーズでこんなことをしたほうがいいよね」を議論しあう日々。

  • どのリードから受注出来たのか?商談時のレイヤーは?
  • どのフェーズで何を聞いているのか?接点頻度は?
  • どんな伝え方をしていて商談後にどうナーチャリングしているのか?
  • 受注した時には何がポイントだったのか?負けた時は?
  • 顧客の課題は?何が便益として刺さるのか?
  • どんな事前準備をしてるのか?どういう流れで何回商談してるか?

などを確認し、各々が重要だと思う項目を可視化→共通項として言語化していくことを同時並行で進めていきました。

実際の"各商談フェーズの定義と項目”シート(一部抜粋)

次回アポをどう組むのか?Next Actionをどう握るのか?競合企業に勝利した時/敗北した時にどんなストーリーだったのか?何があったらフェーズが2から3にあがるのか?を目線合わせしていく必要があります。

ターゲットを絞り、リプレイスから攻めて行った経緯もあり、この辺りの戦い方のTipsは言葉一つとっても拘って顧客に提案しています。

他社比較をして受注した場合のストーリーを言語化し週次で共有(一部抜粋)

再現性をどう生むのか?どうしたら期待いただけるのか?全員で共通認識を作りに行く。そのためにシンプルに全員が死ぬ気で売りに行く。です。

他社のベストプラクティスをもとにプロセス毎に取り組む内容を型化

The Modelなどの参考図書だけでなく同じフェーズを乗り越えた他社のベストプラクティスを聞きながら、地道に言語化していくことで大枠の生地が決まってきました。
そこからはどれくらいの大きさにするのか?トッピングは?美味しいのか?の研究です。

素材集めから考え、まず乗せてみる


と・・・ここまで聞くと、まー、なんとなく当たり前のことを当たり前にやってるのかな?となりますが、

リソースが限られる中で、”圧倒的な売上を作りながら、同時並行で言語化する”のは発狂しかけます。

競合も参入してくる中でSaaS業界で見てもかなり早く売上を構築していきましたが、がむしゃらに売上だけ立てるのでは、増員した時に再現性を持って成果を出せるかが見えてきません。
だからこそ、自分で手を動かしながら、周りと手を取り合いながら、如何に完成図を意識した行動ができるかが重要です。


ベンチャーでは役職や経験、年齢問わず、

結局あなたはどれだけ実行できるんですか?

を問われ続けます。


手を動かせるか、足を動かせるか。


圧倒的な成果を毎月再現性を持って出す、顧客から期待いただくというのはただ登るだけでなく、考えながら爆速で登ることが必要で、そうでないと組織としての成果は最大化しません。


またMVV経営をしている以上、ただ成果を出すのではなく、
カンリーがカンリーたる所以として、大事にしているバリューを体現、浸透しながら組織を作っていけるかというのは重要な問いです。

カンリーとして重要な5つのバリューと15のルール

この提案は”お客様の理想から入れているのか?”
個人視点だけで営業しており、”組織の視点が抜けてないか?”
失注やネガティブな事案について”最速で報連相できているか?”

バリューについては評価体系に組み込まれているだけでなく、毎週全員で投票し毎週それぞれのバリューについて表彰しています。


実はカンリーは林が入社してから昨年の11月まで、完全フルリモートで運営していました。

フルリモート下だからこそ、バリュー浸透、マネジメント、組織体制づくりというのはオフィスに出社するのとは別の難しさが存在するのも事実です。フルリモートで成果を最大化してくださいという問いに対する回答を模索し続けることは簡単ではありません。

ただ、口頭コミュニケーションの難易度が異なるからこそ、ドキュメント化や体系化などは近いフェーズの他社組織以上に注力すべき項目でした。


今回の調達にあたり実施したこと


調達に向けて売上を作るという点以外に”データの整備””組織としてのレポートライン作り”というのは個人的にもすごく勉強になりました。

例えば出資検討にあたり実際に聞かれたことの一例として・・・

  • 各競合と比較して具体的に受注率はどれくらいなのか。また勝因・敗因の傾向はどれくらいで、今後どんな戦略で勝ちにいくのかご教示ください。
  • 想定しているターゲットの企業規模、所有店舗数、業種をご教示ください。また現在の主要ターゲットはどの業種/規模か、その理由もご教示ください。
  • リード獲得~提案~テスト導入~本導入までの詳細プロセスおよび歩留まり、大枠の期間をご教示ください。

など。林含め、各部署とんでもない量の質問攻めに合ってましたが、簡単に言うとパイプラインの数値が整備されているか、言語化されているかどうか。です。

ある程度データを整えていこうという方針で進めていたからこそスムーズに回答できた点もありましたが、継続的にデータをとりにいく体制にしていくのはまさにSFAの活用や設計などが必要です。

このあたりは、社長室やマーケ、CSなど各部門において”がっつり背中を預けられる同志”がいるので周りの力を借りながら再整備しつつ、セールス部門としては実際に”実行しきれるのか?”など、優先順位をつけながら設計しました。

各個人の行動管理ダッシュボードの例

ダッシュボードで個人個人の動きを”見える化”し、アラートを立てながら顧客と接点をとっていく体制が出来てからは、アカウントやメンバーのマネジメントも見違えるほど改善していきました。パイプライン管理が徐々に実現していくその大きな一歩です。

徐々にピザが出来てきました

また組織作りという視点では”レポートラインをどうしていくのか?”も大切です。人数も増えてきて少しずつ組織が形作られていく中で、”反社会勢力とあった時にはどういうレポートラインにしているのか”とか、”エラーやクレームがあった時の報告ラインは作れてるのか”とかの監査周りです。

この辺は、大手の組織に居た時は、当たり前に整備されてましたし、おそらく大多数の人からすると「ふーん、そうなんだ」くらいの認識だったりします。(林もその1人でした)
でも、よくよく考えたらめっちゃ大事ですよね。

当然、20名くらいの会社なんて何かあったら一瞬で吹き飛ぶ可能性がありますし、誰かが守ってくれる訳でもありません


余裕なんて全然なかったですし、正直キツい場面もものすごく多かったんですが、強制的にでも

"当事者意識が引き上がる環境に身を置く"

のはキャリアの選択肢として決して悪くないと、今だからこそ言えます。


営業組織をつくる側として携わっている以上、「営業」という観点での体系化という話だけでなく、

「組織」という点で周りの力を借りながら築きあげていく

ことが必要です。周りと連携しながら、一歩ずつ進めなきゃいけません。

事実、ビジネスサイドだけでなくプロダクトやコーポ、会社の全員がコミットしたからこその結果であり、誰か1人で築き上げてきたものではないです。

そんなこんなでなんとか調達できましたが、まだまだ油断は1ミリもできなく、今後の未来に向けてやらなきゃいけないことがたくさんです。


会社の今後はどうなるの?


少しだけカンリーという会社の未来について話をすると、社員数はこの2年で正社員約70名規模まで増加

継続して導入し続けてくださるお客様は店舗数換算で45,000店舗を超え、これから更に非連続な成長を目指していくタイミングです。

この会社に入る前はマーケットとして”店舗”に関わるって、”飲食店”とかのイメージが強かったのですが、実際はそんなことはないです。
不動産や美容室、薬局にドラッグストア、塾や銀行、介護施設、スーパーにガソリンスタンドなど、ふと気づくと

自分の体験や経験は全て”店舗”を通じている

と気づきます。

飲食店だけでなく、あらゆる業種業態の店舗がお客様となり得る

市場としても国内だけで保守的に見積もっても520万店舗。


オンラインでなんでも買える。揃えられる時代になったからこそ、
コロナ禍であらゆる行動に制限がかかったからこそ、

改めて”店舗”の存在が重要だと気づかされました。

やっぱ”リモート飲みよりも対面で飲みたい”じゃないですか。

終電まで飲んで

”仕事について語り、熱狂したい”

じゃないですか。

そんな人生のかけがえのない一瞬を私たちは”常に店舗で体験している”といっても過言ではありません。

ここまで見てくださった方。

おいおい。急に良さげな話で終わらせようとしてないか?
締めにかかってないか?と思ってませんか。

そもそもカンリー色々整ってきてそうじゃん。
面白い仕事や組織作りの仕事もうないんじゃないか?
今のセールス組織のみんなで作りきっちゃってないか?と思った方。


そんなことありません。


忘れてはならないのが林はどこまでも「営業」だということです。

最大限、良く魅せているだけで、内心、まだまだ人手も足りず、組織づくりも盤石なものとは言い切れません。


正直に言います。


助けてください。
まだトマトペースト塗ってる最中です!( ;∀;)

まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあります

ものすごく採用募集してます。


組織作りの観点でも、新規事業においても、プロダクトやセールス、マーケ、CSにおいてもやりたいことがたくさんあるのです。

こういうことやりたい。興味あるかも。
という方、いたらぜひ1回は話してみませんか。


まずは林と話してみませんか?
SaaSセールスで圧倒的に成果を出すスペシャリストと話してみませんか?
なんなら社長と一緒に飯行きませんか?

やりたいことをするのに人手が全然足りてないです!困ってます!!


もっと営業のこと知りたいという方、話してみたいという方、ぜひ声かけください。

最後までじっくり見てくださった方。
ピザの画像だけ流し見していただいた方。



ここまでお時間をいただきありがとうございました!
弊社一同、お待ちしています!

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