Attack(株)代表取締役の村上篤志です。弊社は【TARGET】という採用コンサルティングサービスを提供しています。特にWantedlyやビズリーチ、Greenなどダイレクトリクルーティングメディアでの採用支援が中心となっており、Wantedlyの公式パートナーやforkwell jobsの認定パートナーにも選定されています。
さらに多くのお客様に弊社の採用コンサルティングサービスをご利用していただきたく、実績のアピールも兼ねて、2021年は弊社がこれまで手掛けてきた採用コンサルティングの現場から得た「採用ナレッジ」(ノウハウ)を定期的に公開していきたいと思います。
前回までは全3回に渡って「【1】戦略立案:採用ルートの選定」についてお話しさせていただきましたが、今回は「【1】戦略立案:選考ステップの検討」についてお話しさせていただきます。経営者の方や採用責任者の方にとって参考になる内容かと思いますので、ぜひご覧ください。
■バックナンバー
Vol.01:採用活動の全体像
Vol.02:候補者ターゲットの具体化(前編)
Vol.03:候補者ターゲットの具体化(後編)
Vol.04:採用予算の条件整理
Vol.05:採用ルートの選定(基準と傾向)
Vol.06:採用ルートの選定(エージェント編)
Vol.07:採用ルートの選定(メディア編)
目次
- ■候補者選考に必要な4つの要素
- ■①選考指標:「項目」と「基準」を設定する
- ■②選考ステップ:「種別」(③選考ツール)と「順序」を考える
- ■④選考官:メリット・デメリットを考えてアサインする
- ■次回は「目標KPIの設計」
■候補者選考に必要な4つの要素
まず候補者選考を進めるためには、以下の4つの要素を制定していく必要があります。
■候補者選考に必要な4つの要素
①選考指標
②選考ステップ
③選考ツール
④選考官
まずは候補者の「何を評価」するのか、選考指標を明確に定義することが重要。その上で選考指標を適切に判断するための選考ステップ、選考ツール、選考官を検討していく流れになります。今回の記事のテーマである「選考ステップ」は広義では上記の4つの要素を含み、狭義では上記の「②選考ステップ」となります。
■①選考指標:「項目」と「基準」を設定する
上述の通り、選考ステップを検討する上では、まず候補者の「何を評価」するのかを明確にする必要がありますが、具体的には選考する「項目」と、それぞれの項目の「基準」を設定することになります。
「項目」に関しては、採用ナレッジVol.02「候補者ターゲットの具体化(前編)」でお伝えした「スキル」要件と「マインド」要件そのものです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
そしてこの「項目」を設定すること自体はそこまで難しくないかもしれません。難しいのは「基準」を設定することです。
基準にも2つあり、そもそもの「選考基準」と次の選考に進めるか否かの判断となる「通過基準」です。選考基準に関しては、定量的な判断基準(五段階、100点満点など)と定性的な項目として何を聞くかを明確にしておくと、選考官による評価の「ブレ」が少なくなります。
ただ、面接官による評価のブレを少なくしようと、選考基準を細かく設計する会社様を多く見受けますが、やはりコンピュータでは無い「人」が、同じくコンピュータではない「人」を見るという「選考」の特性上、基本的にはどれだけ細かくしようと、面接官ごとの評価のブレがゼロになることはありません。
基本的には面接官ごとの評価のブレは必ず起こることを前提として、「複眼」(複数の面接官で評価)で選考していくのが現実的な解決策かと思います。
■②選考ステップ:「種別」(③選考ツール)と「順序」を考える
選考指標が固まったら、次はその「選考指標を正しく測る」ために、どのような「種別」の選考をどのような「順序」で行うかを考える必要があります。選考ステップの構築においては、当然ながら制定した選考指標(項目&基準)を網羅的かつ正確に判断できるように設計することが重要となります。
■主な選考種別
・書類選考
・単独面接
・グループ面接
・説明選考会
・筆記テスト
・性格診断テスト
・業務体験(インターン)
・課題レポート …など
選考種別の中にある筆記テストや性格診断テストは、それ自体が「選考ツール」になっているので問題ないのですが、意外と「面接」に関連する選考ツールが用意されていないことが多くあります。最低でも「面接シート」と「面接マニュアル」は用意しておく必要がなります。
【図】面接シートの例
■④選考官:メリット・デメリットを考えてアサインする
基本的な選考官アサインポリシーとしては、選考ステップを構築した後、「その面接で評価する項目」を的確に評価できる人をアサインすることになります。どんな選考(面接)でも機能するような万能な選考官は存在しません。
例えば価値観やカルチャーフィットなどの人物評価であれば人事担当者でも選考官を務められますが、専門的な技術スキルレベルを確認したいとなると、現場の方が選考官を務めざるを得ません。一方で現場の方は技術スキルを重視すぎるがあまり、人物評価が甘くなる傾向があります。
かといって「じゃあ、技術面、人物面の両方がチェックできる社長をすべての面接官にアサインしよう!」というわけにもいかないと思います。結局のところ、選考官ごとにメリットとデメリットが存在しますので、それを踏まえた上で適切な面接に適切な選考官をアサインすることが求められます。
【図】一般的な選考官ごとのメリット・デメリット
さらに適切な選考官をアサインする上では、他にも事業領域や会社規模、選考ポジションの特殊性、現場の採用に対する協力度合いなど、他にも様々な要因が絡み合います。またシンプルに「忙しく予定が空いていない」人が選考官としてアサインされている場合、選考期間が延びてしまい、候補者が逃げてしまうという危険性も高まります。
さらにこれらの状況も日々刻々と変わると思いますので、選考官のアサインは一度、決めたからと言ってそのままにせず、常に状況変化に合わせて最適解をアップデートし続けていく必要があるかと思います。
■次回は「目標KPIの設計」
今回は具体的な採用ナレッジ(採用ノウハウ)のうち「【1】戦略立案:選考ステップの検討」についてお話しさせていただきました。「検討」というタイトルになっている通り、今回のテーマは少し抽象度が高く、「これが良い!」というベストアンサーを提示しにくい内容でした。そのため「考え方の枠組み」を提示する部分が多くなってしまいましたが、選考ステップの設計に関して必要な要素は網羅しているかと思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
次回は「【1】戦略立案:目標KPIの設計」についてお話しさせていただきます。
【1】戦略立案:採用ターゲットの具体化と適切な採用ルートの選定
- 候補者ターゲットの具体化
- 採用予算の条件整理
- 採用ルートの選定
- 選考ステップの検討 ← 今回はここ
- 目標KPIの設計 ← 次回はここ
【2】採用準備:社員インタビューなど採用広報コンテンツの拡充
【3】募集活動:定常的なスカウト送信による母集団形成
【4】応募管理:目標KPIの進捗確認と改善策の検討
【5】選考管理:スピーディーな候補者対応と選考結果の管理
※スイマセン、最後に宣伝です※
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