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ミライのお仕事さんに出前館の働き方・福利厚生についてインタビュー頂きました!
(取材:ミライのお仕事リンク先:https://jobseek.ne.jp/)
様々な企業の新しい働き方や特徴的なカルチャーをお伝えしていくこの企画。今回は、国内最大級のデリバリーサービス「出前館」を運営し、第二創業期を迎え大きく組織・サービスが変化している、株式会社出前館にお話を伺いました。
株式会社出前館とは?
株式会社出前館は1999年に創業した、国内最大級のデリバリーサービス「出前館」を運営する企業です。デリバリー業界のリーディングカンパニーであり、常にプロダクトの刷新や強化を図っています。「出前館」は高い成長を続け、現在はフードだけではなく日用品や生活必需品を即時配達するクイックコマース分野への参入など、新しい事業にも次々と取り組んでいます。
株式会社出前館は、2020年にLINEグループと資本業務提携を締結し、今まさに第二創業期を迎えています。そのタイミングで、改めて「テクノロジーで時間価値を高める」という新しいミッションを掲げました。変化する生活様式や消費者の価値観に対応しながら、さらなる成長を見据え事業を展開されています。
右:執行役員 プロダクト本部長 米山
左:経営企画本部 人事部 山田
「出前館」をフードデリバリーからライフインフラに変化
編集部:株式会社出前館さんは社名と同じ名前の「出前館」を運営されています。「出前館」は多くの方が利用しているデリバリーサービスであり、読者もご存知の方ばかりと思いますが、改めて御社の事業についてお聞かせください。
米山:出前館は1999年創業、2000年から「出前館」を開始しており、国内最古参であり最大級のデリバリーサービスとして展開しています。さまざまなシーンで活用可能で、全国47都道府県に展開、加盟店舗数は現在100,000店舗以上となっています。
昨今、生活様式の変化によりテイクアウト・デリバリー需要が増加し、ユーザーの世代や利用機会も拡大し続けています。デリバリー市場が活性化し、競合環境も激化する中、弊社では日用品や生活必需品を30分以内にお届けするクイックコマース分野にも参入しました。フードデリバリーだけでなく、「出前館」サービスをライフインフラとして大きく変化させることを、今見据えています。
新しくミッションを策定、社会・ユーザーの価値観に対応
編集部:出前館さんは「テクノロジーで時間価値を高める」というミッションを掲げていますが、こちらは新しく策定されたそうですね。このミッションの策定の意図など教えていただけますか?
米山:弊社は2020年にLINEグループと資本業務提携を締結して、現在のフェーズを第二創業期と位置づけています。このタイミングでミッションを「テクノロジーで時間価値を高める」と改めました。
このミッションには、テクノロジーの力を利用して、人々の生活や時間をより価値の高いものにしていきたいという意図が込められています。現代はスピード感が重視され、一秒一刻の時間が大切にされます。欲しいものを注文してすぐに届く時代なので、弊社も30分以内にお届けする仕組みを作っています。そうして、限りある時間を有効に使えるようにするのは、現代のユーザーの価値観とマッチしていると思います。
速さに着目したECは、エリアや在庫管理、配達員の確保など様々な課題があり、まだまだコストが高いですが、テクノロジーを駆使し、効率化含めて課題を解決して、ユーザーの皆さんに対して「時間価値の最大化」を図りたいと思っています。多少割高であれ非常に早く届くサービスを、新しいECの形として実現していきたいと考えています。
編集部:社会そしてユーザーの価値観の変化に、会社として対応し、サービスも進化させていこうとされているのですね。「出前館」のサービスが成長を続けている背景にも、そのようなミッションの策定があるように思いました。
ワークスタイルは各部署・チームで自由に設定可能
編集部:社員の皆さんの働き方についてお伺いしたいと思います。出前館さんではリモートワークを実施されているそうですが、実際どのような運用をされているのでしょうか?
米山:会社全体としてリモートワークは週2日以内という基本的なルールがありますが、その上で、各部署ごとにハイブリッド型な働き方を設定してもよいことになっています。
プロダクト本部は週5日すべてリモート可としており、ほぼ自宅で勤務する方もいますし、「オフィスのほうがコミュニケーションが捗る」と出社される方もいます。「今日はコミュニケーションをとるために出社する」など自由に設定可能で、常に2割程度のメンバーが出社しているような状況です。
編集部:プロダクト本部では、出社する曜日なども特に決められているわけではなく、社員の皆さんの自由なんですね。他の部署も同様に自由に設定されているのですか?
山田:はい。ハイブリッド型という形で、状況によって柔軟に変えられるようになっています。私は会社の方が仕事が捗るので、週2程度でリモートワークをしています。
勤務時間は全社で10時から18時半と定めてはいますが、一人ひとりのレベルによって裁量労働制が適用されます。この制度の対象となっている方が多いので、時間に縛られることなく働くことができています。やるべきことをやっていれば中抜けもできるため、「今日は早めに帰ります」という方もいますし、お子さんがいらっしゃる方にも柔軟に働ける環境です。
様々なツールを活用し、スピード感あるコミュニケーションを実現
編集部:リモートワークの方が多い環境で、普段のコミュニケーションはどうされていますか?
山田:LINEやSlack等のコミュニケーションツールのほか、独自のチャット機能を活用してスピード感をもったコミュニケーションを取っています。プロダクト本部の方と連絡取る際には、Slackを使用することが多いですね。
米山:プロダクト本部は特に在宅勤務の社員が多く、オンライン上でのコミュニケーションがメインとなるので、チャットでのやりとりが基本です。もちろん、Slackのハドルミーティング機能などを使って会話でやり取りをしているメンバーもいます。また最近ではoVice(※)も導入したり、よりコミュニケーションが活発になるようなツールを試している状態ですね。
(※)メタバース空間のアバターを使用して、リアルと同じような雑談や会議ができるバーチャルオフィスサービス
編集部:朝会で社内の重要事項を共有するなど、チームの進捗を確認したりする場はあるのでしょうか?
米山:会社全体としては、月に一度朝礼を行い、会社と社員の方向性や目線を合わせられるようになっています。
そのほかは、チームごとで決められています。デイリースクラムを毎日、決まった時間にやっているチームもあれば、週に何回か出社をしてミーティングをしているチームもあります。またチームによっては、一定の頻度で、メンバーとマネージャーで1on1を実施して、業務に関する相談やキャリアプランを踏まえた話をしています。他にも、仕事以外の話や雑談を楽しむ場として、ティータイムや座談会を設けているチームもあります。
編集部:様々なツールを活用することで、リモート環境でも業務や課題のすり合わせ、社員間のコミュニケーションも問題なく行うことができているのですね。その時々のメンバーや案件等によって、リモートワークやミーティングの頻度など、チームごとで自由に設定できるのは仕事の効率化も図れそうだと思いました。
育休取得も推奨される風土。福利厚生など各制度が充実
編集部:次に、福利厚生制度について伺えればと思います。育児中の方も柔軟に働ける環境とのことですが、どのような状況なのでしょうか。
米山:弊社では子育てをしているメンバーも多く、プロダクト本部でも育休、産休中のメンバーが現在3人おります。一人は女性、二人は男性で、育休取得の希望があれば快く取れる職場だと思います。「3ヶ月は長いから1ヶ月にしようかな」と本人が言うと、周りがもっと休んだほうがいいと勧めているような環境です。
産休・育休制度のほか、子の看護休暇や子育て費用補助制度、子育て一時退出制度といった育児支援制度を整えています。社員のライフステージの変化にも柔軟に対応できるようにしていますので、子育てと仕事を両立しながら働きやすいのではないでしょうか。
誕生日休暇や「出前館」の割引クーポンなどの補助あり
編集部:子育てと仕事を両立するための制度についてお伺いしましたが、その他の福利厚生制度については独自に設定しているものなどはありますか?
山田:現在、社員の皆さんがより良い環境で働けるよう制度を整えてる最中です。まずは、制度として導入しやすいという点から、誕生日月に休暇を1日取得できる「誕生日休暇」をプラスしました。しっかりと休暇が取れる環境を目指し、ライフワークマネジメントの取り組みも実施しています。
あとは月に一度、出前館で使える割引クーポンを配布するようにしました。私としても意外だったのですが、ずっと自社の割引クーポンがなくて、社員からも欲しいと声が上がっていたこともあり最近導入しました。やはり、自社サービスを実際に自分たちが使わないと、その魅力や改善点にも気づけないものです。社員の家族も使えますので、どんどんと利用してもらいたいですね。
その他にも、米山の意見で、電子書籍も書籍購入補助の対象としたり、資格取得補助も導入しています。社員のスキルアップに関連する福利厚生も、どんどんとブラッシュアップしている状況です。
スキルアップを促し、「出前館のエンジニア」の価値を高める
編集部:スキルアップの補助については、プロダクトサイドからの要望があったのでしょうか? 意図や経緯についてお聞かせ願えますか?
米山:もしメンバーが弊社から卒業したとしても、「出前館出身のエンジニアは優秀ですね」と言われたいという思いがベースにあります。IT系には取得が難しい資格もあるので、目標としたりチャレンジすることでスキルアップしてもらい、市場価値を高め続けてもらいたいと思っています。
ベンダー資格などは受験費用が高く、経済的な理由が足かせとなって、スキルアップへのチャレンジとなる機会が失われるのは望ましくありません。なので、そこを最大限補助するような方法を人事と一緒に考え、導入するに至りました。
編集部:スキルを高めて現在の業務に役立てることも前提ではありつつ、出前館出身のエンジニアの市場価値も高めていきたいという意図もあるのですね。社員のワークライフバランスやスキルアップを考えて、福利厚生を充実させていくことで、業務に還元され企業やサービスの成長につながっているのかもしれませんね。
フラットかつ意見も伝えやすいオープンな雰囲気
編集部:職場の雰囲気や、どんなタイプの社員の方が多いかを教えてください。
米山:私としては「出前館の社員はこうじゃなきゃいけない」という考えはなく、いろんな人が集まってこそ強い組織になるのだと思っています。ただ、「多くのユーザーにサービスを届ける」ことはエンジニア共通の想いですし、やはりそこにやりがいを感じて日々奮闘してくれているメンバーは多いです。
ステークホルダーも多いビジネスなので時間がかかることもありますが、それぞれが異なる得意領域を持ち寄って、少しずつ1日単位でアップデートしていこうとする雰囲気があります。
山田:弊社は社員の平均年齢も若く、縦社会のような空気感は全くありません。役職問わずフラットに話をしていたり、意見を出し合えるオープンな雰囲気であり、みんなが同じ方向に向かって仕事をしている印象です。
その中で活躍、評価されているのは、自分の意見をちゃんと言えて、周りを巻き込みながら自ら進んで物事を進めていけるような方です。こうした方を多く採用させていただいていますね。
編集部:評価について少しお話がありましたが、若手の方でも早く成果を出したり、裁量、責任ある立場を任されるケースもあるのでしょうか?
米山:直近1年で入社いただいたメンバーの中でも、入社後すぐに成果を出して、1回目の評価でマネージャーに登用された方がいます。半年に1回の評価のタイミングで会社全体としてMVP、準MVP、新人賞を決めており、成果を出せば評価される環境だと思います。
編集部:フラットな組織であり、意見も積極的に伝えやすい雰囲気があるからこそ、社員の方も目標や課題解決に向かって主体的に行動できるのかもしれませんね。その上で、成果を出したらきちんと評価をしてもらえて、実際に早いスピードで裁量権のある立場になられた方がいらっしゃるので、社員の方のやる気にもつながりそうだと感じました。
採用のポイントは「出前館」で働く意欲とビジョン
編集部:採用についてお話を伺えればと思います。採用において重視するポイントは何かございますでしょうか?
山田:ポジションによって選考方法は異なるのですが、「出前館に興味を持っている」「出前館で何がしたいかビジョンを持っている」という点は選考する際の基盤としています。
入社後は長く活躍していただきたいので、カルチャーマッチはとても大事だと思っています。先ほどの回答と重複しますが、自分の意見が言えて、やりたいことが明確にあり、それを目指して周りを巻き込んで進めていく力を持っている方は、入社いただいた後も活躍されていますので、人事としては重点的に見ています。
編集部:米山さんもプロダクト本部の採用に関わっているそうですが、どんなところを重視されていますか?
米山:みんなで「こういう人が欲しい」というものを言語化し、採用に関わる人が同じ基準で選考する努力をしています。出前館でエンジニアとして働きたいという意欲と、持っているスキルは必ず確認させていただいております。最終的には一緒に働きたいと思えるかどうかを重視しています。
求職者へメッセージ
山田:出前館は設立20年以上の歴史を持った会社ですが、2020年にLINEグループと資本業務提携して第二創業期を迎えてからは特に、ベンチャー企業のようなスピード感を持った環境です。これからも先を見据えて成長しようとしている会社で、決定のスピード感も早く、高い意識を持った社員が集まっています。
その中で、フラットな組織なので職種や部署も横断してコミュニケーションをとっていますし、社員同士でフォローし合いながら成長しています。私も採用などに関して、執行役員であり本部長でもある米山に力を借りていますし、頼れる人の力をどんどん借りて進めていける環境です。
挑戦や変化を楽しめる方だったら、出前館は飽きないと思いますので、そういうところに身を置いてスキルアップしたい方はぜひ応募いただけたら嬉しいです。
米山:これまで数多くのサービスに関わってきましたが、「出前館」はユーザーの多さ、裾野の広さを特に感じます。エンタメ系のプロダクトであれば「自分は興味ない」という人は必ず一定数はいるものですが、「食事をしない」という人はいません。そのため、パソコンやスマートフォンを持っていれば、誰もが出前館のユーザーになり得るんです。こうしたサービスはほとんどないと思います。
私はエンジニアとしてアウトプットするのであれば、多くのユーザーに使われたいと思うものだと考えています。この部分に関しては「出前館」はすごくマッチするのではないでしょうか。
デリバリーを利用したことのない方は、現段階でもまだまだいらっしゃいます。業界として伸びしろがあり、弊社はリーディングカンパニーとして、多くの方に価値を提供できる可能性があります。
「出前館」はまだ完成されたサービスではなく、変化する社会情勢の中で様々な問いに答えていかなければならない状態です。正解は一つではないので、試行錯誤を一緒にできる人が来てくれたらと思います。また、難しいパズルを解きたい人にとっては、面白いフェーズになってきたと思いますので、興味がある方はぜひ来ていただきたいです。
編集部より
出前館さんは知名度が高くサービスが広く利用されていて、業界最古参でありながらも、どんどん変化し拡大していくフェーズにあるのですね。新しいことに挑戦したい方や、価値あるサービスを世に広げていくことに興味がある方にはフィットするように感じました。